Katsuhira  Takano

Katsuhira TakanoさんのMy best 2024

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1

北海道

割烹・小料理屋

Katsuhira  Takano

【ふらっと函館】 今回の函館旅の目的二つ目。かの太田和彦翁も訪れた北の地の銘店です。五稜郭のほど近く、静かな住宅街にひっそりと佇みます。 予約時間ちょうどに伺うと一番乗り。カウンターに腰を下ろしまずはサッポロ黒ラベルからはじめます。 『先付』 挨拶代わりの前菜は計6種。真ふぐの梅肉和え、里芋の田楽、塩カマス、マグロの胡麻和え、アスパラと南蛮味噌、どんこ椎茸です。 軽く炙って絶妙なレア感を残したふぐの身。しっとりもっちりしたところに梅肉の心地よい爽やかさ。軽くねっとりした里芋はさっくりした歯ざわりを残したもの。味噌の風味がいいですね。 カマスはすこぶるお酒が進む塩加減。そして濃厚な味わいのマグロはパワフルな胡麻にも負けないほどです。フレッシュなアスパラにはシャープな辛味の南蛮味噌、どんこ椎茸はググっと旨みが詰まっています。 『お造り』 ヒラメ、本マグロ、カマス、マコガレイ、オキアジというラインナップ。合わせるのはやっぱり日本酒ですよね。滋賀の『大治郎』無濾過生原酒をお燗にしてもらいます。 ヒラメはしっとりホリホリ。清々しい味わいの本マグロ。皮目を気持ち炙ったカマスは香ばしさを纏います。マコガレイはシコシコと存在感ある歯応え。オキアジはしっとりみずみずしいです。どのネタも間違いない美味さ。 『ホッキ貝の身としんじょう、蕪を炊いたの』 貝のしんじょうなんて初めてかも。ふんわりとエアリーな口あたり。風味豊かな出汁がたっぷりしゅんでます。身の方はサクサクとした歯ざわり。これはすごい!新鮮さをダイレクトに感じます。蕪はじんわり優しいもの。いいね。 『函館産天然真ふぐの揚げ浸し』 まず油の心地よいコク感あるいい香りが立ち上ります。ほっこほこの大振りな身が二つ。どっしりとした味わいはまるで鶏肉のよう。一見大根に見えた付け合わせは自然薯。シャクシャクと楽しい食感です。 ここで日本酒を埼玉神亀は『真穂人』のお燗に。濃醇な味わいがふぐに合います。 『蝦夷鹿肉と米茄子の八丁味噌和え』 とろりとなんとも言えぬ艶めかしさを湛える米茄子に極々レアに仕上がった蝦夷鹿肉が鎮座します。間を取り持つのはコク深い八丁味噌。軽やかな脂感の鹿肉はしっとりと極々柔らか。 『栗と岩手赤鶏の炊き込みご飯』 〆の食事は炊き込みご飯にお味噌汁、お漬けものです。米の炊き加減が絶妙。栗のナチュラルな甘みと風味、鶏肉の旨み、紫蘇の爽やかさが一体となった味わい。お味噌汁には昆布と乾物系の旨み。お漬けもののみずみずしいフレッシュ感もたまりません。最後のお酒は愛媛の『石鎚』のお燗です。 2時間ほどの珠玉のとき。細やかに世話を焼いてもらい心地よく食事を楽しめました。帰りにご主人とご挨拶。再訪を約束しておいとまします。 函館に来たら必ず行きたいお店。 ごちそうさまでした! #酒場 #旅グルメ

