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Hitoshi Tanakaさんの My best 2019

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1

東京都

イタリア料理

Hitoshi Tanaka

この店を投稿するかどうか迷った。料理、器、テーブル、インテリア、照明、音楽、サービスのどれもこれもすこぶる上級な上に、コスパも飛び切りに良いのだが、この店に来た方来た方が、人気が出て混むと困るということでネットに上げないらしい。私も少し迷った。 ドラムのスネアと囁くような女性ヴォーカルの歌声が流れ、真っ白なテーブルクロスにシルバーウエアのカゴがあるが、その中に割り箸も入っているので四品の前菜をお箸で食べてみた。 まず、タコの卵になめこ、葱の青いところの和え物が面白い。写真#4は蛸卵を箸で持ち上げたところである。写真#6がなまこ、コハダ、根野菜の酢の物で、歯応えのバリエーションを楽しめる。写真#7は富山で獲れた蛍烏賊、夜の海に浮かぶ漁船の網に光る烏賊の光景が思い起こさせる。蕨と合わせてあるのが春を感じさせる。ここまではお箸で進められる和食と断じても良いが四皿目は、ミニトマトにモッツァレラチーズにオリーブオイルが来て急にフォークが欲しくなる。 セロリの摺り下ろしとチーズを溶かしたトマトスープには。ホクホクの馬鈴薯がゴロリと入っており、ハフハフと頂く。前菜の冷からスープの熱(アツ)への変化である。 金柑の温泉卵、鶏レバー、砂肝、ハツを添えたサラダにカシューナッツ片が散らしてあり、歯応えの変化も楽しめる。鶏モツの味付けは和風に感じたがどうだろうか。写真の並びは時系列に沿っていないが、サラダは三番目に出てくるのが興味深い。 写真#1と#2はメインのパスタで、人参セロリなどの野菜を使ったオレンジ風味のソースをかけた大きめの豚の肩ロースが存在感を出していて、これがお箸で崩して食べられた。ホロホロと崩れるのである。思い返すとスープでスプーンは使ったが、ナイフとフォークは手にしなかった。 自家製ホッカッチャはチーズの香りがして、しっとりした歯触りが楽しい。一個しか出てこなかったが、立て続けに二個でも三個でもいける旨さである。お約束通りに温かいので、香りも高く感じるのだ。出来ればお土産に出して貰えば良かったと今になって後悔している。次回は予約時に頼んでみよう。

2

東京都

天ぷら

Hitoshi Tanaka

銀座八丁目の並木通りからちょっと入ったビルの地下に唸るほど美味い天ぷら屋がある。 海老は、小振りであるがその甘みと歯切れの良さ、何よりも軽く揚がったコロモの香りにわけもなく首肯くのである。 小玉葱は、独特の甘さが口中に充満し、焦げ目の微かな苦味がアクセントとなってこれまたニンマリとする。 キスで初めて、天つゆの仕事に気が付いた。他店とは出汁の量が違う。味醂の揮発成分が迫ってくる。これだけゴクゴクと飲み干せるかも知れない。キスは産卵を控えた初夏が旬であり、今がその盛りなので目尻が下がった。 椎茸は肉厚で、熱々のところをハフハフと囓ると「シイタケ、シイタケ、シイタケがイッパイ」という言葉がリフレインする。そんなテレビコマーシャルが昔あったなあと思い出したのだ。大将がその産地を教えてくれたが忘れた。 穴子は菜箸で押し付け、ザクリと二つ割にしてくれた。キスと同じく穴子の肉に大きな主張はない。その分、天ぷら屋の技が際立つのである。上に大根おろしを多めに載せ、天つゆにSOAKして口に持っていく。ここでもコロモのワザと天つゆのワザに恐れ入るのである。 金時芋は、しっとりとしてじんわりと甘みが伝わってくる。 仕上げは、海老が多めの掻き揚げであった。 総じて、天つゆが格別、薄めのコロモが軽く、天ダネが良く吟味されているという点で笑顔になった。ついでならがら硬めに炊いたご飯がうまい。 また、来ます。

3

神奈川県

ラーメン

Hitoshi Tanaka

正午少し前に入店着席、正午過ぎたら大行列。 長い穂先メンマに濃い緑の青菜一本、玉葱の微塵少しに分葱の輪切り、色の良いスモーク叉焼が中央に配置されていてビジュアルが良い。 スープは優しい塩味、出汁は複層的で深みを感じ甘みがある。ストレートな細麺だがパツンと歯切れの良さが心地よい。 感激してお土産にスモーク叉焼を買ってしまった。帰宅後にそれを包丁で切りながら口に一片を放り込むと止まらなくなった。

4

東京都

とんかつ

Hitoshi Tanaka

今までこんな分厚いとんかつを食べたことがない。だから薄めにスライスされている。そして味も極上。脂身の甘さをソースの酸味が引き立てて、コロモを噛むガシガシという音が口から骨を伝わって聞こえて来るのである。赤出しの味噌汁やシャキシャキのキャベツも全てはこのとんかつの引き立て役なのである。 新橋のとんかつの名店で、Premium pork-loin cutlet mealを頂いた。日本語では上ロースカツ定食である。この上には、Super Premium 、つまり極上というメニューがあるだけである。そして下には何もない。普通のロースカツ定食はないのである。 全てが上質で並を許さないという店の心意気が偲ばれるのである。 最寄りの新橋駅や内幸町駅から少し歩くが、歩いただけのご褒美がちゃんとある。