東本願寺近くの仏具屋町で、本願寺と藪内家お家元御用達の店を明治5年から営む茶舗である。お濃茶の「百華」40g、税込み¥2,851を購った。この店では一番安いグレードであるが、店の説明書によると、香りと旨味が両方とも中庸である。
たまたま、ある食事の店で出されたお抹茶が良かったので不躾にも店の名前を伺い、京都駅に向かう途中で店に行き、入店すると写真のように南米系の外国人で溢れていたことに驚いた。ちょうど、和服を着た抹茶体験の直後であったので、土産に茶筅や抹茶を買う客で一杯であったが、店の女将は外国人なので、淀みなく売買が行われていた。
私は、手の空いている店主に声をかけ、食事の店の名前を告げると、それは「百華」ですねと即答され、写真の抹茶が差し出された。一保堂や柳桜園、丸久小川園の金属製の茶筒を見慣れていたが、ここの茶筒は蓋がプラスティックであった。しかもクリーム色の蓋を取るとプルトップの封が現れ、驚いた。
たまたま、手元には柳桜園の抹茶「清友の白」(薄茶)があるので、茶筒を手に取ったら、品名はラベル貼付ではなく茶筒の円筒金属面に直接印字されていた。ここにも技術の進化があるのだと感心した次第である。
以下、ご参考のため
金属面への直接印字はここ十年くらいで急速に進歩した技術で、それまでもシルクスクリーン(謄写版)やパッド(はんこ)による印字はあったが、金属面への印字はインクが載りにくく、剥がれやすい欠点があった。