ジョニーに、頼まれていたことがある。 「五番街へ行ったならば マリーの家へ行き どんなくらししているのか 見て来てほしい」 そこで、中野に所用の際、五番街商店街を訪ねた。 すると、マリーは、直接ジョニーに会いに行くと言い出した。 「ビックリ」させるんだという。 何の因果か、一緒に御茶ノ水まで足を延ばすはめになった。 ジョニーは、御茶ノ水駅前の茗渓通り沿いで、2006年からカレー屋をやっている。 豆腐屋ではない。 ましてや、波乗りでもない。 ところが、こんな日に限って、ジョニーが店に居ない。 (実は、マリーに内緒で、この訪問をジョニーにメールしておいたからだ) 一緒に、「ビックリチキンカツカレー」並820円を食べながら待つことになった。 ここには、「大人のカレーシリーズ」なるものもある。 激辛の「カシミールカリー」や「コルマカリー」だ。 しかしながら、マリーと一緒だと、大人になりたくない気分だ。 普通の、オリジナルカレーをチョイス。 ここのカレーは、玉葱を10時間炒めて作る。 玉葱はルーに溶け込んでいる。 とろとろで、甘みとコクがある。 「ビックリチキンカツ」は、ムネ肉で通常の2枚分サイズ。 注文を受けてから揚げるのでアツアツだ。 キャベツも添えられている。 卓上の「福神漬け」と、「自家製辛み玉ネギ」をカレーに投入する。 「辛み玉ネギ」、つまりアチャールが美味しい。 ピッチャーに入った水は、紀州備長炭のミネラル水だという。 水を飲みながら更に待ったが、ジョニーは帰ってこない。 マリーは、痺れを切らして席を立つ。 ジョニーへの伝言を残すことになった。 「ジョニーが来たなら伝えてよ 2時間待ってたと」 (実際は、20分ぐらいだ) 「割りと元気よく出て行ったよと そこのところ うまく伝えて」 (「うまく」というのは、言葉と裏腹に元気が無かったと伝えて欲しいらしかった。 しかしながら、実際の様子は、「ビックリ」するぐらい元気だった。 「ビックリチキンカツカレーパワー」に違いない)