「割烹の街」神楽坂で今最も熱い支持を受ける人気店。2003年にオープン以来、世の食通たちを唸らせ続けている名店「神楽坂石かわ」のセカンドブランドとして2008年に創業、2010年から現在の場所で再オープンした。料理長の小泉功二さんは石かわの立ち上げより長きにわたり石川さんの下で研鑽を積んだ33歳の若き料理人。石川さんとは異なるアプローチで新たな日本料理の世界に挑んでいる。 石かわが日本料理の枠を頑なに守るのに対して、虎白は「素材を生かす」ことを主眼に、これまでの日本料理の常識や枠にとらわれることなく、時には洋の食材や技法なども取り入れながら、柔軟かつ革新的に日本料理の再構築に挑んでいる。蕗や雲丹と共にお椀に入った帆立のしんじょはつなぎにも帆立を使う。からすみ豆腐は山葵、柚子、紫蘇の香りが見事なまでに立体感を創り出している。 常に素材の良さを引き出すことが小泉さんの料理哲学。受け継がれている日本料理の伝統はリスペクトし、守るものは守りつつ、壊すところは壊す。しかししっかりと日本料理としての世界観の中に落とし込めるのは、長年石かわで腕を磨いたから出来る技。「日本料理の可能性は無限」と語る小泉さんの料理から今後も目が離せない。