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Shingo Inoueさんの My best 2019

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Shingo Inoue

今回ハワイに来た目的の一つが、ここすし匠。2年前に来たときには予約が取れなくて、今回は念願かなっての訪店。ワイキキに2016年誕生したリッツカールトンのロビーフロアにある。 コースはお任せのみ。ドリンクは日本酒をこちらもおまかせで。おそらくペアリングのコースになったのではと思う。最初のお酒はスパークリングの濁り酒「雁木」。 かんたんな挨拶の後、さっそくコースが始まる。 ・最初に出てくるのは牡蠣。ワシントン州のオイスターを少し煮浸しにしたもの。 ・椰子の実の芯?にしょうがを加えたものが。これはガリの代わり ・すし匠風Poke3種。覚えている限り、マグロ、鯛、そしてサーモン。きっちり仕事が加えてあり、燻製の香りが心地よい。 ・丁寧にご飯を詰めたヤリイカが出てきた。見た目はイカ飯。 ・クレソンの上にミル貝の乗った一品。少し濃い目のイカ飯のあとにさっぱりとした一皿を出してくるのがいい。 ここで日本酒が2種類目に。黒龍酒造のの「龍」。合わせるかのように、 ・小鯛のミモザ風。さっぱりとした口当たり。 すし匠の特徴といえば、ツマミと握りが交互に出てくるスタイル。ここからは出てきたものをずらずらと覚えている限り。一つ一つは決して大きいわけではないけど、バリエーションが豊かだしストーリーがあって本当に面白い。 ・ハプープの刺し身。日本で言うところのハタ。クルッと巻いて食べやすく。 ・ボタンエビの握り。濃厚でねっとりとした口当たりが気持ちいい ・ミル貝のレバー。マウイオニオンとわさびが少し乗って。レバ刺し感覚で、と言われたが、鮨屋でレバ刺しって食べないよね ・カッパーリバーサーモンの握り。日本で食べるサーモンとはぜんぜん違う、口当たりはあっさりとしていながら濃厚な味わいのサーモン。 ・ラウラウのすし匠風アレンジ。アスパラガスのソースを下に、上には土佐酢のジュレを。さっぱりと食べられる一品。 ・マグロのづけ(握り)。 ・イワシの巻物。新生姜とキューカンバー、シソを一緒に。大事なのはきゅうりじゃなくてキューカンバーってところ。こちらのキューカンバーは食感も味も日本のきゅうりよりもウリに近い。 ここらで次の日本酒。日高見の芳醇辛口純米吟醸「弥助」。 ・うにの握り。サンタバーバラさんのウニは本当に秀逸! ・キューカンバーの浅漬。ちょっとだけ鰹節を添えて ・ダンジネスクラブの握り。 ・タロイモのごま豆腐。上に乗っているのはニシンの卵。 ・マグロ、背びれの下 ・酔っぱらいロブスター。メイン州のロブスターを生きたまま1週間、紹興酒につけたもの。 続いての日本酒は「Ice Breaker」。京都は木下酒造が手掛ける夏のお酒。杜氏さんがアメリカ人という変わった酒造メーカー。ロックで飲むのがおすすめということで、珍しく日本酒のロック。 ・モイ。ハワイでは王の魚と言われる高級魚。これを3週間発酵させ飯寿司にしている。発酵から出てくる自然な酸味が心地よい。 ・チェリートマトのピクルス ・アカマンボウのフィンガーライムのせ。アカマンボウは酒粕とお味噌につけて焼き上げたもの。フィンガーライムは初めて見たが、果肉を絞り出す仕草もいいし、味わいも良かった。ちょっとグレープフルーツに似た味わい。最近は「シトラスキャビア」なんて言ってるお店もあるらしい。 ・10日ほど寝かせたマグロの霜降り。ねっとりと絡みつく旨さ。 ・イチゴ蒸し(アワビ、サンタバーバラ産のウニ、松茸、フランスのホワイトキャビア) 続いてのお酒は梵(BORN)。無濾過生原酒。食べるお酒のような芳醇さ。 ・あん肝とスイカの奈良漬け(あん肝スイカ)。あん肝はボストンから。 ・松前漬け。海苔に巻いて、一口で。 ・通称「おはぎ」。マグロの中落ちと皮ぎし。これにタクアンとマウイオニオンを叩いて混ぜて、上にマカダミアナッツを載せている。これはやばい一品だった。すし匠を代表するお鮨の一つ。 続いては先程の梵の超吟。5年間氷の中で寝かせたお酒で、天皇陛下に献上してるとかいないとか。 そろそろコースが終盤に差し掛かり、追加で出せるものの説明が。チェリーストーンクラムや煮ホタテ、ソフトシェルなど。「悔いのないように」という大将の声に後押しを受け、アジを選択。 ・アジ ・いぶりがっこの一品は通称「シャリチー」。シャリで作ったチーズをいぶりがっこで包んでいる ・青パパイヤの干瓢巻き。これが美味い! ・卵焼きが2つ。一つはクラムスープのだし巻き、もう一つはモロカイとタロイモの卵焼き ・最後のデザートは葛きり。 中澤さんの人柄もあるが、お話が上手いし、本当に笑いの耐えない2時間半だった。またハワイに来ることがあれば必ず行きたいお店の一つ。 #ハワイ #鮨 #江戸前寿司 #すし匠

