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Mihoko Kumagaiさんの My best 2022

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東京都

イタリア料理

Mihoko Kumagai

一番近いとされる雑色駅から徒歩10分程度の住宅街のど真ん中に、ワインとイタリアンで人気のお店があります。予約の困難さはかつての品川の人気焼き鳥店以上というハードルの高さから行きたいと思いつつも行けずじまいだったのですが、なんと予約できた方からの有難いお誘いがあり連れて行っていただきました。貴重な機会をいただき、本当に感謝です‼︎ こちらはワインを飲まない方はお断り、というワインレストランであるため、集まった面々は皆さんワインにはちょっとこだわりのある方でワイン談義も面白くなりそう(^ ^) このお店は料理やシェフの写真は撮影掲載OKですがメニューは撮影NGなのです。理由はメニューブックを見てわかりました。メニューブックそれ自体がシェフの料理に込めた想いを綴った物語になっているのです。一つの料理に一つの物語、まるで短編集を集めた本のようになっていて、料理を選ぼうにもまず文章を読んでしまうので、とにかく時間がかかることσ(^_^;) なので、料理選びはこちらの経験者にお任せすることにしました。 早速泡から開始、前菜として自家製オリーブを個数でオーダーします。この国産オリーブの大きさと身の厚み、漬け方ともに今まで食べたことのないクオリティ、オリーブはフルーツであることを実感しました。一粒60円だそうですが、なんかお値段おかしくない?というくらい価値のあるものだと思います。もう二品前菜として生ハムとクロスティーニをいただきます。ベジョータの最上級の生ハムは軽く温められた皿で供され、脂がトロリと緩くなって素晴らしい香りを放っている最高のタイミングでいただきました。生ハムは下手をすると固まった脂でワックス臭い供され方をするお店もありますが、この気遣いは食材に対する最大級の賛辞の現れではないでしょうか? レバーペーストのクロスティーニは出来立ての温かい柔らかめのものでフレンチのものとは異なる柔らかさとテイスト、奥が深いです。 ワインはロゼのスパークリングに変更、料理はエビ焼きと自家製サルシッチャです。マダガスカル産のエビを頭と尻尾を取ってガーリックオイルでソテー、頭と尾はカリカリに素揚げして煎餅のように楽しみます。サルシッチャは皮はパリッと中はハーブの香りと肉汁がほと走るソーセージの醍醐味を味わえます。添えてあるサラミも激ウマ‼︎ ワインを白に変え、冬の名物の牡蠣グラタンです。なんとストウブの角皿でフルサイズの分量に驚きました。岡山産の大粒の牡蠣は七分まで加熱した後オーブンで焼き上げられたとのこと、中の汁を保ったままベシャメルソースで外側を固められた牡蠣はあくまでもふっくらジューシー、ショートパスタとの絡みも素晴らしく、これは名物てあること間違いなし‼︎ もう1本白ワインで真鯛のカルパッチョをいただきました。カルパッチョはまさかの身厚なカットで5切れもあります‼︎ どこぞのランチの刺身定食のメインよりも食べ応えのある真鯛はしっかり熟成されて旨味凝縮、作るときには手を氷で冷やしながら0〜3度の温度で作るシェフ渾身の一品でした。 ここで満を持しての赤ワイン、料理はトリッパとイカと帆立のイカ墨リゾットです。トロトロで口の中で溶けるほど柔らかいトリッパは臭みとエグ味は皆無、無限に食べられそうです。イカ墨のリゾットは低温加熱な感じの仕上がりの大粒な帆立が4個、さらにヤリイカと思われる柔らかい肉感のイカがゴロゴロ入ったもので、イカ墨の風味と独特な甘さが帆立の旨みと甘みが絶妙のハーモニーとなっていました。 デザートは幹事がお持ち帰り前提で大きなティラミスが用意されていました。大きな角皿いっぱいのティラミスは1年前に自家製のコーヒーリキュールを作るところから始め、軽い仕上がりの土台にリキュールを含ませ、ふんわりしたマスカルポーネに新鮮なココアパウダーで、全ての素材が突出せずに一体となったもの、これはこちらで食べるべき一品と感じました。 ワインは5000円から8000円の価格帯が多く、どのワインを選んでもハズレのない品揃えとしっかりした輸送と保管で、値段を超えたクオリティの高さを誇ります。料理も写真はティラミスを除いて全て1人分で量はかなり多く、食べきれない時は持ち帰りができます。イカ墨リゾットとティラミスをしっかりお持ち帰りするくらいの量もあり、 6人でワイン5本を開けて1名約13000円、コスパが良いという言葉を破壊し尽くすほどの衝撃的なお会計でした。 キッチンはシェフのワンオペなので、1日に最大6名グループを2組だけ、開始時間は前半と後半に分けています。シェフの料理にかける情熱、お客さんの喜ぶ顔が一番とおっしゃるシェフの素敵な笑顔とお話、4時間と長居をしてしまいましたが、まだまだ語りたい気持ちを抑えて店を後にしました。必ず自力で予約してまた行きます‼

