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松 宏彰さんのMy best 2015

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松 宏彰

インド料理店でありながらも、インドだけでない様々な国のスパイス料理の「面白いところ」を抽出し、「ハサンマジック」と呼ばれる独自のアレンジで提供する、奇妙で最高に面白いお店。 昨年の第1回Japanese Curry Awards受賞店でもあるこのお店、久々の訪問となりました。 店主ハサンさんは数年前にこっそり宣言していた通り、最近は頻繁に海外や日本各地を漫遊。 決してただ遊びに行っているわけではなく(いや、ただ遊びに行っているのかな?)、 旅に行くごと刺激を受けて帰ってきて、料理がぐんぐん進化していくのですから、面白いったらありゃしません。 この日もハサンさんの帰還日に合わせてお店を予約。 コスプレイヤーであり、干し芋アイドルであり、看護師であり、「パンチラ展」首謀者でもあるナマダさんを交えた食事会を企画してみましたよ。 料理はいつも通り、一品を除いてハサンさんにお任せ。 「とにかく楽しませてください!」 ってな感じで。 この日もハサンマジック炸裂。 読者の皆様も、指をくわえて(インド的には右手のね)ご覧くださいませ!! ★マサラパパド スターターはインド人大好きなおつまみから。 けれど他店のと違うのは、パクチーたっぷり乗せてくれてるところ! ★大根サラダ シンプルなネーミングとビジュアルのギャップがスゲェ。 飲み干したいが無理。 ★パクチー秋刀魚 おっときました旬の食材。 前菜チックにサラリと出てきましたが、秋刀魚の風味が出まくってメタクソ旨いです。 こういう和食材使わせたらやっぱりハサンさん凄いなぁ・・・ 日本人の季節感とインド人のスパイス感を両方持ってるから敵なしです。 ★パクチー牡蠣 いやもう見ただけで悶絶な一品。 食べたらさらに悶絶です。 一同身をくねらせながらいただきましたよ! しっかしパクチーで繋げつつ、季節は秋の秋刀魚から冬の牡蠣へ。 この辺の流れも巧いですね。 ★パクチーラム まだまだパクチーなお題が続きます。 パクチー風味のスパイシージンギスカン、なんて言ったらチンギスハーンが戸惑うでしょうか。 ラムとパクチーは特に「ガラムマサラ」らしい食材といえます。 あ、そして「ガラムマサラ」と言ったらこちらの肉も忘れてはいけませんね! ★パクチー和牛ステーキ なんと、インド料理に和牛ですよ! いや、もはやインド料理と呼んでいいのかわからなくなりますが、ハサンさんはコルカタのムスリム出身。 宗教的には牛OKなんです。 いやいやそんなこと以上に、和牛からジュワッと滴る肉汁にパクチーの風味がブレンドされたこのアレな感じ、 口福ここに極まれり! と、極まったところでパクチー尽くしな前菜終了。 (これが前菜ですよ、奥さん!) 一旦サラダを挟みます。 ★コンビーフのサラダ ほら、やっぱり普通のサラダじゃなかった。 コンビーフとか、サバ缶とか、他のインド料理店が絶対手を出さないネタを面白がって使ってくるのがとても楽しいです。 ★ラムチョップ これ!「ガラムマサラ」定番名物。 このジュワジュワッとした感じ、ここでしか食べられないんだよなぁ・・・ってことで、「ガラムマサラ」でこれ食べない日はないです。 ★土鍋ムール貝 土鍋だよおっかさん!ムールだよおとっつぁん! 次何来るのか全く予想ができないです。 ★地鶏のスパイシー鉄板焼き なんかですね、インドとか東南アジアとかで鶏肉食べると、筋肉のハリと歯ごたえがあってしっかり旨みがあるんですわ。 どうしても日本だと「やわらかい若鶏」が人気ですけど、それって飼育期間短い方が原価安上がりだからって仕組まれたイメージコントロールですから。 日本人は「若くて柔らかい」イメージ好きだしね。 ってことでこちらの料理は筋肉感もあってスパイスも効いたオトナのチキン。 ウズラの卵も入ってキジ目同士の豪華共演! ★秋刀魚と山葵のビリヤニ キター!! これが今回唯一お願いしていたメニュー「山葵のビリヤニ」。 しかしまさか秋刀魚と組み合わせてくれるとは!! コレハウマイデスヨ!!! 食レポとしては禁じ手な言葉ですが・・・美味い!!! ★ビーフキーマカレー ニンニクの芽たっぷり。 ガーリック&ブルで今夜は寝られないです。 ★梅チキンカレー レモンチキンも美味しいけど、この梅チキンも凄い。 やっぱり酸っぱいカレー好きだなぁ。 オトナになると妊娠してなくても酸っぱいものや苦いものを美味いと感じるようになるのです。 これはリピだな。 ★納豆カレー NATTOOOOOO!! ナマダさんも大好きな納豆がグツグツと鍋カレーになりました。 グツグツネットリジュワッと、これはかなりエロスな美味さですね。 こ