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東京都

居酒屋

Katsuhira  Takano

かの太田和彦翁が何度も訪れた銘居酒屋。ずっと行きたかったお店にありがたいご縁をいただきました。どれもお酒に合う珠玉の品々を存分に堪能です。 『お通し』 まずは揚げ新銀杏と一番出汁のお椀です。ぷっくりした銀杏はほどよく効いた塩加減がたまらない美味さ。上品な香りと旨みが拡がるお椀はほうれん草がたっぷりと。シャクシャクと楽しい食感が残ります。温かいお出汁で胃がじんわりと熱くなりお料理を迎え入れる準備が整います。 『刺身』 4種が順に供されます。まずは淡路の鯛。まろやかな煎り酒に浸かって登場です。煎り酒のふくよかな風味が鯛の身の甘みを際立たせます。同じく淡路のかわはぎを肝和えで。軽やかな旨みの肝。肝醤油がポピュラーですが、こんなに贅沢に肝をいただくのは初めてかも。雑味がなくただただピュアな味わい。続いて気仙沼産戻り鰹のわら炙り。スモーキーな香りを纏うしっとり脂がのった鰹。どこかお肉のようにも感じます。最後は根室の新さんまの炙りわた和え。肝にも脂がまわっているそうで独特な苦味は皆無。レアなさんまをまろやかな味わいで楽しめます。なにげに薬味のねぎが美味いんだな。 『なめろう』 特別な幹事様のリクエストメニュー。あじと鰹のなめろうです。鰹を合わせることで爽やかな風味が出るそう。粗めにたたいた身が食べ応えありますね。生姜の香りと風味豊かな海苔がまた合う。 『鰹の漬け刺し』 特別メニュー。鰹を今度は漬けでいただきます。これはまたグっとパワフルな味わい。どっしりとした鰹が楽しめます。 『揚げたて自家製さつま揚げ』 白いさつま揚げ。ほふっと優しい食感。使っているお魚は聞きそびれましたが、あっさりとしていくらでも食べられそうです。青海苔がいい仕事してるんだよねぇ。 『塩〆真鯛からすみ和え』 これもなんとも贅沢な一品。真鯛の刺身にたっぷりとからすみがかかります。目の覚めるような鮮やかなイエローがとってもきれいです。鯛の身のコリコリとしたところにからすみのぷちぷち感がクセになります。 『秋鮭の漬け焼き』 シンプルながらも間違いない美味しさ。いわゆる幽庵焼きかしら。先ほどの鰹とはまた違い漬け感は軽め。じっくり火の通ったしっとりした鮭の身を楽しめます。 『かわはぎの肝と豆腐』 じっくり煮込んだかわはぎの肝をまるっといただきます。なんて贅沢!かわはぎの出汁やごぼうの風味を感じる豆腐がまた日本酒に合うんだよ。 『おから炊き』 おでんの出汁で炊いたおから。じんわり優しい味わい。干し海老と胡麻の香ばしい風味がニクいアクセントです。 『戻鰹のツナサラダ』 鰹を合わせて旨みをブーストしたツナサラダ。ちょっと洋風なアテも意外と日本酒に合うんですよ。 『かわはぎのカマの唐揚げ』 かわはぎのカマなんて初めてかも。よく動く部位は味がしっかりしていますね。唐揚げにしても油に負けていません。 『お食事』 新米の塩むすびにお味噌汁、きゅうりの塩揉みです。炊き立ての新米、熱々なところを握られるおむすび。米粒がぴっかぴかで齧るとホワっとほぐれます。これ以上の贅沢はありませんね。合わせるのは一番出汁でとった味噌汁、きゅうりの塩揉み、そして鰹節の佃煮。このうえないご飯のお供です。 『秋鮭とイクラはらこ飯』 ダメ押しの〆は秋らしい親子丼。皮目が香ばしく焼き上げられた鮭に旨みが弾けるイクラ。存分に秋を楽しめる一品です。 幹事様のおかげもあってお店の魅力を余すところなく楽しめました。揃うお酒も見事なもの。稀少な一本もいただけて最高なひとときを過ごせました。 お客さんに楽しんでもらいたいというご主人の心意気を感じます。長く続いていってほしいと心から思う銘店。 ごちそうさまでした! #酒場