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東京都

寿司

Mihoko Kumagai

隠れ家的鮨割烹が神楽坂にオープンしたので行ってみないかという嬉しいお誘いがあり、鮨ラバーの友人にアレンジしていただきました。神楽坂の坂の中間に新しくできた飲食店ビルの4階にあります。エレベーターで上がると陶器の表札のみのエントランスがあり、出迎えの後、奥のカウンター席に案内されました。 こちらのお品書きは店名を冠したかぐら鮨コースのみ、このコースをベースにドリンクのペアリングがセットになったものがあります。私たちが予約したのはワインや日本酒のペアリングができる かぐら鮨コース+かぐらペアリングコース5種27000円 です。握り13貫、一品料理4品、玉、お椀、デザートの計20品以上+アルコールペアリング5種という内容です。 最初のペアリングドリンクはフェラーリのスパークリング、シャルドネです。スッキリとした飲み口のスパークリングに合わせるのは、スターター3種です。一品目はいかそううめんのウニソース、二品目は北海道産キンキのしゃぶしゃぶ、三品目は鱧真薯 松茸挟み揚げでした。長崎アオリイカのいかそうめんをバフンウニと共にいただくもの、減塩キャビアと熊笹のエキスで摂取塩分と免疫向上に配慮したヘルスコンシャスなスタートでした。キンキのしゃぶしゃぶは神奈川産のカブが添えられ、柚子胡椒を隠し味に使った出汁はあまりにも美味しく完飲σ(^_^;)鱧の真薯は菊芋をツナギにした真薯を松茸で挟み、カラッと揚がる米粉で天麩羅にしたものをカラスミの塩味でいただく、贅沢極まりない一品です。 鮨に移る前にドリンクはシャブリに変わりました。ヨード香で鮨を邪魔しないというチョイスでミネラル香が素晴らしいものです。まず箸休めの昆布佃煮とガリが出されます。握りは鹿児島産ヒラメの昆布締めで昆布の旨み炸裂、むっちりとした歯触りは最高です。シャリは富山の大粒のコシヒカリ、赤酢2種、米酢、黒須のブレンド酢の酢飯はほのかな色でネタの存在を邪魔しません。脂がのった千葉房総のブリは大根おろし添えで消化にも良いとのこと、ブリは口の中でとろけ、その後の千葉産サワラの炙りは温度を上げているので甘みを感じました。 ここでお酒は鍋島に変わり日本酒モードです。大間鮪の赤身は鉄分の濃い部位なのに臭みはいっさいなく、濃厚な赤身の肉々しい食感を楽しみます。鮪はあらかじめ煮切りを塗って味を落ち着かせていました。大間の中トロは脂のノリをうまく鮨全体に馴染ませていて赤身共々大将の技が光ります。日本酒との最後の鮨は鯖の棒寿司の手巻き、大葉とガリを挟み込んだ長崎産鯖の棒寿司を有明の初海苔で包む異次元の棒寿司でした。 次の料理に合わせてお酒は飛騨のどぶろくとみかんのオリジナルカクテルです。北海道産秋鮭とすじこの朴葉焼きです。素揚げの舞茸が添えられ西京味噌と卵黄のグラタン風は濃厚な旨みが凝縮された和食の粋を体現していました。刺身は宮城産赤貝の紐、シャキシャキとした食感で鉄分が旨みとなります。続いて赤貝の握り、香りよしの赤貝はシャキシャキだけでなくプリプリ感もあり、ヒモの刺身とは異なる食感が楽しめました。兵庫産イワシはメネギと生姜の薬味でとろける脂の風味が際立ち、シソの花が散らされた美しい一品です。 この後の大トロに合わせてワインはイタリアのアマローネ、干し葡萄から作る赤ワインです。2度くらい温度が上がった時に大トロの余韻の時に飲むのが良いということで楽しみ‼︎まずは千葉産キンメの漬け、柚子を効かせているので爽やかな風味が旨みとマッチします。そして大トロは脂がなさそうに見えてしっかりのっている背側を使ったもの、身の味ととろける舌触りも楽しめる鮪好きにはたまらない一貫です。大分産車海老は茹でたてで香りが立つ逸品、対馬の穴子は脂が逃げない程度に炊いた煮穴子でふわふわトロトロです‼︎ お椀はシジミと青さ海苔のお吸い物、耐熱シートでじっくりと温められて磯の香りを閉じ込めた椀ものでした。最後はトロタク巻きウニ乗せの贅沢な巻物、タクアンと鮪の風味を活かすために甘味のある海苔に変えているきめの細かい仕事には脱帽です。玉は静岡の釜揚げしらすの玉子焼き、天美卵を使ったコクのある〆に相応しい玉でした。 デザートはロワール地方の貴腐ワインと共に2種の西京白味噌のりんごタルト、りんごは信濃ゴールドの高い糖度を活かして自然な甘味、豆腐と胡麻ペーストのクリーム仕立てでシナモンの香りが良いアクセントになっています。モリンガの粉末が入った静岡の深蒸し茶ですっきりとリセットされ、至福のひと時が終わりました。 全ての料理に必然性とストーリーがあり、それを体感できるまで昇華させた組み立てには脱帽でした。すでに予約は取りづらくなってきているようです。常時ソムリエがいる鮨店は珍しく、これからが楽しみなお店に出会えました。

