鰻おいしかの山、とび魚巻きしかの川
故郷のように、離れてみることで
良さを再認識したり、深まるものもある。
さて、江戸を離れて、はや2年。
久しぶりの練馬、向かうは「かしわ屋」さん。
コの字カウンターの左奥。
並ぶ一升瓶が違うことと、
トイレがより傾いたこと以外は
当時とさほど変わりはない。
●にごりビール
日本酒と麦酒を、絶妙な割合で。
長らく欲していた、喉ごしをいただく。
●うなぎと胡瓜の酢のもの(800円)
暑い練馬で涼を求め、一品目は「うざく」。
香ばしい鰻に、シャキッとした胡瓜
爽やかな酢と、みょうがの香り。
脂と酢、コッテリとサッパリ。
ワイングラスで、アイスブレーカーを呷る。
くぅー、夏だからこその旨さ。
●イカの塩辛(600円)
程よい生臭さが心地よい。
無菌状態だったり、自然と隔離された時代には
こういったワイルドな味覚が貴重だと思う。
●揚げたてがんも モロヘイヤのだしかけ(1,000円)
なんとも目新しい組み合わせ。
ザクザク揚げたてのがんも、
そこにトロトロのモロヘイヤと出汁。
●天穏「サケル」 ソーダ割り(850円)
新たな酒客、塊のような粒度で
喉を行進するが如く、胃に収まる感じ。
●大根と牛すじおでん あごだし(1,200円)
鉄板メニューのおでん。
旨みの効いた、それでいて濃くはない
じわじわ、余韻が続く美味しさ。
相変わらず、しらたきの細いくせに
弾力があり、歯切れの良さに驚く。
●とび魚とコーン グリュイエールの春巻(1,200円)
水面の放物線のように、シンプルな旨さのとび魚
コーンの甘み、グリュイエールのコク。
パリっとした春巻の皮を味わうと、
すぐに口の中に飛び込んでくる。
そこに、「天遊琳 夏純」のクリアで
冷えた夏酒の旨さが、ズバッとくる。
米処、酒蔵のある土地に移り住むも
やはり、ここの酒と肴は格別。
燗酒が恋しくなりそうな予感。
また、いつか。
ご馳走さまでした!!!!