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東京都

日本料理

Katsuhira  Takano

西荻窪駅至近のマンションの2階。看板もかからない素っ気ないドアを開けると現れる“THE隠れ家酒場”。季節を先どりしたセンス溢れる珠玉のアテを店主さんおすすめのペアリングで楽しめます。乾杯は『マルシカ 徳之島産無農薬シークニンリキュール』をソーダで。シークニンは鹿児島は徳之島に自生する島みかん。なんでも3代続く女性杜氏の蔵で醸しているそうです。軽やかでシャープな酸味が胃を心地よく刺激してくれます。さあ宴のスタートだ! 『春野菜の天ぷら』 蕗のとうとタラの芽。極めてクリスピーに仕上がったサックサクの衣で閉じ込めたビターなフレーバー。合わせる日本酒は『シン・ツチダ』。どっしりした飲み口がナチュラルな苦みと寄り添います。 『烏賊と唐墨』 まんまな一品ですが、目の前でカラスミがまるでチーズのように削りかけられる様に思わず身悶えてしまいます。イカはねっとり熟成感あるもの。そこにカラスミですよ!なんとも贅沢な旨みが層をなします。たまらず『喜楽長』に『山本』と飲み進めます。たまらんね。 『苺と金柑の白和え』 フルーツ飲みも乙なもの。苺の酸味と金柑の甘みを豆腐のまろやかさが包みます。ちょいと散らされた葉もののサラダ感がいいですね。『雪の茅舎 美酒の設計』と合わせてサラっといただきます。 『干し柿とチーズの天ぷら』 これはおもしろいね。中にチーズを仕込んだ干し柿をカラっと揚げたもの。ふくよかなチーズの旨みと干し柿の奥深い甘み、そして油のコクが相まった一品。『新亀』の燗と合わせます。 『菜の花玉子とうふと、蛤あん』 これも季節先どりの菜の花と蛤の炊いたん。フルフルの玉子豆腐がたまらないのよね。一方、プルプルな蛤の身は噛み締めると滋味深い旨みがほとばしります。ここからは店主おすすめのワインと合わせます。ああ、幸せ。 『だし巻きたまご』 これは見事な出汁感。切り口から香り豊かな出汁が溢れ出ています。玉子の甘みと風味。ふわっとエアリーな極上の口あたりがまたいいんだ。 『サンドウィッチ』 具は玉子焼き。カリっカリに焼き上げられた薄めのパンとふわっふわな玉子焼きの食感の見事なコントラスト。 どの料理も美味しくて、日本酒にワイン、仕上げはグラッパと最後は記憶があやしくなるくらいに杯を重ねてしまいました。翌朝、なにやら黄身の漬けらしきものがあしらわれた、美味しそうな押し寿司的なものをいただいてことをスマホのアルバムで発見するなど。久々にスコンっと酔ってしまいました。 関西弁のマスターは気さくでとってもフレンドリー。そして出てくるお料理はどこまでもアテ感あるもの。気分よく飲み進められ、上座も下座もないコの字カウンターでご常連もお初の方も和気藹々と和やかなひとときを楽しめます。 通いたくなる要素満載な酔い酒場。 ごちそうさまでした! #酒場

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埼玉県

居酒屋

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【うらわでわらう】2軒目 圧巻の串焼きで初浦和飲みの洗礼を受けた後、いよいよ本日のお目当てのお店へ。常磐公園をのぞむ閑静な住宅街の一角に控えめに佇みます。屋号が変わる前からの大ご常連のご案内。ここは腰を据えてじっくり日本酒といきましょう。 気さくな女将さんに相談しながら乾杯のお供2本をチョイス。なんとも春らしいウキウキするようなラベルの宮城のお酒『春綿』、そして新潟は『鶴齢』のおりがらみです。穏やかなコクの春綿、フレッシュな味わいの鶴齢。合わせるのはお通し三品。バイ貝にホタルイカ、春キャベツです。こっくり甘めで大ぶりなバイ貝が病みつきな美味さ。 続いて富山の『満寿泉』、愛媛の『石鎚 プリンセスミチコ』。どっしりとした満寿泉に軽やかなプリンセスミチコ。どちらも個性的で楽しいね。 合わせるのはお刺身の盛り合わせ。マグロ、イサキ、〆鯖、シロイカ、アラ、カツオ、赤貝。どれも新鮮で旨みがのり、日本酒がすこぶる捗ります。 続いて縁起もの。茨城『月の井 立春朝絞り』、そして宮城の『阿部勘』です。どちらもキリっとして食事にも合わせやすい感じ。3品目の『蒸し小松菜とゴルゴンゾーラ』とももちろん好相性。ほんのりビターな小松菜にコク深いゴルゴンゾーラチーズ、そこにじゃこの旨みと塩味が加わります。そして追いかけるようにやって来たのが『若竹煮』。澄みきった綺麗なお出汁に浸かるたっぷりの筍とわかめ。最高の汁飲みが楽しめます。 素材にこだわった季節感とセンス溢れるアテの数々、ふんだんに揃うこだわりのお酒がまた素晴らしいです。“卯月”ということで随所にあしらわれるうさぎがとっても可愛らしい。近くにあったら間違いなく通ってしまう名店と出会えました。 季節を変えてぜひまた来たいお店。 ごちそうさまでした! #酒場

