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Mihoko KumagaiさんのMy best 2025

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Mihoko Kumagai

昭和42年創業の食堂の「とん汁」が人気となり、現在では県外からもこのとん汁を目当てにお客さんがいらっしゃる人気のとん汁専門店です。こちらのレシピを入手して我が家の定番料理となったとん汁、やはり本家の味を確かめたいということで、遠征の途中で寄り道しました。11:30過ぎに到着、幸運なことに連日の雪のせいか土曜日なのにお客さんの出足はやや鈍く、すぐに入店して同行者全員が同じテーブルになることができました。 メニューにはとん汁、焼肉、野菜炒め(それぞれ単品、定食)、とん汁ラーメンやつけそば、漬物などのつまみにもなる小皿、ドリンクが並んでいます。焼肉や野菜炒めは元の食堂の面影を残したメニューですね(^ ^) 私はもちろんとん汁定食、、、と思ったら限定の特製いなりを発見‼︎ すぐにプラン変更で、とん汁(並) 830円、特製いなり 180円、野沢菜 200円 でオリジナル定食にしました。卓上には薬味として一味唐辛子、マレーシア産のブラックペッパーがありましたが、せっかくなので自家製の かんずり 100円 も追加です。 待つこと10分弱で私たちのグループのオーダーが続々と運ばれてきました。丼に入ったとん汁はトロリとした潤いのある輝きを放っていて、とろける玉ねぎ、豚バラが渾然一体になり、よく煮込まれた木綿豆腐が顔を覗かせています。我が家の出来栄えも玉ねぎのクタりかたはやや固さを感じるもののほぼ同じ、まあまあの及第点を貰えそうかしら? 味は忠実に再現しているので、味噌の違いはありますが大正解‼︎ でも大鍋で作る本家の方が味噌汁と豚の脂がしっかり乳化されていてより一体感のある汁になっていました。これだけはかないませんσ(^_^;) かんずりで味変したら、辛味で味噌の甘味が引き立ち、これは我が家でもできそう、勉強になりました。特製いなりは見たことのない俵形の巻きいなり、シミシミに出汁を吸ったおあげはキッチリ固められたご飯に二重に巻かれていて、小さいのに食べ応えがありました。自家製の野沢菜はシャキシャキで茎の部分は瑞々しく、出来立ての新鮮な野沢菜を楽しみました。 このとん汁は引き算の美学の集大成なので、自宅では敢えてプレーンで食べていましたが、お店の薬味のラインナップを試してみて納得、今後は柚子胡椒、美味しい七味、ブラックペッパーなどで味変も楽しむことにしました。百聞は一見にしかず、ですね。とん汁やラーメンを楽しんだ私たちが出るときには、待ち行列が始まっていました。停まっている車のナンバーも地元以外が多く、本当に近い方はタッパーや鍋持参でテイクアウトしています。とん汁一本で全国で名前が知られるようになった老舗食堂、恐るべし‼︎

