東麻布 天本@赤羽橋(鮨) 今、仲間内で話題の寿司新店。 東麻布、というので麻布十番駅から歩きかな?と思って地図を見ると最寄り駅は赤羽橋。「東麻布 天本」と「赤羽橋 天本」では随分イメージが違う。店名は大事だ。 そしてこの「東麻布 天本」、店名だけでは何屋さんだかまったくわからない。「鮨 天本」じゃダメだったのか?と思ったら、その店名は台湾にあり、しかも弟がやっているという。確かにググると上位に台湾の店が並ぶ。 なるほど、さらに店名は重要である。 ここの所、「がんこな鮨職人」に出会うことが多く、だからこそおいしい鮨をいただけるのだ、と感心している。時折、そのがんこさが上から発言だったり、他店の悪口だったり,スタッフへのきつい当たりだったりすることもあるので食べる側がストレスに感じることもある。 こちらはそんなことはなく、誰にでも好かれる屈託のない笑顔で傷ついた心も癒してくれる。むしろ初対面だとその柔らかさが「これでうまい握りが出てくるのか?」と心配になるくらいに腰が低い。ミシュランで星を獲っていた「海味」の一番弟子なのに、である。 しかし、食材へのこだわりはすごい。福岡生まれでそのツテもあるのだろう、福岡を始めとした九州の物も多い。真シャク(穴シャコ)の素揚げなんて初めて食べた。見た目はドキドキだが、おいしい。海苔は雲丹には有明産、手巻きには木更津産を使い分けている。香りの強弱が組み合わせる食材によって勝ち負けが出てしまうから、という理由。玉子には芝エビを使う店が多いが、こちらは「さるえび」。しかも山芋などで繋ぐのではなくメレンゲを使うとか。 シャリにはあえて古米も使用。やや固めで小ぶりの握り。米酢と赤酢のブレンドでビシッと決めている。 2.5という値段だけを聞くと高めに感じられてしまうが、この日の内容や量を考えると決して高くない。いや、安い。これは開店記念のサービスだろう、とすら思えてしまう。日本酒の種類も多く、レアモノもあって素晴らしいラインアップ。 おいしかったのと数ヶ月の変化にも興味があるので、また来てみたい。