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Mihoko KumagaiさんのMy best 2019

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東京都

炭火焼き

Mihoko Kumagai

銀座6丁目の交詢ビルに昨年開業した肉割烹です。店内は明るい白木調の内装で清潔感のある温かみを感じるもので案内された席はカウンターの板長さんが良く見える特等席!!このカウンターに使われている桜の一枚板は長さも厚みも素晴らしい銘板で、インテリアや調度品、カトラリーに対してかなりこだわりをお持ちであることがうかがえます。 お料理はお品書きにあるコースのみですが品数を減らしてお肉多目にもできるとのこと、初めての私たちは色々と楽しみたいということで品数はそのままにしました。コースはお肉の種類で値段が変わるので、最初に炭火焼きにするメインのお肉と土鍋ごはんに使う米を選びます。サーロインかヒレで迷ったのですが2人の好みの間をとって多少脂の多い銘柄牛(山形牛)のヒレを、土鍋ご飯には相方の意見で長野県川久保米穀のコシヒカリを選びました。 まず、ウェルカムドリンクとしておちょこに1杯分の薬草のお粥が出された後、乾杯用の食前酒として自家製の山葡萄酒が注がれます。やや土の香りが残る葡萄酒はワインとも違う自然の味でした。 料理が始まるときにシャンパンで軽く乾杯!! 本日のお品書きは以下のものです。 ・河豚の茶碗蒸し ・和牛タン 生ハム仕立て ・キアニーナ牛の炙り ・鳥の白味噌仕立て ・和牛サーロインのしゃぶしゃぶ すっぽんのスープにて ・丸吸い すっぽん安平 ・八寸 黒豆/松前漬け/田作り、牛寿司、子牛の炭火焼、ハチノスのトマト煮、自家製ローストビーフ ・和牛と河豚の白子揚げ 柚子塩 ・厳選黒毛和牛炭火焼き ・食事 土鍋ご飯、赤出汁、香の物 ・白玉ぜんざい ・抹茶 お肉までの料理はどれも素晴らしいのですが印象に残ったのが初めていただくキアニーナ牛、イタリアの白い巨牛で育成数が少ない希少な牛肉で最近輸出が解禁されたとのことで、カブリの部位を軽く炙り芽キャベツと菜の花を添えてブラックペッパーソースに自家製カラスミとパルミジャーノを削って散らした大変色彩の豊かな一皿で、サシが入っても締まった肉質が楽しめます。 もう一つ印象に残ったのは八寸のなかのムース状になった生のカラスミをソースがわりにしていただく肉寿司で、カラスミの塩気と旨味が牛肉にすばらしく合うことを発見!!また和牛と白子の揚げ物は茹でた白子を薄切り肉で巻いて薄く衣をつけて揚げたもの、白子の風味を感じられるよう牛肉との配分が工夫されているそうで、外側はパリッと、中はフワッととした仕上がりでねっとりとした白子がソースのように牛肉に絡みつきます。 メインの炭火焼きの付け合わせは春菊とからし菜の酢味噌がけ、薬味類は石川県すずの塩、生胡椒の塩漬け、九州の丸大豆醤油、フキノトウと味噌のソースです。すいぶん前から炭火で火入れしていたヒレ肉が一口大にカットされ、静岡の本山葵と北海道の山山葵とともに供されます。まずは山山葵と塩で一ついただくと、口の中で山葵の香りとともに温かいヒレ肉が溶けていくのです。これがヒレ肉か?と思う艶やかさとジューシーさと甘味すら感じる肉の味は初めての体験でした。薬味はどれも肉の味を損なわない配慮がなされたもので、特に塩漬けの生胡椒の風味がよくて大変おいしく、これはご飯のお供に少し残しました。 肉のおいしさで我を忘れてしまったところに、日常に戻る準備をするがごとく土鍋で炊いたご飯が出ます。大粒のコシヒカリは表面はピカピカ、底にはうっすらとおこげがあり、赤出汁も含めてこの組み合わせは日本人でよかったと思える瞬間ですね。食べきれずに残ったご飯はお持ち帰りでおにぎりにしていただきました。 最後の白玉ぜんざいは最中の皮を器にして生クリームと白玉、苺にぜんざいをかけたもので、デザインと発想が斬新な和スイーツでした。 お料理のすばらしさは言わずもがななのですが、随所にこだわりがあり焼き場やしゃぶしゃぶのコンロは京都の陶芸家による陶器製の特注品、桜のカウンターは落ち着いた雰囲気を出すためにニスを落として木肌を楽しめるようにしたり、スタッフには通訳(イタリア、英語、中国語)の方もいらっしゃるそうです。小さいですが個室も完備され、プライバシーが欲しいときにも利用できます。「もてなす」という意味をつくづく考えさせられました。 板長さんはもともとはイタリア料理の出身だそうで、八寸の中に組み入れられたトリッパや白味噌クリーム仕立てなど洋を取り入れながら和を追求していき、それがまた新しい流れを作っていくのだと思います。開店してまだ1年だそうですがほぼ1か月単位でメニュー構成を変えていくとこのとで、今後も注目していきたいお店の一つとなりました。 #和と洋の融合