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東京都

割烹・小料理屋

Katsuhira  Takano

最初から最後までグイグイ惹きつけられる圧巻の肉コース。お腹も心もノックアウトです。 銀座のど真ん中で味わう肉割烹。様々な産地、部位の牛肉、豚肉をひと手間ふた手間かけて供されます。これは楽しいね! 『おハツ』 あいさつ代わりの一品。まさにお初に相まみえるハツです。シンプルな塩味でとっても軽やかな味わい。ハツのピュアな風味が楽しめスターターにぴったりです。 『無花果』 いちじくの身の上にあしらわれるカタサンカク。そこに胡麻ソースがたっぷりかけられます。脇を固めるのはシャインマスカット。お肉の心地よい塩気がいちじくの甘みを一層引き立てます。濃厚に絡む胡麻ソースはどっしりした脂肪分でとってもまろやか。爽やかなシャインマスカットが口直しになります。 『テートヒレ』 ヒレの中でも一番の赤身の部位。これを漬けにして酢飯と合わせて肉寿司でいただきます。まるでマグロのようなしっとりとした食感。濃ゆい味わいを楽しめます。もうひとつは玉子の薄焼きを巻いた錦糸巻き。具は筋を外してたたいたヒレにいぶりがっことネギを合わせたもの。これはお肉版のネギとろ巻きだね。 『佐助豚と松茸のお椀』 とんでもなく香るお出汁。そこに豚バラ肉と松茸が浸かります。融点が低い佐助豚は口溶けの良さが特徴。脂の重さを感じさせず松茸の香りとともにサラっといただけます。 『黒タン』 三段階の火入れで仕上げる牛タン。最後に藁焼きにすることでサクっと軽快なクリスピーさを加えます。焼き上げられた表面の黒と身の赤の色と食感、風味のコントラストが見事です。 『ジビーフ』 北海産の野生の牛。肉質は硬めでワイルド。48日の熟成をかけてほどよく柔らかくしてあります。肉の味が濃くて旨みが凝縮。まるで自身の奥底に眠る本能を刺激してくれるよう。もうひとつは佐助豚のロース。雑味のないとってもきれいな美味さ。 『サガリ』 たっぷりとタレを纏わせて焼き上げた一品。ただただジューシーです。擦りたての山椒をパラりとやればヒリっと控えめな刺激が楽しめます。 『カイノミ』 身は適度な霜降り加減。表面の焼き具合が素晴らしくサクサクと軽快な口あたり。たっぷりかかる大根おろしに添えられたザクロのルビー色がきれいですね。ザクロの甘酸っぱさが全体の味わいを引き締めます。一見、柿に見えるのはなんとかぼちゃ。薄くスライスしたなます仕立てで、こちらもさっぱりと見事な箸休めです。 『【まさかのA5】月齢150ヶ月』 続くはすき焼き。12年半育った牛肉です。カエシの感じもあってどっしりと重厚な味わい。黄身と白身を一緒に泡立てる共立ての卵にくぐらせていただけば、まろやかな美味しさが拡がります。 『シャトーブリアン』、『いのちの壱』 お食事はなんとも贅沢な焼肉定食。お肉はもちろん間違いないですが、なんといってもお米が美味い!滋賀県信楽の山奥で作られるいのちの壱。寒暖差が重要なようで、粒はコシヒカリの1.5倍。香りが強く味も濃いです。じんわり拡がる甘みがたまらないんだなぁ。土鍋炊きの効果もあるかと思いますが、見事な粒立ちでふっくらソフトながらも粒感も楽しめる絶妙な炊き具合です。2杯もお代わりしてしまいました。 『乾酪』 〆のデザートはフロマージュブラン。ノリタケのレトロなカップでいただくコーヒーとともにいただきます。冷んやりとさっぱり。でもチーズのコクも感じられる一品。こってりした口を整えてくれます。 あっという間の2時間半。関西弁の大将は気さくで気配りもあり楽しく場を盛り上げてくれます。カウンターでいただくバラエティに富んだこだわりの肉料理。 ごちそうさまでした!