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福井県

居酒屋

Mihoko Kumagai

今回の旅の目的地は東尋坊、その前夜も実はお楽しみな食事会なのです。今回は福井駅からも近いこちらです。セイコガニがある居酒屋さんを探して予約、店まで出向くと、なんと、これが居酒屋⁈というくらい格調高いエントランスではないですか? 一瞬店を間違えたかと思いました。恐る恐る入ってみたらちゃんと予約していたお店、スタッフさん達に明るく出迎えられて2階の個室に案内されました。店内も調度品、家具、内装など、これは只者ではないオーラが出まくっています。これからが楽しみ(^ ^) 人数が揃ったら お通し 850円(全て税別) が並びます。なんと立派な前菜の盛り合わせになっていて、安納芋スープ、福井の地鶏の松風焼き、いちごの白和えです。お皿も洒落ていますし、一つ一つの料理が凝っていること‼︎ 中でも寒天かゼリーでカプセル状になった安納芋のスープはお通しのレベルをはるかに超えて割烹の小料理と言っても良いものでした。席の予約とセイコガニを人数分予約していたので、すぐに 越前セイコガニ(身出し) 2980円 も来ます。甲羅にミッチリと掻き出した身が盛られて小ぶりながら味の濃い蟹に舌鼓、日本酒が進みます。 ここまでが前座ですが、すでに予想を良い意味で裏切られて全員ハイになり、この後は皆の本能で怒涛のアラカルトのオーダーです。まずは 活〆アジのレアフライ 1100円、揚げ銀杏のカラスミがけ 850円、お造り盛り合わせ 1780円@1人前 です。鯵のレアフライは色々なお店でいただきましたが、こちらのものは短冊にしても肉厚で食べ応えがある鯵をほぼレアで揚げたもの、そこに自家製のタルタルソースをたっぷりつけるのです。このタルタルソースがポイントで、魚臭さの全くない鯵の香りと濃厚な卵系のソースが激合いで、あっという間になくなりました。カラスミがけの素揚げ銀杏は振り塩とカラスミで塩味が良い感じ、しかもカラスミのコクと銀杏の芳醇な香りが混じりあって、これも日本酒が無限に進みます。お造りはフグ、縞鯵、鯖、いしだこ、キンメ、ブリ、サワラでどれも鮮度抜群、ここで冷凍のマグロが出ないのは魚のクオリティに対する店の矜持があるからなのでしょう、その姿勢に脱帽です。 次は 若狭フグの唐揚げ 1200円、ほっこり炊いた和田ごぼうの唐揚げ 950円、だだみの酒盗バター松前焼き 1480円、だしまき(プレーン) 800円、だしまき(帆立とあおさ) 1000円、加賀レンコンのフライ 900円、 へしこ(炙り)とへしこ(刺身) 各680円 です。フグの唐揚げはぶつ切りのカラッと唐揚げにした豪快なものでたっぷりとカラスミがかかっています。フグとカラスミ、なんて贅沢な組み合わせでしょう⁈ ゴボウの唐揚げは初めていただきましたが、単なる唐揚げではなく若狭牛のそぼろとカラスミの餡がかかった豪華なもの、そぼろ餡の控えめな味付けがほっこり炊かれた、ゴボウの野趣溢れる香りを上品なものに昇華させていました。白子の松前焼きはバターと白子と昆布の旨みの三重唱、これはまさに冬のご馳走です‼︎だし巻き卵は「福たまご」を使い濃厚で密度のある仕上がり、でも口の中ではとろけるようにふんわりした口当たりという秀逸な一品でした。 〆代わりに頼んだのは焼サバ寿司 980円 と 炙りブリと山ゴボウの棒寿司 1380円 です。鯵のレアフライで体験済みなので青魚である鯖も焼き加減がgood、脂の乗った香ばしく焼かれた鯖寿司は酢飯の塩梅もよく、いくらでも食べられそうです。ブリ寿司は細かく刻まれた酢で〆た山ゴボウが食感と味にアクセントをつけている新感覚の押し寿司でした。気づけば日本酒は6名で10合以上頂いていましたが、料理良し、日本酒も良いところ取りなチョイスで、大変美味しく心地よいひとときとなりました。 これだけ食べて呑んで一人当たり約1万円、店内のインテリアや雰囲気、スタッフの気配りと動きの良さ、料理やお酒の的確な説明、凝ったカトラリーなどを考えると、破格のコスパではないでしょうか? すっかり長居をしてしまった素晴らしい福井の夜でした。