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福岡県

イノベーティブ

松 宏彰

かつて、東京・目黒のアンダーグラウンドシーンで、阿鼻叫喚の渦を巻き起こした伝説の「ホルモン番長」。その後東京から九州へと移った番長、サムギョプサル専門店「豚王(テジキング)」を経て、2014年、ついに南インド料理専門店をオープン。 「Spice & Dining KALA」 ついに!という感じですよ。 「ホルモン番長」時代からインド料理秘密結社に現れたり、お店でバングラデシュ料理を出したりしていたりと、まぁ行き着くべくしていきついた感はありますが、何せ九州は南インド料理未開拓の地。 かつて「あんまー」が博多で唯一南インド料理を出してうまくいかず、その後南インド料理を提供する店は数軒出てきたものの、どこも「専門店」ではない状態。 まぁ、ビジネスを第一に考えたら普通やらないでしょう。 しかも筑豊中間という立地です。 強い目的意識を持ってなきゃ、来るきっかけのない場所です。 つまり、そういうこと。 店頭に茂るカレーリーフ。 ここで「おおっ!」と思うかどうか。 監獄のような扉に貼られた「不慣れな人には不味い店」の張り紙。 ここで涎が出るかどうか。 至高の快楽というのはいつも、一般に広く開かれているワケはないのです。 しかも入口は二重扉。 壁から現れたスカルをクリアすれば、晴れて入店。 禁断の扉が開かれます。 「インドの雰囲気でてる」的な要素は微塵もなく、ボスの趣味嗜好が剥き出しになった世界。 黒を基調としたインテリア、水牛の頭蓋骨、寿司屋のようなネタケース、そして短パンにエプロン姿の18歳ウェイトレス。 こんな南インド料理店、他には絶対ないだろうな。 それから、ここまで南インドのミールスにこだわっているお店も、九州には絶対ない。 ・・・どころか、東京にもあるかどうか??? この日は東京から攻めに行くことを番長に伝えたうえで、SNSで参加者を募ったところ、福岡だけでなく、佐賀、大阪からも参加者が! いろんな意味でスペシャルな宴となりました。 番長に前もってお願いしていたのは、「九州の地物の魚を使ってほしい」ということと、「激辛モノも加えて」という二点のみ。 番長からの返事は「まかせなさい」。 もう、これで充分です。 かくして登場したこの日のミールスは・・・・ ズッキーニのサンバル ラッサム さつま芋のクートゥ ダール パインカーラン カード キャベツのトーレン ビーツのトーレン 茄子のタマリンド煮込み ロビア豆のスンダル トマトチャトニ ココナッツチャトニ ズッキーニチャトニ ゴーヤのアチャール みょうがのアチャール ズッキーニのアチャール バスマティーライス パパド ビーフペッパーフライ(激辛) チキンチェティナード アサリのトーレン イトヨリのモイリー レモンライス キュウリとディルのライタ 以上24品の演目。 もう、見ただけで気絶しそうな気合ぶりですね。 どわーっと拡げられたバナナリーフの上にサーブされた色とりどりの料理達。 これだけで「うわーっ」っとなりますが、これはまだ前半戦。 まずはベジ仕様な料理のオンパレード、つまりベジミールスとしてのスタートなんです。 ラッサム ゴーヤのアチャール&みょうがのアチャール&ズッキーニのアチャール などなど、かなりの種類が並んでいるのですが、味だけでなく彩りにも細心の注意が払われていることに気づきます。 また、一見見た目が似ているものほど、塩加減のバランスが意図的に変えてあり、混ぜながら食べ進むたび、新たな発見や意表をつかれた喜びが生まれてきます。 これは流石としか言いようがない。 手食手食も当たり前。 昨今、インドでは「若者の手食離れ」が問題になっているそうですが、和食の基本はお箸、インド料理の基本は手食です。 さて、ベジで始まったミールス、次第にニクニクしくなってゆきますよ。 チキンチェティナード ビーフペッパーフライ(激辛) このペッパーフライ、用いている唐辛子は九州の「黄金唐辛子」。 日本一辛い京都の唐辛子として知る人ぞ知る「黄金」ですが、なんと九州でも栽培されているのです。 ちなみに「ホルモン番長」時代以来、私の大好物でもある唐辛子です。 そして展開は野菜⇒肉ときてシーフードへ。 アサリのトーレン レモンライス イトヨリのモイリー 出ました!! なんと一人一匹まるまるのイトヨリに、ケララ式のモイリーをぶっ掛け。 これは贅沢すぎるシメですね!! バナナリーフの上には今まで様々な料理を混ぜていただいた軌跡があり、それらを融合させることでさらにウマウマに。 イトヨリという魚自体、味がしっかりして存在感があるので、「地魚食った!」的満足感も十二分であります。 ・・・字数足りない!あとは現地で!!