6

東京都

フランス料理

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究めるのは肉だけじゃない!バラエティに富んだ品々が勢揃いの珠玉のコースを堪能です。 『フォアグラのプリン』 百合根のクリームが添えられたお食事プリン。ほどよい酸味のシェリー酒とバルサミコ酢ベースのカラメルソースがフォアグラのコクを引き立てます。 『ソイ、カマス、マッシュルーム』 お造り盛り合わせ。切り身はソイとハタ。皮目を炙ってあるのはカマス。そしてマッシュルームとみかんの和えものです。切り身は余分な水分が抜けて濃い味わい。しっとりしてます。カマスは香ばしさがいい感じ。マッシュルームとみかんはパルミジャーノ・レッジャーノの塩気と風味が寄り添います。 『白子のビアフリット』 ビールを混ぜた衣を纏った白子。サックりした歯ざわりの後にぺっとりクリーミーな味わい。あおさの香りと国産レモンの心地よい酸味がいいですね。 『猪肉のシューファルシ』 可愛らしい小ぶりなロールキャベツ。猪肉が北海道産のサボイキャベツに巻かれています。繊維が立派なサボイキャベツはシャクシャクと心地よい歯ざわり。意外にあっさりとした猪肉が美味しいですね。猪のすねでとったスープは滋味深い。パラりとかかるカレー風味のスパイスが爽やかなアクセントです。 『太田ハムの自家製ベーコンを使ったピスタチオクリームのタリアテッレ』 ひと粒ひと粒の皮を剥いて作られる大変手間のかかったピスタチオクリームが絡むのはシコシコとしたタリアテッレ。生パスタとのことで存在感のあるコシを楽しめます。ピスタチオの軽やかな穀物感がいい感じ。旨みがほとばしるベーコンのコクもたまりませんね。 『自家製ソーセージとマッシュポテト』 スペシャリテの登場。こんがりと美味しそうな焼き目がついた見事なソーセージ。お肉の挽き具合が絶妙で食感はホフっとソフト。たっぷりの肉汁がこぼれ出ます。優しい味わいのマッシュポテトはザラっとした芋感を楽しめます。マッシュポテトに肉汁とマスタードと合わせていただけばワインが止まらなくなります。 赤ワインにミント、レモンのちょっぴりビターな酸味が拡がるグラニテでお口直しの後はメイン2品の登場です。 『甘鯛のブイヤベース』 うろこをパリっパリに仕上げた甘鯛が浸かるブイヤベース。天使の海老にオマール海老、ムール貝が入ります。魚介の旨みがたっぷり滲み出た味わいはじんわり沁み渡る美味さ。 『牛ハラミのロースト』 お肉に添えられるのはインゲンとハーブバター。爽快な香りのハーブバターがハラミの力強い味わいに寄り添います。シャキシャキなインゲンがいい感じの箸休め。 『僕の大好きなキーマカレー』 〆のご飯もの。選べるサイズはもちろん大で!たっぷりのお肉と野菜、そしてエリンギが刻まれています。ぽってりと濃厚なルウはしっかりした食べ応え。大満足でコースを締めくくれます。 『アップルパイ』 忘れちゃいけないデザートはアイスを添えたアップルパイ。みなさんにお気遣いいただき、うれしいバースデーメッセージ付きです。キーマカレーで満腹でも不思議と入っちゃうんですよねぇ。 最後はクランベリーティーでほっとひと息。お土産にパンまでいただいて帰宅後も余韻を楽しめます。ワインはじめ泡に日本酒、ビールにウイスキーまで揃うフリーフローのお酒は料理に合わせてのペアリングのほか、自分好みで自由にチョイスしてもOK。今回はハラミに芋焼酎を合わせてみました。 笑顔が素敵な感じのいい店主さん。カウンター6席のこじんまりとしたアットホームな雰囲気がまたいいですね。 “肉究”とありますが、お肉以外の品も素晴らしいビストロ。 ごちそうさまでした!

