S. Satoshi

S. SatoshiさんのMy best 2019

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広島県

フランス料理

S. Satoshi

RED U-35でグランプリ受賞の赤井シェフが地元広島で凱旋OPEN。 密かに待ち侘びたこの日、早速訪問してきました。 ・えんどう豆 何て呼称のメニューか失念したが、えんどう豆を枕崎 鰹節の一番出汁に浸したもの。 プチプチとした食感に恐らくエクストラヴァージンオイルの青さが混じり合い、爽やかな気持ちでコースに入れた。次のサーブが待ち遠しくなる品。 ・下足とアスパラガスのオランデーズソース和え 確かミズイカだったかな?のコリコリとした食感と甘さ、シャキリとしたみずみずしく甘い旬のアスパラガスを温製オランデーズソースでいただくと酸味と旨味が相まって最高の一品となる。 ・甘鯛の炭火焼き 食するよりも前、甘鯛を掬う瞬間に強烈に香る甘鯛の香り。食べる前にもう美味しいと思わされる。 炭火焼きで丁寧に焼いた甘鯛、皮の美味さ、引き締まった身の部分、甘鯛のガラから採った出汁。 どれも文句なしに美味い。 甘鯛にしてはえらくツルツルかつシコシコとしてるので、理由を聞いてみると、やはりというか、甘鯛は水分含有率が高いので、予め塩をして水分を抜いてやり、その結果この食感になるのだそう。 余談だが、こちらは唐津の職人さんから仕入れているそうだが、神経締めして、丁寧に紙に包まれて、それはまるで宝物のように直送してくるのだそう。 信頼できるパートナーが遠く離れた地で見つかるというのはお店にとって大きなアドヴァンテージですね。 ・鹿肉のチョリソー ドットコミュの鹿さんとの共同開発? スパイスの効いた鹿肉のチョリソーに鹿と猪のジュ。 ムシッとした歯ごたえと獣の香りが当然だけど、普段は無意識な『命をいただく』という行為を意識させられる。 あと、個人的にはジビエは足が速くなったり筋肉質になったりと野性味が増した気分になる笑 ・イシダイとそら豆と木の芽のソース プルっとしたイシダイにそら豆のソース。そのソースの奥に木の芽の香りが。 個人的に木の芽の香りが大好きなので、これは嬉しい一品でした。 ・木下牛の外モモのグリル 木下さんが飼育する木下牛。A5などの所謂ランク(サシ)を追うのをやめ、その個体毎にあった飼育されているのだそう。飼料も牧場内で育てて、発酵乾燥もさせているという、徹底ぶり。 食べてみると、そりゃ、美味しいですよね。 肉自体、旨味の濃さが格段に違う。噛むたびにどんどん肉の旨味が出てくる。 それを引き出す為にシンプルに塩のみで、岩塩が旨味を引き出している。 何よりこの火入れ!みずみずしく、肉肉しく、そして美しい。 シェフ曰く体感的なものだけど、すごく注意深く慎重に火入れしないと火が入りすぎてしまうそう。 それをこの美しさに仕上げるとは、完璧としか言い様がない。 別皿でサーブされる野菜も美味しく、お肉と一緒に食べるとまた別の味が楽しめる。 ・ハヤシライス 同じく木下牛の今度はスネ肉を使用したハヤシライス。こちらもスネ肉のゼラチン質が溶け出したルーが絶品。通常のハヤシライスと異なりバターで小麦粉を炒めるのを極限まで減らしているので肉の旨味がダイレクトに出てて、また酸味がありサッパリとしているため、ごっつりとした重さがなく、いくらでも食べられる。 過去のお客さま曰く食べる度にお腹が空く、とは言い得て妙。 デザート ・クレープ シュゼット こういうクラシックなデザートを出すお店がなくなってきたので嬉しい一品。濃厚だけど、レモンのコンフィチュールがとても爽やかにする一品。 ・焼き芋とミルクアイスクリーム こちらも失念したが(アグリファームだったか?)、ジェラートのようなザラッとしたソフトクリームで軽やかな中に少し塩気を感じる為、焼き芋との相性が抜群。 何でこの時期に焼き芋?とおもったら一定温度で14ヶ月熟成させているので、季節外れではなく意図を持ってこの時期に仕上げているのだそう。 所謂安納芋のようなねっとりとした甘さとは違う爽やかな甘さが特徴的だ。 とても楽しいコース料理。ジャンルに囚われないこのコースに対しカテゴライズという野暮な事は無意味。 にも関わらず、敢えてカテゴライズするとすれば、これは”AKAI”。AKAIという料理である。 何々料理に拘ることで縛りは絶対に生まれる。 対して赤井シェフは、一つ一つの材料に対しどう料理すると美味しくなるか、というのが根底にあるように感じる。 その結果、ジャンルレスで美味しいコースになる。絶対にオススメなお店です。 <INFO> 予約はポケコンから可能。 古民家を改装したレストランで、駐車も可。 昼 12時、夜 19時の2回転のみ。 席はカウンター8席のみ。 アレルギー、食べられない食材も事前に伝えておくと対応してもらえます。 #Retty初投稿 #リピート決定 #2019年BEST