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東京都

フランス料理

Shingo Inoue

2019年、ベストに入るフレンチ。アートとキュート。創り出す世界観が素晴らしい。ここの評価は間違いなくもっと上がっていくはず。 (頑張ってレビュー書いたら3000文字になってしまって、Rettyって2000文字までだったということに今気づくという……) クオリティも高いけど、サーブも満点。個人的主観だけど、デートに使って欲しい。女の子は間違いなくここの雰囲気、演出、料理が好きなんじゃないかな。良い時間を過ごせると思う。 #最高のフレンチ #ガストロノーム #茅場町 #日本橋兜町

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東京都

寿司

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移転してから初の「はしもと」。以前の場所から徒歩5分ぐらいとそれほど離れてはいない。前のお店は入ってすぐにL字型のカウンターだったが、今回は少し細い路地のような作りで、手前にテーブル席、奥にカウンターとなっている。カウンターは8席で横並び。予約は変わらず17時半〜と20時半〜の2回転。この日は20時半の部で。 まずはビールから。最初に出てくるのは「銀杏」。ホント関係ないけど、銀杏とビールの組み合わせって永遠に飲める気がする。最高の始まりってこと。 最初の魚は「ヒラメとつぶ貝」。程よい弾力のつぶ貝がいい。そして「青柳」。バカ貝とも言われる貝だが実も小柱もぎゅっと旨味が詰まっていて美味しい。続いて「マカジキ」。ほんのりと燻製香があって、癖になる味だ。ここらで日本酒にスイッチ。基本は橋本さんにおまかせ。 ちょっとお椀で小休止。「カワハギと肝」。上に芽ネギとごまを乗せて。そして「ししゃも」。冬っていい魚がたくさん出てくるよね。「白子の茶碗蒸し」。濃厚な白子に負けない茶碗蒸し。この白子で日本酒一合いけちゃう。ということで日本酒は而今に。 「しめ鯖の海苔巻」。ツマミの中でどれが一番好きかと聞かれたらこれを上げるかもしれないぐらい好き。よく脂が乗っているし、旨味は詰まっているし。 珍味三種は「シャコとあん肝と筋子の味噌漬け」。これまたお酒に合わせるために生まれてきたと言っていいつまみの数々。合わせるのは「にいだしぜんしゅ」。最後のツマミは「秋刀魚ご飯」。季節的には終盤戦だが、よく脂の乗った秋刀魚だった。 ということで、握り。定番の「コハダ」から始まって「真鯛」、「マグロのヅケ」と続く。途中で日本酒を「みむろ杉」に変更。きっちり仕事をして切込みを入れた「秋刀魚」から「中トロ」そして「ホッキ貝」。日本酒が進んで進んで仕方ないのだが、「賀茂金秀」。 「サワラ」、「トロ」、「車海老」、「カマス」。やっぱり冬の魚は脂がよく乗っていて美味しい。鮨3〜4貫で日本酒を切り替えている気が。続いての日本酒は「日高見」。辛口なお酒と濃厚な「ウニ」がよく合う。最後に穴子が出て、玉子で締める。 お店は移転したけど、お鮨のクオリティは変わらず高い。橋本さんの人柄も伝わる、いいお店です。 #鮨 #新富町 #江戸前寿司 #最高の寿司

