H.Yajima

H.YajimaさんのMy best 2019

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東京都

うなぎ

H.Yajima

鰻屋放浪記NO.36 … 夕飯がない時に訪問してみました。上野・浅草エリアでは「初小川」に次いでランキング2位(現時点)のお店、どちらも食べログ鰻百名店に選出されている。そして此方のお店の修業先は「初小川」との事だ。初小川は、鰻屋放浪記NO.15で訪問済みです。自分とは何も関係はないが、店名「やしま」は何だか親近感がわく。 大江戸線の新御徒町駅を降りて直ぐだが、銀座線との乗り継ぎが悪いので、上野広小路で下車し"春日通り" の1本道を15分位歩いて漸く到着した。 此方のお店は、昭和58年創業との事で、初小川の100年越えに比べれば比較的新しいお店です。煉瓦色の外観、紺色の暖簾をくぐると、右側がテーブル席、左側は仕切りのある小上がりで、畳敷きでありながら和室用の椅子のあるテーブル席となっていた。清潔感のある落ち着いた和の雰囲気のお店で、"寒いので奥の席にどうぞ"と促されるままに一番奥のテーブル席に座った。 鰻は注文を受けてから裂くので時間が掛かる。鰻が焼き上がるまでの間、先ずは何かをつまみに冷酒を頂く、この待ち時間も楽しみの一つだ。 冷酒は、兵庫 江井ヵ嶋酒造の「神鷹」、やや甘口の冷酒でしょうか。お通しは、茹でた大豆。青海苔が掛かっていて、辛子醤油で頂く。初めて頂いたが、冷酒によく合って美味しかった。おつまみは少なめで一般的、肝焼きなど鰻料理のつまみはなかった。日本酒に合う無難な「板わさ」を選んでみたが、この「板わさ」も美味しかった。 さてお目当の鰻重ですが、此方のお店では、「上」と「特上」の2種類のみで、鰻を裂く前の大きさで区別しているとの事だ。 「上」 : 長さ約53cm、太さ約8cm 「特上」: 長さ約60cm、太さ約9cm 実際には正確に測っているわけではないと思われるので、約…と言う記載(正直さが伝わってきて良い・笑)。600円の価格差しかないので、後々悔いのないように当然「特上」でお願いした。肝吸いとお新香が付きます。 冷酒をチビチビやりながら待つ事30分程で着膳しました。お重とお椀は大きめの黒沈金のセットで、蓋を開ける前から期待が膨らむビジュアルです。期待と共にお重の蓋をオーーープン! 飴色に焦げ目なく綺麗に焼かれた鰻の登場、お重が大きい分、両端にご飯が見えたが、なかなかの大きさで迫力もありました。厚みも十分で箸で簡単に切れる。ふっくらとした肉質、口の中でほろほろと溶けるような脂の乗り具合で、もう堪らない美味しさです。やはり旬の鰻は一味違います。たれは甘くも辛くもないあっさりタイプで、かために炊いたご飯にも均一にたれが掛かっておりました。山椒の痺れ具合もまた良いです。 肝吸いは、蓋を開けると熱々で溢れんばかりの量が入っていた。たくさんの三つ葉と鞠麩、何よりもとても大きな肝が入っているのにちょっとびっくり。肝焼きがないのは、裂いた時の肝をそのまま肝吸いに使用しているからだと理解しました。刻んだ大根と大葉の漬物もサッパリとしていて美味しかった。 とても満足出来る美味しい鰻を堪能出来た。コスパもとても良く、すべて内税なのも高評価です。サービス料などは無縁で、やはり鰻を頂くのなら下町に限る事を再認識出来ました。 流石鰻百名店、ご馳走様でした! #鰻の長さと太さで区別 #上野浅草の鰻ランキング第2位(現時点) #2018食べログ鰻百名店 #コスパ良し

