ここに9年間愛用し続けているトートバッグがある。生なりの綿キャンバス地に、トレードマークである、フォークをかついだゲール語の『酒蔵の妖精』とone year oldとだけ印されている、チョッと小粋で丈夫、しかも使い勝手のよい私の相棒である。 1周年記念品として200個だけお客様に配られた貴重品である。 このトートバッグのクオリティーとセンスそのものが、鎌倉裏小町のオーセンティックなBarと洗練されたイタリアンが融合したレストラン&バー[Clobhair-ceann]さん。 12/22は10周年となるオープニング記念日。 毎年この日は、母の看病で帰省した一回を除いて皆勤。 お祝いは2009年以来、ズーッと花より"GODIVA"と決めている。 10年前、最初にいただいた【海の幸のサラダ】と【ミラノ風カツレツ】。 これに合わせる白ワインは、目下人気のイタリア産【ZIP】 席は、オープン以来、カウンター入口直ぐ、ピッツァ窯とビールサーバーの真正面となる不動⁉️の定位置。 15:00開店と同時に迎えてくれるスタッフは、飲食業界の既成概念にとらわれない、理系大卒のロジカルでありながらユニークで自由に飛翔する思考と鋭敏な味覚とセンスを駆使して調理する〈フライパンの男〉滝澤 貴シェフに、〈キングの男〉と呼ばれる澤木良太バーテンダー。 このお店を巣立ったメンバーは、PBOの全日本チャンピオンに輝いた馬場くんはじめ何れも大きく才能を花開かせている。 一流ホテル並みホスピタリティーでのもてなしで、お客様は、鎌倉の多彩で多才な方々が毎夜集われる。 何より飲食業のプロたちも多く来店されることから、こちらの味と雰囲気のレベルはご想像いただけると思う。 ただ、これだけの人気を誇りながら、電波や活字となることは、創業2年目辺りから皆無。常連を大切にしようという秋山社長の考えから、NHKのドキュメンタリーで、常連でもある芥川賞作家藤沢 周先生の取材協力をした以外、広告広報活動は封印されたままである。 さて、【海の幸のサラダ】は、滝澤シェフの修行されたお店(アルカンベリーノ)の人気メニューに、鎌倉の海の幸と鎌倉野菜をアレンジしたサラダ。シェアしてもよし、野菜不足になり勝ちな私などには、ボリュームがあってもペロリと平らげられる一皿である。 "料理の魔術師"と呼ばれるタッキーが、以前こっそり明かしてくれた手間と原価率の最も高いメニュー【ミラノ風カツレツ】は、味わえば凝縮された旨さが一瞬にして理解できる逸品。フィレンツェのメジチ家に端を発し、オーストリアでウィンナーシュニッツェルンとなる品のミラノ版。白ワインでもいける様にこちらではチキンが使われている。 だが、10年の歳月はその味を別次元の仕上がりに進化させてくれていた(^-^) 実に感動的ウマさとなっている‼️ こうなると、私の胃が黙っていない。 シェフのおすすめメニューには、名物のパスタが見えない程、振り掛けてくれる黒トリュフのカルボナーラがあるのだが、ここは一番、大好物海の幸をふんだんにあしらったピッツァ【マーレ】を求めてきた(笑) この"海鮮ピッツァ"の旨さは、ハマると抜けられない。間違いなく鎌倉一番の味わいだ。 そして、〆は【MACALLAN】のロック。 挨拶回りを済ませてやって来た〈ネクタイの男〉秋山正治社長が、ニューボトルの封を切って注いでくれた一杯。 なんやかんや言ってもスコッチでは一番好きな味だ。 千客万来、シェイカーの音が絶えることがなく響く。 時間帯に応じてお客様が入れ代わる。冬至の暮れるのは早い。席がほぼ満席となった処で、嘗てはもっぱら夜はこれからタイムだったが、今や歳を取ったシンデレラボーイは引き上げ時を迎えた様だ。 いつも通り、"ネクタイの男"の丁寧な見送りを受けて、氷雨降る裏小町の闇に身体を潜ませながら家路に着いた。 こうして、私の宿り木は、11年目も美味しく、愉しく、迎えてくれるのだろう(^-^) 帰り際に、10周年記念品、2個目のトートバッグをいただいた(^-^)v #居心地抜群のレストラン&バー #イタリアン #10周年 #鎌倉 #裏小町