東十條の名店『麺処 ほん田』さんが秋葉原に移転したのが昨年の4月。行かなくちゃ、行かなくちゃと思ってるうちに2021年になっちゃいました(苦笑) 場所は総武線のガード下。中央口を出て直ぐの、ヨドバシカメラの並びです。この辺りは良くウロチョロしてるんですが、いつも並びを見て断念してました。この日は到着時並び10人ほど。意を決して列に加わりました。しっかり距離を取って並びます。並んでる途中で、食券を買う指示が来ます。消毒液で除菌してから券売機へ。ズラリと並んだメニュー群。移転してメニュー構成を一新したそうです。 移転後初訪問なので、『特製醤油』の食券を購入。再び列に並んで20分ぐらい。いよいよ入店です。 厨房は天才本田店主をはじめ、3人体制です。並んでる間に食券を渡してありますから、席に着いて2分ほどで「特製醤油」の登場です。 特製ですから具材が豪華です。チャーシューは3種類で7枚。メンマ、海苔3枚、ネギ、味玉です。デフォの「醤油」が1,100円。特製が1,500円の値段差は400円。明らかに特製の方が値打ちですよね。 スープはサラッとした清湯醤油。鶏の旨味が濃厚かつ芳醇。魚介の下支えがあるのかな?煮干感や、貝出汁みたいな風味もします。醤油ダレも芳醇で奥行きのある味わい。油とのバランスも抜群。出汁、タレ、油の一体感が素晴らしい。このスープの完成度は凄いです。 清湯なんだけど、旨味は濃厚。そして一番感心したのは、これは間違い無くラーメンのスープって事。隠し技や、特別な材料を使った訳じゃなく、素材それぞれの旨味を存分に引き出してます。今のラーメンスープの味わいもするんだけど、昔ながらのスープの味わいも醸しています。具材からの旨味も染み出して、飲むほどに美味くなるスープ。最高に美味いです。 麺は自家製の中細ストレート麺。店内には製麺室がありますね。加水は中程度で、麺肌はシルキーで滑らか。スープとの絡みも素晴らしい。東十條時代は、手揉み麺を好んで戴いてましたが、このストレート麺はめちゃめちゃ美味いです。これだけ美味い麺なら、つけ麺でも食べてみたい!!もちろん切り歯は違うんでしょうが、美味いに決まってます。早くも再訪決定です(笑) チャーシューはまさかの3種類。先ずは肩ロース。断面がピンク色の綺麗なチャーシュー。柔らかく、香りが良いですね。スープに浸すと熱が入ってピンク色は無くなっちゃうんだけど、熱の入った肩ロースも絶品です。 バラ肉のチャーシューも柔らかいんだけど、豚肉の旨味がビシッと詰まってます。このバラチャーシューも絶品です。 普通のラーメンなら、チャーシュー使っても2種類でしょ。特製とはいえもう1種類入るんだから、大したもんです。そして3種類の中でも一番美味かったのが、この鶏モモ肉。皮にしっかり焼き目があって、プリプリっとした食感で柔らかい。鶏胸肉を低温調理でチャーシューにする店はたくさんあるけど、鶏モモ肉を出す店ってあまり無いですね。個人的には、鶏モモ肉のローストは大好きです。2種類の豚チャーシューを抑えての、堂々の四番奪取です。めちゃ美味いですよ。 この漆黒のメンマも絶品です。醤油香が仄かに香り、クニュクニュっとした食感がご機嫌です。このメンマだけで、ビールがガンガン飲めそうな感じ。 特製は味玉が標準装備です。この味玉が絶品!出汁がしっかり染みて、黄身の加減もパーフェクト。この味玉も酒が飲める珠玉の逸品です。 海苔が3枚も付いてます。しかもかなりの上質。家系みたいに麺を海苔で包んで食べるのは、いつものお約束です。それがしかも3回も!!いつもはデフォばっかり注文してますが、特製って凄い。本田さんのフルコースをしっかり堪能しました。素晴らしかったです。 総じて… 天才が作る王道醤油ラーメンのフルコースです。 今まで何度かマイナーチェンジを繰り返してきた、『ほん田』のラーメンも、秋葉原移転を期に、醤油、塩に特化した王道の中華そばになりました。 失礼ながら、これほど美味いとは思いませんでした。スープ、麺、具材のそれぞれの完成度の高さ。それが一緒になった時の全体の一体感。天才が心血を注いだラーメン。素晴らしいですね。ラーメン好きだったら、良いから黙ってとりあえず食ってみろ!って感じです(笑) コロナ禍っていえのもあるかも知れませんが、これだけのラーメンが食べられる店の行列が、10人って考えられないです。ラーメンフリークはもちろんですが、一般の方にも、絶対に食べて欲しいラーメンです。 これは塩も、つけ麺も、汁なし担々麺も食べなきゃダメですね。東十條時代も通いましたが、秋葉原久しぶりに通いたくなりました。凄いラーメンです。必食です