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松 宏彰

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カレー

松 宏彰

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4000軒カレー屋を食べ歩いたMr.カレー細胞

カレー細胞/松 宏彰 ポケットカレー株式会社代表取締役/映像監督/広告プランナー カレー屋訪問4000軒以上。「マツコの知らない世界」出演。 JAPANESE CURRY FESTIVAL/東京カレーカルチャー プロデュース。 映像作品「やさいのようせい N.Y.SALAD」「ネコ戦隊びたたま」「トキノ交差」など

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北松本駅

洋食

「1分ナンテ待たせるもんですか!」 印象的なキャッチ。 ここは松本で『キッチン南海』と並ぶ庶民派洋食カレーの老舗。 『キッチン モーリ』 通り名は「カレーのモーリ」。 昭和風情漂う店内は、席間広くてアットホーム。 おかみさんの明るい接客がチャームポイントです。 カレーはバリエーション豊富。 ですがまずは基本のカレーをいただいてみましょう。 で。 オーダーするとホント1分たたずにカレーが出てきてビックリ! ★ポークカレー ¥650 美しい照り、素晴らしい粘度。 昭和カレーライスの基本といえば、関東はポークで関西はビーフ。 ここ松本はカレー文化圏としては関東寄りということですね。 シンプルながら旨みが行き渡ったルウ、そしてほのかな酸味。 この昭和の味わい、実に貴重です。 一気にペロリ完食してしまいました。 食後、おかみさんと談笑。 『キッチン モーリ』先代のご店主は松本駅前で大正時代から続く『タツミ亭』の長男。 (現在の『タツミ亭』) 終戦後、日本が高度経済成長期に突入し「これからはスピードの時代!」と独立。 当時松本で一番勢いがあった上土に『キッチン モーリ』を創業。 時は昭和33年(1958年)、東京タワーが竣工したその年です。 (上土『キッチンモーリ』創業の地。現在は居酒屋『酔い亭』が営業中) 働いて頑張ればどんどん給料が上がった時代。 寝る間も惜しんで働くサラリーマンのニーズに合わせたキャッチコピーが「1分ナンテ待たせるもんですか!」なのですね。 また、お隣の東映など映画館も多かった上土。 二本立て三本立て上映のあいまにサッと食べられるカレーとしても人気を博したそうです。 およそ10年後の昭和42年(1968年)には2号店を蟻ヶ崎にオープン。 時代が流れ、上土の街の変遷に伴って2002年、上土の本店を閉めて蟻ヶ崎店に一本化。それが今の『キッチン モーリ』というわけです。 高度経済成長期のニーズに合わせつくられたカレーは、鶏ガラでとったスープをベースに、英国製「C&B」カレーパウダーと豚肉、玉ねぎ、鶏の中肉でじっくり煮込んだもの。 一度パックしたものを湯煎することで味を全体に行き渡らせつつ、驚くべき提供スピードの速さを実現しています。(練炭であたためるのだとか) 松本出身の画家であり美術鑑定家としても知られる滝川太郎氏は、生活が苦しかった若い頃『キッチン モーリ』に通い、時には店主に賄ってもらったりもしたそうで、店内には滝川太郎氏が『キッチンモーリ』に贈った絵画が飾られています。 ガンジーや仏様がモチーフになった作品は2つあり、厨房側に飾られたものは蟻ヶ崎店に。 反対側の壁に飾られたものは上土本店に贈ったものだそうです。 2代目となる現在はご主人は厨房に。おかみさんがホールを担当。 おかみさんはかなりの阪神ファンで、その他あらゆるスポーツ観戦がご趣味。そのあたりの話題になると話が尽きません! 美味しいカレーと楽しいトーク。まるで実家です。 そんなところも『キッチン モーリ』が長く愛されている理由なのでしょうね。

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松本駅

バー

昨年、松本駅のすぐ前に移転してきた隠れ家BAR。 『BAR AQUAVITAE』(アクアヴィーテ) 入口からは想像できない広々空間。 これは駅から近いし、電車待ちの時間ラウンジ代わりに使えそうです。 そして実はここ、BARなのに松本カリーラリーに参戦しているんです。 参加メニューはこちら。 ★カリー餃子 (12個+1Drinkつき)¥1200 移転前から『BAR AQUAVITAE』名物人気の特製餃子をインドのサモサ風にアレンジした一品。 ここはBARだっけ?と思ってしまう本格薄皮餃子にほんのりカレー味。 小さいサイコロ状に刻まれたジャガイモがなるほどいい仕事しています。 たしかに、サモサ風。 こうなるとレギュラーの餃子も食べたいところですが・・・ここで朗報。 松本カリーラリーのスタンプを3つ以上貯めた状態で来店すると、特典で餃子5個付けてくれるんですね。 ワオ。 お酒はモスコミュールをば。 ジンジャーはスパイスですから、つまりスパイス酒なのです。 夜中までやっているので、スタンプラリー梯子の一日の締めにもかなり便利。 みな「終電を気にせず」飲んでいる松本のナイトシーン、実に羨ましいですね。

