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松 宏彰さんの My best 2013

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奈良県

カレー

松 宏彰

せんとくん「やぁ、ようこそ奈良へ。ここには豊かな自然と歴史ある・・・」 ごめんなさい。今回君にはあまり用がない。奈良にきたのはたった一つの目的のためなんです。それは・・・南インド料理。 「タリカロ」 奈良駅からあまり人気のない大通りを10分ほど。 遠くからでもわかる、独特の存在感。 この濃厚な空気、本物だ!! 入り口近くにも、「うちは辛いです」的なお断わりがチラホラ。 辛いって怒る人もいたりしますから、いろんな経緯があるんでしょう。 私としては、それくらいのフィルターを設けたお店の方が嬉しいのですが。 なんでしょう?開いたチャクラに注ぎ込んでくる風、とでも言いましょうか。 エスニックっぽさをファッションでやっている場所とは明らかに違う何か。 それはやっぱり「気」としか呼ぶことが出来ないな。 このお店のメインは南インド料理。 それだけでなく、ワインもインド産の銘柄がズラリ揃っているのが嬉しい。 ★シャンティリ・ソーヴィニヨン・ブラン ¥500 インド・マハーラシュトラ州、ナラヤンガオン村で作られた白ワイン。 葡萄自体のフルーティーな味が際立った、濃くも爽やかな味わい。 ★夜のタリカロカリー・セット ¥1800 ・辛口チキンカリー ・チキンキーマカリー ・えびカリー ・ダール(おまかせ豆カリー) ・ポリヤル ・アチャール ・ヨーグルト (カリー&ライスともに適量の追加可能) この日のダルはトゥールダル。 非常に端正でフォトジェニックなミールス、崩すのが勿体無いのですが・・・ それッ、ムルギーランチマジェマジェシタヨ!!! こうなりゃもう夢中で食べるのみ。 うお・・・・ 確かに辛いものは辛く、無理な人は無理なレベル。 でもただ辛いだけではありません。 いろんな辛さ、酸味、上質な肉の旨味、まろみ、とろみ、歯ざわり、舌ざわり・・・ 一つ一つの料理を楽器に例えるならば、それぞれの音色が溶け合うことなくぶつかり合い、 しかしそこから思いもよらぬ心地よさを生んでいるような・・・・なんというかとても音楽的味わい。 大友良英の実験音楽のような、フェイントの心地よさ。 (いまでこそ「あまちゃん」で有名になった大友氏ですが、本来はすっごいアバンギャルド!) これはアーティストが個人的嗜好とインナートリップの果てに生み出した、 振り切り御免なインパクト系のミールスといえるでしょう! ・・・読み返せば何も説明していない気がしますね(笑) でもそれほど快楽的な美味さだということなんです。 こんなに振り回すほど振り切ったミールスは、かつて神戸「マドラスキッチン」で食べた超絶ミールス以来かも。 (「マドラスキッチン」もほんと、凄いときは凄いですよ) ホントに美味いカレー(カリー)は、薀蓄よりも先にチャクラを開いちゃうんですよ、ねぇ。 ★マサラ・チャイ ¥400 これまたインド的に振り切った甘さのチャイ。 「一般の日本人客に合わせて、この程度で」なんて判断は、絶対ない。 振り切ることを恐れず、堂々と、それを奈良という地で実践しているのだから、もう完全に脱帽です。 かなりの期待をもって訪問したのですが、その期待を軽々と超えられちゃった感じだな。 せんとくん「やぁ、奈良は楽しかったかい?」 うん、凄いインド料理をいただいちゃったよ。 でも・・・本当は奈良に来たら、お寺や仏像をみるべきだったかな? せんとくん「いや、実は仏像も仏教もインドから来たんだ。 だからそれは、とても正しいことなんだよ。」 ●「カレー細胞」Facebookページはじめました。 https://www.facebook.com/CurryCell http://currycell.blog.fc2.com/blog-entry-1898.html #激辛 #カレー #カレーランキング #アジアエスニックランキング #マイベスト2013

