私は、スマホで検索した、ビーバーの生態に関する文章を読みながら、ランチに向かった。
■ビーバーについてのネット記載(1)
○ビーバーは、河川、湖、池などの周囲にある湿原に生息する。
○ビーバーは、家族群を形成し生活する。
■前項とは全く関係がないが、まず、お店の基本データを紹介
「キッチンビーバー」は、神田紺屋町にあります。
江戸時代、このあたりには紺屋(染色業者)が多く、町内を流れる藍染川と呼ばれる水路で、晒しの作業を行っていたことが、その町名の由来です。
昭和35(1960)年5月3日創業の老舗洋食店です。
現在の大将は、2代目。
初代となるご母堂が創業された際、同様に洋食店を営んでいる親戚達が、皆、動物名を店名としていたことから、この店名にされたのだとか。
■ビーバーについてのネット記載(2)
○ビーバーは、持って生まれた本能的な行動で、ダムを作る。
○ビーバーは、自分の生活のために周囲の環境を作り替える、ヒト以外の唯一の動物であるとも言われる。
■前項とは全く関係がないが、お店に着いたので、店頭の様子を紹介
私は、前回訪問時(2015/11/18)、趣きのある店構えと、食品サンプルの入った棚に見とれて、入口にそそり立つダムの段差に躓きました。
この店舗は、裏口側より、正面入口側の道路が低くなっています。
店舗は、裏口側の道路に併せて水平に造られており、そのため、入口はその前の道路より、かなり高くなっているのです。
ダムは、レンガで形造られ、踏み台も用意されています。
前回訪問時には、多くの人のつま先で生じたであろう、ひび割れがありましたが、これは補修されたようです。
■ビーバーについてのネット記載(3)
○ビーバーは、日に2キロもの、木の葉や草、木の皮などを食べる。
○木をかじり倒すことも多く、これを材料にダムを造る。
■前項とは全く関係がないが、本日のランチを紹介
前回は、「ナポリタン」700円をいただきました。
「ビーバー風ステーキ」1,000円や、「ポークソテー」1,000円も美味しそうです。
しかしながら、今回は、書き出された「日替りランチ」800円としました。
今日の「日替り」は、何と、「チキンストロガノフ」と「カレーピラフ」です。
この理屈ではない感銘を、お伝えするのが難しい。
まず、「ビーフストロガノフ」ではなく、「チキンストロガノフ」ですよ。
更に、これをかける先が、「ライス」でも「バターライス」でもなく、「カレーピラフ」ですよ。
いただくと、「ストロガノフ」に、懐かしい日本のカレーと同じ、小麦粉由来のまろやかさ。
そこへ「ピラフ」から来るカレー感が加わり、初めていただくメニューなのに、懐かしいこと、懐かしいこと。
茹で玉子半分と、キャベツの千切りが添えられています。
ドレッシングなどないので、これを卓上のソースでいただくのですが、これがまた懐かしい。
卓上には梅の酢漬けが置かれており、添えられたスプーンでこれを取ります。
カップスープが付いてくるものの、ドリンクメニューが一切ないところにも、こだわりを感じます。
■ビーバーについてのネット記載(4)
○ビーバーは、ダム湖を造ることで、多くの命を森に呼び込んでいる。
川が池になることで渡り鳥もやってくる。池にはたくさんの水草も育ち、様々な生物で賑わうようになる。
○数十年経つと、池は栄養たっぷりの土砂に埋り草が良く育つ。
広大な草原となり、森の草食動物の貴重な食事場所になる。
■前項とは全く関係がないが、店舗内の様子を紹介
店内も、椅子が真新しくなったこと以外は、創業当時そのままの風情です。
天井のコルク。
柱や、カウンターの木材。
年代は感じさせても、頑丈に設えられています。
入口のダム部分だけでなく、店内壁面や、カウンターの足置き部分にも、今はもう製造されていない本物の煉瓦が用いられています。
煉瓦は、長い年付月を経て角が丸くなっています。
水場を求める野鳥や動物のように、多くの常連客が通ってくるお店です。
そんなお客に支えられ、ダム湖は、57年に渡って、養分を含んだ水を蓄えてきました。