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東京都

居酒屋

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味噌とジビエをコンセプトにした昭和レトロな日本家屋の居酒屋人気店に行ってみた。もともとは草履屋だったようだが、見るからにレトロな古民家風の炉端焼きのお店。味噌坐 玉響(みそぐら たまゆら)と読む。 1階は、炭火の焼き場と厨房をL字に囲んだゆったりとしたスペースのカウンター席。中二階と二階は、卓袱台のテーブル座敷席のようだ。掘り炬燵式ではないようなので、カウンター席に座った。暖色系の灯りが、より一層レトロ感を醸し出す落ち着いた雰囲気のお店です。 味噌をコンセプトにしているだけあって、日本酒や焼酎のお供に「嘗め味噌」がおすすめのようだった。日本酒地酒のラインナップも豊富です。 先ず生ビールを一杯、続いて芋焼酎四号瓶の「国分太郎」をお湯割りで頂いた(2人で行ったので)。オーダーしたつまみは以下の料理 … ◯お通しの松前漬け あまりネバネバ感はなかったが、数の子も 入っていて旨い。 ◯刺身盛合せ(2人前) 本鮪、カンパチ、シメサバ、タイ、平目の 盛合せ。新鮮なネタでとても旨いです。 ◯からすみ 紅色大根に載せて頂く。4切れ分でした。 ◯ジビエ盛合せ エゾ鹿、イノシシ、クジラの哺乳類セット 半レア程度の赤身肉、味噌を付けて頂く。 臭みは全く無かった。 ◯焼き物 炉端焼きとして厚肉の「椎茸焼き」 「へしこ焼」此方は味噌味 クジラを追加した。 ◯さつま揚げ 揚げるところから始まり、最後に炭火で焼いて いた。手間が掛かっているだけあって旨い。 ◯〆のご飯 羽釜で炊いた鶏めしの炊き込みご飯。牛蒡の 風味がまた良い。ご飯もなかなかの美味しさ。 連れは「焼味噌茶漬け」をオーダーしていた が、これも美味しそうでした。 料理は何でも美味しかった。一度行ってみたかったお店ですが、とても雰囲気がよく料理も美味しい良いお店が見つかったという感じです。 ご馳走様でした! #味噌とジビエがお店のコンセプト #刺身も旨い #嘗め味噌と日本酒 #古民家昭和レトロ

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東京都

そば(蕎麦)

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東京の蕎麦屋放浪記NO.177 … この日は、東十条の「一東菴」さんを訪問してみた。言わずと知れたミシュランビブグルマン、何年も連続で蕎麦百名店に選出されている、蕎麦が何たるかを知り尽くしたようなお店です。 開店18時に合わせて到着しようとしたが、ちょっと間に合わず遅くなってしまった。入口は二重になっていて、最初の引戸を開けると暖簾が外ではなく内側に掛かっている。一瞬、本日は予約などで満席という嫌な予感がしたが、そうではなかった。次の引戸には"案内するまでお待ちください"と表示されていて、椅子が置かれた待合スペースとなっていた。 程なく引戸が開き、店内に通される。右側が小上がりの座敷席、左側がテーブル席で、こじんまりとしているが、木の温もりを感じさせる落ち着いた雰囲気の和風の店内です。小上がりの座敷席は8席ほどのスペース、壁際の2人用のテーブルに座った。掘り炬燵式ではないので、長時間だと足が疲れてきそうだ。 此方のお店は、蕎麦前の料理がとても充実、蕎麦も手碾きや産地の食べ比べなど、いろいろな楽しみ方が出来る。メニュー豊富なので迷ってしまうが、頂いた料理とお酒は以下の通り … ◯お通し: 糠漬け(胡瓜、大根、人参) 糠漬けの美味しさでは定評がある。 ◯板わさ蕎麦味噌 直ぐ出て来そうなアテとしてオーダー。 小田原鈴廣の蒲鉾の日の出切りと 自家製蕎麦味噌。小松菜のお浸し付き ◯鮪と小松菜の辛味おろし和え その名の通りの和え物。鮪の赤身はプリプリ として食材の良さを感じる。辛味大根おろしで 和えても美味しいという新しい発見があった。 ◯お酒: 四季桜 特別純米(栃木) 伯楽星 純米吟醸(宮城) 各一合 伯楽星は、今年の「G20 大阪サミット」の ワーキング・ランチで提供された冷酒。 "究極の食中酒"をコンセプトに造られたお酒 で、食中酒らしいフレッシュさと柔らかさが コラボして飲みやすい。ほのかにバナナの香り がするフルーティーなお酒です。 ◯〆の蕎麦: 海老 天せいろ 海老天は適量だと言っていたが、野菜天が たくさん入って、食べ応えがあった。 才巻クラスの海老が2本、長芋、南瓜、茄子、 ピーマン、ズッキーニ、椎茸、大葉という構成 細かい衣でサクッと揚がって美味。藻塩で 頂いた。 蕎麦は手碾きを頂きたかったがないという ので、産地せいろとなった。長野県山形村の キタワセソバ。適度なコシがある細打ち、 蕎麦殻が多少混じり、風味はとても良い。 口から鼻孔に蕎麦の香りが抜けていく。喉越し も良い端正なお蕎麦でした。 〆の蕎麦湯も熱々が丁度良いタイミングで 出された。かき混ぜ棒が付いているところが 良いですね。 料理も蕎麦もお酒も全て満足出来るものでした。 ご馳走様でした! #色々な産地蕎麦の食べ比べが出来る #豊富な蕎麦前料理 #ミシュランビブグルマン #蕎麦百名店