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東京都

インド料理

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オープン以来、3週連続で訪問してしまったこちらのお店。 「インド亜大陸食堂 Kalpasi」(カルパシ) 毎週テーマが変わるので、目が離せないのです。 オープン第1週目のスリランカ、第2週目のネパールに続く第3週目はついに! 南インド、タミル・ナードゥ州のミールス!! そもそも店名の「Kalpasi」ってのは、タミルで用いられる独特なスパイスの名前。 その「Kalpasi」が遂に料理に用いられるってんですから、やっぱり行くしかないわけです。 11:30オープンながら、早い人は1時間前から並ぶという人気っぷり。 毎日20食前後の売り切れご免ですから、食いっ逸れを避けるには開店前のスタンバイが安心ってとこでしょう。 この日もなんと、12時15分で売り切れ。 「14時からのみ提供」となっているビールが出る日は来るのだろうか。 こちらが料理の内訳。 オプションの有無を聞かれますが、ここは「オプションに福がある」店なのでもちろん追加!! ★タミル・ナードゥ・ミールス ¥1200 ・チェティナードゥ・マトン ・マドゥライ・ムッタイ・クルマ ・サンバール ・ビーツのパチャディ ・南瓜のポリヤル ・人参のポリヤル ・プラムチャトニー ・パパド ・ライス ・フェンネルティー ★カードチリ ¥100 ★柿と大根のウールガイ ¥100 ★コッタマリ(パクチー) ¥100 コンパクトな中に散りばめられた色彩。 箱庭花壇のような華やかさですね! チェティナードゥ・マトンはクローブたっぷり、ストレート&ストロングな刺激で間違いなく美味いスター級。 七人の侍で言えば三船敏郎。 対照的に優しめのサンバールが全体を受け止めるバランス。 これはまとめ役の志村喬。 さらに鮮やかなピンクのパチャディが清々しさをアップしてくれます。 これ、イケメン若武者 木村功。 そこへきて各種ポリヤルやチャトニやウールガイ、つまり加東大介や藤原釜足や千秋実が季節の味わいのサイドストーリーを紡いでゆくのですが・・・ ここで唸らされたのが、マドゥライ・ムッタイ・クルマ! 一見めちゃシンプルだし、具材はゆで卵だし、メインを張るには地味な顔つきなのですが・・・渋い!! 刀一振りで只者ではないオーラ漂う、静かなる達人 宮口精二の姿が浮かびます。 そしてこの得も言われぬ深みの主こそ・・・ カルパシ!! ちなみにこの瓶詰めの物体が「Kalpasi」、木の皮につく地衣類です。 もちろんインド仕入れ。普通のインド料理屋さんにはない珍品。 (あるのは、普通じゃない「なんどり」くらいかな。) マニアックな爬虫類ショップなんかだと、擬態用に地衣類付きの木の枝が販売されていたりするのですが・・・ 「Kalpasi」への代用はちょっと難しいでしょうか(笑) とにかく、この隠し味がミールス全体のクオリティ感を(地味ながら)グッと押し上げているのは確か。 宮口精二ファンならこの感じ、分かりますよね。(狭い!) さらに素晴らしいのがカードチリ。 カリッと超香ばしく、パチャディと合わせても最高、そのままスナック感覚でいただいても最高! オプションには福がある、まさに今回もその通りでした。 食後にはフェンネルティー。 スッキリした食後感。 今週も最高最高。 来週はケララか、ゴアか、はたまたベンガルか、楽しみで困りますよ。 ●「カレー細胞」Facebookページもチェック。 https://www.facebook.com/CurryCell http://currycell.blog.fc2.com/blog-entry-2756.html