松 宏彰

経堂の大好きなお店「ガラムマサラ」が経堂駅近くへと移転。 ちょっと時間が経ってしまいましたが、行ってまいりました!! ビルの二階に真新しい店舗。北欧あたりのインディーズ映画がハリウッドでリメイクされたような感慨があります(わかりにくい・・・)。 もはや押しも押されぬ人気店。今回のリニューアルは単にお店の場所が移動しただけではありません。 名物店主ハサンさんのキャラ一色だった今までと異なり、熱意ある後進スタッフが続々ジョイント。サステイナブル(持続可能)なガラムマサラに向けたあたらしい体制作りが始まっているんです。 この日はいつものように「おまかせコース」。タンドゥール茄子にタンドゥール砂肝、鮭缶マサラ・・・相変わらずぶっ飛んでますね~(笑) ★パクチー春巻 こちらもはや定番メニュー。パクチーの街・経堂らしい瑞々しさが良いですね。ベトナムやタイへも料理研究に出向くハサンさんならではのインド料理(?)です。 ★ブリバジャ モツの鉄板スパイス炒め。これ自体いただけるお店が殆どないのですが、やはりここのが一番! ★ビンディパコラ インド風オクラフライですね。ネバネバ料理もガラムマサラの得意とするところ。 ★パクチー牡蠣マサラ こちらもいつ食べても美味しいですね!間違いなくここでしか味わえない料理です。インドにもないよ! ★ラムチョップ 定番のレギュラーメニュー。羊肉が好きな私としてはいろんなところでラムチョップをいただいているのですが、何度食べてもここのは圧倒的な美味さ!! ★サムライハサン あるとき誕生したオリジナルビアカクテル。ハサンさんの血と汗とetcとを一気飲み!!美味い! ★さば缶マサラ ガラムマサラを一気に有名にしたメニューといっても過言ではないでしょう。これ目当てに経堂に来ても後悔しないですよ。 ★納豆オクラほうれん草マサラ 自由自在なネバネバスタミナメニュー! ★レモンチキンカレー これ、最近の大ヒット作です!!レモンの酸味が凄いのですが、決して爽やか!という感じではなく(笑)、ちゃんと濃厚スパイシー。インパクト系の美味さは、全カレーマニア必食の一品ですよ! ★ガーリックナン 刻みニンニクだけでなく、ニンニクの芽まで・・・どれだけスタミナが・・・(笑)ガラムマサラのナンは、普通のモチモチ食べ放題ナンが苦手な人にこそ食べてほしい。インドではナンじゃなくチャパティなんだよ、という人にこそ食べてほしい。不自然な膨らまし方をしない、まじめに作ったナンはこんなに美味いんですよ。 ★シナモンナン これもガラムのが一番だな。 ★ハナコエビのナン おっとこれは食べたことがない。新作ですね。干しエビ好きにはたまらない! ★ドライマトンカレー ナンにもよく合う濃厚仕立て。ガラムのカレーは味が濃いから好き。 ★オリオンビール 日本のビールでは一番インド料理に合う。だってアツい国ですから! そして最後の締めは、必殺のこちら!! ★エッグビリヤニ なるほど、そう来ましたか!ガラムでは山羊ビリヤニやら、牡蠣ビリヤニやら、いろんなビリヤニを食べてきましたが、玉子ビリヤニは初めて。日本人には意外かもしれませんが、インドでは玉子カレーなんかもポピュラーで、そういう意味では非常にインド的。鶏肉もたっぷり入っていますから、いわば「親子ビリヤニ」ですかね~!! 何度食べてもガラムのビリヤニは独特の美味さです。 ガラム定番のオリジナル料理から、毎度毎度の新作料理まで、相変わらずの変幻自在ぶり。そしてやっぱり感じるのはハサンさんのエロさ。 やっぱりスパイス料理はエロくなきゃダメですからね!!! このハサンスピリットを受け継ぐ若者たちが今後、どのように「ガラムマサラ」を進化させてゆくのか、今からドキドキ楽しみです! #カレー5 #名物店主 #カレー #マイベスト2013

