4回目の訪問。 津の守坂 小柴(つのかみざか こしば)は、曙橋の小さな和食店だ。最近の東京の飲食店でしばしば見られる現象だが、外国人観光客が多かった。英語で接客できる人が店員として入り、外国人観光客に対応していた。 鯛などの蕪蒸し。丁寧に漉した蕪のフワリとした食感と、出汁のトロミの対比が素晴らしい。 河豚の白子は、ネットリとした食感。微かな焦げ目の付け方も絶妙。 大阪の秋鹿という酒は想像以上に辛口だった。 めじ鮪の刺身は、脂が乗っている。 椀は、澄んだ薄口の出汁に、バチコの塩気がアクセントを付けている。 新鮮な河豚の切り身を熱い石に数秒間乗せると、身に締まりが出る。鮟肝と共にポン酢に付けて食すと、酒が進む。 山形政宗は芳醇で、好みに合っていた。 八寸はかなり手が込んでいる。 魚の焼き物は数種類から選べる。僕が選んだスッポンは、かなり脂が強いが、滑らかな喉越し。 海老しんじょうの練り加減は、周りのトロミの有る出しとの食感の対比が良い。辛子も味にアクセントを付けている。 締めの親子丼は、卵の半生の加減が絶妙。 デザートは果物のゼリー。和食店にしては甘味が強めで、個人的にはこういう味が好みだ。 料理は工夫が凝らされており、食感が良く考えられている。大将は控え目な性格だが、調理の合間に時々話しかけてくれる。満足した。