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長野県

ピザ

Mihoko Kumagai

行きたかったリストランテが不定休に当たってしまい、それならちょっと気になっていた安曇野のピゼリアに行こうとこちらを予約してランチで伺いました。こんなところにお店があるのか⁈と思わせる全面畑の中の県道沿いに、ポツンとイタリアンな色彩のお店が見えて来ます。駐車場は広く、エントランスは色づいた樹々がいい雰囲気で、期待が高まりますね‼︎ 私たちが予約したのはBコース 2700円、以前は「ノンアルで乾杯」コースというものが、食前ドリンクにアルコールも選べるようになったそうです。コースの内容は、本日の一皿、有機野菜を使ったサラダ、スープ、ピッツァまたはパスタ、ドリンク、それに季節のドルチェまたは選べる食前ドリンクが付きます。総勢8名でしたので、ピッツァ4種、パスタ4種をシェアすることにしました。こういう食べ方をお店としても推奨しているとのこと、1種類ずつ作るので迷惑かも?と心配しましたが杞憂でした(^ ^) 選んだピッツァは安曇野りんごピッツァ(+330円)、のぐちピッツァ、ジャポネ、4種類のチーズのピッツァ(+330円)、パスタはワタリガニのトマトクリーム(+330円)、ポモドーロ、のぐちパスタのクリーム(+230円)、エビと明太子の和風パスタ(+230円)です。 すぐに前菜が運ばれて来ました。紫芋、柿、北あかりといった根菜をベースに鴨のロースト何添えられ、じゃがいものバーニャカウダ風ソースがかかっています。この組み合わせ、そして芋類とソースの合わせ方、アクセントの鴨のロースト、全てが素晴らしいバランスで、この一皿で全員の舌を虜にしてしまったシェフの独創性に一同ノックアウト‼︎ サラダはのぐちファームの朝取れ野菜のサラダで、もち麦がかかっているのが面白いですね。もう野菜の美味しいことと言ったら⁈ のぐちファームの野菜を売っていたら帰りに買って帰りたいくらいです。 スープはオニオンスープ、濃い飴色になるまでソテーされた玉ねぎの甘みと旨みが凝縮し、シンプルですがこれは大変な手間がかかっているスープですね。 ここから怒涛のピッツァタイムです。1種類ずつ五月雨式で供されるので、シェアしやすい気配りもバッチリです。1枚目はジャポネ、海苔、きのこ、チーズのシンプルな具材ですが、とにかくピッツァの生地が軽くてサクサク、中はふわふわで薪の香りがついて激ウマなのです。チーズの塩分だけでいただくのですが、これはすごいピッツァにであったかもしれません。次はりんごのピッツァ、安曇野りんご、生ハム、ルッコラで、火の入ったりんごは焼きリンゴ風ですが砂糖は使わずにりんごそのものの甘さなので、デザートには寄らない食事系のピッツァでこれも脱帽ものの美味しさでした。3枚目はのぐちピッツァ、ツナと野菜とチーズですが、ネギと白菜が素晴らしい仕事をしていて、この具材の組み合わせは思いもよらないものでした。4枚目は4種のチーズ、メニューには蜂蜜がけとありますが、この日は蜂蜜がけではありませんでした。パルミジャーノ、モッツァレラ、リコッタ、ゴルゴンゾーラ、グラナパダーノ(あれ?5種類⁈)のハーモニーは蜂蜜がなくても十分に楽しめます。 ここからパスタです。最初はポモドーロ、モッツァレラとトマトソースのシンプルなパスタだけに、麺の茹で具合、ソースの絡め方、供する時間全てが揃わないとビシッと決まらないのですが、このポモドーロはどれ一つ欠けることなく完成された一皿でした。次はエビと明太子の和風パスタですが、プリプリのエビが明太子と絡んで大変美味しい‼︎3皿目はワタリガニのパスタ、もう王道のパスタでワタリガニの濃厚な出汁が最高です‼︎パスタのトリはのぐちファームの野菜を使ったクリーム系です。ここでも特に白菜とネギが出汁としても使われていて、クリームなのにサッパリと感じさせ、一瞬でなくなったのは言うまでもありません。 最後はドリンクですが、私はデザートを選んだのでドリンクと共に季節のグラスパフェが出ました。抹茶とラズベリーのソースの上にエディブルフラワーを散らしたジェラート、抹茶のシフォンケーキ、薄焼きクッキーが載った、スイーツ専門店ばりのパフェでした。ドリンクはりんごジュースを選び、野菜とフルーツいっぱいのコースを堪能しました。 こちらは週末や休日は予約でないと入れないようです。また、北風3m以上だと外にあるピザ窯が使えなくなるそうで、その場合にはビザはできないことを予約時に確認されました。ピゼリアとしてはなかなか面白い制約ですね。実際にこちらのピッツァを食べれば、薪釜でないとあの軽さと香ばしさはでないというのがわかり、かなりの火力で焼き上げるのに不可欠な設備であることを認識できました。今回は風にも恵まれて絶品のピザを堪能できました。また一つ、足を伸ばしても行くべきお店に出会えました。