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大阪府

バー

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「心斎橋の本格BARが、本格ミールスを提供している」 さりげなくそう言えばさり気ない感じに聞こえますが、よくよく考えたらありえないような話です。 そのBARの名は「anonymous」(アノニマス)。名前からしてもう、ヤバそうな雰囲気です。 以前19時ころ突入を試みたときはまだ閉まっていたので、今回は夜遅くなってから訪問してみました。 現在のところ、開店時間は20時からのようです。 閉店時間は・・・まぁ、朝方まで。 入店してビックリしました。 BARとして、滅茶苦茶雰囲気いいです。 神戸の「LAGUNA THE BAR」をROCKでOUTSIDERな方向へとスライドさせた感じ。 モスコミュールを頼んでみます。 スパイス好きはジンジャー好き、ジンジャー好きはモスコ好き。 この一杯で帰ったとて、「素敵なBAR」という印象が残ったはず・・・・ですがこの店の狂ったところはココから!! 耳なし法一のようにびっしり文字が書かれた(けれどちゃんとデザインされた)バーカウンターにそっと乗せられたフードメニュー。 多分、知らずに入ってこれ見たら、鼻血噴き出してモスコがブラッディマリーになってたところでしょう。 この日のカレーは、 ・パクチーチキン ・アサリ ・レンズ豆 の三種。 単品、二種あいがけの他、おまかせSPなるものが存在しています。 「バンブルビー」のジビエ3兄弟Spの例を見るまでもなく、関西で「SP」とは「とんでもない」に同義と理解していますので、 迷うことなく「おまかせSP」を注文してみました。 と、とんでもねぇぇぇー!!! BARの食事の域を遥かに超え、 ありえない品数とクオリティ感のミールス登場!!! しかも本物のバナナリーフ敷いてるし!!! ★おまかせSP 単品、2種あいがけの次がこれって、3品や4品どころの騒ぎじゃないですね。 どう見たって9品10品・・・・ しかもよく見りゃ(よく見なくても)、単なる南インドのミールスというわけでなく、随所に溢れるオリジナリティが!! 旨みが出まくったアサリのカレーに、この店の名物というオリジナルのパクチーチキン。 ラッサムには四角豆が入っています。 付け合わせはなんと、スリランカのポルサンボル、マッルン、モジュ。 青唐辛子を追加したら、プリップリで巨大な生唐辛子がまるまる2本ブッ込まれていました。 混ぜ混ぜしていただきましょう。 うわぁぁ、実に優しくも、実に豊かな振り幅ですね。 マニアは唸り、初心者は素直に美味しいと思える絶妙のチューニング。 一見南インドのミールスながら、スリランカ料理、スパイスカレーのエッセンスが随所に感じられ、 まさに今の活気あふれる大阪カレーシーンを体現したかのような一皿となっています。 この日私はカレー8皿目だったのですが、スルスルっと胃におさまってゆきました。 しかもいい雰囲気のBARでお酒を飲みながら・・・至福とはこういうことを言うのでしょう。 もしも新宿あたりでこんなお店があったなら、マニアが殺到して変なことになっちゃうはず。 そんなとんでもないお店がさり気なく、街に溶け込むように存在しているなんて、やはり大阪はカレー先進国なのだなぁ。 また、平日昼間のみで訪問難易度の高いカレー店が多い大阪で、朝まで超絶カレーがいただけるこの店は、実に貴重な存在といえます。 ・・・そして、この店が凄いのはそれだけではありません。 月曜昼間のみと、大阪スパイスカレー店の中でも特に難易度が高い超人気店「カレー週イチ」。 毎週行列ができるそのカレーを仕込んでいるのも、実はこの「anonymous」の黒田さんなんです。 片や真夜中の超絶BARとして、片や売り切れ御免の超人気スパイスカレー店として、大阪カレーシーンを表裏から牽引するその存在感。 もう凄すぎるとしか言いようがありませんね。 ●「カレー細胞」Facebookページもチェック。 https://www.facebook.com/CurryCell

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大阪府

インド料理

松 宏彰

インド料理とスリランカ料理をミックスし独自の解釈を加えた料理を提供してくれるニューウェーブ。 今回は日曜日、北新地でのバナナリーフミールスの一巡目を予約訪問してきました。 (現在 北新地での営業は終了し、中崎町のみの営業となっています) ミールス、といえばちょっと一人で訪問するのに抵抗があるかもしれませんが、ここは大丈夫。 一品ずつ順番に出して行くので提供に少し時間がかかること、 写真を撮る人に対してはポイントや留意点など、 一品一品の料理の細かな説明、そして美味しい食べ方など、 井川さんが優しくフレンドリーな語り口で、客一人ひとりとコミュニケーションしてくれますよ。 ★よなよなエール ¥500 スパイス料理に合うドリンクもセレクトされています。 バーカウンターの雰囲気に負け、昼間っからビールを注文しちゃいました。 まずはテーブル上に、軽く炙りが入ったバナナリーフが敷かれます。 炙ったことでバナナリーフ独特の香りが広がるんです。 miniDSC06617.jpg 盛り付けはまず副菜から。 そして汁ものやカレー、ライスと順に盛られてゆくのですが、 ワクワクするような説明を順に聞くこの時間もかなり幸せな感じ!! miniDSC06622.jpg ★本日のバナナリーフミールス ¥1800 ・カルダモンポディ ・紅くらりのピックル ・セロリのシンハラピクルス ・梅チャトニ ・パイナップルチャトニ ・ミントヨーグルトソース ・カボチャのメルクエルティ ・わさび菜のマッルン ・ほうれん草入りダル ・サツマイモとビーツのクートゥ ・アジアンキーマ ・チキンウェンジャナ ・秋刀魚のビンダルー ・チキンペッパーラッサム ・トマトライス ・ローストパパド なんと合計16品! 一品一品手が込んでいて、随所に独自のアイデアが盛り込まれています。 実に素晴らしいですね!! ・ほうれん草入りダル あえて南じゃなく、北インドテイストのダル。 ・サツマイモとビーツのクートゥ 微妙な色合いが美しいです。 味的には優しさ担当。 ・アジアンキーマ レモングラスやバイマックル、バジルなど通常タイ料理で用いるようなハーブをふんだんに使用した、香り高いオリジナルキーマ。 これが単体でもなかなか美味いんです。 こういう独自のカレーがしれっと一品入っているあたり、大阪スパイスカレー文化を感じますね。 ・チキンウェンジャナ スリランカ風骨付きチキンカレー。 とはいえココナッツミルクをそれほど使っている感じはなく、サラッとした感じです。 ・秋刀魚のビンダルー しっかり季節の味覚を入れてくるあたりが素敵。 カシミールチリ、そしてスリランカのココナッツオイルを用いているそうで、 現地仕様に見せかけつつ、実はオリジナルな隠し味も・・・・何だろ? 味は言うまでもなく最高で、これだけでご飯おかわりできます。 ・チキンペッパーラッサム ブラックペッパーがしっかり利いた好みの味のラッサムでした。 ・トマトライス 何もつけずにプラオ的にいただけるほど味がしっかりしたトマトライス。 一品一品順に味わったのち、それぞれをそれぞれと徐々に混ぜながらいただきます。 もちろん、手食。 もう、みんな夢中です。 秋刀魚のビンダルー、アジアンキーマという個性強めなカレーを軸に、梅チャトニやパイナップルチャトニなんていう魔球がチラホラ。 優しい味とインパクトある味、まろやかな舌触りとシャープな辛さや酸っぱさなどのメリハリがあって、全く飽きることがありません。 ベースが南インドとスリランカなだけに胃に優しく重さがない、「毎日食べられるような味」が基本ながら、週一しか食べられないシチュエーションならではの面白さ、楽しさが盛り込まれているエンタメ精神。 客の嬉しいリアクションを引き出すその辺の駆け引き、浅草「カルパシ」や筑豊中間「KALA」にも通ずるものを感じました。 かように素晴らしく、食べた後も幸福感が続く「ナッラマナム」のミールスですが、実は12月20日をもって北新地での営業を終了。 以後も中崎町「コモンカフェ」での金曜営業は継続されるようですが、そちらではスペースの関係でバナナリーフミールスは難しいんだとか。 となるとやはり、次のステップは間借りを卒業し、実店舗オープン。 いつになるかまだわかりませんが、期待しまくって待つことにしましょう!