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大阪府

そば(蕎麦)

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地方の蕎麦屋放浪記NO.31 … [大阪出張] 此方のお店も大阪市蕎麦ランキング上位の人気店、ミシュランガイド1つ星のお店です。「文目堂」は「あやめどう」と読む。一度行ってみたかったお店です。 地下鉄の谷町六丁目駅で下車し、大通りと平行に走る路地を歩いて行く。歴史ある古民家を改装したというお店は、とても趣きがあります。店内は意外と奥行きがあり、一番奥に10席程の大テーブル、窓際は箱庭のようになっていた。 少し待って4人掛けのテーブル席に案内された。外国人のご夫婦が席が空くのを待っていたので、空いた奥の大テーブルの窓際の方に移動してあげました。此方の席の方が落ち着きます。 蕎麦前の料理がリーズナブルな価格で豊富です。それほど食べれそうになかったが、でも軽く一杯飲みたい。ということで、「焼き味噌」と「風の森純米こぼれ酒(奈良)」をお願いする。 お通しは、京野菜だろうか? かぶの浅漬けのような感じ。少しだけだが、器からして拘りを感じさせる。焼き味噌は、やや甘口の白味噌に細かく刻んだ九条ねぎを混ぜて焼いてある。器とカメレオンしたような色合いです。 「風の森純米こぼれ酒」は、無濾過無加水、秋津穂純米いかき採りというお酒だと思う。口に含むと舌に微かなシュワ感、芳醇でふくよかなお米の旨味が感じられる素晴らしいお酒です。焼き味噌を舐めながら美味しく頂いた。 〆というほどではないが、蕎麦は「鴨汁そば」を頂いた。此方のお店は天ぷらなどの揚げ物がなく、蕎麦前料理も含め煮物、焼物に徹しているという印象です。 蕎麦は、丸抜きと粗挽きの2種類で丸抜きの方でお願いした。極細に近いかなり細い蕎麦で、笊の中央に山のように盛られているのが特徴です。そのまま頂くと、蕎麦の良い香りが鼻に抜ける。やはり蕎麦の切れっ端は、ほとんどなかった。 鴨汁はいい感じで灰汁が出て、鴨肉の旨味がよく出ている。適度な濃さで、蕎麦湯を飲む時に取り分ける必要はなさそうだ。具材は、鴨肉と白ねぎ、青ねぎでいたってシンプル。具材の量は少なめだが、鴨の旨味が出た汁で蕎麦の風味を楽しむというように解釈出来る。細切りの蕎麦は、風味よく美味しかった。熱々濃いめの蕎麦湯で〆ました。 拘りのあるお店、蕎麦前を楽しみながらゆっくり冷酒を頂きたいお店です。 ご馳走様でした! #ミシュラン1つ星 #蕎麦前料理が豊富 #鴨汁そば #古民家リノベーション

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東京都

そば(蕎麦)