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東京都

カレー

松 宏彰

知る人ぞ知るインド料理マニア界の重鎮inaさんが3/1にオープンしたファン待望のお店。あの情熱的で鋭角的なタミル料理がいつでもいただけるなんて!これは2013年南インド料理界の事件ですぞ。 メニューは日替わり週替わり。 とにかくいろんな料理を作りたいという、inaさんらしいコンセプト。 従って、その時何があるかはワクワクのお楽しみ! カウンターに並ぶ珍しいお酒、そのほとんどがワンコインで注文可。 既成のペーストなどを用いず、原材料からの手作りにこだわった料理は決して重くならず、刺激的でありながら、身体にスーッと溶け込んでゆく感じ。 (この日の料理の詳細はこちら⇒http://currycell.blog.fc2.com/blog-entry-1700.html) でっかいふかふかナンが正義、なんて変なインド料理を憶えちゃった人にこそ、このお店へ来てほしいなぁ。 こっちが本当のインド料理ですよ。 一年ほど前にinaさんから店を出すことを聞いたときには、物凄く期待した一方で、 マニアックすぎて一般のお客さんがついて来れなかったら・・・なんて勝手に考えたりもしたのですが、いやいや、そんな心配は無用でした。 実は「南インド料理初めてなんです」なんてお客さんにも優しいお店。 「なんどり」って店名は「こんにちは」って意味ですしね。 inaさんの南インド料理の知識も情熱も半端ではないですから、なんでも教えてくれちゃうはず。 とにかく今行くべきお店ですよ。 ※訪問時には「カレー細胞を見た」と伝えてください。きっと苦笑いのサービスがあるはず! #アジアエスニックランキング #カレーランキング #マイベスト2013

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大阪府

カレー

松 宏彰

今、関西のスリランカ料理が熱い。 知らない人の95%は勘違いするのですが、ここはグループ企業でもチェーン店でもありません。スリランカ人のロドリゴ兄弟による、れっきとした個人店です。 店長のロドリゴ兄は元行政書士で、日本のサスペンス番組が大好き。 特に好きなのは「赤かぶ検事」シリーズだそうで、日本語をそこから学んだのだそう・・・ ★ライオンスタウト スリランカ料理には欠かせない黒ビール。世界一美味しい黒ビールかもしれませんね。 ★ワデ 南インドではワダ、スリランカではワデ。 ブラックペッパーがガッツリ効いて、ガッチリした食感の男らしい「マサラワダ」です。 ビシッとしたチリチャトニもこれまたGOOD! ★ナンコツ&ズリ 要するに軟骨と砂ずり・・・なのですが、カルダモンやカラピンチャ、シナモンなどが効きまくったビシバシ仕様。 特に軟骨は歯ごたえも充分で、日本人離れした仕上がり(そりゃそうだ)が楽しめます。 ★ギャミラサセット ¥1200 「ギャミラサ」とは、郷土料理とか家庭料理とかそんなニュアンス。 ロドリゴ兄弟の出身地キャンディの家庭の味がワンプレートで楽しめます。 ポルサンボル、青菜サンボル、ビーツ、パパドゥ、パリップ、チキンカレーに加え、この日はマンゴーカリーがジョイント。 ・・・で、これが興奮モノの美味さなんです!! どうしても「アーユルヴェーダのカラダに優しい料理」って方向に行きがちなスリランカ料理なのですが、こちらのギャミラサは、辛い!甘い!酸っぱい!全てのベクトルが完全に振り切っている。 その刺激が脳内モルヒネを過剰に分泌させ、なんともいえない心地よさ・・・ ヘルシーといいつつ中途半端な味でモヤモヤするよりは、ここまで振り切った快感の方が健康に良いに決まってる!! 素晴らしく満足な一皿でした。 だって調理中、スパイスを炒める煙で、客もお店の人も全員むせ返っちゃうほどの強烈さですからね(笑)。こんなの「バンブルビー」以来だ。 ★ホワイトアラック スリランカ焼酎アラックのクリアバージョンがあったのでトライしてみました。 爽やかな中にもアラック独特の強い香り。美味いです。 群雄割拠の関西スリランカ料理シーンの中、みな口を揃えて「とりあえずあそこは行っとけ」というだけあって、おそろしくハイなお店。 私もこれから「大阪のスリランカ料理店、どこ行ったらいい?」と聞かれた時には、 「とりあえずあそこは行っとけ」と、言ってしまうに違いない名店なのでした。 ●「カレー細胞」Facebookページはじめました。 https://www.facebook.com/CurryCell http://currycell.blog.fc2.com/blog-entry-1818.html #カレーランキング #アジアエスニックランキング #カレー #マイベスト2013

