私の人生の中で最高の出会いとなりました。 料理・接客・雰囲気・・・。何もかもが素晴らしく感動的でした。そんな出会いを大切にしたいと思います。 料亭・割烹といえば敷居が高く入り難いという印象を持ちます。こちらのお店もその佇まいからそんな第1印象を持ちました。 とりたてて大きな看板も無く表札にお店の名前があるだけ。重厚な門があり、美しく手入れされたお庭や調度品。掃き清められた玄関。思わず尻込みしたくなります。 通されたお部屋も凛とした気品とピーンと張り詰めた空気感で思わず背筋が伸びる緊張感に包まれます。 ところが、そんな印象が一変したのが若女将と仲居さんの心温まる優しいもてなしと美しい美味しい料理で心の底から来て良かった!と感じるようになりました。 こちらは、某口コミサイトで全国TOP5に入るお店です。金沢のというよりは日本有数のお店です。 現在のご主人は二代目で、この方は人気TV番組であった「料理の鉄人」で道場六三郎さんと「あんこう対決」競い合った(1994年)こともある方です。 昭和40年に開業されました。現在のご主人は大阪の料亭「味吉兆」で修行された後にこちらで腕を振るっておられます。 そんなご主人の料理を「花 -Hana-¥15,000(税サ別)」で頂きました。 前菜:キャビアと茄子とスズキの昆布〆 八寸:毛ガニの茶碗蒸し・トリュフのさつま揚げ・イチジクの甘酒煮・蛸のこのわたかけ・茶豆・ほおずき 吸物:加賀れんこん餅 はものたたき ひぐちこナマコの卵巣 造り:しらさ海老・鰆・鯛・鱧・鮪・西瓜 焼物:若鮎の塩焼き 焚合:鰻の豆腐蒸し・フカヒレの揚げたもの添え 酢物:雲丹素麺・ゴリの甘酢餡 飯:鮑と新生姜のご飯 能登牛の赤だし 香の物 果物:お抹茶・お菓子 それぞれのお料理のコメントはかえって損なわれるので控えますが、全てが美しく美味しい物ばかりでした。 驚いたのは、毛ガニの茶わん蒸し。温かい茶碗蒸しの上に載っているのは、凍らせたカニ味噌です。食感と温度の違いを感じるるように創られたとか。驚きと感動の味でした。 また、大きな氷の上にお刺身が載っていますが、ガーゼの様な布で氷を覆っています。これはお刺身が水っぽくならないようにとの配慮。そして西瓜ですが、これは酢橘をくり抜いた後に明太子を詰めたもの。種は黒胡麻です。 料理を最大限に楽しませる心細やかな気配りと技法・発想力に感動しました。 若女将・大女将そしてご主人との楽しいお話と共に過ごす至福の時間はあっという間でした。 気付けば夕方近くに!。 四季折々の金沢らしい風情と、気品と心優しさを融合した最高のおもてなし。 何度も通いたいと思わせてくれるお店でした。 次の予約をしたことは言うまでもありません。 店名:つる幸 TEL・予約:076-264-2375 住所:石川県金沢市高岡町6-5 営業時間:11:30~15:00・17:00~22:00 定休日:不定休 席・設備個室:有 駐車場:有