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大阪府

カレー

松 宏彰

わたくし常々「全てのテクノロジーはアナログに向かう」と思っています。 何故ならそれを「良い」と思うか、「幸せ」と思うか、最終判断を下すのは人間というアナログ装置だからです。 あらゆるテクノロジーは、一旦アナログを否定し駆逐することで成長を遂げてきました。 アナログの対立概念であるデジタルとはつまり、 「同じように準備し、同じような過程を経て、同じように計算すれば、同じ結果が出る」という世界です。 新しいデジタルテクノロジーが登場したとき、人は驚き、飛びつきます。 やがて「同じことをしたい!」という欲求があちらこちらで実を結び、 かつての驚きは、当たり前へと変わってゆきます。 この積み重ねが、逃れようのない焦燥感と退屈を作り出していきます。 辿り着くのは「魂の抜けた世界」です。 そこから先へ進むには、「魂」の力を借りるほかありません。 「魂」、それは「イメージ」、つまり究極のアナログです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 前置きが長くなりました。 が、なんでそんなこと言いたくなったかといえば、大阪でとても興味深いカレー屋さんと出会ったから。 もうほんとに、笑っちゃうくらいアナログなカレー屋さん。 けれど、その笑いはもちろん嘲笑などではなく、「やってくれるぜ!」というゾクゾク感を伴った嬉し笑いなんですね。 アスファルトに覆われた地表にヒビが入り、そこからニョキニョキと縄文式土器が現れたような。 地産地消、食材と流通のあり方を本気で突き詰める、異色のスパイスカレー。 大阪・京橋で70年以上続く鶏屋の朝びき鶏、野菜は兵庫県・三田の農家、木内夫妻からの無農薬野菜、そしてマスター自身も農家であり・・・その土地で食材を作る人と料理人、そして食べる人を直接つないでいく、強い意志をもったカレー屋さんです。 昆布と椎茸で出汁をとったスパイスカレーはまさに、ここでしか食べることのできない味。野菜も肉も、メチャメチャ美味いです。 なんていうんですかね、野菜や肉の生命を感じるというか、そういう意味でのぬくもりを感じるというか。 もちろん、丁寧な説明を聞いたから、ってこともゼロではないでしょうが、 それを差し引いたとしても、「うわわわわ・・・」って口内に押し寄せてくる食材の存在感はちょっと尋常じゃない。 いや、ほんとはこれが尋常で、普段麻痺してる感覚が目覚めただけなのかもしれない。 そう思ってしまうような、特別な味わいです。 こりゃぁ驚いた。 笑ってしまいます。 本当に嬉しい笑いです。 ※「ココペリカレー」は現在、心斎橋での営業を終了、別の場所での再開を進めています。