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東京都

ハンバーガー

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もともと練馬でランチ営業をしていたViva La Burgerが池袋に新店舗をオープンしたのが今年(2019年)の4月。まもなくオープン半年を迎える。実は何度も来ているのだが、なかなかレビューを書けずにいて、、ようやく。最寄りは池袋駅。Echikaを通ってC6出口から出て歩くと5〜6分ぐらい。レンガ調の外観が特徴だ。 ブラウンを基調にした店内。ライトブラウンとダークブラウンの組み合わせが良い。2人がけのテーブル席が3つ、ソファー席、そしてカウンター席という組み合わせ。お店の大きさに比べると席数は抑えられていて、贅沢な空間だ。 ビバラバーガーでは、通常のハンバーガーも提供しているがやっぱりオススメはスペシャルバーガーたちだ。看板メニューの「ビバラバーガー」、たっぷりとチーズを使った「チーズロワイヤル」、独特の甘じょっぱさが魅力の「いちじくの赤ワイン煮込みとバニラバター」、トリュフの香り漂う「タルトゥーフォ」。これらに加えて、限定メニューも提供しているので頭が下がる。この日の限定は「きのこのゴルゴンゾーラバーガー」。これだけ種類があるとちょっと迷ってしまうよね。 迷ったらやっぱりビバラバーガーがオススメ。でっかいポルケッタベーコンが特徴(ポルケッタとはイタリアの焼豚みたいなもの)。このポルケッタベーコンがすごい存在感だけど、パティもボリュームがあって負けてない。なんと言ってもビバラバーガーの特徴はがっしりしたバンズなのだ。この個性豊かな具材を包み込むのに最適なバンズが肝だと思っている。素晴らしい組み合わせ。 もうちょっと変わったハンバーガーも食べたいな、と思ったら「いちじくの赤ワイン煮込みとバニラバター」を試してみよう。丁寧に下ごしらえされた赤ワイン煮込みの甘さとゴルゴンゾーラチーズの塩味が相まって、最適な甘じょっぱさを演出している。これにいい香ばしさを与えているのがミックスナッツ。ナッツがあるから味がまとまるってのも面白いけど、主張が強い割にバランスがいいハンバーガーだ。 3連発で紹介するのは、秋の限定ハンバーガー「きのこのゴルゴンゾーラバーガー」。きのことゴルゴンゾーラでチーズソースを作って、それをパティの上にトッピングしたような感じ。チーズソース自体が結構濃厚で旨味が染み出てきて、食べごたえたっぷり。謎にちょっとピリ辛なんだけど、唐辛子でも入っているのだろうか(聞き忘れた)。秋限定ってことだけど、ぜひ食べてみてほしいハンバーガー。 ビバラバーガーさんはアルコールの品揃えも良い。通常のドラフトは黒ラベルだけど、世界のクラフトビールを瓶で出していてデイオブザデッドのIPAとか、スペインのイネディットとか。気になる方はぜひ。なんと言ってもワインとウイスキーの品揃えがすごい。好みのウィスキーを見つけて、ハイボールを作ってもらうっていう贅沢もできる。 いろんな楽しみ方ができるビバラバーガー。おすすめです!

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大阪府

ハンバーガー

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関西プルドポーク戦争、略して「関西プルポ戦争」めぐり。今回最後のお店はHello! Newday(ハローニューデイ)。大阪は靭公園のすぐ近くにあるハンバーガー屋さんだ。目印は「グルメバーガー」の提灯。決して広いわけじゃないが、アットホームな空間でオーナーが笑顔で迎えてくれる、素敵なお店。通常メニューも魅力的なのがたくさんあって「チポトレチーズバーガー」や「バーベキューパイナップルチーズバーガー」などなど。しかし今回は「プルドポークバーガー(1,400円)なのだ。ということでそいつをオーダー。 実は前からプルドポークバーガーを提供しているハローニューデイ。ビーフパティの上にゴーダチーズ、そしてプルドポーク。その上に赤キャベツのピクルスが乗ってくる。味のバランスが凄くいい。ゴーダチーズが少しスモークされているので、香りにコクがあるし、赤キャベツの酸味がプルドポークとよくあっている。安定の味だが、クオリティが高い。このハンバーガーがいつも食べられるのは本当に幸せなことだ。 もう1種類、限定バーガーの「パクチーサルサバーガー(1,250円)」を。夏はさっぱりしたものが食べたい季節。残暑が続くこの時期に、このハンバーガーはぴったりだ。ビーフパティの上にナンプラーを使ったトマトサルサを乗せて、その上にパクチーをどっさりと。パクチー好きなら是非試してみてほしい一品。お腹が一杯でもぺろりと食べられてしまうぞ。 ハローニューデイ、おすすめです。 #大阪ハンバーガー #プルドポークバーガー #パクチーサルサバーガー

