【感動を覚えた良店】 京都駅からタクシーでワンメーターの距離、烏丸六条に店舗を構えておられる「馳走 陽雅」さん。 六条通は延長が短く、京都人でも馴染みの少ない道であり、店舗前は道幅3m程の路地である。 烏丸通りから六角通りに西入ると、すぐに軒先きに掛けられた杉玉が目に入ります。 7月吉日に訪問したこの夜は、10,000円のコースをお願いしました。 店内に入ると木の香りが漂っており、とても落ち着く空気感。また一枚板のカウンターも含め、とても素敵な店内に心が躍る。 着席すると、すぐに提供いただいたイチゴ酢で喉を潤しながらドリンクメニューを拝見。 こちらの店主は、利き酒師の資格をお持ちであるため、私が日本酒をこよなく愛していることのみを伝えて、陶酔セットをお願いしました。 一杯目は、純米吟醸 山和 美山錦50 二口ほど味を確かめた頃に目の前に一升瓶を持ってきてくださり、自身の味覚と知識でイメージした回答との答え合わせ。 純吟精米歩合50%であるのに純米酒のようなキリットした辛口。一杯目には良い口当たり。 この日の先付は、そらまめと一口粥。パクりと頬張り山和を楽しんでいると、八寸が運ばれてきました。 この八寸が美味しすぎて日本酒のオーダーペースが速くなり、二杯目にオオセト純米酒、三杯目は鬼剣舞(おにけんばい)の生原酒。鬼剣舞は一、二杯目とはかわり、少し芳醇な味わいでした。 八寸をまだ1/3ほどしか食していないのに、既に3合を空けた私に店主は、このペースで飲まれる方は稀ですがたまにおられますよと笑顔で言われたため、食事のペースを上げて八寸を完食しました(笑) 汁物を頂いた後に、四杯目、精米歩合80%の王録。とても口当たりが良かったため、この精米歩合にとても驚いた一杯でした。 この後にとても印象深い一皿である、穴子と鱧の焼霜を提供いただきました。 人生初となる両者の共演は感無量で、五杯目は広島県産の白牡丹(山田錦全量使い)、六杯目は若波酒造のTYPE-FY2。程良い酸味が特徴でした。 この辺りで少しペースが衰えてきて食を楽しみつつ、七杯目はロ万で有名な花泉酒造の花泉 生原酒 といのくち。度数高めな生原酒の中でも際立って高い20度!!香りよくスキッリ甘めな一杯でした。 ここで大将から、何と言っても王道である越乃寒梅を、ひやでお薦めていただき断る理由が見当たらないため八杯目となるこちらを笑顔でお願いしました(笑) その後、変わりどころでスパーリング酒。 そして、ここでまさかの岩牡蠣の登場に、減速しだした飲みペースをシフトアップしてトップギアへ!そして九杯目に赤石たれくち純米吟醸生原酒、十杯目を寒北斗 辛口純米酒shi-bi-enにて、この夜の日本酒はファイルとしました。 土鍋で白米を炊かれている間に、綺麗に並べられた漬物とお手製のちりめん山椒を配膳くださいました。 そして最後はお茶を立てていただき、甘味にて終了。 空間、居心地、料理、芸術性、どちらも申し分なく、日本酒好きの私にたまらないお店でした。 http://chisou-youga.com/staff