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東京の蕎麦屋放浪記NO.168 … 週末の金曜日、課題店でもあった此方のお店に行ってみた。虎ノ門からは内幸町まで歩けば、都営三田線1本で乗り換え無しに行く事が出来る。意外と行きやすい事がわかった。 ビルの1階、純和風の門構えで、店内には靴を脱いで上がる。入店と同時に引き戸がスッと開き、畳の上で三つ指をついた女性が店内に招き入れてくれた。 中に入ると、正面にはL字のカウンター席と厨房、右側のカウンター席後ろ側はとてもゆったりとした広いスペースで、掘り炬燵式の可動テーブル席が一列に並ぶ。何とも贅沢な広さで、落ち着いた雰囲気の和風空間だ。 カウンター席の一番奥の席に座った。此方のお店は、「季節料理と手打蕎麦」のお店。割烹の如く、蕎麦前の季節料理がとても豊富です。頂いた季節料理とお酒は、以下の通り … 。 ⚪️お通し まぐろの山かけ と 胡麻豆腐 ⚪️馬レバー刺し 馬のレバー刺しは珍しい。レバー特有の コリコリとした食感、生姜と分葱を載せ 定番の胡麻油で頂く。 ⚪️白レバーのたたき、ねぎ塩だれ 鶏白レバーを炙ったもの。もう少しレア感が あった方が良いかな ⚪️新じゃがとアスパラの煮物 味付けが上品でグッド、新じゃがの甘み、 ほくほく感が良い。これぞ和食! ⚪️茄子の海老しんじょう挟み揚げ湯葉包み その名の通りで、海老の風味と湯葉の パリパリ感がとても良い。 創作料理で冷酒によく合う逸品。 ⚪️〆のそば せいろ 国産蕎麦粉の石臼挽き手打ち二八蕎麦。 コシの強い細打ち、風味、喉越し共に良い。 もりつゆは、江戸前の辛口です。 濃厚な蕎麦湯で〆ました。 ⚪️お酒 生ビール 八海山 本醸造(新潟) 1合 雪の茅舎 純米吟醸(秋田) ハーフ 吉田蔵 純米(石川) ハーフ ハーフ(1/2合)で種類を楽しめるのが良い。 黒板におすすめが書かれていた。 割烹料理で蕎麦前を楽しめるお店です。料理も蕎麦もとても美味しく満足出来た。季節の蕎麦は、あさりの入った温かい"深川そば" だった。蕎麦前を楽しみ、季節のお蕎麦で〆るのも良いですね。 ご馳走様でした! #蕎麦前の季節料理を楽しめる #蕎麦も旨い #割烹的な和空間のお店

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北海道

寿司

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プライベートなプチ旅行で息子と札幌までやって来た。着いた日の夕飯は、豊水すすきの駅近くにある夜遅くまで営業している此方のお店に行ってみました。 コース料理が3種類あり、グンマー帝国の冷酒の銘柄でもある真ん中の「水芭蕉」というコース料理を選んでみた。頂いた料理とお酒は、以下の通り…(多少適当です) ⚪️前菜 ほぐした毛蟹と蟹味噌、数の子 ⚪️刺身 やりいかと雲丹、きんき、のどぐろ、 中トロ、赤身、帆立、蛸の頭、しゃこ ⚪️焼物 銀鱈西京焼き ⚪️季節料理 サメガレイとつぶ貝の煮付け ⚪️揚物 桜えびのかき揚げ、たらの芽、アスパラ ⚪️寿司 8品(きんき、桜ます、ほっき貝、赤身、 しめ鯖、塩水うに、いくら、忘れた軍艦) ⚪️お椀 ⚪️デザート ⚪️お酒 生ビール 男山 名取酒特別純米(旭川) 柴田 辛口本醸造(札幌) 各一合 さすが北海道、色々な種類の旬の魚を少しずつ楽しめました。店内は、和モダンなお洒落な雰囲気、赤い漆塗りのカウンター席でちょっと豪華に美味しいお寿司を頂きました。 ご馳走様でした! #お手頃なコース料理 #旬の魚が豊富

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東京都

そば(蕎麦)

