Yasuhiro Sugano
首里駅
ラーメン
まず先に。私は中華そば原理主義者を軽蔑する。穀物を使ってしょっぱい味付けで、しかもどんぶりで提供する以上、ラーメンだって立派な一食、しかも工夫の余地が大いにある、キュイジーヌたり得るポテンシャルがあると思っている。 故に自分なりの美味を求めた店主の工夫はまず肯定されるべきと思う。そこから味や満足感について評価するのが正しい態度ではなかろうか。 翻って、中華そば原理主義者はどうだろうか。古い人々が己の遠く美化された記憶をもとに、店主たちの取り組みを嘲弄する。意識が高いだの、気取り過ぎだの、それをフランス料理にも言ってみて欲しい。 だがシンプルでクリーンな中華そばは、私も大好きだ。故に、オーヴァーデコレイトなラーメンに、食傷することも、たまにある。 さて、西原のかでかるさんである。いつも混んでいる繁盛店だが、たまたま琉大病院が、診断書を書くのに時間がかかるとのことで、あまり待たず入れた。怪我の功名ここに極まる。 内装はウッディでモノトーンに仕立てられ、おしゃれで無駄と、隙がない。個人的には大好物である。こういう家に住みたい。 本日注文したのは、煮豚ワンタン大盛り1450円。 提供にはまあまあ時間がかかる。 さて15分ほど待って卓上に広がる世界観は、シンプル、クリーン、ナイスで美味な素晴らしいものでした。 ファーストインプレッションは、やはり引く味。 スッと引いて、そこから野菜の甘み、鶏のコク、乾物の風味が重なって、気持ちの良い味の積立て感が続く。それを纏った麺が口の中に旨味を広げていく。 野菜と鳥の風味が主役で、そこに乾物が彩りを添える、ディスイズ支那そばなルックスと風味。麺はスープに負けない勝たない寄り添う細麺。エッジィで、硬すぎず柔らかすぎない、店主の見識を感じる仕上がり。チャーシューは、ほんのりピンキーな外側とジューシィな歯応え、そして爽やかな味付けがクセになる。ワンタンはツルモチで、肉ワンタンとエビワンタンの相盛り。具はプリッとしてナイス。 総合すると、クオリティが高く、上品かつ美味な中華そばです。 #あっさりラーメン #ワンタンはツルモチ #煮豚のクオリティが高い