松 宏彰

「大阪と兵庫の県境に、関西のマニアが熱狂する場所がある。」  「ラサハラ」の住友さんに猛ブッシュされた私は、早速指定の場所へと向かうことに。 阪神本線千船駅を降りて橋を渡ると、何やら不思議なビルが出現。 実はここ、2010年にこちらへ移転してきたイスラムの礼拝堂「大阪モスク」。 もともと専門学校の校舎だった建物を用いているため神戸モスクのような荘厳さはありませんが、より日常に根ざした施設ということでしょう。モスクの一階部分はハラルフードショップとなっています。 そして・・・八潮しかり、神戸北野しかり「モスクの近くに本気のパキスタン料理あり。」の格言どおり、道路を挟んだ向かいにあるのがこちらのレストラン。 「大阪ハラールレストラン」 これ以上ない直球ネーミング。 ここが最近、関西のマニア達が熱狂している場所なのですね。 全身全霊で「ムスリム」「パキスタン」をアピールした店内。 なんとか「インド料理」に見せかけようと偽装する東京の多くの店とは大違いです。 特に、パキスタンの国旗の数は日本最多なのではないでしょうか・・・ さて、せっかく訪問するのだから、料理は前日に予約済み。 当日注文で出来る料理とできない料理があるようなので、訪問の際には予約をおススメしますよ。 ★マトンビリヤニ  おぉ、鼻腔を突くクローブ・シナモン・カルダモン香!!見ただけでわかる、本物ビリヤニです。 まず嬉しいのは、フワッフワの食感。ここまでフワッフワなのは他に経堂「ガラムマサラ」くらいかも。 スパイスの攻撃力で言えば神戸「ナーンイン」のほうが凄かったものの、非常に香り高く繊細で気品のある仕上がり。 ラホールで修行したカンバルシェフの熟練の技が光ります。 が、マニア情報によると「ここ、ビリヤニも良いけどプラオが凄い」とのこと。 うぉっ、確かに八潮「カラチの空」だって、ビリヤニも美味いけど感動したのはプラオ。 一般の店では見向きもされないプラオという料理ですが・・・やはり本場のは別物ということでしょう。次回は是非トライしたい!! 完全ハラルですから、お酒の扱いはもちろん無し。サービスでサイダーをいただきましたよ。 ★ハリーム 肉・豆・小麦などとスパイスをトロットロになるまで徹底的に煮込んだ料理。 これを置いているのほぼ間違いなく、日本人ではなくパキスタン人客を相手にしたお店。 つまり、味が信用できるお店ということになります。 東京でこれをいただけるのは麻布十番「シディークパレス」くらいでしょうか。 で、このハリーム・・・一口食べて驚いた!! 思わず身体が2cmほど浮遊してしまうほどの美味さです。間違いなく、今まで食べたハリームの中でもベストワン。 こりゃぁ来てよかった、頼んでよかった。 紹介していただいた住友さん、本当にありがとうございます!! ・・・なお、近くにもう一軒似た名前のハラールレストランがあるので、お間違えなく。 ●「カレー細胞」Facebookページはじめました。 https://www.facebook.com/CurryCell ⇩ランキング参加中⇩ 一日一回クリックおねがいします。 関連記事関西スリラン化計画 -その3-「スリランカ料理 ラサハラ」・・・縁を惹き寄せる強力な磁場。(東三国) (08/12)関西スリラン化計画 -その2-「ロッダグループ」・・・グループ企業じゃないよ。(ドーム前千代崎/九条) http://currycell.blog.fc2.com/blog-entry-1823.html#カレーランキング #アジアエスニックランキング #カレー #マイベスト2013

