銀座線沿線の鰻屋放浪記!お江戸日本橋(G11)下車で選んだお店は此方の人気店。創業70年の老舗で現在4代目だという。此方のお店では現在、鹿児島泰正養鰻の完全無投薬鰻「泰正オーガニック」の取り扱いに力を入れているという。 銀座線日本橋で下車し大通りを八重洲方面へ、カレー南蛮蕎麦で有名な「やぶ久」の前を通り更に細い路地へと入って行く。昭和の風情が残るニ階建ての木造家屋のお店がひっそりと佇むように……と書きたいところだが、お隣は「築地銀だこ」の立ち飲み屋で、結構賑やかな路地裏でした。予約なしでダメ元で行ったが、タイミング良く二階の座敷席が空いたようで、4人掛け2組、2人掛け2組の仕切られた座敷席に通された。純和風の室内、4人掛けの大きなテーブルの掘り炬燵式の座敷席を一人で利用させて頂いた。満席なのに何だか申し訳ないと思ったが、ラッキーでした。二階は、仕切られた個室席が多く、外国人の接待客も多く見受けられた。 先ずは、「サッポロ白穂乃香」と肝焼き他串もの3本をお願いした。お通しは「鶏の南蛮漬」、しっかりと酢が効いて、 添えられていた春菊の香りがとても良く美味しい。レシピが欲しいと思った。串ものは、肝焼き、レバー焼き、あばら焼きの順で、1本ずつ別皿で出てきた。長年注ぎ足された昔から変わらぬ秘伝のタレは、江戸前の醤油ベースでさほど甘くはないキリッとした味だ。串焼きを堪能するために日本酒に変更、店主おすすめの「超王祿」という島根県松江のお酒を冷酒でお願いした。おばちゃんが注いでくれたが、出てきた酒器がとても良かった。最初はプラスチック製のビーカーのようにも見えたが、厚さ1mm程のガラス製、とても軽いが丈夫だという。丁度一合のところにけがき線が入っていて、その上1cmくらい上まで注いでくれた。初めて呑む銘柄の冷酒だが、「豪快でいてフレッシュ、パワフルでありながら繊細」という唯一無二の店主おすすめのお酒は、ほろ苦い肝焼きによく合っていた。 〆のうな重は、オーダーしてから30分以上掛かるというので、あらかじめ注文、頃合いを見計らってタイミング良く出された。此方のお店は、鰻の量により「い」「ろ」「は」の3種類に分かれている。真ん中の「ろ」(1.5匹)をお願いした。お重の蓋を開けると、ご飯が見えないくらいに飴色に綺麗に焼かれた鰻が敷き詰められている。関東風の蒸焼きの鰻、鰻は後ろ半分が美味しいというが、ふっくらと焼かれた鰻は口の中でとろけるような感じでとても旨い。辛口の秘伝のタレが染みたご飯も固めで炊かれていてとても良い。肝吸いもしっかりとした濃いめの味付け、熱々で美味しかった。鰻屋の漬物、特にぬか漬けは、漬物専門の担当がいるかの如く美味しいといつも思う。此方のお店は、奈良漬けもとても美味しかった。 対価に見合う美味しい鰻とお酒を堪能出来た。飾らない雰囲気といい、満足の出来るおすすめの鰻屋だと思う。 ご馳走様でした! 「はし本」という鰻屋は、結構たくさんあって間違えやすい。記載内容を一部修正しました(^^) #創業70年 #日本橋(G11)鰻屋 #鰻屋放浪記NO.17