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東京の蕎麦屋放浪記NO.4-3 … 久し振りに季節のお蕎麦を食べに行った。明治13年(1880年)創業の言わずと知れた老舗蕎麦屋。平日の夜に訪問したので、待つ事なく入店出来た。 一番奥のカウンター席左端に座った。直ぐ近くのテーブル席がとても賑やかだったので、中央寄りに席を移動した。すると「練り味噌」を運んで来たお姉さんが状況を察したのか、「中央のテーブル席の方に移られますか?」と優しく声を掛けてくれた。入店からお店を出るまで、接客がとても行き届いているのがこのお店の特徴でもある。 席を移動して、先ず蕎麦前。オーダーしたのは、「季節の天ぷら」と日本酒。此方のお店では、"お酒"というと"ぬる燗"か "熱燗"、"冷や" というと"常温" を意味する。時代は変わっても冷蔵庫などなかった昔と同じで、冷やした冷たいお酒はなく徹底している。 「季節の天ぷら」と練り味噌を肴に常温のお酒をしっぽりと頂く。天ぷらは、ペコロス(小玉ねぎまるごと)、南瓜、茄子、茗荷、いんげん、おくら、生姜の七品。小さな玉ねぎを丸ごと揚げた天ぷらは、なかなか珍しい。塩で頂くと、玉ねぎの甘さが引き立つ。天ぷらは薄衣で上品な揚げ方、塩と藪らしい濃い天つゆが付いてくるので、食材によって楽しめる。美味しい天ぷらと一味が入ったピリ辛の練り味噌でお酒も進みます。 季節料理の「いんげんの胡麻和え」と"冷や"をもう1本追加した。かなり細いいんげんを使用した胡麻和えは、シャキシャキとした食感でとても美味しい。胡麻和えの黄金比なのか、とにかくこの胡麻和えは絶品で美味しかった。後で女将さんに聞いたところによると、今年初めて試したとのことだった。 〆の蕎麦は、やはり季節の蕎麦にしてみた。「じゅんさいそば」、細く千切りにした大根と茗荷、中央にじゅんさいと輪切りにしたおくらが載った見た目も涼しげな逸品です。蕎麦は隠れて見えないので、あまり混ぜることなく蕎麦と具材を少しずつ頂く。ぶっかけタイプのお蕎麦だが、つゆはやはり辛口、蕎麦はしっかりとコシがあり美味しかった。ぶっかけでも蕎麦猪口が付いてくるので、蕎麦湯で〆る。蕎麦湯を飲んで、蕎麦を食べたという実感が湧く、締めの儀式のようなものだ。 余談になるが、かんだやぶそばで提供されている日本酒は、オープン当初から銘醸地・灘で造られる菊正宗のみだという。真っ白な徳利とお猪口が特徴。日本全国の銘酒が流通している東京の中心地で、何故菊正宗にこだわっているのか … 。 老舗蕎麦屋は永年変わらず、"下り酒" を一筋でだしているお店が多く、「神田まつや」もやはり灘の菊正宗だ。"下り酒" とは、江戸時代に上方(関西地方)で生産され、江戸へ運ばれ消費された酒のことを言う。江戸で造られた酒は醸造技術がまだ進んでいなかったため、上方で洗礼された諸白(もろはく=清酒)が江戸に送られ、もてはやされたとのことだ。 昔は、日本酒を輸送する際には、大きな樽を船で運ばなければならなかったため、東京には、力のある酒蔵のお酒しか流通していなかったという。当時、上方から江戸へ下ってきた菊正宗は、まさに上等なもので、時代が変わっても拘りがあるのは、そのような理由からのようだ。 老舗蕎麦屋における大人の嗜みは、とても粋に感じられる。かんだやぶそばは、大人の文化を教えてもらえる場でもあるようだ。 ご馳走様でした! #老舗蕎麦屋 #季節の料理と蕎麦 #胡麻和えの黄金比

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長野県

そば(蕎麦)