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長野県

日本料理

Mihoko Kumagai

この季節の山の贈り物を愛でる長野遠征の目的地は、別所温泉にあるこちらの料亭です。9月下旬から11月上旬までの松茸料理の懐石は大変人気があり、6月にはほとんどの席が予約で埋まるという凄まじい状態になっていました。コロナ禍でだいぶご苦労されたのを見てきただけに、この盛況ぶりは我がことのように嬉しいものです。 予約していたのは松茸一本焼きがついた 琥珀 16500円、この日のお品書きは以下のものでした。 ・先付 ・前菜 ・蒸し物 ・進肴 ・炭火焼き ・鍋物 ・お食事 ・留椀 ・水菓子 まずは各々ファーストドリンクを選び再開の乾杯‼︎私は軽井沢ブルワリーの ダーク 850円 にしました。芳醇な香りとコクがこの季節にぴったりです。 先付は胡桃豆腐 美味出汁かけと松茸だけの土瓶蒸し、すでに松茸全開モードに突入しました。今年の松茸はシーズン終盤に大きさ収穫量とも十分な松茸が突然発生したそうで、確かに土瓶蒸しの中の松茸が肉厚なカットで豪華、香りも素晴らしいスタートとなりました。 前菜は松籟亭名物の鯖棒寿司と玉子焼き、酢取茗荷、松茸と春菊のお浸し、子持ち鮎甘露煮、松茸コロッケです。この前菜の中で特筆すべきは定番中の定番の鯖棒寿司、酢締めが上品かつふんわりと仕上がった鯖が酢飯と調和するバランスが素晴らしい‼︎これは毎回楽しみな一品なのです。 蒸し物は松茸の玉地蒸し 自家製唐墨の餡掛けで、蒸し物の松茸の存在感がすごい‼︎ 進肴は松茸天麩羅、松茸と信濃ゆきます昆布締め味噌だまりがけ、松籟亭の行者にんにく醤油漬けと上田みどり大根おろし和え、合鴨ロース煮と松茸、焼きナス、青唐辛子が色彩も美しく盛られて来ました。売店で売っている自家製行者ニンニク醤油漬けが大変美味しく、これはお土産必須かもしれません。 いよいよ今宵の主役、焼き松茸です。器に鎮座ましましている松茸はムチっと身が詰まり、手で割いて四つ割りにしたものをじっくりと炭火で焦がさないように熱を入れていき、エキスが全身から吹き出してくるところを塩や醤油でいただきます。口の中は松茸のエキスでいっぱい、なんて幸せな一瞬なのでしょう(^ ^) 鍋物は信州産の牛サーロインと松茸のすき焼きです。今年は松茸のカットが大きく、すき焼きにも大きな松茸が使われていました。いつもの如く追加で白ご飯を少量お願いして、すき焼き卵とじ雑炊にしていただいたのは私たちのお約束なのです。 〆は長野県オリジナル品種「風さやか」と松茸の土鍋炊きご飯と香の物、留椀は信州上田のブランド味噌「秦龍」のお味噌汁です。土鍋ごと運ばれ、蓋が取られると、出汁と松茸の香りが充満し、私たち全員狂喜乱舞な大人とは思えない舞い上がりでした(^。^)スタッフの方、相当引いたかもしれませんσ(^_^;) 特に今年の松茸は炊き込んでもへたること無く香りと食感を維持していて、ここでも質の高さを感じました。 水菓子は飯塚果樹園のシャインマスカットと美夕果、坂下果樹園のシナノコールド、シナノリップの麩饅頭、渋皮栗のアイスクリームを白木の器で供されました。今までにない演出と極上のフルーツでフルーツ王国長野を体現、このデザートはこれまでの中で一番力が入ったものかもしれません。 スタッフの変わらずのホスピタリティ溢れる接客は健在で、きめ細やかな対応と的確かつウィットに富んだ料理の説明など、本当にくつろげたひと時を過ごせました。昨今の原材料や人件費、光熱費の高騰により、残念ながら来年から値上げになるそうです。またここに集まるべく一年頑張りましょう‼︎

