【ネパール料理店が作るシュトーレン】 店長のカドカさんがパン・ケーキの職人だと言う事は以前から知ってましたがもっと詳細に聞いてみたら実はヒルトンの現役パティシェだという事実に驚愕。そのノウハウを注入したシュトーレンを毎年出してると聞いてこの日を楽しみにしていました。 ズーズーダゥのシュトーレンは1個4000円で完全予約制。シュトーレンが4000円を超えてくるのは有名ホテルのシュトーレンくらいで相当高いですよね。にも関わらずリピーターが付きまくってて2~3個予約する人もいると聞いて「そんなまさか・・・」と思ってたら店内で食事中に後から来たお客さんが2個受け取って帰っていったと言うね(^_^; 受け取った日は12/8、シュトーレン完成日(11/20)から2週間経過したので丁度食べ頃に入ってきてるとの事なので翌日ついにシュトーレン入刀日。大きさは長さ20cmで幅は15cm、長さは珍しくないですが幅が結構ある感じで、バターとホワイトチョコを塗った上に粉糖をかけ、それを2回繰り返してるので粉糖がドカドカ落ちてもその白さは失わない。 中にはマジパンと共に大量のドライフルーツとナッツ類が入っていてその種類10種。余す所なくドライフルーツを詰め込んでるのですがナッツ類も多いため大抵はナッツに刃が当たりその周辺を破壊してしまうので綺麗にカットするのが困難という嬉しい悲鳴。 そして一口・・・ うめぇぇぇぇぇぇ!!!マジこれシュトーレン!? もうこれヤバいです。ドライフルーツにはククリラムを半年間たっぷり漬け込ませているので生地に染み込んだフルーティーな香りとほのかなアルコール感が心地よい。口の中でホロホロとほぐれ、シュワ~と溶けていく口溶けの良さにもうメロメロ。マジパンもねっとりしてるのに滑らかさも内包し、持ち前のコクを全体へと伝播させていきます。 この1枚の切れ端だけでも酔えてしまいそうですが、更に待ち受けるフルーツの奔流。次から次へと個性と食感の違うフルーツがククリラムの香りと共に口の中に飛び込んできますが、何よりビックリしたのがカシューナッツ。キャラメリゼしてあるのか表面が微妙にサクサク感があり甘い。もう齧る場所ごとに味わいが変わる魔法のような美味しさ。 またクローブ、カルダモン、シナモン、ナツメグとスパイスをしっかり使って全体を引き締めているのもネパール料理店ならでは。さすがに本場の人はスパイスの扱いに長けている感があります。と言うかスパイス感をアップさせたホテルシュトーレンな感じです。 【閑話休題】 折角池田まで来てシュトーレンだけ受け取って帰るわけないですよね。と言う訳で久しぶりにspecialダルバートを食してきました。もはや語るまでもないその完成度、ダルの素晴らしさ、そして多彩なアチャールや副菜、チキンカレーやアルゴビのタルカリも盛り沢山で言う事なしです。ひたすらまでに野菜&野菜の応酬を心行くまで堪能しました。 と言うかここは本当にアチャールが素晴らしい。毎回アチャールに使う素材を変化させてくるのでそれを楽しみにしてる感すらあります。 総評です。見た目奪われる豪華な漆黒のケース、決して惜しむ事のない素材の数々、提供される料理と同じく決して妥協する事を許さないシュトーレンは今まで私が食べてきた中ではトップクラスの完成度。ここまでフルーツやナッツの存在感を感じさせながらもしゅわ~と溶けていくシュトーレンは初めてです。これなら毎年リピーターを増やしていってるのも納得。 正直、これもう幾らでも食べてしまえるのですがドライフルーツ盛り盛り、ナッツどっさり、バターとホワイトチョコの重ね掛けで更に倍、そこに粉糖の厚化粧と超絶級のカロリー爆弾。我慢して10日くらいかけてチビチビ食べるしかないのが悲しい。いやまぁそれが実際のシュトーレンの食べ方ではありますが。 店内でカドカさんのシュトーレンに対する熱い想いを聞いていましたがこのシュトーレン、1個4000円にも関わらず全く利益が出ないのです。むしろ損益分岐点を下回る可能性すらある。確かにその拘りを形にしたこのシュトーレンではコストがかかって仕方ないでしょう。しかしその拘りを私達は楽しみにして来店しています。それだけの価値のあるお店だと思ってます。私の中では特別なお店。それがズーズーダゥさんです。来年もまたお世話になりたいですね。ごちそうさまでした。 #シュトーレン #specialダルバート #リピ決定