このお店ではカレーしか食べた事がなかったのですが定食を食べずして金剛石を語るなかれとよく聞かされており、そしてそれは「魯肉パリップがある日に行くべし」という具体的な方針まで受けました。しかし待てど暮らせどなかなかローテが回ってきませんでしたが前回登場した年末から中90日を経てようやく行ってきました。 時間は18時30分過ぎ、夜の部開店と同時に着きましたが難なく座れました。さすがに行列店と言えども夜はそうでもないかと思いきや帰る頃(19時半)には外に行列ができておりやはり金剛石さんは油断できないお店だなぁと再確認です。 ・魯肉パリップ飯定食(1200円) ・スパイス煮卵(100円) ・砂ずりアチャール(200円) とりあえずオーダーは以上の品。かなり丁寧に作ってるので15分くらいは待つ事になりますが待つだけの価値はある内容でした。 定食はメインとなる魯肉パリップ飯の他にサラダ3品とスープという組み合わせでいかにも定食な様相。そこに砂ずりアチャールを加えてちょびっと豪華な気分です。 まずは魯肉パリップ飯ですがライスに魯肉とパリップがかかった丼物。トロトロの豚バラ肉は一口食べると脂の甘さが口の中に広がりそしてスパイスが引き締めにかかる。それにより脂のクドさが緩和されこってりしてるのに全く油っこくないという見事なバランスを披露してくれます。またパリップも一手間加えた秀逸な味わいで、画像からもお分かりと思いますが豆の風味を強く残しながらも思ってた以上にスパイスを効かせていて魯肉の強すぎる個性に引けを取らない存在感を示します。 これにアシストとして機能するのが砂ずりアチャール。これは冷製の砂ずりですが厚みのある砂ずりは強い弾力がありスパイスの効いた味わいを強く伝える。これを魯肉パリップ飯に混ぜ込む事で美味しさは更に加速。食べてる内に1個また1個と砂ずりが消えていく光景に悲しみすら感じます。 そしてスパイスと言えばサラダ。ココナッツ炒めのキャベツ、スパイスの効いたパスタ、スパイス冷奴と言うことなしの一皿。箸休めにしては贅沢すぎやしませんかね? さて、ここまで十分楽しめているのですがここからが本番です この何気なく鎮座する大根のスープ・・・ くっそうめぇぇぇぇぇぇ!!! 口に入れてみるとあっさりマイルドで暖簾に腕押しのような正体不明の手応えのなさを漂わせながらも喉元を過ぎる頃に襲いくるドシッとしたこってり感。何だこれ!マジわけわからん!具材もダイス大根だけなのにこのリッチさときたらどうだ。危うく他の料理を食べる前に飲み干してしまうほどでした。いやー、これには降参です。定食にしかついてないようですしカレーと定食、どっちを食べるか本当に悩みますねこれは。 総評です。美味しいカレーを出せるお店は何を作らせても美味い、そんな話を聞いた事がありますがまさにその通りでした。魯肉パリップ飯の美味しさは言うに及ばず、副菜からスープに至るまで一切の隙がない。その卓越したスパイスの扱いはスパイスカレー屋として大阪を代表するお店の一つにまで上り詰めたオーナーシェフの若き才能がマキシマムに燃えているのを実感します。 カレーも美味しいのに定食も美味しいとかこれもう反則。片方だけなら迷わず選択できるのにという贅沢な悩みを与え続ける罪作りなお店です。押しも押されぬ名店には通わざるを得ない秘密がある、結局はそういう事なのでしょうね。こうなったら他の定食も食べたくなるってもんです。ごちそうさまでした。 #魯肉パリップ飯定食 #大根スープの謎すぎる美味さ #納得の行列店