緑地公園駅から千里山を歩いて柏屋に向かう。それぞれの家主の趣向が反映されていると思しきさまざまな一軒家が並ぶ。このあたりは高級住宅街と聞いたが、外観からはよくわからず、閑静な昔からの住宅街という印象。メインの高級住宅街から外れているのかも。 柏屋に着く。威風堂々としたオーラある建築。もともと旅館だったが、飲食店に変更するにあたって建て直し、築40年弱だそう。もっと年季が入っているのかと思った。 素敵なお庭を通り抜け、お茶室に案内される。地上から1メートルくらいの小上がりになっていて、1メートル角くらいの小窓みたいなか入口から入る。テンション上がる♪ とても居心地の良い数寄屋造りの茶室。日常から隔離された別世界。 革張りの椅子。クッションが程よい硬さで優しく包み込まれる感じ。 そしてサービス。すばらしい和のおもてなしを受ける。サービスの方がおっしゃることが和の風流な教養に満ちていて、知らない世界を垣間見る。 たまには、1年に1回くらいは、こういうところで風流に過ごす時間を大切にしたい。 実際に来てみて、ルレエシャトーの意味がよくわかったし、日本にある他の和食のお店や旅館のルレエシャトー加盟店にもぜひ行ってみたいと思った。 上質な和紙に刷られた献立表と季節のご挨拶の手紙を受け取る。 献立は1ヶ月ごとに変わるそう。4月の終わりに伺い、端午の節句にちなんだ料理が多かった。一番安価な平日ランチコースで2万円弱。 季節のご挨拶の手紙も、これまた風流で素晴らしく、しみじみとした感動を深める。 さらにすばらしいのが、料理自体も、どの料理をとってもとてもおいしかったこと。さすが三ツ星レストラン。 このくらいおいしい料理をいただけるお店、東京にも多くはないがいくつかあると思う。ただ、たいていの場合カウンターか簡素な個室、こんな優雅な時間を過ごし、極上レトリートになるような場所とは違う(もちろんカウンターはカウンターで料理人の方とお話できたりすばらしいけれど)。そして値段は柏屋さんの平日ランチの倍とられる(ディナーしか営業していないので)。