6

宮城県

カレー

松 宏彰

カレーは人、カレーは文化、カレーは体験。 面白いことにこのお店、注文前にカレー全種類の味見が出来ちゃいます。 マトン、チキンキーマ、豆、野菜・・・どれも美味すぎるのですが、こんなことしちゃって大丈夫? ・・・いや、なるほど。つまり、日本のカレーライスを食べ慣れたお客や、逆に生半可にインドあたりのカレーに凝っちゃって「インドのカレーはこうあるべきだ」「これはインドであってネパールでない」などいろいろ言っちゃう客に納得してもらうには「実際に食べてもらう」しかない。その結果が、試食というスタイルなのでしょう。 もちろん、客としてこんなに嬉しいことはありません。 迷いましたが、マトンを選択。いよいよ本番です。 ★Daal-Bhat(ダル・バート)¥1200 ダルスープにライス(バート)、その他ムラコアチャールにウタパム、プーリ。ちょっと面白い構成ですよ。 一般的なインド料理原理主義者(もはや一般じゃないか)の間では、ウタパムは南インド料理、プーリもインドのものと解釈されています。でも、「これはインドであってネパールでない」などいろいろ言いたい方にこそ、ここに来て食べていただきたい。なるほど、となるはずですよ。 どれか単品を切り出して・・・なんて考えられない。たしかに全部あって、全部混ぜてこその「これがカレー」なんです。 よく考えてみれば、カレーをパーツで切り出してあれこれ盛り上がるのって、インドやネパールの人から見たらちょっと滑稽かもしれない。 バターチキンをアタマから否定して「グンドゥリュクのほうが素晴らしい」なんて豪語するのも、日本の家庭でハンバーグ出されて「これはドイツの料理だ。リアルな日本じゃない。高菜漬を所望する」なんて言ってるようなもの。 料理って、文化や生活といったコンテクストから切りはなせないものなのにね。 森さんの料理をいただき、お話をしていると、ホントいろいろなことに気付かされます。 まさに一期一会、百聞不如一見とはこのこと。皆さんも是非。 #マイベスト2013 #カレー #カレーランキング #アジアエスニックランキング

7

東京都

カレー

松 宏彰

あの伝説のカレーが・・・ついに神宮前に・・・帰ってきた!!! 「GHEE(ギー)」 神宮前で22年続いた伝説のカレー屋「GHEE」。 若き日のNIGO氏がバイトをしていたり、村上春樹が通っていたりと、神宮前カルチャーに大きく影響を与えたお店でした。 閉店後もGHEEの味を求める者、GHEEの味を継承しようとする者数知れず・・・ ※「GHEE」の歴史とその後の動きについてはBlogでご覧ください (http://currycell.blog.fc2.com/blog-entry-1755.html) そして・・・そしてついに、赤出川氏による「GHEE」のカレーが神宮前に帰って来たのです! TEX-MEXのお店「BROWN HORSE」の場所を借り、ランチのみの復活ながら、かつての「GHEE」「ファンシード」にほど近い立地はファンにとって感慨深いもの。 メニューには変わらぬ「あの」カレーたちの他・・・アジアンシーフードチャーハンなるものも。 ★ビーフカレー+キーマカレー 盛り合わせ(M) ¥1200 だがしかし、「GHEE」といえばビーフカレー!! 決して外すことはできない必殺メニューです。 「Cafe de MoMo」「CURRY UP」を凌ぐ攻撃的辛さのビーフカレー。 異様なほどのクローブ量はまさに本家本元の旨さです!! この味!この味を待っていた!! キーマカレーだって負けてはいません。 神宮前といえば、都内随一のキーマカレー激戦区ですが、このキーマはどこよりもハード&セクシー!! おそらくは、かつての「GHEE」よりも攻撃的な味わいに進化したのであろう、新「GHEE」のカレー。 これはもはや「懐かしの」とか「思い出の」とかいう修飾を許さない、2013年注目のカレーであること間違いなし!! ★ホットコーヒー +¥200 私の食事中、ちょうどお店に届いた封筒の宛名は「GHEE」。 「これでよく届いたなぁ」と赤出川さん。 封筒の中身は、先日私も執筆協力させていただいた「hanako for MEN」の最新号でした。 誌面で「GHEE」が紹介されているんです。 今はまだランチのみの間借り状態ですが、神宮前で「GHEE」の看板を復活させたその次は、 赤出川さん自らのハコによる「新・GHEE」の本営業に向けた動き・・・でしょうか。 どうか良い物件が見つかりますように! http://currycell.blog.fc2.com/blog-entry-1755.html #カレー #激辛 #名物店主 #ランチ #マイベスト2013