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東京都

ネパール料理

松 宏彰

おかえりなさい!プルジャさん!何百人ものマニアの声が、巣鴨の夜空にこだまします。 ・・・池袋のはずれに忽然と現れ、風のように去っていった「味家」。 新大久保「MOMO」のメニューディレクターを務めたプルジャさんが自在に生み出す「味家」のネパール料理は、決して日本人に日和ることなく、かといって「これがリアルネパール料理だ!」と気張ることもなく、ただただ純粋に美味しいネパール料理でした。 どんなマニアもその料理の前では、学究心を一旦脇に置いて、ただただ笑顔になったもの。 そんなプルジャさんがネパールへと帰り、「味家」がクローズしたのは2013年末のこと。 「プルジャさんの料理をもう一度!」 東京からの声が5000km離れたネパールに届いたのでしょうか。 2014年10月6日、ついにプルジャさんは東京で新しいお店をオープンしたのです。 それがこの・・・ 「プルジャダイニング」 池袋といいつつ、駅から結構な距離があった「味家」に比べ、今度は巣鴨駅から徒歩3分ほどの好立地。 好きモノマニアが「わざわざ」足を運ぶ感があった「味家」とは異なり、 会社帰りにぷらっと立ち寄り常連になったおじさんなんかもいて、これはちょっとうれしい感じです。 素朴でありながらアットホームな雰囲気は、ぷらっと立ち寄れる居酒屋感覚。 ★スクティサデコ ¥850 旨味が凝縮した羊の干し肉スクティを野菜と和えた一品。 ん~これぞプルジャさんの料理、メリハリがあるのに優しい味! しかも酒が進みます。 ★モモ ¥550 一般的にも知名度が高まってきたネパール餃子モモ。 しかしここのは一味も二味も違います。 なんてったってプルジャさん、新大久保「MOMO」を立ち上げたメニューディレクター。 その名にかけた、東京最高峰のモモがこれなんですから。 これが口に合わなければ、モモという料理があなたに向いていないということ。 ★カジャ・セット ¥1000 米をペチャンコに潰して干したチウラを中心に、4種のおかずが勢揃いした夢のようなセット。 迷ったらまずこれを頼むべし! 特に酒飲みグループには必須のアイテム、最高すぎます。 ★ダルスープ ¥580 そして注目して欲しいのがこのダル。 ネパールの味噌汁といってもよいほど、食卓に欠かせない一品ですが、ちょっと他店とは一線を画する仕上がりなんです。 カレーじゃなくスープ、のはずなのにしっかり辛い! で、辛いのに何故か身体に優しく、自然な味わい。 これは是非体験してもらわねば! ★グンドゥルック ¥680 ネパールの家庭で料理に用いられる、発酵干し野菜「グンドゥルック」。 それを豆などと一緒にスープに仕上げた一品。 あまりに家庭的で、レストランで出すものではないだろうと思ってのことか、 ほとんどのネパール料理店では提供しない料理なのですが、こういうものを食べてこそ、 ネパールの空気が感じられるというもの。 グンドゥルックはちょっと酸味がある高菜漬けといった感じの鄙びた味わい。 それがプルジャさんらしいメリハリでしっかりスパイシーな味わいのスープに仕上がっています。 「注文が入るとヒヤヒヤする」というプルジャさんの言葉通り、口に合うか人それぞれかもしれませんが、 是非挑戦していただきたい料理です。 ★ディードセット ¥1500 こちらも家庭料理。 そば粉をムチムチに練り上げた、いわゆる「ネパールそばがき」。 貧しく食材が乏しいネパールの山岳地方で食べられる主食、なのですが、それ自体には味がないため、 ダルスープやグンドゥルックなどに浸していただきます。 指で一口サイズにつまみ、「噛まずに飲み込む」のが流儀。 ・・・これがなかなか難しく、日本人はどうしても噛んでしまう。 味わう分には別に問題ないのですが、ネパール人にはディードを噛んで食べるってのがかなり滑稽に映るらしく・・・ 恐らく、うどんをフォークで切って食べるような滑稽さだと思うのですが(笑) 私がかつて「味家」でディード初挑戦したときに、居合わせたネパール人のお客さんが腹抱えて笑ってた光景を思い出しつつ、ディードをゴクッと飲み込みます。 今ではずいぶん上手にいただけるようになりましたよ。 「味家」でいろんな未知のネパール料理に触れ、その美味さに驚いた記憶。 でもその記憶に負けないばかりか、さらにグッとくる味へと進化したこの「プルジャダイニング」。 山手線の駅近にこんな素晴らしい場所があるなんて、東京はますます凄い街へとなってきた気がします。 美食レストランではなく、庶民派居酒屋感覚でお越しください。 きっと通いたくなるお店ですよ。 プルジャさん、これからもよろしくお願いします! http://currycell.b

