**正統派フレンチの神髄** メリークリスマス! シェフの若月氏は銀座「ロォジェ」を経て麹町の「エメ ヴィ ベール」のシェフに就任、ミシュラン 2つ星に導きました。 以前、恵比寿のメゾン エメ ヴィ ベールにお邪魔しましたが、雰囲気・おもてなし・美味しさの三拍子揃った至高の邸宅レストランでした。 ところがエメ ヴィ ベールのオーナーが代わり、結婚式に傾注する運営方針に転換。これに不満を抱き、若月氏がスタッフを集めて2017年にオープンしたのがこちら店です。 450坪の広大な敷地に、レストランとチャペルを併設しており、その質感はエメ ヴィ ベールの時と変わりません。高級感漂う中、随所に可愛らしい動物のオブジェが配されており、温もりも感じます。 平日13時にスタート、ゆっくりと3時間強寛ぎました。 こちらは伝統的・正統派のフレンチです。 現代的なアレンジを随所に施していますが、基本はバターやフォアグラといった食材をふんだんに使った重厚感のあるテイスト。フレンチ好きの期待を裏切ることのない完成度の高さです。 ◎ランチ Bコース 8,000円・税サ別 ↓ Excellent ★アミューズ:7枚目 →ウニのクリーム添え ウニを半分に切り、ウニの身にさらにウニのクリームをかけたもの。ウイキョウで香味付けしており、当たり前のように美味しいです。 パルメジャーノのチップスをトッピング。 ↓ Excellent ★パン ・ブリオッシュ ・ライ麦のパン ・黒オリーブのパン どれも焼き立てで美味しいです。特に風味豊かなライ麦のパン(細長いパン)が気に入りました。 プレーンのバター、またはお好みで唐辛子と海藻パウダーをトッピングしたバターでいただきます。 ★前菜:2枚目 →オマール海老とサーモン・野菜のテリーヌ 海老とサーモンのテリーヌを野菜で包み、鱒の卵をトッピング。 周囲には、アプリコットのソース(オレンジ色)が弧を描いており、さらにエスプーマのムースを散りばめています。白い粉に見えるのはオリーブオイルを固化して粉状にしたもの。 さっぱりと清涼感のある前菜ですね。 女房は フォアグラとポテトの温かいテリーヌ:6枚目 濃厚な感じで美味しそうでした。 ↓ Excellent ★スープ:8枚目 →コンソメのロワイアルとトリュフのピュレ スープというより、フォアグラの茶碗蒸し仕立て。メープルシロップをかけてアーモンドスライスをトッピング。 最高に美味しかったです。 ★魚料理:4枚目 →蒸した天然平目を焦がしバターソースで 焦がしバターの濃厚なソースですが重さは感じません。平目にトッピングされた刻み野菜(人参・カブ・ズッキーニ)がアクセントになっています。 ★グラニテ →グレープフルーツのシャーベット ↓ Excellent ★肉料理:1枚目 →鴨とフォアグラのパイ包み 鴨の挽肉の旨味に濃厚なフォアグラの旨味が加わり、素晴らしい仕上がり。パンチも量もあります。 ★フロマージュ ・シェーブル右下 ・ブリー その左上 ・ルブロション 真ん中 ・モンドール その左上 ・フルムダンベール その左上 ・ドライフルーツ(リンゴ・パイナップル) ・イチジク入りのパン チーズ好きにはもう堪りません。 ★一口のデーセル →フロマージュブランとリンゴ 次のデーセルに備え、フロマージュ(白い滑らかなクリーム状のチーズ)の爽やかな風味とリンゴで口の中をフレッシュにします。 ↓ Impressive ★デセール:3枚目 →クレープシュゼット(+1,000円) これは見せてくれました。 ・砂糖を煮詰めてカラメル状にし、オレンジジュースを加えて熱しながら、バターを混ぜ合わせます。 ・これに一晩寝かせたクレープを折り畳んで円状にし、上にオレンジの身を置きます。 ・ここからがクライマックス。途切れなく螺旋状にむいたオレンジの皮を真上から垂らし、この皮を介してブランデーを加えると、クレープの上の部分から火が出ます(フランベの瞬間)。 バター風味豊かなクレープが、やや苦みのあるカラメルソースを纏い、さわやかなオレンジソースに包まれています。素晴らしいですね。 ↓ Excellent ★最後の小菓子はチョコやフィナンシェ、カヌレ、マカロンなど。 食べ切れず、焼き菓子を包んでもらい、自宅で美味しくいただきました。 ご馳走さま。 雰囲気・おもてなし・クオリティの三拍子揃った正統派フレンチレストラン。 モダンフレンチ全盛の中、上質の正統派フレンチを求めるなら、間違いなくオススメです。 #正統派フレンチ #2017年オープン #若月稔章シェフ #エメヴィベールから独立 #飯田橋 #行ったのは12月上旬