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福井県

かに料理

Mihoko Kumagai

今年も来ることができました、三国港‼︎そしてまた会えました、越前蟹さん‼︎年々漁獲量が減ってきているとはいうものの、生簀の中には今年も黄色タグをつけた子達が漂っていました。君たち、また後でね‼︎ と言いつつ、いつものお店の看板おばちゃまにお願いして、人数に合った蟹を選んでいただきます。注文は人数と食べ方と蟹以外の料理のみ、あとはおばちゃまが蟹を選び、料理も量を適当に加減してくれるのです。毎年外せない蟹雑炊もおばちゃまの頭の中に入っているので、みんなのお腹の具合から逆算して蟹の量を決めてくれます。いや、すごいわ、このプロフェッショナルさは‼︎ ということで、オーダーは蟹は茹で、刺身、焼きの3通り、浜焼きはハーフくらいの量で焼きイカはマスト、あとは一人一つの蟹雑炊です。蟹はこれから調理するので、小一時間ほど東尋坊の散策です。この日は東尋坊前のカフェはほぼ満席、インバウンドだけでもなさそうで、観光地に人が戻っていて賑やかです。でも東尋坊に通じる道沿いのお店の中にはシャッターが閉まったままのお店もチラホラ、栄枯盛衰、弱肉強食な観光地の商店街でした。 適当な時間を見計らって店に戻り、2階の個室に案内されました。今回は海を一望できる部屋でラッキー‼︎すぐに蟹が運ばれてきました。茹で、刺身が来た後、焼きが来ます。問題は焼きです。すぐに食べないと、冷めたら殻が取りづらくなるのです。でも目の前には茹でと刺身が山のように残っていて、特に刺身は冷えているうちに食べた方が良い、なんていう幸せすぎる大問題に遭遇して、一同会話もなく黙々と蟹に挑むのでした。浜焼きはホタテと今や高級魚になってしまったホタルイカのイカ焼き、このくらいの量で良いのです。そして熱々の蟹雑炊、蟹味噌でご飯を煮て半熟の卵が乗ったここだけの逸品で、これでもかというくらい濃厚なテイストの蟹味噌とアオサの香りの雑炊で今年の半分が終わったような気持ちになってしまいましたσ(^_^;) これだけ蟹をいただいて大満腹なのに一人2万7千円台、今年は昨年に比べて、なんか安くなっていたような気がしました。個室なので食べた後もゆっくり歓談でき、良いタイミングでお茶のおかわりもいただけました。観光地にありがちなちょっと雑な対応が気になる、なんてことは一切なく、おばちゃまやスタッフさんたちに見送られて東京に向かって出発です。また来年、おばちゃまに会いに来れるかな⁈

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千葉県

カフェ

Mihoko Kumagai

市川から船橋地域の住民にとって、雰囲気の良さと美味しいタルトで人気のカフェです。本八幡にも支店がありますが、本店は戸建ての古民家ということで、とても興味があるお店でした。この日はちょうど付近を通りがかったので、夜ですがコーヒータイムを楽しみに寄り道することにしました。店がある場所は駅からすぐ、駅前の商店街は歩行者専用になっているのでとても歩きやすく、雰囲気も良さそう(^ ^) 駅から徒歩3分くらいの好立地なのに、そこだけ歴史を感じる白い洋館で際立っていました。駐車場はありませんが駅そばにはいくつかコインパーキングがあるので、昼間でなければ停めやすいと思います。 ほのかに灯りが灯った玄関を抜けると、そこはまるで古い洋館の書斎のよう、各テーブルにランプがあり、考え事をしたり読書するにはピッタリの雰囲気です。これで暖炉もあれば最高なのに‼︎ 夜のコーヒータイムですが、やはりこちらの看板メニューのタルトと共に楽しむのがスジというもの、いただいたのは いちぢくとプルーンのタルト 650円 に ケア・ブレンド 650円 です。静かに本を開く、というわけにはならず、静かにスクリーンの輝度を落としてスマホを見ながら待ちます。うーん、我ながらスマホはちょっとカッコ悪いかもσ(^_^;) 待つこと10分程度で、タルトとコーヒーが運ばれてきました。カチッとしたシェイプのタルトの上にはいちぢくが顔をのぞかせています。おそらくプルーンは沈んでいるのですね。ケア・ブレンドは適度な苦味と酸味のバランスの良いもの、この苦味がタルトと合います。ゆっくりとコーヒーの香りを楽しみ、いちぢくの甘みとプルーンの旨みが凝縮されたタルトをいただきながら、夜の時間がゆっくり流れていきました。 道路に面した窓際のテーブルにはお一人でコーヒーを飲みながら読書する紳士がいらっしゃり、まさにこのお店ならではの素敵な光景でした。私もバックの中に文庫本を忍ばせて、また行こうと思うのでした。