RED U-35でグランプリ受賞の赤井シェフが地元広島で凱旋OPEN。 密かに待ち侘びたこの日、早速訪問してきました。 ・えんどう豆 何て呼称のメニューか失念したが、えんどう豆を枕崎 鰹節の一番出汁に浸したもの。 プチプチとした食感に恐らくエクストラヴァージンオイルの青さが混じり合い、爽やかな気持ちでコースに入れた。次のサーブが待ち遠しくなる品。 ・下足とアスパラガスのオランデーズソース和え 確かミズイカだったかな?のコリコリとした食感と甘さ、シャキリとしたみずみずしく甘い旬のアスパラガスを温製オランデーズソースでいただくと酸味と旨味が相まって最高の一品となる。 ・甘鯛の炭火焼き 食するよりも前、甘鯛を掬う瞬間に強烈に香る甘鯛の香り。食べる前にもう美味しいと思わされる。 炭火焼きで丁寧に焼いた甘鯛、皮の美味さ、引き締まった身の部分、甘鯛のガラから採った出汁。 どれも文句なしに美味い。 甘鯛にしてはえらくツルツルかつシコシコとしてるので、理由を聞いてみると、やはりというか、甘鯛は水分含有率が高いので、予め塩をして水分を抜いてやり、その結果この食感になるのだそう。 余談だが、こちらは唐津の職人さんから仕入れているそうだが、神経締めして、丁寧に紙に包まれて、それはまるで宝物のように直送してくるのだそう。 信頼できるパートナーが遠く離れた地で見つかるというのはお店にとって大きなアドヴァンテージですね。 ・鹿肉のチョリソー ドットコミュの鹿さんとの共同開発? スパイスの効いた鹿肉のチョリソーに鹿と猪のジュ。 ムシッとした歯ごたえと獣の香りが当然だけど、普段は無意識な『命をいただく』という行為を意識させられる。 あと、個人的にはジビエは足が速くなったり筋肉質になったりと野性味が増した気分になる笑 ・イシダイとそら豆と木の芽のソース プルっとしたイシダイにそら豆のソース。そのソースの奥に木の芽の香りが。 個人的に木の芽の香りが大好きなので、これは嬉しい一品でした。 ・木下牛の外モモのグリル 木下さんが飼育する木下牛。A5などの所謂ランク(サシ)を追うのをやめ、その個体毎にあった飼育されているのだそう。飼料も牧場内で育てて、発酵乾燥もさせているという、徹底ぶり。 食べてみると、そりゃ、美味しいですよね。 肉自体、旨味の濃さが格段に違う。噛むたびにどんどん肉の旨味が出てくる。 それを引き出す為にシンプルに塩のみで、岩塩が旨味を引き出している。 何よりこの火入れ!みずみずしく、肉肉しく、そして美しい。 シェフ曰く体感的なものだけど、すごく注意深く慎重に火入れしないと火が入りすぎてしまうそう。 それをこの美しさに仕上げるとは、完璧としか言い様がない。 別皿でサーブされる野菜も美味しく、お肉と一緒に食べるとまた別の味が楽しめる。 ・ハヤシライス 同じく木下牛の今度はスネ肉を使用したハヤシライス。こちらもスネ肉のゼラチン質が溶け出したルーが絶品。通常のハヤシライスと異なりバターで小麦粉を炒めるのを極限まで減らしているので肉の旨味がダイレクトに出てて、また酸味がありサッパリとしているため、ごっつりとした重さがなく、いくらでも食べられる。 過去のお客さま曰く食べる度にお腹が空く、とは言い得て妙。 デザート ・クレープ シュゼット こういうクラシックなデザートを出すお店がなくなってきたので嬉しい一品。濃厚だけど、レモンのコンフィチュールがとても爽やかにする一品。 ・焼き芋とミルクアイスクリーム こちらも失念したが(アグリファームだったか?)、ジェラートのようなザラッとしたソフトクリームで軽やかな中に少し塩気を感じる為、焼き芋との相性が抜群。 何でこの時期に焼き芋?とおもったら一定温度で14ヶ月熟成させているので、季節外れではなく意図を持ってこの時期に仕上げているのだそう。 所謂安納芋のようなねっとりとした甘さとは違う爽やかな甘さが特徴的だ。 とても楽しいコース料理。ジャンルに囚われないこのコースに対しカテゴライズという野暮な事は無意味。 にも関わらず、敢えてカテゴライズするとすれば、これは”AKAI”。AKAIという料理である。 何々料理に拘ることで縛りは絶対に生まれる。 対して赤井シェフは、一つ一つの材料に対しどう料理すると美味しくなるか、というのが根底にあるように感じる。 その結果、ジャンルレスで美味しいコースになる。絶対にオススメなお店です。 <INFO> 予約はポケコンから可能。 古民家を改装したレストランで、駐車も可。 昼 12時、夜 19時の2回転のみ。 席はカウンター8席のみ。 アレルギー、食べられない食材も事前に伝えておくと対応してもらえます。 #Retty初投稿 #リピート決定 #2019年BEST