7

東京都

居酒屋

Katsuhira  Takano

スカイツリーのお膝元、下町は向島の住宅街にひっそり佇む職人肌な女将がもてなすオーセンティックなテイスト漂う硬派酒場。とっても素敵なお店です。 “酒と茶と”がコンセプト。煎茶に抹茶、烏龍茶にジャスミン茶など各種のお茶っ葉を漬け込んだ蒸留酒をトニックウォーターや炭酸水で割るハイボールが売り。そこに女将自慢の珠玉のアテが寄り添います。 卓上メニューの表紙にはお店のガイド的な案内。これは一見でも安心ですね。この案内に沿ってまず『煎茶ハイボール』をいただきます。 トニックウォーターの軽やかな甘みの中に拡がるほんのりビターなお茶感。いわゆる抹茶ハイとも違うお茶テイストなお酒がすこぶるいい感じ。美味しいです。 お供はお通し二品。じゅんさいともずくの酢のものとおからです。まろやかな酸味拡がる酢のものは夏にぴったりな味わい。おからはごま油が香りちびちび摘んでも存在感がしっかり。美味いね。続く飲みものを志賀高原ビールのドラフトに切り替え、ゴーヤのアチャールと蓮根のスパイスきんぴらと合わせます。 このゴーヤがまたいい!カレー風味な味わいの中にゴーヤの野趣溢れるビター感がなんとも言えないアテ感。きんぴらはラムっぽいキーマと蓮根を合わせたすこぶるスパイシーかつコク深い一品。燗酒ともすこぶる好相性です。 最後はネパール紅茶を漬け込んだバーボンソーダからの〆の抹茶ハイボールでシャインマスカットとマッシュルームのおろし和えをやっつけます。 ここ最近、果物飲みの機会が増えてますが、シャインマスカットとマッシュルームを合わせるなんてこんな斬新なアテは初めてです。大根おろしの味付けは出汁と醤油とお酢。この絶妙なバランス感がなんとも言えない技ありな美味しさです。 お店の佇まいと女将が醸す凛とした世界観がお店の魅力。ユニークなお酒とアテで魅惑的な酒場の世界に誘われしょう。 ごちそうさまでした! #酒場

8

東京都

寿司

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我らが京王線は山田駅、スキップ1分の住宅街に佇むなんとも凄みのあるお店。これはえらいことになった! 一日缶詰になって脳を酷使した日の打ち上げ利用。カウンターに陣取りまずは生ビールで喉を潤します。なにげに薄張りグラスってとこがなんともニクい感じ。刺し盛りからスタートです。 って、のっけからすごいぞ!目をみはるのはなんとも見事な大振りカツオ、そしてとっぷりまろやかな脂がのったニシン。この時点で早くもノックアウト。とにかく日本酒ってんでお願いしたのは府中の『国府鶴』。“復活の酒”と銘打った38年ぶりに府中の水で醸した純米酒です。身内贔屓を差し引いても美味しいお酒。甘辛な煮つめを纏った岡山産のシャコと合わせますよ。いいね! 続いてお願いしたのはアジフライ。長崎県産だそう。衣は薄めの仕上がりでとってもクリスピー。ホクっとした身からじんわり滲み出る旨み。秋田のDry Evolution生酒にもぴったりです。 厨房からはひっきりなしにオススメの品がアナウンスされます。“早いもの勝ち”とのことで思わずお願いしたのがヒレトロ煮。マグロのヒレの根元かしら?ねっとりとしたコラーゲンと脂、そして力強い旨みを湛えたしっかり締まった身が楽しめます。合わせるのは兵庫で醸す醴泉の夏酒。スッキリした飲み口で脂をサラっと流してくれます。 さあ、そろそろ握りを。寿司といえば外せない日高見をもらい、合わせるのは生ニシン。この脂感はとんでもないね。あっという間に溶けてなくなります。続いて島寿司。この日はカツオです。カツオの漬けは初めてですが軽やかな脂感がいい感じです。 地元八王子のクラフトジンをもらって〆。じんわり滲み出る出汁感がたまらない玉子焼き、そして『世にも奇妙なかんぴょう』はからしとオリーブオイルでいただくもの。これはおもしろい!ジンソーダが捗りますよ。 お店は家族連れも来店するような、ご主人はじめお店の方もフレンドリーで楽しく食事を楽しめるいたってカジュアルな雰囲気。でもいただける品は絶品かつユニーク、そしてリーズナブル。 都内ローカル路線のさらにローカル駅近くに燦然と輝く名店。 ごちそうさまでした!

