石岡の裏通りに佇む古い『珍來』さんに初訪問。別名『金丸珍來』。 ギシギシいう扉を開けて入店。店内の全てが骨董品みたいに黒ずんでいて古い。メニューも見づらい。暖房は古い石油ストーブ一つのみで凄く寒い(笑) 厨房は80歳前後のご夫婦に、同年代の叔父さんの3人体制。この叔父さんは出前部隊かな? こちらの『珍來』さんは、昭和46年に創業という事で、ゆうに50年以上の歴史あるお店。◯◯店の表記は無し。茨城県最古の「珍来」さん? 店主さんは千葉の総本店で働いていたそうで、そこからこの石岡で創業。いわゆる独立系の『珍來』です。「茨珍系」とは無関係で、麺は船橋の「珍來製麺所」からの仕入れだそうです。 一番オススメっぽい、「マーボーラーメン」に、餃子2個と、半ライスの付いたセットを注文します。 普通のマーボーラーメンって、醤油ラーメンに麻婆豆腐をかけた物が多いと思いますが、こちらはスープのほとんどが大量の麻婆豆腐です。とろみたっぷりで、汁無しみたいな感じの、熱々のマーボーラーメン。 辛過ぎず、挽肉からの甘味もあり、何処か「和」の味わいも感じます。中華鍋で炒めた、ニラや木耳も入っており、麺はもちろん、白ご飯に合わせたら間違い無い麻婆豆腐です。 麺は多加水平打ちの微ウェーブ。こういう店って柔らか過ぎる感じがあるんだけど、しっかり硬茹でで、現代風の仕上がり。「茨珍」とも違うし、「ドラ珍」の麺とも違います。船橋は製麺所ですから色々あるのかな? コシがしっかりして、熱々のマーボーが絡みまくります。ちょっとびっくりするぐらい美味いんですけど(笑) 餃子は皮がモッチリのニンニクのパンチがガツン。セットで2個しか無いのが凄く残念。フルサイズ注文すれば良かった(笑) 関心したのは半ライス。米の一粒一粒が美味い。もちろん茨城の米でしょう。餃子と一緒に食べても、麻婆スープに浸したり、かけても美味い。ついお替わりしそうになりました(笑) 総じて… 超実力派、独立系のレジェンド『珍来』です。 正直言って、最初は怖い物見たさもあっての訪問でした。しかも、こういう店だから、味はどうせ二の次なんだろうなぁ〜なんて思ってたんだけど、いやいやどうして、めちゃめちゃ美味いじゃないですかぁ! 今まで経験したどこの『珍來』よりも美味かったです。ファンはもちろん、ラーメン好きなら絶対に経験した方が良いですよ。 こうなると、他のメニューも物凄い気になります。『珍來』伝統の「ウマニソバ」に、「カニ玉ソバ」なんていうのもある。「チャーハン」も絶対美味いに決まってる。これは堪らないですね(笑) 店主さん達には、これからも頑張っていただいて、末永く続けて戴きたい名店です。