●北新地「湯木 本店」天然クエ鍋に悶絶しました…… ……また贅沢させていただきました。 ◆天然クエ鍋 コース(時価¥15,000~¥20,000) ◆座付膳 八寸 飾り葉の向こう側に隠れているのはオシドリの夫婦の可愛らしい器。 そっと開けてみると、それぞれにふさわしいお料理が。雄の器には赤貝のぬた和え、雌の器にはイクラのおろし和え。力強い味と繊細な味との対比が素晴らしすぎます。手前にはかつお胡桃、黒豆、河内鴨ロース、玉子かまぼこ、塩ウニ煮凝り。 ウニの煮凝りは初めての体験。酒飲みにはたまらないでしょうね……と言っていたら、 同行者はさっそく飲んでいました。やっぱり。Weinhous HINODEの鷹勇、辛口”強力”だそうです。すっきりとした飲み口の日本酒ですが、ウニだけでなく、鴨ロースの濃い味にも、かつお胡桃の強い香りにも全く負けない素敵なお酒。……だから、飲み過ぎるってば。 個人的には湯木さんの玉子かまぼこがものすごく好き。ほろほろっと口の中でほどけて、甘みがほっと広がる素敵な一品やと思いますね。 ◆御椀 蛤しんじょ潮仕立て これまた美しい五色の尾長鶏の輪島塗椀で提供されたのが、蛤しんじょ。 見た目も美しいのですが……このしんじょがふわっふわで、一瞬にして幸せな気分になりました。まるでメレンゲのような柔らかなしんじょに、蛤が目一杯。それをがっしりと支える蛤ダシの旨味。椀を開けた途端に香る木の芽、ダシを味わったときの豊かな香り、しんじょを口に含んだときの溶けてなくなるような食感。鍋にたどり着くまでにもうノックアウトされそうです。 ◆造り この日のお造りは鯛、あおりいか、寒鰤。新鮮なお造りは本当に美味しいです。一つ一つのあしらいも見事で、正月明けということもあって、海苔に金粉までまぶしてありました。 ついつい、お酒が進んでしまうので…… 梅酒に変えたら、これがまた美味しい。エビス梅酒……天満宮の梅酒で飲んだことあるかもと思って、帰ってから調べてみたらやっぱり去年の天満天神梅酒大会でウチが気に入って投票した梅酒の一つでした。お湯割りにすると特に美味しい! 今、飲んでるの飲み終わったら、買おうっと。 ◆クエ鍋 と、いうことでたどり着いたクエ鍋。 クエはあらかじめ軽く湯通ししておくと、脂分が適度に落とされストレートに身の旨味を味わえるとのこと。 たっぷりの野菜と、茹ですぎにならないように教えてもらいながら、ちり酢で頂きます。 ふぇ~っ、これは凄い!! 淡泊なのに、噛むと穏やかな甘味と美味さがグイッと感じられます。部位によって食感も異なり、目元のゼラチン質はスッポンにも劣りません。 この日のクエは、本当に質が良いものだったと市場でも評判だったらしく、それを豪快にこれだけの分量を提供してくださったのは本当に驚きました。 もちろん、お鍋の〆は雑炊で。お店の方に全てお任せして、柔らかめの玉子とたっぷりの青ネギと合わせて。 うんまっ!! 上品な昆布だしベースに、たっぷりクエの旨味が被さった雑炊は何杯でも食べられそう。ちり酢をちょっと乗せてみてとお薦め頂いたので、そうしてみるとツンと酸味がアクセントになってこれまた美味しい。実は、ウチ、自宅でも鍋にするときはポン酢をこうやって雑炊に軽くかけるんですよね。親父に教えてもらったので。 これまた上品なお漬け物とお替わりの雑炊で、ふぅ、お腹いっぱいです。 ◆甘味 珈琲ゼリー フルーツ射込み 最後にデザート。日本料理のお店で珈琲ゼリーとは……いや、これ。ものすごくさっぱりとして美味しいですよ。フルーツがたっぷり入った珈琲ゼリーで、お腹いっぱいだったところがちょっと楽になった感じ。 帰りに妻にも高評価だった湯木さんの基本出汁のパック、お店においておられたのでついつい今回も。ウチ一人で美味しいもん食べてて、家族に怒られそうなんで。これで鍋とか味噌汁とか作るとびっくりするほど美味しんだ、これが。 いやぁ、今日も本当に凄い料理を頂きました。日本料理の名店「吉兆」の流れを組むお店。本店なのに、座敷ではなく上品なテーブル席ということで、学国の方でもお招きでき、間違いなく感動して頂ける日本料理を味わって頂けると思います。 http://utatane.asia/blog/2015/2632/