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松本駅

喫茶店

昭和の風情が残る松本・上土に静かに佇む、古本と珈琲を楽しむお店。 『想雲堂』(そううんどう) 店内はまさに、本好きにはたまらない空間。 あ、コーヒーやお酒好きにも。 店主の渡辺 宏さんは雑誌『松本の本』の刊行人。 松本の文化や人、歴史を細やかに記録したり、様々なイベントを作っていったりと、今の松本の街の空気を構成するひとりです。 民俗学専攻の学生時代を過ごした東京・神保町に倣い、古本と珈琲、お酒、そしてもちろんカレーを提供するこのお店を開いたそう。 実は毎冬開催しているイベント『松本カリーラリー』は『松本メーヤウ』の小山さんとこの『想雲堂』渡辺さんの2人が旗振り役を務めているんです。 神保町といえば『神田カレーグランプリ』の中心地。思わぬ繋がりが興味深すぎますね。 ということで定番のカレーをば。 ★和風スリランカカレー(ハーフカレー)¥520 ふらっと寄ったとき、ハーフサイズの存在がありがたいのです。 スリランカのミックススパイス「トゥナパパ」を使用。トマトのしっかりした酸味と玉ねぎの甘み、豚ひき肉には醤油の旨み、全体をまとめるミルクのまろやかさ。 もちろんコーヒーにとても合います。 ★ブレンドコーヒー(深煎り) ¥520 右手にスプーン、左手に本、ときどき珈琲の幸せ。 本当にここは、松本の神保町なのでした。

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波田駅

カレー

これにはビックリした! 「市民の文化芸術の振興と福祉の増進を図るため」の公共施設「波田文化センター」。 ここに図書館やハイビジョンシアターと並んで南インドのベジミールス専門店が入っているのですから! 『ナマステ』(NAMASTE COFFEE) 2018年5月に松本市波田にてオープンしたのち、2019年12月にこちら「波田文化センター」へと移転。 地元信州の野菜を用いたベジミールスを提供しています。 ちなみに名目は「カフェ」なので、チャイやコーヒーだけをいただくこともできますよ。 ★ベジミールス ¥1200 この価格にしてこの内容、凄い! ベジだけでこの品数ですよ。 まずはワダ(豆ドーナッツ)を揚げたてで。 アッツアツでいただくのがたまらないんです。 ポディ(豆の粉)を付けたり、サンバル(南インドの野菜カレー)やパチャディ(ヨーグルトカレー)に漬けたり。 一品一品の味をちょっとずつ楽しんだら、ライスの上で自由に混ぜていきます。 できることなら、感覚を研ぎ澄ませる手食がオススメ。 (フィンガーボウルを持ってきてくれます) とにかく丁寧、とにかく繊細。 素材味のディテールが綺麗に伝わる落とし所。 派手なインパクトを抑制する代わりに、素材ごとの細やかな美味しさを伝えてくれる濁りのなさは、二日酔いの胃腸をクリアに整えてくれました。 青唐辛子とマスタードオイルのアチャールを追加してくれました。 めっちゃツーンとして劇的な味変が素敵! いつしかベジであることをすっかり忘れ、大満足にて完食。 松本カリーラリーのスタンプ特典でいただいたチャイもしっかり甘くてしっかり南インドでした。 一見保守的でトラディショナルな雰囲気の城下町松本ですが、掘れば掘るほど文化の多様性、サブカルを受け入れる懐の深さが。 単なる観光では気付かないそのポテンシャルは、カレーを食べ歩けばよくわかるのです。 第9回松本カリーラリーは2024年2月17日~3月31日まで開催中です。 詳しくは公式サイトにて。

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市ヶ谷。 靖国神社、防衛庁、皇居に近接したこの場所で、自衛隊のカレーを常時提供するカレー専門店が登場。 『やっぱりカレーは金曜日だよね』 もともと海軍で、洋上で曜日感覚がなくならないよう、金曜にカレーを提供していた、そのことが店名の由来でしょう。 この「海軍カレー」が日本のカレーライス文化の浸透に大きな役割を果たしたことは間違いなく、今も自衛隊ではその伝統を受け継ぎ、各艦艇、基地、部隊ごとに独自の趣向を凝らした自慢のカレーを提供しています。 こちらのお店では陸上自衛隊、海上自衛隊のカレーを、実際のレシピに則って月替わりで提供。 さらに航空自衛隊の名物唐揚げ「空揚げ」も実際のレシピで提供しています。 オーダーは食券機にて。 今月(2024年2月)のカレーは海自「阪神基地隊」と陸自「福知山駐屯地」がピックアップ。 迷いましたがこちらをオーダー。 ★海自「阪神基地隊牛すじカレー」 ¥1150 いやあ、なんともキャッチーなビジュアル! サラダと「空揚げ」、 器は潜水艦型(501だから「そうりゅう」でしょうか)。 牛すじの甘みとコラーゲンのとろみが印象的なカレーで、まさに関西風なのが面白いですね。 「空揚げ」とサラダが盛り付けられた器は航空機型(ブルーインパルス?)。 プチトマトが斬新な使い方ですね。 「空揚げ」はこれ唐揚げグランプリ取れるんじゃ?と思える美味さ。いくらでもいけます。 この日は金曜日だったので「空揚げ」一個サービス増量とのことです。 オーナーは「自衛隊を応援したい!」という思いでこの店をオープン。 けれど、コアな自衛隊ファンでなくとも、さて来月はどこのカレーかな?なんて、 ある種のコレクター的興味をそそられてしまうお店なのでした。 やっぱり金曜日はカレーだよね!