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東京都

ハンバーガー

Shingo Inoue

なんとか無事に1周年を迎えたFolk Burgers & Beers。1周年パーティに行ってみたら、相変わらず美味しいビールがたくさんつながってた。飲んだのは覚えている限りで、Uchu BrewingのUCHU ALE、LERVIGのOrange Velvet、後なんか飲んだ気がするけど忘れてしまった。 そして頂いたハンバーガーは「Folky Smoky Burger」。スモークした牛肉をBBQソースで煮込んだという一品は肉の旨味がグイグイ押し寄せてくる。早くレギュラーメニューになってほしい! #ハンバーガー #神保町

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東京都

フランス料理

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東大前のマプール。まもなくオープン3年を迎える。実は何度も訪れているがなかなかレビューを書けず。今回は年末に訪れてマプール・コースを。少し人数が揃うのに時間がかかったので、まずはビールを。珍しいブルゴーニュはシャブリのビールがあるとのこと。MADDAMというビールのチェリーウィートエール。色だけ見ると甘そうだが、全然甘くなくてスッキリとした苦味。面白いビール! 4人揃ったところでコースのスタート。最初はクレマンドジュラ。やっぱりマプールといえばジュラのワイン。合わせるアミューズは「エスカルゴの温かいフラン」。ちょっと茶碗蒸し用だが、噛みごたえのあるエスカルゴと丁寧なソースがよくあっている。 続いて前菜。「高知県四万十うなぎのムーレット」。これが美味いんだ。通常は玉子を使うムーレットだが、炭焼にしたうなぎにアレンジ。赤ワインでじっくり煮込んで、下のソースはレンズ豆やベーコン、きのこなど。これをガーリックトーストに乗せて食べる。美味くないはずがない。白ワインにも赤ワインにも合う最高だけど不思議な一品。 そして、おまたせしましたマプールのスペシャリテ「伊達鶏とモリーユ茸のヴァン・ジョーヌソース」。上からたっぷりのソースをかけてくれるのがまた嬉しい。もちろん合わせるのはジュラの名産ワイン、ヴァン・ジョーヌだ。鶏の火入れから、ソースの作り方、そしてボリューム。すべてがパーフェクト。これよりも少なかったら物足りないし、これよりも多かったら嬉しくて泣いてしまう。満足感のピークにあるバランスを良く知っている。この一品を食べるためだけに来る価値のある料理だ。 最後のメインは「佐賀県産 猪肩肉の赤ワイン煮込み」。付け合せは栗のピューレとコンテのマカロニグラタン。赤ワインベースのソースがこってりかと思いきや、あっさりとしたイノシシ肉によくあっている。ジビエって下処理と火入れが命だと思うんですよ。それがしっかりしている一品。ぜひ食べてみてほしい。 最後のデザートの前に小さなシャーベットで口を潤して、パフェ登場。このパフェがまたすごいんだ。りんごの旨味がギュッと濃縮された一品。これが最後かと思いきや、いつもの定番マドレーヌでごちそうさま。 マプールの料理はいつも思うけど基本に忠実でまっすぐ。出し惜しみがないし、愚直というか。最近はやりの繊細なフレンチとはちょっと違うけど、手は決して抜いていない。こういうフレンチのお店が増えるとほんとに嬉しいなと思う。 #正統派フレンチ #東大前 #ヴァンジョーヌ #伊達鶏 #ジビエ

