車じゃないと訪問するのがとても不便な立地ですが、やはり美味しいラーメンをと言うと、ココは外せません。ラーメン好きな人には、ぜひ一度は訪問することをお勧めします。ホントは三度は食べていただきたい。きっと良さがわかるでしょう。 麺は自家製ですが、この麺は独特で、何百回いや何千回となくラーメン類を食べてきましたが、この店以外では味わったことのない麺です。15年以上前でしょうか・・・それまでは行く度に麺が変わっていました。試行錯誤しながら店主さんが自分の理想とする麺をつくり出そうとしていた時期にこの店を知りました。 ある日、この麺はいつからですか?と聞いたところ、「今日だよ。これで麺は完成した。もういじらない。」と言うんです。15年ほど前のことだったと思います。普通は多加水麺とか低加水麺などと言われますが、水を全く加えずに作った麺、無加水麺だったのです。カンスイも使わず、卵でつないだ麺の誕生です。それ以来、言葉通り基本は変わらず今日に至ってます。ゴワゴワの食感で好き嫌いは分かれるところでしょうが、初めて食べた時に嫌いだと言っていた連れも、3回も通えばファンになってしまいました。 醤油ラーメンが好きでなかった息子や娘も、こちらの醤油ラーメンのおかげで好きになりました。麺もさることながら、醤油香るスープも絶品です。確か弓削田醤油さんのものを使用しているそうです。そう言えば、東松山に奔放さんができ、麺もチャーシューも全く違うのに、大盛軒の雰囲気に似てるなと感じて、そのことを店主さんに伝えたら、奔放さんの店主さんは大盛軒若葉店で働いていた方だとお聞きしました。奔放さんにも弓削田醤油使用とあったので、この醤油の存在も関係しているのかもしれません。 このお店のこだわりは、無加水無かんすいの麺作りに限りません。長ネギの切り置きはしないとか時流に流されず、店主の感覚で理想を追究する頑固とも言うべき職人気質が満ちあふれています。チャーシューも極薄切りですが大判なもので、わざわざチャーシュー麺にしなくても十分満足のいくものです。 場所柄、最近は年に数回の訪問なので、行ったときには醤油ラーメンをオーダーしてしまいますが、塩とんこつもお勧めです。でも一押しはやはり醤油です。かんすいを使わないということは身体にも優しいですが、スープがいつになっても濁らないのが特徴ですね。埼玉を代表するラーメンとして5つあげるとすれば、迷わずこの醤油ラーメンを押します。