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創作料理

松 宏彰

空前のグルメブームに沸くペルーには、「いずれ大統領になるのでは」と囁かれるほど偉大なカリスマシェフがいます。 その名はガストン・アクリオ。 ペルー料理を美食の域へと高め、その素晴らしさを世界へと広めた「食の巨匠」です。 その思想や発言が国民に与える影響力も大きく、食を通じた社会革命とまでいわれるほどに。 そして地球の裏側の日本でもなんと、彼のドキュメンタリー映画が劇場公開されるまでになりました。 『料理人ガストン・アクリオ 美食を超えたおいしい革命』 キャッチフレーズは「料理は、星の数より笑顔の数だ」 まさに、同感ですね。 ということで、世界のFOODIESから熱い注目を集めるガストン・アクリオ、 私もその味を体験すべく、ペルーまでひとっ飛びしてきました!!! ・・・・つまり、 「ガストン・アクリオのカレーが食べたい!!」 そもそも、南米にカレーはあるのか?その実情は?? 日本で調べても、誰に聞いても定かではないその答えもあわせて追及してみたいと思います!! ************************************************************************** 標高2350m、ペルー第2の都市アレキパ。 別名「食の街」とも呼ばれるこの街には、ガストン・アクリオ氏が手掛けたレストランが二軒あります。 乗り合いバスがひしめく雑多な市街地を抜けると・・・・ 嘘のように美しい歴史地区へ。 近郊で採れる白い火山岩から造られているため"Ciudad Blanca"(白い町)と呼ばれているこのエリアはなんと、世界遺産にも登録されているんです。 実際、この世のものとは思えない不思議な美しさですよ。 歴史地区のランドマークは、このカテドラルと・・・1579年に建てられたサンタ・カタリナ修道院。 修道院のすぐ近くにガストン・アクリオ氏のレストランがあります。 この建物を奥へ抜けると・・・・ 目の覚めるような青い壁が出現。 ・・・そう、これこそが、「食の巨匠」ガストン・アクリオが手掛けたレストラン。 「CHICHA AREQUIPA」 身震いするほど素晴らしい店内。 そりゃそうでしょう、だって世界遺産のリノベーションなのですから。 真っ白なアーチ状の天井。 どこか、秘密結社的な雰囲気がたまりません。 ペルーにいくつかあるガストン氏のレストランの中でもこちらでは、アンデスの食材や魚介類を素材に、 伝統的なペルー料理×中華のアクセントを加えたモダンな味が堪能できます。 特筆すべきは「アルパカのカレー」 赤身が詰まったアルパカの肉とフレッシュなイチゴを織り交ぜた、世界中ここでしかいただけない味です。 是非! http://currycell.blog.fc2.com/blog-entry-2449.html

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東京都

インドカレー

松 宏彰

東京メトロ要町駅から徒歩1分の場所にある古民家カフェ「なんてんCafe」。 その定休日である水曜日を間借りし、カレーを提供しているのがこの「ハブモアカレー」 原宿の「仮)BLOCK HOUSE 水曜カレー」と曜日が被るため、マニアな方々は「今週はどっちに行こうか」なんていつも悩んでますよ(笑) シェフの松崎さんは現在も、新宿「curry草枕」の厨房で働いている料理人。 先日「草枕」から独立し「ウミネコカレー」を開いた古里さんとも元・同僚の間柄となります。 店内は昭和風情溢れる民家調。 カウンター席と、畳の座敷席とがあるのですが、シェフに近いカウンター席に陣取ってみました。 カレーは週替わりで、いくつかのおかずが付いたワンプレート形式。 ・・・というか、和式の盆にいくつかの器が乗っており、おばんざいに見えるのですが(笑)、 実態ははスパイス料理定食、つまり南アジア的なターリーだったりダルバートだったり、なのです。 ★Today's Curry Plate ¥1200 しかしこれほど、古民家の雰囲気に合う南アジア料理もなかなかないですね。 それでは、一品一品の料理を味わってみましょう。(実際には混ぜながらいただきましたけどね) 〇コリアンダーの花とチキンカレー まずメインのカレー、トマトが効いたベンガル風でやさしい味わい。 コリアンダーの花が美しいですね。 日本の花ではないのだけれど、非常に日本的な美的センスを感じます。 〇カーボネロ、ふじ化粧かぶ、カリフラワー、ジャガイモのポリヤル ジャガイモだけだとモッタリするところ、食感の異なるいくつかの食材を合せることで飽きない仕上がりに。 なるほど。 〇フルーツかぶとニンジンのアチャール風 このシャキッとしたフルーツかぶが美味かった。 素材の食感に加え、彩りにも細やかな配慮が見えますね。 〇ハワイアンオニオンのグリル 下に敷かれているのはなんと、スパイス炒めされたオニオンの葉。 一つの食材の葉と塊茎部分で調理を変え、組み合わせる面白いアイデアですね。 〇ターメリックライス、フルーツかぶとふじ化粧かぶの葉を用いた東南アジア風ふりかけのせ 他の皿で用いられたかぶの葉っぱ部分はここに活かされています。 タイやミャンマーあたりのふりかけを彷彿とさせる味わいで、食が進みますよ。 〇スナップえんどうのダル さて、ここまでの料理はどちらかといえば素材本来の味を生かした、優しい仕上がり・・・・だったのですが、 このダルだけはニンニクガッツリ塩ガッツリのインパクト仕上げ。 他のおかずとの落差感もあって、これが最高に美味い! 全体のバランスをビシッと引き締めてくれました。 それぞれの料理が、それぞれに創意工夫に富んでおり、食べ進むのがとにかく楽しい「ハブモアカレー」。 インドやネパールのレシピを基本としつつも、非常に日本的な素材の活かし方、細やかな気配りが随所に感じられ、 古民家の雰囲気とも絶妙にマッチ、非常に心地よい時間を作り上げています。 よくある健康志向の自然食レストランだと、『これが、カラダよろこぶなんだよなぁ~』なんて納得しながら食べつつも、 『カラダはよろこぶけどハートはよろこんでないよなぁ』なんて欲求不満にも陥るところ、このお店はうまくツボを心得ており、 『スパイス料理喰ったぁ』という満足感に浸れること間違いなしです。 きっと将来誕生するであろう、実店舗を心待ちにしつつ・・・初期ファンを名乗るなら今ですよ。 ●「カレー細胞」Facebookページもチェック。 https://www.facebook.com/CurryCell http://currycell.blog.fc2.com/blog-entry-2562.html