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地方の蕎麦屋放浪記NO.26 … 休みを利用して少し遠出しての蕎麦屋放浪。食べログ蕎麦百名店に毎年入っている戸隠蕎麦の有名店。 長野市内からR36号信濃信州新線を戸隠方面に上って行く。市内は雨は降っていなかったが、だんだん雨模様となって来た。街道沿いには戸隠蕎麦のお店が20軒以上点在し、蕎麦屋ばかりが目立つ街道だ。此方のお店は、戸隠神社の中社の門前にある。樹齢800年以上という三本杉が目印となっている。 12時前に到着し、来店票に名前を記入する。1枚16名記入できるが、既に5枚目の6番目だった。丁度3枚目の半分くらいの呼び出しをしていたので、ざっと30組待ちだろうか … 。1時間程の待ちという表示があったので、雨だったが、中社やお土産屋などを見学して時間を潰すことにした。 予告通り丁度1時間程で入店した。2階は座敷席、1階はテーブル席で、テーブル席の窓際に案内された。席数は多いようなので、意外と早く入店出来たような気がした。 オーダーしたのは、天ざるそば、大盛りざる、きのこの天ぷら盛合せ、そばがきで、相方とシェアした。先ず蕎麦茶と白菜の浅漬けが運ばれて来た。この漬物がなかなか旨い。生わさびを擦り下ろしているうちに「そばがき」到着。 最初に注文する人が多いという自慢の「そばがき」は、ふわっとしてもちもちした食感、適度につぶつぶ感が残った蕎麦粉のざらつき感がまた良い。濃いめの出汁醤油と味噌、甘いきな粉が付いてくる。きな粉以外はどちらも美味しいが、刻みねぎと出汁醤油がやはり美味く、この"そばがき"は、今まで食べた中でも上位に入るほど美味しいと感じた。 天ぷらは、車海老、大葉、茄子、さつまいも、しめじ、きのこの天ぷらは、平茸、椎茸、しめじ、舞茸など、揚げた色が同じなので、写真ではちょっとわかりにくい。このお店は「天ぷらだけでも価値があるね」とお褒めの言葉を頂いたと自負する天ぷらは、ごま油の風味よくカラッと揚がった薄衣で美味しかった。 蕎麦は戸隠の"ぼっち盛り" で有名だが、群馬桑風庵の蕎麦とは異なっている。此方のお蕎麦は、やや緑がかった蕎麦で、挽きぐるみの粗挽き感はない。コシのある細打ちで喉越しもとても良い。かえし強めのもりつゆでズズッと啜れば、ほのかに蕎麦の風味が漂う。豪快にというよりかは、上品に頂くという方が合っているような気がした。 蕎麦、そばがき、天ぷらも美味しく、人気の有名店である理由がわかったような気がした。近くに戸隠蕎麦のお店は多いが、この待ち行列の違いは何なのだろうかと周りのお店の蕎麦の味が気になるところだ。 此方のお店の蕎麦粉は、冬まで熟成させた地粉を真冬の厳寒期に石臼挽きし、マイナス20℃で冷凍保存するとのことだ。解凍したての蕎麦粉でその都度そば打ちすることに特徴がある。所謂、短期熟成蕎麦ということのようだ。 言葉だけではなく、接客がすこぶる良いのも印象に残った。 ご馳走様でした! #戸隠蕎麦の有名店 #食べログ蕎麦百名店 #そばがきが絶品

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長野県

そば(蕎麦)

