鰻屋放浪記NO.36 … 夕飯がない時に訪問してみました。上野・浅草エリアでは「初小川」に次いでランキング2位(現時点)のお店、どちらも食べログ鰻百名店に選出されている。そして此方のお店の修業先は「初小川」との事だ。初小川は、鰻屋放浪記NO.15で訪問済みです。自分とは何も関係はないが、店名「やしま」は何だか親近感がわく。 大江戸線の新御徒町駅を降りて直ぐだが、銀座線との乗り継ぎが悪いので、上野広小路で下車し"春日通り" の1本道を15分位歩いて漸く到着した。 此方のお店は、昭和58年創業との事で、初小川の100年越えに比べれば比較的新しいお店です。煉瓦色の外観、紺色の暖簾をくぐると、右側がテーブル席、左側は仕切りのある小上がりで、畳敷きでありながら和室用の椅子のあるテーブル席となっていた。清潔感のある落ち着いた和の雰囲気のお店で、"寒いので奥の席にどうぞ"と促されるままに一番奥のテーブル席に座った。 鰻は注文を受けてから裂くので時間が掛かる。鰻が焼き上がるまでの間、先ずは何かをつまみに冷酒を頂く、この待ち時間も楽しみの一つだ。 冷酒は、兵庫 江井ヵ嶋酒造の「神鷹」、やや甘口の冷酒でしょうか。お通しは、茹でた大豆。青海苔が掛かっていて、辛子醤油で頂く。初めて頂いたが、冷酒によく合って美味しかった。おつまみは少なめで一般的、肝焼きなど鰻料理のつまみはなかった。日本酒に合う無難な「板わさ」を選んでみたが、この「板わさ」も美味しかった。 さてお目当の鰻重ですが、此方のお店では、「上」と「特上」の2種類のみで、鰻を裂く前の大きさで区別しているとの事だ。 「上」 : 長さ約53cm、太さ約8cm 「特上」: 長さ約60cm、太さ約9cm 実際には正確に測っているわけではないと思われるので、約…と言う記載(正直さが伝わってきて良い・笑)。600円の価格差しかないので、後々悔いのないように当然「特上」でお願いした。肝吸いとお新香が付きます。 冷酒をチビチビやりながら待つ事30分程で着膳しました。お重とお椀は大きめの黒沈金のセットで、蓋を開ける前から期待が膨らむビジュアルです。期待と共にお重の蓋をオーーープン! 飴色に焦げ目なく綺麗に焼かれた鰻の登場、お重が大きい分、両端にご飯が見えたが、なかなかの大きさで迫力もありました。厚みも十分で箸で簡単に切れる。ふっくらとした肉質、口の中でほろほろと溶けるような脂の乗り具合で、もう堪らない美味しさです。やはり旬の鰻は一味違います。たれは甘くも辛くもないあっさりタイプで、かために炊いたご飯にも均一にたれが掛かっておりました。山椒の痺れ具合もまた良いです。 肝吸いは、蓋を開けると熱々で溢れんばかりの量が入っていた。たくさんの三つ葉と鞠麩、何よりもとても大きな肝が入っているのにちょっとびっくり。肝焼きがないのは、裂いた時の肝をそのまま肝吸いに使用しているからだと理解しました。刻んだ大根と大葉の漬物もサッパリとしていて美味しかった。 とても満足出来る美味しい鰻を堪能出来た。コスパもとても良く、すべて内税なのも高評価です。サービス料などは無縁で、やはり鰻を頂くのなら下町に限る事を再認識出来ました。 流石鰻百名店、ご馳走様でした! #鰻の長さと太さで区別 #上野浅草の鰻ランキング第2位(現時点) #2018食べログ鰻百名店 #コスパ良し