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兵庫県

カレー

松 宏彰

関西スリランカ期待の新星!神戸・灘区にある昔ながらの商店街、水道筋に日・月のみ出店しているスリランカ料理店「カラピンチャ」。 若き店主の濱田さんは、スリランカへと渡り、現地のレストランや一般家庭で料理を修行。 現在は水道筋「ティダチチサロン」の場所を借りこの「カラピンチャ」を限定営業しつつ、新たな店舗の場所を模索しているところなんです。 小さな店内は、オープン直後から大賑わい。みんなきっと日曜日が待ち遠しいんでしょうね。 メニューはもちろん、スリランカ本場式のカレープレート。 メニューの丁寧でわかりやすい説明に、濱田さんの人柄がにじみ出ています。 ★本日のカレープレート ¥900  ・ココナッツのさっと煮(ポルマッルン)  ・ゴーヤの和え物(カラウィラ・サンボーラ)  ・レンズ豆のカレー(パリップ)  ・揚げせんべい(パパダン)  ・ビーツの炒めもの(ラトゥアラ・キラタ)  ・ライス  ・チキンカレー  ・ルヌミリス(鰹節ベースの辛い薬味) +¥100  ・アンブルティヤル(マグロのゴラカ煮) +¥200 色鮮やかな、南国の太陽を思わせる一皿。 もちろん手で混ぜていただきます。 スリランカ料理特有のココナッツミルクの香りに加え、ゴーヤの苦味、ルヌミリスの辛味、アンブルティヤルの酸味が加わり、メリハリの利いた贅沢な一皿になっています。 こりゃぁ実に元気が出ますね!! スリランカ料理が良いのは、メリハリある味の料理を一気食いしたとしても、食後の胃腸がさわやか三組なところ。 しかし油断していると、思ったより量を食べてしまうので注意です。 ★本日のカレープレート ¥900  ・ココナッツのさっと煮(ポルマッルン)  ・ゴーヤの和え物(カラウィラ・サンボーラ)  ・レンズ豆のカレー(パリップ)  ・揚げせんべい(パパダン)  ・ビーツの炒めもの(ラトゥアラ・キラタ)  ・ライス  ・エビカレー +¥100  ・ルヌミリス(鰹節ベースの辛い薬味) +¥100 こちらはカレーをエビカレーに変更してみました。 スリランカのエビカレーは実に美味いですね。 ★アラック ジンジャーエール割 さて、これだけでも大満足なのですが、隣のお客さんがあるモノを食べていて・・・これは頼まねば!と思った次第。 丸く小さなお椀型の鍋に、クレープのような「こなもん」がジュウジュウ。 ・・・何だかわかりますか? そう、実はこれ、アーッパ(ホッパー)。 米とココナッツミルクを醗酵して作る、スリランカの「クレープ」みたいなものです。 南インドの「ドーサ」ともちょっと似ていますね。 このアーッパ、綺麗に作るのに熟練の技が必要なため、日本で提供している店がとっても少ない料理。「コートロッジ」なき今、東京でレギュラーメニューにしているところはないんじゃないかしら? ★アーッパ(プレーン) じゃーん!!お見事!! 歯ざわりもサクッと、完璧な仕上がりです!! スリランカのレストランで、ひたすらココナッツ切りを命じられるところから始めた濱田さんの修行の成果ですね。 なお、このアーッパ用の小鍋は、スリランカ修行時代から使っているものらしく、だんだんと馴染んでアーッパが綺麗に焼けるようになったのだとか。 簡単には真似できない、価値ある一品ですよ。 ★ビッタラアーッパ こちらは玉子入りアーッパ。 よく考えたら、こなもん文化の関西ではこのアーッパ、とっても好まれるんじゃないかしら?ねえ。 ★キリパニ 食後には、スリランカ好きにおなじみキトゥルシロップがけヨーグルト。 どれもこれも本格的な味で、正式な店舗を構えての本格オープンが待ち遠しいですね。 http://currycell.blog.fc2.com/blog-entry-1825.html #カレーランキング #アジアエスニックランキング #カレー #マイベスト2013 #マイベスト2013

