誠に残念なのですが、 2018年11月25日をもって閉店です。 行けて良かった、本当に良かった ‼︎ 東京の奥座敷、檜原村。 <そば処みちこ>は、 奥多摩の森に包まれて、 ひっそりと佇む、<瀬戸沢の一軒家>。 文字通り この地域、家はこの一軒だけ、 そして築400年以上と言われる古民家です。 実はこの家、1990年に先代が亡くなり、 しばし無人の家になりました。 しかし、主のいない家は朽ち果てるもの。 それに心を痛めた14代目の当主が、 やってみないか?と (濱田)美知子さんに声をかけます。 ここは美知子さんの母の生家。 美知子さんも、よく遊びに来ていて、 大変思い入れのある家。 御自身は、既に調理師免状を持ち、 そうした仕事にも就いていましたので、 快く引き受けたのですが----。 しかし此処には、 ♪ テレビがない、電話がない、 オラの家には電気がねえ‼︎ あるのは、ランプと囲炉裏だけ。 完全に自給自足の生活とはいえ 今の時代に信じられますか? 確かに山奥ですが、ここは東京都ですから。 開店までの御苦労は、 大変なことだったでしょう。 それでも2000年に開業するや、 口コミから、 今では森の人気店にまでなりました。 私は、この日が3回目の入店になります。 仲間から閉店情報を聞き、 9:30に着きましたが、既に60人待ち ‼︎ これには驚くと同時に納得もします。 それほど愛されているお店ですし、 皆、別れを惜しむお客さんばかりでした。 <みちこ>が愛されるわけ。 それは料理、建物、風景はもちろんのこと、 私は接客にあると思います。 よくぞ此処まで来て下さいました。 ささ、ゆっくりお休みなって下さいな。 そうした思いやりが、 ひしひしと伝わってきます。そして、 気をつけてお帰り下さいね。 と、笑顔でお見送り。 接客と言うより、おもてなし。 中に入るだけで、 温かな空気に包まれますし、 初入店でも、即打ち解けられます。 これなら、 もう、何度でも来たくなりますよね。 注文した料理は、 石臼挽き蕎麦と、さしみこんにゃくです。 お蕎麦は、麓の御自宅で打ったものを、 ここまて運んできます。 美味しい水に恵まれる、この地域。 その水を使い、薪で湯を沸かし、 そしてキュッと締めるのですから、 これはひと味違います。 薪で沸かすと、 水の良さが判ると言いますし、 蕎麦には甘みを感じました。 特にのど越しが良く、蕎麦つゆも水のせいで、まろやかさが感じられます。 わさびは本物、この地域の名産品です。 そして、さしみこんにゃくが絶品 ‼︎ こんにゃくも、やはり地元の名産品。 箸を使うと、 ぷるりん ぷるりん、トロっトロ〜♡ 生姜とネギが、実に良く合います。 これを食べたら、 今までのは何だったの? もう、ほかでは食べられないかも(^^;; これだけは、 ウチのやつにも食べさせたいと思い、 パックを頂き持ち帰りました。 もちろん !!! そして ♡♡〜♡です。 また持ってきて〜♪ おいおい(^^;; この日は、大変な混雑ぶりでした。 なので、より多くの方に食べて頂きたい、 その思いから、 お蕎麦の大盛りと、天ぷらはありません。 結局、お店を出たのは1:00頃。 でも、まったく苦になりません。 ほかのお客さんも、 そうだったと思います。 最後にもう一度ここで食事を、 そして美知子さんに会いたい。 その思いで来ているのですから。 山の秋は冷え込みます。 焚き火を囲めば、 そんな話しばかり、こぼれて来るのでした。 でも、閉店を惜しみながらも、 皆さん、清々しかったですね。 これも美知子さんの、 人柄によるものでしょう。 その美知子さんがお店を開いたのは、 52歳の時。 年齢的に70歳までかなぁ---。 そう仰っていたそうですが、 それが今年2018年だったわけです。 でも、お店はなくなっても、 私の心には、いつまでも残るお店です。 そして、 多くの方の心にも残ることでしょう。 美知子さん、お店の皆さん、 どうもありがとうございました。 そして、どうぞ いつまでもお元気で。 #心に残るお店 #山奥の一軒家