今回ハワイに来た目的の一つが、ここすし匠。2年前に来たときには予約が取れなくて、今回は念願かなっての訪店。ワイキキに2016年誕生したリッツカールトンのロビーフロアにある。 コースはお任せのみ。ドリンクは日本酒をこちらもおまかせで。おそらくペアリングのコースになったのではと思う。最初のお酒はスパークリングの濁り酒「雁木」。 かんたんな挨拶の後、さっそくコースが始まる。 ・最初に出てくるのは牡蠣。ワシントン州のオイスターを少し煮浸しにしたもの。 ・椰子の実の芯?にしょうがを加えたものが。これはガリの代わり ・すし匠風Poke3種。覚えている限り、マグロ、鯛、そしてサーモン。きっちり仕事が加えてあり、燻製の香りが心地よい。 ・丁寧にご飯を詰めたヤリイカが出てきた。見た目はイカ飯。 ・クレソンの上にミル貝の乗った一品。少し濃い目のイカ飯のあとにさっぱりとした一皿を出してくるのがいい。 ここで日本酒が2種類目に。黒龍酒造のの「龍」。合わせるかのように、 ・小鯛のミモザ風。さっぱりとした口当たり。 すし匠の特徴といえば、ツマミと握りが交互に出てくるスタイル。ここからは出てきたものをずらずらと覚えている限り。一つ一つは決して大きいわけではないけど、バリエーションが豊かだしストーリーがあって本当に面白い。 ・ハプープの刺し身。日本で言うところのハタ。クルッと巻いて食べやすく。 ・ボタンエビの握り。濃厚でねっとりとした口当たりが気持ちいい ・ミル貝のレバー。マウイオニオンとわさびが少し乗って。レバ刺し感覚で、と言われたが、鮨屋でレバ刺しって食べないよね ・カッパーリバーサーモンの握り。日本で食べるサーモンとはぜんぜん違う、口当たりはあっさりとしていながら濃厚な味わいのサーモン。 ・ラウラウのすし匠風アレンジ。アスパラガスのソースを下に、上には土佐酢のジュレを。さっぱりと食べられる一品。 ・マグロのづけ(握り)。 ・イワシの巻物。新生姜とキューカンバー、シソを一緒に。大事なのはきゅうりじゃなくてキューカンバーってところ。こちらのキューカンバーは食感も味も日本のきゅうりよりもウリに近い。 ここらで次の日本酒。日高見の芳醇辛口純米吟醸「弥助」。 ・うにの握り。サンタバーバラさんのウニは本当に秀逸! ・キューカンバーの浅漬。ちょっとだけ鰹節を添えて ・ダンジネスクラブの握り。 ・タロイモのごま豆腐。上に乗っているのはニシンの卵。 ・マグロ、背びれの下 ・酔っぱらいロブスター。メイン州のロブスターを生きたまま1週間、紹興酒につけたもの。 続いての日本酒は「Ice Breaker」。京都は木下酒造が手掛ける夏のお酒。杜氏さんがアメリカ人という変わった酒造メーカー。ロックで飲むのがおすすめということで、珍しく日本酒のロック。 ・モイ。ハワイでは王の魚と言われる高級魚。これを3週間発酵させ飯寿司にしている。発酵から出てくる自然な酸味が心地よい。 ・チェリートマトのピクルス ・アカマンボウのフィンガーライムのせ。アカマンボウは酒粕とお味噌につけて焼き上げたもの。フィンガーライムは初めて見たが、果肉を絞り出す仕草もいいし、味わいも良かった。ちょっとグレープフルーツに似た味わい。最近は「シトラスキャビア」なんて言ってるお店もあるらしい。 ・10日ほど寝かせたマグロの霜降り。ねっとりと絡みつく旨さ。 ・イチゴ蒸し(アワビ、サンタバーバラ産のウニ、松茸、フランスのホワイトキャビア) 続いてのお酒は梵(BORN)。無濾過生原酒。食べるお酒のような芳醇さ。 ・あん肝とスイカの奈良漬け(あん肝スイカ)。あん肝はボストンから。 ・松前漬け。海苔に巻いて、一口で。 ・通称「おはぎ」。マグロの中落ちと皮ぎし。これにタクアンとマウイオニオンを叩いて混ぜて、上にマカダミアナッツを載せている。これはやばい一品だった。すし匠を代表するお鮨の一つ。 続いては先程の梵の超吟。5年間氷の中で寝かせたお酒で、天皇陛下に献上してるとかいないとか。 そろそろコースが終盤に差し掛かり、追加で出せるものの説明が。チェリーストーンクラムや煮ホタテ、ソフトシェルなど。「悔いのないように」という大将の声に後押しを受け、アジを選択。 ・アジ ・いぶりがっこの一品は通称「シャリチー」。シャリで作ったチーズをいぶりがっこで包んでいる ・青パパイヤの干瓢巻き。これが美味い! ・卵焼きが2つ。一つはクラムスープのだし巻き、もう一つはモロカイとタロイモの卵焼き ・最後のデザートは葛きり。 中澤さんの人柄もあるが、お話が上手いし、本当に笑いの耐えない2時間半だった。またハワイに来ることがあれば必ず行きたいお店の一つ。 #ハワイ #鮨 #江戸前寿司 #すし匠