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東京都

カレー

松 宏彰

あの、カレーの聖地「ニューキャッスル」がついに、銀座二丁目で復活しました! 「ニューキャッスル」は昭和21年創業。 戦後焼け野原の銀座でコーヒーを提供、開店から数年後に登場した「辛来飯(カライライス)」という肉を使わない独特のカレーで銀座の食を支えてきましたが、建物の老朽化と、震災の影響による地盤沈下で2012年7月31日、66年の歴史に幕を閉じました。 私にとっても、東京で初めてハマったカレー屋として特別な存在。 近年は訪問回数も減りましたが、ファン歴は20年。 初代の頃からの付き合いになりますから、閉店の報を聞いたときはなんとも・・・ 昨年の閉店時には再開の予定はない、と仰っていた「ニューキャッスル」。 このまま伝説として歴史にのみ残っていくのかと思われたのですが・・・ なんと「ニューキャッスル」の独特の味に魅せられた若者が先代よりレシピを引き継ぎ、 三代目として「ニューキャッスル」を復活させる運びとなったのです!! 新生「ニューキャッスル」、2013年6月15日オープン。 場所は以前の店舗と同じ銀座・柳通りを、銀座通りの交差点を渡って築地方向へ歩いたあたり。 ビルの地下にある店内はとても明るく、みなぎる希望に溢れています。 『ニューキャッスル三世』と書かれたTシャツを来た三代目がとても頼もしい! さらに店内にはなんと、先代の姿も。 あぁ、本当に復活したんだなぁ・・・と、感慨ひとしお。 京浜東北線の駅名をつけたメニューも以前のまま。 価格も据え置きが嬉しいですね。 一つ変わったところといえば、蒲田の上にさらに大盛りの「川崎」があるということ。 今までは「蒲田」の先は常連さんだけの世界だったんです(笑) ・・・ちょっと、前のお店で注文していた頼み方、やってみましょうか。 「つん蒲ダブ玉」 「はい!つん蒲ダブ玉!」 お、通った!! ★辛来飯 つん蒲ダブ玉 ¥900 裏オーダーの「つん蒲」は「蒲田の先につんのめる」という意味の特盛仕様。 新しくメニューに登場した超特盛の「川崎」と「蒲田」のちょうど間くらいの量になります。 ちなみに蒲田は¥740、川崎は¥1000で、つん蒲は¥840という設定。 ダブ玉(玉子2個)が+¥60なので、つん蒲ダブ玉 ¥900という次第。 「『つん蒲』をメニューに載せようかどうか、迷ったんですけどね。男性にはちょうどいい量だから。」 「でも、前もメニューには載ってなかったですからね」 うんうん、知っている人だけが注文できるトクした感じ、このままでいいと思う(笑) そして肝心の味ですが・・・ 一年振りに食べる「辛来飯」の味・・・ そして初めて食べる、三代目の味・・・ おぉ、これは実に、まさに。 完全再現と言ってよい味なのではないでしょうか!! おかえりなさい、「辛来飯」!! 超嬉しい。 ・・・さて、このお店に来たら、「辛来飯」だけ食べて帰るわけには行きません。 だって『世界一美味しいコーヒーは、辛来飯の後のコーヒー』なのですから!! ★コーヒー +¥300 お、カップが変わってる。 そして・・・お、味が新しくなってる。 以前よりもほんのり酸味が増したといいましょうか、しかしなかなか美味いです。 ・・・流石! カウンターの奥にはおや、ウイスキーボトルが。 聞けば、メニューには載せていないが「お好きなお客様には提供しています」とのこと。 ほほぅ、なんと「辛来飯」食べながらちびちび酒が飲めるなんて・・・ちょっとワクワクしますね!! オールドファンの期待を裏切らない好スタートを切った新「ニューキャッスル」。 この地で創業100周年を迎えることができるよう・・・ 頑張れ三代目!  負けるなニューキャッスル三世!! (ヒーローもの風) あ、Facebookページもできたようですよ。 https://www.facebook.com/Nyukyassuru ←(URLがナイス!!) https://www.facebook.com/CurryCell ←(こちらは「カレー細胞」Facebookページ) #カレー5 #カレー5 #カレー #歴史的名店 #マイベスト2013

