山路 力也
浅草駅
焼きそば
東京浅草にある『浅草地下街』は、戦後復興で賑わいを取り戻していた1955(昭和30)年に開業と、70年近い歴史を誇る日本一古い商店街。そこに新しくオープンした焼きそば専門店。 店の名前は『ニュー小江戸』。「ニュー」の文字は上から貼り付けてあります。聞けば以前は『小江戸』という屋号の立ち飲みの店でしたが、その店も前の餃子店の屋号をそのまま使っていたのだとか。『小江戸』は浅草の地下で代々受け継がれてきた名跡なのです。 狭い厨房でフライパンを振っている店主の喜島春樹さんは元芸人で、今は登録者数7万人越えの人気YouTuberとして活躍する人物。浅草の街の雰囲気に魅せられて店をやりたいと決意、2023年7月にソース焼きそばの店『ニュー小江戸』を創業されました。 『ニュー小江戸』の看板メニューにして唯一の料理が「天才焼きそば」。麺とキャベツだけのシンプルな焼きそばに、好みの具材をトッピングして自分の好きな焼きそばにカスタマイズしていくシステム。定番の豚肉や目玉焼きの他にも、ポテサラや納豆などの変わり種の具材もあります。 通常焼きそばは中華麺を蒸したものを使いますが、こちらでは地元の老舗製麺所『浅草開化楼』のパスタフレスカを使用。本来はパスタに使うパスタフレスカを焼きそばに使うのは前代未聞。喜島さんは試行錯誤を繰り返して、一度茹でた麺に油をまぶしてから寝かせることで焼きそばでも麺のポテンシャルを引き出しています。 さらに味の決め手となるソースは数種類のソースを独自にブレンド。麺を焼く時のソースと肉や野菜などの具材を炒めるソース、さらに追いソースとそれぞれ異なるものを使う。食べるタイミングが異なるため、店内とテイクアウトで微妙に味付けを変えているのも喜島さんのこだわり。