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大阪府

ネパール料理

松 宏彰

Japanese Curry Awards2015新人賞受賞!「ダルバート食堂」!! 2015年5月9日オープン。 今や大阪カレー最大の激戦区となった谷町四丁目への出店です。 「ククリ」そして「ククリバンチャ」では「ダルバートの名手」として鳴らしたリョウさんですが、この「ダルバート食堂」ではあたかもそれが「ネパールスタイルのスパイスカレー」であるかのよう。 看板には「NEPAL STYLE RICE & CURRY」の文字。 ランチ時の提供名は「カレー定食」と思いっきり庶民食スタイル。 ネパールのガチなダルバートを広く受け入れられるカタチで巧く提供することに成功しています。 それにはやはり「カラピンチャ」の成功と、それに続く「ゼロワンカレー」が刺激となったのは間違いないでしょう。 他の多くのスパイスカレー店と同じく、普段はランチのみ、売り切れ御免のスタイルで営業するこの「ダルバート食堂」ですが、 金曜のみ夜営業を開始したとのことで、早速訪問してきました。 ネパール・ポカラの街をイメージしたという店内は、旅情を漂わせつつも過剰なエスニック臭はなく、非常に洗練された、お洒落なカフェバーといった雰囲気。 メニューを開けば、ダルバートの他、ネパールのお酒やおつまみ、一品料理がいろいろ。 どれも抑え目な価格設定で、気軽に立ち寄れる居酒屋という感じです。 ならば、まずは居酒屋気分でオーダーしてみましょう。 ★アルタマ ¥300 こちらはネワール料理(ネワールはカトマンズに多い民族集団)の定番、ジャガイモと発酵筍のスープ。 発酵臭は抑えめで、しみじみ身体があったまる美味さです。 ★マトン チョエラ ¥650 ネワール族の肉マリネ。 リョウさん曰く、ネパール現地の、しかも地方の居酒屋で出てくるチョエラの味をかなり完璧に再現したとのこと。 ネパール料理店ではかなりの確率でチョエラを頼む私ですが、日本では肉よりも野菜の量が多い店がほとんどの中、 純粋に肉のみの提供なのにまず驚いた。 そして食べてビックリ!辛くないのに濃厚で、めちゃお酒が進む味。 これはかなりヤバいです。 ★ロキシー ¥500 酒を追加してしまいました。 ネパールの焼酎です。 ヤバい、ぐいぐい進んでしまいますが、ここは「ダルバート食堂」。 ダルバートを頼まねば!! ★夜のダルバート ¥850 ワンプレートにいろいろ盛り付けた昼のダルバート(ワンプレートカレー定食)とは異なり、 夜のダルバートは「現地で夕方一杯飲んだ後に、家に帰ってから食べるボリューム抑え目な、〆的ダルバート」とのこと。 呑兵衛の流れはお見通し、というわけですね。 昼と夜の違いは量だけではなく、ダールはニンニク強め、カレーはベースとなる羊骨スープを濃い目に用いているそう。 ほろ酔い気分に染み渡る旨さです。 つまみで頼んだアルタマやチョエラも混ぜながら、グイグイといただきます。 ここで一つ驚き、いや喜びが! 脇役かと思わせといて強烈な主張をするムラコアチャール(ネパールの大根漬)、これが史上最高の美味さ!! 珍しいカレーを食べて興奮、というのとはわけが違います。 (ネパール料理としては)ありきたりなただの漬け物、それで「うはぁっ!」って嬉しくなるんですから、 このお店のネパール料理がいかに(いろんな意味で)ホンモノか、ということでしょう。 そう、目先の驚き、じゃなくて、地に足が付いた喜び。 うーん、最高すぎます。