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地元の蕎麦屋放浪記NO.89-3 … 相方が何処か連れてけとうるさいので、軽井沢までひとっ走りして、此方のお店にやって来た。軽井沢では一番のお気に入りのお店です。 3種類あるお得な御膳の中から肉料理の入った「美味肉膳」をオーダーしてみた。肉料理は、"信州豚の黒酢煮込み" または "ローストビーフのにんにく味噌漬け" を選べるので、一つずつ両方をお願いした。 "黒酢煮込み" は信州豚の角煮だが、箸で簡単に切れるくらいトロトロによく煮込まれていて美味しかった。ローストビーフの方は、白髪ねぎとにんにく味噌漬けを載せて頂くもの。お酒が飲みたくなる逸品だが、今回はノンアルコールで我慢しました。 その他の料理は、「季節野菜の浅漬け」と「前菜の盛り合わせ」。浅漬けは、軽井沢名物の高原キャベツをサラダ感覚で浅漬けにしたもの。シャキシャキした食感がとても良いです。 前菜盛合せは、板わさ、なます、刺身こんにゃく、金柑、黒豆などが入っていて、正月のおせちのような感じですかね。 天ぷらは付かないので、冬季限定の「下仁田ねぎの天ぷら」を追加した。黒胡麻を加えて揚げた下仁田ねぎはサクサク、甘みもあってとても美味しいです。 蕎麦は、コシのある細打ちで喉越しもとても良い。このくらいの細打ちが、一番好きなお蕎麦でしょうか。石臼挽きで多少粗挽きにした二八蕎麦で、風味もまた良い。 もりつゆは、やや辛口だが、三年以上寝かせた削りたての本枯節を使用して、とてもすっきりとした味わいのつゆです。熱々の蕎麦湯を加えると、鰹だしの風味がよく香ります。 御膳のセットは、コスパ良く色々な料理を少しずつ食べれるのが良いです。もともと蕎麦割烹のお店なので、料理も美味しいと思います。夜はなかなか行けないが、鍋料理なども楽しめるようです。 この日も美味しく頂きました。 ご馳走様でした! #蕎麦割烹のお店 #美味肉膳 #石臼挽き二八蕎麦

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大阪府

そば(蕎麦)

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地方の蕎麦屋放浪記NO.30 … [大阪出張] かつてミシュランの1つ星を獲得したことのある人気店に行ってみた。大阪市では「たかま」に次ぐランキング第2位(現時点)のお店です。 開店30分前の11時頃一番乗りで到着、お店が開く頃には10人ほどが並んでいた。カウンター4席、テーブル席(4人掛け)3組、合計16席ほどのこじんまりとしたお店です。 白を基調とした落ち着いた雰囲気の店内、入口は玄関のようになっているため、店内で待っている人がいてもあまり気にならない造りとなっている。お一人様一番乗りなので、カウンターの一番奥に座った。やや広いスペースで目の前には、生け花が飾られていた。 「海老天ざるそば」、蕎麦前に「山うに」、冷酒の醴泉純吟雄山錦(岐阜)を一合お願いした。昼は蕎麦のみの客を優先する場合があると書かれていたので、控えめなオーダーです。 「山うに」は、豆腐のもろみ味噌漬けで、予想通りチーズのような濃厚な味わいです。醴泉純吟は、通常山田錦を使用して醸すが、唯一富山南栃産の雄山錦を使用して醸す純米吟醸酒とのことだ。山田錦と比べて芳醇さは甲乙つけがたく、やや丸みを帯びたふくよかな味わいが魅力のようで、フルーティーさと酸味のバランスがとても良い。チーズのような濃厚な「山うに」とよく合っていた。 蕎麦は、限定という十割、外一九割、二八の粗挽きの3種類。「海老天ざるそば」は外一九割の蕎麦だと思う。やや白っぽい蕎麦だが、エッジの立った麺線の綺麗なお蕎麦です。やや太めの細打ちでしっかりとコシがあり、喉越しもとてもよい。薬味は本山葵だけでネギは付かない。 もりつゆは、やはり江戸前の辛口で1/3位をつゆに付けて啜るのが美味い。蕎麦の良い香りが鼻から抜けていく。蕎麦の切れっ端がほとんどなく、長さが整っているのが実に見事です。 天ぷらは、プリプリの海老天が2本と蓮根。余計なものがないので、海老天の美味しさだけに集中という感じでしょうか。藻塩で美味しく頂いた。〆の蕎麦湯はとろとろ濃厚タイプ、重たい鉄瓶のような容器にたっぷりと入っていた。この蕎麦湯は、熱々でとても美味しかった。 流石、"元ミシュラン1つ星" と感じさせるような佇まいがこのお店にはある。接客もとてもよかった。店主は、大阪ではよく知られた「なにわ翁」の卒業生らしい。 ご馳走様でした! #元ミシュラン1つ星 #大阪市蕎麦ランキング第2位 #外一九割蕎麦 #山うにが絶品