外神田の割烹で丁寧な作り込みの旬の料理の数々戴きました。まずお酒は金沢の名酒「黒帯」を温燗で所望。先付は石川の黒バイ貝、北海道根室昆布森の小粒のイクラ、鯛の薄造り、どれも目利きが厳選した素材の味深さが素晴らしい。続いてのお椀は松茸と蟹しんじょうの吸物、ほうれん草がシャキシャキで三つの具材の食感のハーモニーが見事。千代田膳の四品は銀鱈の煮付け、サゴチの塩焼き、海老しんじょう、コハダです。銀鱈の身はとても柔らかい仕上がり、サゴチの火の通りも絶妙です。海老しんじょうの風味と食感はこのお店ならではの出来栄え、どれも味付けの濃淡にメリハリが有り、食べていて嬉しくなる膳。ご飯は松茸ご飯と赤だしと香の物。仄かな柚子の香りが松茸の風味を引き立てます。水菓子は白玉ぜんざい、甘み控えめで上品な一品。ご主人との楽しい会話が弾み、いつ来てもリラックス出来る癒しの空間です。