中島俊朗

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宮城県

炭火焼き

中島俊朗

【仙台の夜は、田舎家づくりのナウイ店 地雷也 】    せっかく仙台に来っこったら       地元のうまいもんを食べるっちゃ!  杜の都仙台の夜は国分町。 地下に降りて入り口を入ると、若女将「文」さんの元気だけれど丁寧な明るい声に迎えられてカウンター席に着席。暗い中に大勢の客。 目の前の焼き場で炙る魚、立ち上がる炎。 温かな空気ご立ち昇る店の雰囲気に、入るなり魅了されました。  事前の予約なしでは余程運が良くないと入れないでしょう。用意されていた入り口近くのカウンター席に、妻と着席。  文さん始め、店のスタッフの方々はとても感じが良い。地元の名士、国分町界隈の社用族の扱いに手慣れた感じですが、嫌味はない。  我々の様な普通の観光客、隣に座っていた学生さんらしい若者の旅行者にも分け隔てなく対応してくれる。 素朴なな問い合わせにも真摯に答えてくれました。  先ず生ビールで乾杯し、出されたお通しに舌鼓。 海老とシャケの麹漬け、山葵と山芋の和物。 深い味わいと美味さに、その後の期待が高まります。  予め頼んでいたのはキンキ焼きの半身だけなので、後はメニューを眺めて頼みます。一見して目がテンになりましたが、ここは腹を据えて楽しみます。  刺身でお勧めを聞き、「戻りカツオ藁焼きタタキ」 この肉厚さ、焼き上がり加減、潔いニンニクの添え方に歓声!私も妻も四国でカツオのタタキは、何度も食べていますが、今までを上回る素晴らしさ。 ほんのりと温かなカツオを口にすると旨味が舌に広がりました。素晴らしい。  メニューを見て外せないものが生うに。 ウニに目のない妻には、必須。 輝きを放ちながら届けられた生うに。 甘味と濃厚さのあるしっかりとした食感に、唸ります。 これは日本酒でしょ。  ぬる燗にしたいところでしたが、お勧めを聞くと塩竈の酒、阿部寛ならぬ阿部勘の特別純米酒。 1人で「アベカンパイ!」と、爽やかな香りで軽やかな飲み口の酒を含み、余韻の残るうちにうにを味わいます。  仙台に来っこたら、やはり牛たんか?と。 文さんのお勧め、他では食べられないだろう「えごま酒粕」の牛たん炭火焼きを注文。じわっと仄かな甘味を感じる逸品。  そして誰もが薦める「キンキ焼き」。 予約時に2人であれば、半身で十分と言われたのでその通りに。  見事に焼き上げられたキンキの皮はパリパリ。 カサゴ科ならではです。身は思ったよりも肉身が少なく、骨ごとしゃぶる様な食べ方に。それが却ってキンキの旨みを余す所なくいただけたのかもしれません。 上品な脂身のキンキ。この後、残った骨で出汁を取り汁を作ってくれるとは知らず、しゃぶり過ぎたかも知れません。が、最高でした。  そして今回の最大の驚きは地雷也さんの「笹かま」 白子かと見紛うほどの膨らみ、質感。 今までの笹かまぼこのイメージを大きく砕かれました。別物と言って良いもの。衝撃的でした。  最後にお腹いっぱいになりながらも頼んだ焼きおにぎりと汁を完食して、大満足。 文さん始め、お店の方々の心温まるもてなしに素晴らしい仙台の夜を過ごす事ができました。 ご馳走さまでした。 また仙台に行く時には必ず、立ち寄ります。 注)最後の2枚の写真は地雷也さんには関係ありません。キンキと金目鯛は、違う魚で値段もかなり違います。魚屋に行ったら丁度キンキがあったので参考までに…