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東京都

割烹・小料理屋

Shingo Inoue

実はもう何度もお伺いしている「酒亭赤坂かねさく」。神田新八を手がける佐久金が昨年オープンさせた「本格派の和食と純米酒の燗酒にこだわった」和食屋さんだ。手を抜かない仕事が加えられた一品はクオリティが高く、コストパフォーマンスが高い。それに合わせるお酒は日本酒が中心。冷酒〜燗酒まで幅広く揃えている。 通常メニューも魅力的なものがたくさん揃っているけど、やっぱりこういうお店に来たら「本日のおすすめ」から選ぶのが吉。ざっと見渡すとやっぱり美味しそうな海鮮類が目立つ。どれも美味そうだが、やっぱりのどぐろ。「のどぐろのなめろう」を。あとは気になる「ジャンボしいたけのステーキ」。 通常なめろうといえば鯵やサンマ、サバなどが有名だが、のどぐろをなめろうにするってのは聞いたことがない。大葉に乗ってやってきたなめろうはネギが添えられて、高級感が漂う。程よく脂が乗っていて、ねっとりとした味わいにネギの爽やかさが良い。 ジャンボしいたけのステーキは、その名に違わずジャンボ!しいたけ好きはこれを頼まない訳にはいかないと思う。こちらの椎茸は徳島産。実は生椎茸の生産量は徳島が全国一位なのだ。茸師(なばし)と呼ばれる方が丁寧に育てたという椎茸は肉厚で食べごたえ十分。これは外せないメニュー。 かねさくがこの夏に力を入れるのが牡蠣。それも岩牡蠣だ。牡蠣というと冬のイメージが強いかもしれないが、岩牡蠣の旬は夏。特に6月末〜8月がベストシーズン。ボリューム感たっぷりで牡蠣の旨味を存分に味わえるのが特徴だ。今回はそれを3つの調理法で。まずは生牡蠣(780円)。殻も大きいが、身も大きい。牡蠣の旨味と濃厚さのバランスが非常に良い。なんというか、いい意味で濃すぎないのだ。レモンはついてくるけど、かけてもいいし、かけなくてもいい。とにかく、これは食べておかないと行けない必食の一品。 そしてカキフライ(780円)。なかなか岩牡蠣をカキフライにはしないと思うんだけど……、これがまた美味いんだ。想像するカキフライの2倍はあると思う。熱を通したことによる味の凝縮具合が良い。でもやっぱり濃すぎないのが良い。ボリュームたっぷりの牡蠣なんだけど、パクパク食べられてしまう的な。 最後は牡蠣飯(1800円/1人前)。標準サイズのお釜に牡蠣がこれでもか!とたっぷり入って。こんな贅沢な牡蠣飯を食べて良いんだろうか。と、疑問を感じている間に箸は勝手に進む。結論、言わずもがなで美味いのだ。最後はご飯でシメたい!という方はこれを頼むべきだろう。 あとはなにを頼んだかな……そうだそうだ、久留米直送の馬刺し。いわゆる桜ユッケ。卵の黄身とネギが乗って。これを混ぜ合わせて、付け合せの海苔で巻いて食べる。美味い。ユッケと言うと焼肉屋さんのイメージが強く、韓国風をイメージするが、かねさくはごま油もにんにくも使わない、あっさりとした味付け。その分、馬刺しの美味しさをダイレクトに感じることができる。 最後にドリンクの紹介。やっぱり日本酒の品揃えが素晴らしい。冷酒〜燗酒まで。もちろんビール、焼酎も。変わったところだとハイボール。通常のウィスキーを使ったものから日本酒を使った「どぶろくハイボール」、麦焼酎を使った「かねさくハイボール」、自家製の燻製ハイボール、山椒ハイボールなど。 この日頂いたのは冷酒から「残草蓬莱」。神奈川県の純米吟醸。燗酒から「南部美人」。こちらは岩手のお酒。比較的飲みやすいタイプだった。そして極めつけは神亀酒造の熟成純米酒「小鳥のさえずり」を。熟成純米酒の燗酒は味も香りも濃く、ちょっと紹興酒に似たような味わいがある。この魅力に取りつかれたら、癖になってしまうので注意が必要だ。 赤坂かねさく、改めて良いお店だった。また行こう。

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東京都

居酒屋

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五反田駅から徒歩3分。超人気店、「立呑みとだか」。貸切でカウンター9席を占領。コース+飲み放題で7000円はコスパ最強。こんなレベルの高い料理がこの値段で食べられるとは。看板メニューの「ウニオンザ煮玉子」からこの日のおすすめ「和牛とフグの白子のすき焼き」、パスタから、最後はいちご大福まで。味もボリュームもすごい。ドリンクはとだかオリジナルの「とだビアーノ(ビール+みかん)」が美味すぎた。また来たいけど、カウンター貸切予約は1年ぐらい待ちみたい。少人数の飛び込みは歓迎。ぜひ行ってみて! #最高の立ち呑み #立ち呑みとだか #平成〆ごはんキャンペーン