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東京都

スープカレー

松 宏彰

「めちゃめちゃ美味しいですね」  食べて思わずそう言ってしまったスープカレー屋さん。個人的に大ヒットです。 「Spice×Smile(スパイススマイル)」通称「スマスパ」。 北海道の実業団チームに所属していた元バドミントンプレーヤーの真緒さんが店主をつとめるお店。(真緒さんは北海道で90軒ものスープカレーを食べ歩いたのだとか!) 女性らしいスッキリとしたインテリア。 ある意味マジスパとも奥芝商店とも対極的(笑) 注文は札幌スープカレーらしいカスタム方式。 手書きの雰囲気が、手作りの温かみを感じさせます。 (ここ、結構重要。あんまりキレイキレイにDTPすると料理が工業製品っぽく見えちゃいますから) ここはひとつ、お店側のおススメという豆乳スープをベースに組み立ててみましょう。 ★ビーフ野菜スープカレー(カスタム) (1)スープ・・・豆乳 (2)辛さ・・・5 大辛 +¥50 (3)ライス・・・中 (4)具材・・・ビーフ野菜スープカレー ¥1100 (5)トッピング・・・パリパリ焼チーズ +¥100 きれいなサンドイエローのスープがなんとも魅惑的。 5辛から生の唐辛子が入るのですがこれがまた良く、 爽やかでシャープな辛さが優しい舌触りの豆乳スープと絶妙のバランスを生んでいます。 ちなみにライスはターメリックバターライス。 いやぁ、これは美味いなぁ。 そして具材。 ビーフのやわらかな煮込まれ具合、大根や串椎茸など和食材への味のしみ加減が絶妙。 日本独自の出汁文化がしっかりと息づいた・・・というと大層ですが、 要は日本家庭の味の記憶がベースになった素晴らしい出来栄えです。 この、日本人が「これだよなぁ」としみじみ感じる味の加減、温かみって言うのは、レシピ通りに一生懸命やった(特に男が)だけでは決して出るものではなく、母から娘へ感覚も含め引き継がれる文化のようなもの。 作り手が小さい頃から家庭で味わってきた味、その感覚がそのままスープカレーの「絶妙な加減」に活きているのではないでしょうか。 きっと、親御さんの食育が素晴らしかったのだろうと。 しかも一般に「家庭的」といえば「素人っぽさ」と表裏一体のように言われるものですが、 そこは流石、無数のスープカレーを食べ歩いた経験値が生きていて「あ、このへん○○っぽいな」なんて、 名店の味を彷彿とさせられたりもするんです。(パリパリチーズなんて「ドミニカ」だしね) まさにセンスと愛情。 きっと、幾多のスープカレーを食べ歩いた記憶×日本家庭の味の記憶=Spice×Smile ということなのでしょう。 その店名の通り、爽やかなスパイスと、家庭の温かさとで思わず笑顔になってしまう一品でした。 「極み」ともいうべき美味さの「奥芝商店」、よきベーシックな味わい「ガネー舎」「カムイ」、 華やかな「マジックスパイス」も良いけれど、このスパイス和食としてのスープカレー「スマスパ」、かなりのおススメですよ。 ●「カレー細胞」Facebookページはじめました。 https://www.facebook.com/CurryCell http://currycell.blog.fc2.com/blog-entry-1880.html #カレー #カレーランキング #マイベスト2013