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神奈川県

寿司

Mihoko Kumagai

横浜の食べ友さんから中目黒の人気の鮨屋が桜木町に来たというお誘いがあり、早速伺うことになりました。2021年12月に開業したそうです。場所は日出町、桜木町の両駅からアクセス可能ですが、店の場所が超絶わかりにくい!! 近くに来たのに4周くらいウロウロしてしまいました。理由は、店舗は「お二階」にあり、その入り口は1階のバーの大きな案内とその下に小さく「おにかい」の白いプレートが貼ってあり、特に夜は見にくいσ(^_^;) ともあれ、予約時間に余裕を持って到着するはずなのがギリギリに間に合うという見苦しい到着になってしまい、予習不足を反省しましたm(_ _)m 予約したのは お寿司15貫、おつまみ2品、お椀+お酒が含まれる おまかせ+ペアリングコース 13000円 です。この日のお品書きは以下となっていました。 ●ペアリング:プレミアムモルツ/ハイボール/サワー 1.まぐろ巻き 2.本日のおすすめ白身 3.北寄貝 ●ペアリング:グロットロ・モンテクッコ・ロザート 4.にしん 5.金目鯛 6.甘鯛 ●ペアリング:カラニカ・フラッパート 7.小肌 8.かつお 9.白いか ●ペアリング:日本酒飲み比べ2種 10.海老天海苔巻き 11.本日のおすすめ鮨 12.のどぐろ ●ペアリング:バルベーラ・デル・モンフェッラート 13.中トロ 14.穴子15.かっぱ巻き まずは炊き立てのご飯に赤酢を切り込んだホカホカの酢飯を海苔で巻いたものを先付けがわりに手渡されます。切り立ての赤酢の酸味と風味を楽しむことで気持ちにリセットがかかってよい演出ですが、シャリの米はふっくら感がありながら一粒が際立っており、口の中でホロっと崩れる握り具合が素晴らしい!! 赤酢は7年発酵の與兵衛をベースにした独自ブレンドで、切り立てから時間が経つと風味の変化があり、おそらくネタの順序もシャリの風味に合わせているに違いなく、ディープなシャリの世界を覗いてしまったのでした。 最初のペアリングだけ3種類から選べるのでプレミアムモルツをチョイス、つまみとして自家製ひろうすとほうれん草の煮浸し、畳鰯とクリームチーズが出され、コースの箸休めとしても楽しめるようになっています。最初のまぐろ巻きは醤油漬け、塩締め、炙りなど中落ちなどをミックスして巻き、手渡しで供されました。異なるマグロの風味が重なり合って全面に出てくるのには驚きました。白身はきっちりと熟成されたスズキ、ねっとりとした食感と凝縮した旨みは言うまでもありませんが、ネタの厚みも重要な要素であることを思い知らされました。生の北寄貝は裏を出して供され、甘い磯の風味とシャリシャリした食感は生ならではの楽しみ方ですね。 次のペアリングはフレッシュな香りのロゼワイン、こちらは鮨との相性を考慮してイタリアワインと合わせるのです。鮨はにしん、金目鯛から変更になったメダイ、甘鯛です。生にしんには味付きの数の子が挟み込まれ、浅葱の薬味が添えられています。この浅葱が2時間擦ったもので不思議なことにニンニクの香りがするのです。薬味でこれだけ手をかける姿勢には脱帽でした。メダイは昆布締めされ旨味がすごいだけでなく、熟成によりさらに角が取れた風味となっています。甘鯛は蒸し鮨で銀餡と柚子で柔らかい風味の中、実は内部にカラスミが潜んでいて塩味と風味のアクセントになるという驚きの一品でした。 3つ目のペアリングはミディアムボディの赤ワイン、鮨は小肌、白いか、鰹です。小肌は酢は控えめでキレの良い塩味で魚が持つ香りも楽しめます。イカはそうめん仕立てでねっとりと甘く、意外に赤ワインとも会うのにはビックリでした。そしてこの赤ワインと一番合うのは鰹でした。二度にわたって燻製された鰹のスモーキーな赤身の風味とワインが激合いでした。 4つ目のペアリングは日本酒飲み比べです。鮨は海老天海苔巻き、サワラ、ノドグロです。海老天の海苔巻きは初めていただく想像もつかない鮨ですが、甘辛のタレと天麩羅とシャリのバランスがよく、海老天だけでも尻尾までいただける大変手がかかった一品でした。サワラは香りがよく、長崎のノドグロは脂がのって噛みしめると旨みが口の中に溢れ出るもの、日本酒飲み比べはどちらも甲乙付けがたいペアリングでした。 最後のペアリングはフルーティーな赤ワイン、鮨は穴子、中トロ、かっぱ巻きです。穴子は安定の対馬産、穴子が持つ味を引き出すタレが秀逸、中トロは熟成されて、旨味だけでなく鮪では珍しい甘味すら感じられます。かっぱ巻きは胡椒が一振りしてあり、一気にキレの良い最後のリセットとなる流れはさすがでした。留椀はしじみと三つ葉の味噌汁で、温かい緑茶とともに目眩くコースを終えました。 こちらは日祝はランチ営業もあるそう、完全予約で昼呑みなんて最高ですね。いつかトライしたいと心に決めました