9

東京都

居酒屋

Katsuhira  Takano

キリ番2,800投稿目は東京を代表する銘古典酒場。永らくの宿題店をようやく攻略です。 5月もおしり近くになると陽も長くなりますね。到着は18:30過ぎでしたが、陽もまだ落ちきらない明るい中で年季の入ったお店の佇まいをひとしきり堪能します。 やおら見事な縄のれんを潜ると目の前に現れるのは店主が鎮座するL字カウンター。中央には真っ赤に燃える炭がくべられた囲炉裏が設られています。店主に促されてカウンターの空いた一席へ。お店で出す唯一のお酒、灘の白鷹をお燗でお願いします。 すぐに供されるお通し盛り。かまぼこ、昆布の佃煮、わさび漬け、青大豆にカリカリ梅。味わい、食感、香りともにバラエティに富んだ盛り合わせは飽きのこない見事なスターター。早々に一本空いたよ。さっそくお代わりといきましょう。 二本目の白鷹はこれもお通しのお味噌汁で。具は豆腐となめこ、そして香り豊かな海苔とアクセントの柚子。こっくり甘めな香り高い味わいは汁飲みにこのうえないもの。この地味深さ、たまりません。 お通しの後にもう一品。冷奴です。まず目を奪われるのはその供され方。これはお豆腐専用なのかしら。豆腐、薬味、醤油がそれぞれ入る3つに区切られた陶器の器。なんと豆腐ゾーンは豆腐のサイズにぴったりときたよ。これは見事!肝心の豆腐自体も旨みがグっと詰まった濃い濃い味わい。かつ絹らしい滑らかさも残しつつと、酒飲みにはたまらない仕様。美味しいね。 都合白鷹のお燗を3本いただいて〆。囲炉裏で熱を入れ店主の手のひらの感覚で温度を測った白鷹は舌先にシュンシュン触る感じがとっても心地いいんです。いいねぇ。 都心のど真ん中に現れるしっぽりと湿度溢れる木造のお店の佇まい、囲炉裏にくべられた炭でつけられる燗酒、BGMのない凛とした空気感と、これはまさに非日常なテーマパーク。呑兵衛はすべからく心躍るのではないでしょうか。 神楽坂の街の雰囲気にもしっくりくる唯一無二な良酒場。 ごちそうさまでした! #酒場

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東京都

そば(蕎麦)

Katsuhira  Takano

やられた!お蕎麦屋の皮を被った銘居酒屋と出会えました。 イオンリカーの角打ちで勢いつけた後にふらっと訪問。運良くひとつ空いていたカウンター席に滑り込みます。私が座ったすぐ後に満席で断られる方が数組。こりゃツイてた。 ビールは飲んできたので日本酒から。これがまたいい感じのラインナップなんです。まずは山形の鯉川をグラスでいただきましょう。続いてお供の肴を吟味といきますが、これがなんとも目移りするくらいの充実っぷり。いや、その辺の居酒屋より品揃えもセンスも群を抜いてます。こりゃすごい! お願いしたアテは『浦里』。粗めに擦った大根おろしに梅肉としそ、そして胡麻を合わせたもの。これがねぇ、しみじみ美味いんだ。なんといっても刻み海苔の香ばしさが絶品!使われるのはなんてことない地味な素材ですが、どうにも手放したくない味わい。いいね。 『練り牡蠣』は牡蠣の身を丸ごと混ぜ合わせたもの。ところどころ身のプルんっとした感じが残りつつ、牡蠣の身と肝の旨みと独特なビター風味が凝縮され、これをチビチビやれば日本酒が捗って仕方ないよ。ヤバい! 極め付けは『栗素揚げ』。外の硬い皮を取って渋皮と一緒にいただきます。例えればぎんなん揚げの栗バージョン。パリほくパリほくパリほくパリほく。こりゃ止まらん! さあ、仕上げ。『相盛り(せいろ+田舎)』といきましょう。せいろは九一、田舎は二八と蕎麦粉の割合を変えているそう。蕎麦は北海道産。コシの存在感がたまりません。つゆは旨みがどっしりのったもの。カエシの感じがまろやかです。せいろは喉越し、田舎は蕎麦の味わいを楽しめます。 お酒も通好みな銘柄がずらりとラインナップ。お燗をお願いすると好みのお猪口を選ばせてくれます。この呑兵衛に寄り添ってくれる感が心地いいんですよね。 ちょくちょく通いたくなるなんともいいお店と出会えました。 ごちそうさまでした!