久しぶりの[STEREO]さん。 まるでスピルバーグ映画の様に、全コース息もつかせぬ味のスペクタルの連続を体験。 異次元の味に進化した32℃豚のローストポークのメインを固める卵かけご飯と氷イチゴ⁉️等々・・・・・・(笑) 2月に厨房設備を一新するや、スウェーデンの★★レストランで研鑽を積んだシェフが、旬の食材を遊び心溢れる腕を振るっているとの噂が聞こえてきていた。 猛暑の12:50にドアを開けるや、真っ直ぐカウンター席に着く。店内には3組の女子会ランチと一組のカップルが楽しそうに召し上がっておられる。 カトケンさんこと加藤賢一オーナーソムリエは、奥のテーブルのお客様に接客中、新しいシェフがおしぼりとお冷やを出してくれる。 加藤さんが戻ると 、にこやかに「お待たせしました。いらっしゃいませ」と迎えてくれる。 さて、ランチは3コース * 気軽に軽めのセット【KOMACHI】(¥2500) *イチ押しメニュー【STEREO】(¥3500) *ちょっと特別な日に【SAISON】(¥4500) 新しいシェフの味を楽しむのに最適なのは、看板セットとも言える"STEREO"と狙い打ち、選べるメインディッシュはこれまた看板メニューの32℃豚低温ローストをセレクトする。 先ずは、シェフの挨拶代わりとも言える、遊び心を凝縮されたアミューズ『枝豆と白ミル貝』 手に取って一口で味わう。器も枝豆で作られたミニタルトに納められ、枝豆、白ミル貝に、"枝豆タルト"のクリスピーな感覚が加わり、各々の味わいと食感の違いを打ち上げ花火の様な余韻を残して、一気にシェフのステージに引き上げられた感覚に陥る。 前菜は、『白桃、根セロリ、ビーツのサラダ ストラッチャテラ』 ビーツ本来の味を楽しませる嗜好となっていて、程よい白桃の甘酸っぱさを覆う様に、ストラッチャテッラのチーズ風味に、根セロリを雪の様に振りかけ、まるで、イチゴのかき氷の様にビーツがトッピングされている。 スプーンですくいながら味わうと、これまた、多種多様な味と食感をメリーゴーランドの様に味合わせた後に見事に一体化した旨みとなって消えていく。まるで、味のマエストロが口の中でタクトを振っている様だ。 小さなスープは、『カボチャの冷製ポタージュスープ』 滑らかにひんやりと涼を呼び、アーモンドの食感がアクセントとなっている。 メインディッシュは、宮城県高清水養豚組合生産の32℃の低温で脂が溶ける究極ポークをじゅっくり低温ローストした私の大好物。出荷数が僅かな為、湘南エリアではこちらだけの扱いとなっている超貴重品。 これが、シェフの手になるとキメの細かな柔らかさにとろける旨みとなって楽しめる。(実は、4/11にテイクアウトして味わっているのだが、似て非なる味に見事に昇華されている) 明らかにシェフの熟達した肉の焼き方が味に表れていること歴然。 これにとうきびソースに、ワサビの様に見える唐辛子のペーストを絡めると最早極上の一品となる。 デザートは、パイナップルのマリネを床に置き、ココナッツチーズケーキを仕込み、シャンパンのソルベで覆い、パッションフルーツの球体を載せたもの。 近くの若いカップルの女性が少し前に、「わぁー、卵かけご飯みたい」と評した品で、「これが先ほどから評判になった"卵かけご飯"です」と加藤さんが茶目っ気タップリに出してくれた。 スペクタクル映画にコメディまでと私も心から笑えた(^-^) スプーンでパイナップルとシャンパンソルベを絡めて味わう。次に、パッションフルーツを割り酸味のある果汁が行き渡ると味変するデザートカクテルの感覚を楽しめる。実に甘酸辛苦旨みの五味を内蔵した不思議なデザートであった。 小さな珈琲とおやつは、バリスタでもある加藤さんがハンドドリップで淹れてくれるフレンチローストの珈琲に、さりげなく遊び心を盛り込んだおやつが付いてくる(^-^) ある鎌倉グルメマダムが〆のおやつと評した一品である。毎回異なる一品が供されるから、一生に一度のおやつである。ミニケーキに寄り添うスティックの先に付いた球体。大好物のショコラだ(^-^) 一流シェフは一流パティシエでもある証だ。 こうして、コロナ禍の中、久々に心から美味しかったと言える料理に巡り会えた。と同時に、コロナがなければ、行列のできるお店になっていただろうし、大きな声では言えないが『イイ女をエスコートして味わいたいお店』とも思った(^-^) ただ、ひとつ残念なこと。今、ライスを常時用意されていないので、鎌倉屈指のハヤシライスは幻と化してしまった。 #カジュアルデートに使える #ご褒美ランチ #新しいシェフの腕の冴え #鎌倉 #小