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東京都

焼肉

Mihoko Kumagai

ちょっといいことがあった日、こんな日は美味しい焼肉でお祝いです。ということで、久しぶりに大門さんのお店でお肉を焼くことにしました。ここのところずっと「おうちで小門」だったのでワクワクです‼︎ この日は車だったので ノンアルコールビール で乾杯‼︎ 相方はもちろんビールですσ(^_^;) まずはベジタブルファーストでおそらく初めてオーダーする大門サラダ 750 円、フルーツテイストのドレッシングが激ウマです。しかも野菜が新鮮、シャキシャキ感もgood‼︎ いいですねぇ、このスタート(^ ^) あまり時間もないのですぐに焼き物に移りますが、お肉はこちらの名物の これだけでい~セット 4450 円、それに ネギ焼き 370 円、松なめこのホイル焼き(お値段失念) にしました。お肉のセットは黒毛和牛肩ロース、黒毛和牛A5カルビ、オーストラリア産タン、三元豚(味噌)という豪華絢爛な盛り合わせなのです。ワインだれに潜らせてロースターでサッと焼き、お好みで胡椒などをつけていただくのです。もう最初のタンから悶絶級の美味しさが口の中に広がり、今宵こちらに来られたことを感謝しました。肩ロースはA3ランクらしいのですが、薄く全体にサシが入っていて柔らかく、カルビはとろけるような脂の甘みと肉の旨味が見事に融合して、脂のクドさ重さは皆無、いくらでも食べられそうな自分が怖いσ(^_^;) 豚肉にいく前に自家農園のネギを焼きます。皮が真っ黒くなるまで焼き、外側を剥がすとトロリとした長ネギの白い身がでてくるのです。これが甘くて、塩、胡椒でもよし、味噌でもよしという優れものでした。松なめこのホイル焼きは蒸し焼きになったキノコの香りが最高、塩胡椒でシンプルにほのかな松茸の香りを楽しみました。そして味噌豚、少し焦げた味噌と豚の脂のハーモニーは肉のトリを飾るのにふさわしいもので、名残り惜しいですが焼き物を終えました。 〆は しばちゃんリゾット 830円、地鶏の丸一羽でとった白濁したスープの雑炊は優しく滋味深く、大将と女将のお人柄そのままな雑炊に癒されました。 飛び込みにも関わらず、テイクアウトでてんやわんやな現場にお邪魔してしまいましたが、いつもの笑顔で迎えてくださった大将と女将さんのホスピタリティには、本当に頭が下がります。また以前のように大人数で集まりたいと思う反面、この心地よさと美味しさを独占したいなんていう贅沢を取っておきたいという、複雑な心境です。また近々お邪魔します‼︎ #人生には飲食店がいる

