よしながふみの「愛がなくても喰ってゆけます。」を読んでから、もう何年も憧れをつのらせていたお店です。 折に触れて行きたがっていましたが、このたび友人のお誕生日にかこつけて伺うことができました。 とにかく量が多いという前評判もあり、お腹いっぱいになりすぎると夜寝られないかなと考えて休日のランチを予約しました。 1ヶ月前くらいに予約の電話をしたと思います。 感じのよいサービスの男性に出迎えられて着席するとシェフが巨大なお肉のかたまりを見せに来てくださいました。 今日のおすすめの素材で、リブロースステーキと丸ごと1羽のローストのための鶏肉だそうです。巨大さとパワーに圧倒されながらドリンクを選んで、シャンパンを飲みながらメニューを決めました。 コースは3品のものと4品のものがあり、3品は11000円、4品は13000円だったと思います。 冷菜は1人ずつ好きなものを選ぶことができますが、温菜とお魚料理、お肉料理はグループで注文を揃えてくださいとのことでした。 欲張りたい気持ちもありましたが、食べきれなかったらかなしいのでグッとこらえて3品のコースをお願いすることにします。 悩みに悩んで、冷菜にホロホロ鳥のパテアンクルート、温菜にフォアグラのポアレ 帆立のムース、魚料理はマコガレイのグリル 野菜のヴィネグレットソースを選びました。 それにアミューズのトマトと羊のピザ、きゅうりとミントの冷たいスープ、メインを食べたあとで選べるデザート(桃のコンポートにしました)とお茶菓子と紅茶かコーヒーがつくのがコースのひととおりです。 どれもこれもびっくりするほどおいしくて、もう夢中で食べてしまいました。 おたがい食べるのがすきな友人と伺ったのですが、この日はあまりのおいしさに目の前の食べものの話ばかりしていたなと思います。 アミューズのピザ(と言いながら生地はキッシュのようなパイ生地で、家に帰ってからもつまんだ左手にはバターのかおりが残っていました)から、めくるめく美食&カロリーの世界でした。 パテ系おすきならとおすすめしていただいたパテアンクルートはホロホロ鳥のうまみの強さに完全にノックアウトされましたし、フォアグラのポアレ 帆立のムースはあまりの豪勢さに1ヶ月ぶんの脂質を一食で摂っているのでは…? とくらくらしてしまいました(がまんならずお皿に残ったソースにもしっかりパンをひたして食べました…)。帆立のムースがおいしい帆立よりもさらに濃厚な帆立そのものみたいな味がしたのも印象に残っています。 メインのマコガレイは小さく切られたお野菜たちが目にもたのしく、おおきい切り身が2切れどかんとのっている豪快さでしたがぺろっと食べられてしまいました。 かなり長い間憧れていたお店だったので、もし期待値をこえられなかったら…という懸念もありましたが、わたしの期待値を軽くこえるおいしさで、夢心地の時間を過ごすことができました。 メインにお魚を選んだからか、量はデザートまで食べてちょうどおなかいっぱいくらいで、心配していたほどではなかったのもよかったです。 とはいえわたしは羊が好きなので、次回伺う際にはおなかいっぱいで苦しむとしてもメインを羊にしたいとも思っています…。 この日は3品のコースにシャンパンを1杯と白ワインを2杯いただいて、1人20000円いかないくらいでした。 あまりのおいしさにはしゃぎながら食べているわたしたちにも最後まで優しく丁寧に接してくださったサービスの方にも大感謝です。 また必ずここぞというときに伺いたいお店です!