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東京都

イタリア料理

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夏が暑いのは当たり前だが、今年の夏は特別暑い。そんな暑い暑い8月に昼に訪れたのがこちら「ristorante misola(リストランテミソラ)」。場所は表参道。少し裏道にはいるので分かりづらいかもしれないが、地図を頼りに行ってほしい。イタリア国旗が目印になりそう。 ランチタイムのコースは3種類。前菜・パスタ・ドルチェのシンプルなパスタコースが2,500円。こちらは平日限定。アミューズから前菜、パスタ、ドルチェ、カフェまでついたコースが4,000円。そしてシェフのおまかせコースが7,000円だ。今回は贅沢に7,000円のコースを。なお、前日までの予約が必要なのでご注意を。 まず最初のアミューズ(Amuse)は鮎のパテ。ちょうど旬なお魚である鮎をパテにして提供。周りには白きゅうりのピクルス、オカヒジキを添えて。スパイスにはジュニパーベリー。鮎のパテはちょっと苦味が先行しているが、爽やかなピクルスと程よい刺激のジュニパーベリーが上手く緩和剤になっている。あと感動的だったのがモスカートのワインとの相性。のっけからハイレベル。 続いての前菜(Antipasto)1品目はカジキマグロのコンフィ。周りをキウイのソース、青トマトのソース、青トマト、その他青物など、緑で彩られている。アミューズに続きガラスのお皿での提供が涼しさを演出。程よく脂の乗ったカジキマグロと爽やかな青野菜が口の中で溶け合う。 前菜(Antipasto)2品目は甘鯛のうろこ焼き。甘鯛の下にあるのはイカスミのソースだ。白いお皿とのコントラストが美しい。鱗はパリッと仕上げてありながら、甘鯛の身はホクホクに。ちょっと淡白な味わいがイカスミソースの美味しさを引き立てる。 そんなこんなで気付くとパスタ料理に。パスタ(Primopiatto)1品目はルマーケという名前のパスタ。初めて聞いたが、ショートパスタの一種で、イタリア語で「カタツムリ」の意味らしい。トマト煮込みベースで、具材はタコと枝豆。そしてフェンネルだ。包み込むようなパスタの中には自然になのか意図的なのかタコや枝豆が入っていて、食べやすい。このパスタにはピノ・ネロを。スッキリとした赤がよく合う。 パスタ(Primopiatto)2品目はマファルデーネ。これまた初めて聞く名前のパスタだが、フリル状の形が特長。とはいえ、この料理が出てきてびっくりしたのはパスタよりもゴールドラッシュ(とうもろこしの一種)のほうが主役なのでは、脇役は仔羊。パスタはちょっとした添え物程度だ。食べてみればわかるが、この量のバランスが一番いい。ゴールドラッシュの甘味と仔羊の旨味をパスタが下支えしている感じだ。 さてさてようやく終盤に。メイン(Scondopiatto)は鴨だ。マグレ鴨のロースト。マグレ鴨とはフォアグラを取り出したあとの鴨のことを指す。少し焦がし気味で仕上げた皮はカリッと、丁寧に火入れをされた赤身は旨味が詰まっている。ポルト酒のソースが更に旨味を引きてている。 最後のドルチェは、爽やかにガラスのお皿で。ピスタチオのムースとエスプレッソのグラニタ。柔らかなムースとサクサクのグラニタが口の中で溶け合う。爽やかなんだけど、きっちり後味が残る感じ。調子に乗って食後酒なんかを飲みたくなる、そんな危険なドルチェだ。(飲んだけど) 最後にエスプレッソと小菓子を頂いてごちそうさま。素晴らしいコースでした。頂いた料理はもちろん、ワインのセレクト、サーブの丁寧さ、説明のわかりやすさなど、レベルが高い。一軒家レストランのアットホームな雰囲気で、ホテルのクオリティ。 ちょうど座っていた場所は天井が抜けていて開放的な空間。あちこちに鳥の彫刻があり、まさに空に舞っているような、そんな雰囲気だった。まだオープンして2年ちょっとだが、表参道を代表するリストランテになりそう。おすすめです!