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東京都

インド料理

Mihoko Kumagai

今まで気がつかなかった美味しいビリヤニのお店があるとのことで、夕食がてら行ってみることにしました。場所は神保町駅から徒歩5分程度、幹線道路から1本奥まったところにあるため、とても静かな場所です。間口はあまり大きくはありません。店内は地下もあるようで、思いの外大箱のようです。 おひとり様なのでカウンター席を取りました。ビリヤニは注意が必要なのです。マトン、チキン、フィッシュの日替わりなので、お目当てのものが食べたい時は、あらかじめTwitterで流れるその日のビリヤニ情報を確認します。この日はフィッシュで マス(ベンガル語で魚の意味)ビリヤニ 1590円、それに バングラサラダ 440円にしました。 まずサラダが運ばれてきました。見た目は色とりどりの野菜のピクルスのような感じですが、マスタードオイルに漬け込まれていて酸味はマイルド、野菜の味とマスタードのピリッとくるテイストが特徴です。これはビリヤニともよく合いますね。お目当てのビリヤニも運ばれてきました。銀色の壺風のボウルにたっぷりと盛られていて、所々に魚の輪切りが見えます。もちろんライタもついています。こちらのビリヤニはドムビリヤニと言ってカレーはかけないタイプのもの、2日間かけて準備し、肉や魚とゆっくり炊くものだそう、その分お米にしっかりと味が染みて、かつパラパラなのにしっとり感もある不思議な食感です。途中でライタをかけつつ味を変えて楽しみました。ごろっとした大きなブロックの魚も臭みはなく、香辛料をまとって出汁も出る、とてもいい仕事をしていますね‼︎ これは大変ハマりました。骨つきチキンのビリヤニも是非試してみたい‼︎ 日替わりのビリヤニは制覇したいメニューとなりました。次回はいつにしようか、今から予定を入れようかしらσ(^_^;)

Mihoko Kumagai

5年ぶりに訪れた女川、あの記憶を風化させないため、女川を含む沿岸地域に定期的に訪れることにしているのです。5年の歳月がもたらす変化は大きく、今ではほとんど当時の荒涼とした区域は無くなっていました。 石巻から女川に入り迎えたランチタイム、復興のシンボル的なシーパルピア女川の中にある海鮮丼専門店に伺いました。女川には人気の海鮮丼のお店がいくつかあり、以前は少し離れた場所で仮設店舗だったのですが、2店がテナントでこちらに移ったようです。 いただいたのは 明神丸大漁丼 3200円、マグロをメインとしてイクラ、ウニがのったフルオプション丼と言ってもいいかもしれません。ビンチョウ、赤身、中トロ、ネギトロという鮪つくし、分厚い切り身が艶々し身も締まっているなかなかのマグロたちです。ウニとイクラも鮮度抜群、量もマグロに隠れて地味に見えますが、実はかなり盛りがよく大満足でした。お値段的には若干観光地価格になってはいますが、鮮度の良い山盛りの海鮮丼なので価格的な違和感は全くありませんでした。 女川はマグロだけでなく秋刀魚もよく上がるそう、帰りに秋刀魚の丸ごと一夜干しを買って帰りましょう。少しでも人が集まって被災地が真の復興を遂げるまで、また訪れようと思って帰路につきました。