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東京都

ワインバル

S. Satoshi

Ristorante TOKUYOSHIのオーナーが日本でもオープン(ALTER EGOは分身の意)。 お店は夜の2回転のみ。 料理はスープペアリング込みで¥15000のコースのみ。 以下、コースメニュー。 Pizza Delivery 米で出来た軽めのお煎餅の上にブッラータ、マッシュルーム、トマトソース、エディブルフラワーなどをのせ、ピザのようにした前菜。 コースへと盛り上げていく前奏としては最高のオープニング。トマトソースの酸味も程よく、またコクもしっかりとしていて、嫌が上でも期待が上がる。 生ハム/鮪 こちらは入口付近に鎮座している特殊なスライサーで向こう側が透けるくらいの厚みでスライスした生ハムと軽くヅケにしてあるねっとりとしたマグロと一緒にサーブされるのだが、これまた美味い。組み合わせとしては家庭でも出来そうと思ったけど、生ハムの薄さがキーとなる。 スライスしたての生ハムはまるで空気を纏ったようで、これが包丁で削いだものだと塩分/味ともに生ハムが強くなりすぎる。 料理は、当たり前だが奥の世界だと思い知らされる。 トルテッリーニ 鶏肉と牛肉?が具として入っているパスタにたっぷりのスープとトリュフスライス。 トリュフ自体はあまり香りが強くないがトルテッリーニ一粒一粒が噛みしめる度にムシっとした食感と共に中の具の旨味がジュワッと出てきて、ついつい箸が進みすぎる。 鯵 カルピオーネ 要は鯵の南蛮漬けなのだが、鯵フライをミントビネガーでマリネし、これを葉物で挟んでハンバーガーのようにサーブ。 鯵のフライがふっくらサクサクに筍のシャクシャクとしたテクスチャーの組み合わせが楽しく、ミントの香りがサッパリと爽やかにしますね。 ヒラスズキ ピルピルソース スズキのグリルに合わせるピルピルソース、確か鱈にオリーブオイルとバターをたっぷりと使ったもので、これ、ともすればスイーツでも使えそうなくらい甘さ濃厚ですが、スズキの皮の独特の臭みに合うんですよねー不思議! 仔羊 ホタルイカ 国産の仔羊のローストですけど、この肉自体のクオリティの高さに脱帽。脂身の甘みと赤みの旨味が半端じゃない。これに添えるのは花山椒とホタルイカのペースト。 ただ、個人的にはこのペーストは単体ではアンチョビのような濃厚さで好みだけど、この仔羊には強すぎた。 卵かけご飯 鰻 硬めに炊いた米に卵白だけ入れてしっかりとかき混ぜ、その後にたっぷりと黄身を入れる工程のため、普通の卵かけご飯よりコクがUP。 自分で家で卵かけご飯を食べる時と同じ工程だったのでちょっと嬉しくなったのはここだけの話デス。。 リゾットのようなこの卵かけご飯に合わせるのは 鰻とブレザオラとパルミジャーノ。 この鰻は蒲焼きに見えるも実はバルサミコ! これはヤラレました… 森のパンナコッタ いちご 500日以上発酵させたジャガイモを使用したこのパンナコッタがまるでキャラメルみたいな味でびっくり!この上に合わせるはフキのコンフィチュール!これのおかげで甘いだけのパンナコッタという普遍なものからスペシャルな一品へ変貌させ、周りに散らしてあるカカオのクランブルが柔らかさの中に変化をもたらす。 そこへ甘酸っぱいいちごのアイスとボイセンベリー&ブラッドオレンジのジュースで口をサッパリさせるという無限ループに。 Cannolo Siciliano リコッタチーズを使ったクリームが詰まった筒状のお菓子。筒の先には片側はクラッシュしたピスタチオ、反対側はレモンのゼストを着けてあり、濃い目のコーヒーと合わせて締め。 上記では触れてないけど、スープペアリングが面白い。 徳山シェフはこのスープで料理に一味足し、時に絞める。 合う/合わないは好みだけど、こういう新しい事への挑戦、イノベーションが”料理”をもう1つ上の段階へ誘うのでしょう。 元Tirpse 大橋氏監修のワインペアリングも+¥6000(6杯)で追加出来、これはマスト。お得としか言いようがない。 全て美味しいワインでした。 全9品で¥15000は内容からするととてもリーズナブル。 ただ、サーブされるペースが矢継ぎ早なので、もう少しゆっくり食事出来れば、というのが正直な印象ですが、総じて満足度の高いレストランです。 現時点で今年のベストです。

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広島県

割烹・小料理屋

S. Satoshi

本年一発目の偲ぶ。 始めの二品は エッグスラットと水菜の和え物。 この水菜〜が優しい味付けにニンニクが効いていて美味しいんだよなー ここからは今日はフグでした。 ・フグの白子のだし醤油?漬けにしたもの これが濃厚なチーズのような味でしかも魚の香りがしっかり味わえてワインが止まらない止められない ・フグしゃぶと白菜のサラダ フグをお酒で軽く湯通ししたものと生の白菜を一緒に食べるんだけど、白菜の甘みとフグのプリプリの組み合わせがたまらない ・フグ天麩羅 こちらも優しい味付けであっさり食べられました ここで一通り終了 ここからポテサラと餃子を追加 この餃子、何か普通の餃子と違うとおもったら、 女将さんが、グルテンフリーよ、と。 まず皮が米粉。しかもそれをそのまま焼くと良くない(理由失念)ので、まず湯がかなきゃいけない。 湯がくとミンチは火が通り過ぎるのでミンチを使用せず叩いた豚肉を使用するのだそう。 いやはや、餃子屋じゃないのに餃子1つでここまでの工夫。まいりました。 最後はやっぱりカレー。俺は断然オムカレー派。 28種類のスパイスを使ってるとの事。 箸休めにらっきょうを出してくれたのだが、これも流石というか、鳥取砂丘産のものでした。 上記の餃子やらっきょうなどもそうですが、そもそも今回の訪問が祝い事での利用だったのを伝えていたからか、縁起物のフグで楽しませてくれたり、最後にさりげなくお花をいただいたり、これが本当のおもてなしかと、感銘を受けました。 女将さんの毒舌?イジりも人気の1つですが、こういう心細やかな気配りの裏打ちであるから心地良いのだとしみじみ思いました。 本当に良いお店です。