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千葉県

ビアバー

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暑くなってきたこの季節、珍しく家人が「夜は美味しいビールを飲みに行こう‼︎」と言い出し、それならば地元の中でもかなりマニアックなビールを揃えているカフェダイナーのこちらしかありません‼︎ 徒歩15分の散歩をしながら伺いました。 まずはこの店の看板ビールである マルエフ(ラージ) 600円 で1週間お疲れ様的な乾杯‼︎ お通し 250円 はマグロのカツで、これだけで一品料理になりそう⁈ 早速すぐできるメニューから アジのトマトソース煮 450円、シメサーモン 450円 をオーダー、本当にすぐきました(^ ^) 小さめのアジを圧力をかけて煮込んでいるらしく、骨まで食べられる柔らか、しかもトマトソースが美味しいのでスープのように飲んじゃいました。シメサーモンは軽く酢締めしたサーモンをルイベ風にしたもの、玉ねぎに白醤油をかけて少し塩味を加えていただくと、サーモンの脂が溶けてきて塩味の玉ねぎと合わさってなかなか美味しい‼︎ 簡単な組み合わせですが白醤油がポイントですね。 ビールは店舗にしか卸さないガージェリーというブランドから エックスエール 780円 にし、アテは ウツボの竜田揚げ 1300円、ながらみ 640円 と海鮮が続きます。ながらみは九十九里の貝で最近はあまり取れない幻の貝だそうで、初めて見ました。茹でて出されましたが、小さいのに貝の味が濃いのが印象に残りました。ウツボの唐揚げはふっくらしていて淡白だけれど独特の風味があって美味、まさか地元でウツボが食べられるとは思いませんでした。 ここでビールはスタウトに変更、つまみも肉系に移ります。イノシシのボロニアソーセージ 360円 に 鹿のチョリソー 570円 です。そうなのです、このお店ではジビエが食べられるのです‼︎ そしてマスターの師匠のお店のビアライゼ直伝の メンチカツ 1150円 も外せません‼︎ イノシシののソーセージは肉の味が濃く、これだけで味を楽しむべきもののようです。鹿のチョリソーは山の香りを纏った上品な味わい、これもチョリソーのスパイシーさよりも肉の味を楽しむものでした。 〆は鹿肉の ボロネーゼ 1300円、ペッパーでキリッとアクセントがついた大人の味で大満足‼︎ マニアックな料理とお酒が地元で楽しめる幸せを噛み締めました(^ ^) ぼちぼち休日の夜は人が戻り始めているとのこと、平日はまだ暇なのだそうです。今回は平日の夜だったのでも私たちだけでした。その分ビールお話しなどマスターとの会話も楽しめて、こんなお店がある我が地元はもっと盛り立てていきたいと思います。

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千葉県

カフェ

Mihoko Kumagai

いつもワインを大人買いするお店の近くで見つけたお洒落なカフェ、この日はブランチを兼ねて、ワイン屋さんの前に伺いました。駐車場は店の前に5台分あります。前向き駐車推奨ですが、エコカーが増えているので次第と共になくなる慣習ですね。店の入り口は奥まっていて、古民家風のアプローチを通って玄関があり、入ると薪ストーブやパンやスイーツのショウケースが迎えてくれます。店内もアンティークの調度品やオブジェが配置された落ち着いた空間、キッチン前にはカウンター席、奥にテーブル席があり、こぢんまりとしていますが居心地の良いインテリアに囲まれ心が和みます(^ ^) 私が選んだのは ベーカリーランチ1250円、ビシソワーズ、ラタトゥイユ、シーザーサラダにベーカリーを2種類選べるのでカンパーニュ(リエット)とダブルチェリーマフィンにしました。相方はフォカッチャランチ1200円 に追加で カンパーニュ(キノコ) 200円でした。どちらも選べるドリンクがつくのは嬉しいですね。ドリンクはこちらのスペシャルティーコーヒーから「雲のブレンド」にしました。 おしゃべりしながら待つこと10分、プレートになったセットが運ばれてきました。素敵なビジュアル、かつパンの香りがとても良くて、テンションが上がります。ビシソワーズは濾してあり口当たりがとても滑らか、これは手がかかっています。ラタトゥイユは大きめのカットの野菜で量は少なくても存在感は半端なく感じられます。シーザーサラダはピンとしたレタスがシャクシャクしてドレッシングもgood‼︎そしてベーカリーのリエットは、カンパーニュの香りとポークリエットのハーモニーが素晴らしい‼︎ このカンパーニュはあれば買って帰りたいくらいです。そしてオリジナルブレンドのコーヒーで期待を超えるランチが終わりました。 パンは全て自家製、カンパーニュがとても味わい深くてあって美味しい‼︎これならリエットだけでなくコンフィチュールや蜂蜜、フルーツなんかもいいかもしれません。雰囲気よし、料理よし、マダムの気配りもよく、とても居心地が良いカフェでした。これからワインを買いに行くのが楽しくなりそうです(^ ^)