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岐阜県

炉端焼き

Mihoko Kumagai

今回の遠征の目的地は、フランスの「ラ・リスト」で世界レストランランキングにてトップ10位ランクに格付けされ、郷土料理賞も受賞した岐阜県瑞浪の名店です。一見さんお断りとのことで、今回ご縁あってリピーターの方に連れて行っていただいきました。 お店は駅から送迎バスに乗って30分、最後はかなりの急坂を上がったところにある古民家です。もちろん周囲は真っ暗ですが、ここだけ優しい灯が灯っていて雰囲気満点、期待度Maxです!! 囲炉裏のある部屋に通されると、すでに串打ちされた丸々とした鮎が炭火を囲んで並べられ火が入れられています。見ただけで全員のテンションが数レベル上がったのがわかるくらいで、これが出てくる時が楽しみ!! 部屋には担当の職人が付き、焼きやドリンクの手配などを全て取り仕切っていただけるのです。お客さんの前で焼けるようになるまで修行の日々なのだそうです。 最初はお勧めのサンセールとし、これからの素晴らしいひと時に乾杯!! 前菜は2品、盛り合わせと蜂の子です。盛り合わせはジャンボなめこをポン酢で和えたもの、ほうれん草のナムル、甘長南蛮の煮物で、新鮮な野菜をここでアピールです。蜂の子はクロスズメバチの蜂の子と蜂を醤油と生養と一味唐辛子で佃煮のように炊いたもので岐阜の郷土料理だそうです。和テイストのスバイシーな蜂の子をチビチビいただきながらだと日本酒が危険なくらい進みそう!! 次のお造りはホウライマスという虹崎の突然変異が定着した無班のマスです。養殖ものだそうですが、きれいなサーモンピンクのねっとりした舌触りとキメの細かい身は脂が甘く上質なマスの刺身でした。 いよいよ目の前の囲炉裏でずっと炙られていた落ち鮎の登場です!! ドリンクはもちろん日本酒にチェンジ、卵をたっぶり抱えた雌の鮎は飾り塩のヒレもつまみになります。タデ酢をつけてほのかな苦味と共に滋味あふれる川の幸を堪能しました。 川の後は山の幸とばかり、次はキノコの天ぷらの盛り合わせです。キノコはヤナギ松茸、黒飽茸、たもぎ茸、紅ヒラタケ、松茸、白まいたけで、抹茶塩をつけてこの順番に食べるとだんだんキノコの味が濃くなるのです。まさに秋の恵の味です。 天ぷらを頂いている間に炙られていた小ぶりな雄の鮎の開きは、身の味が濃く雌とは異なる奥深い鮎の身の香りと味が楽しめます。雌雄の鮎の食べ比べというなかなかできない体験をさせていただきました。 ここで再び天ぷらです。今度は味女ドジョウ、イノシシの肉団子の獅子ポール、インカのめざめという凝縮した旨味のオンバレードで、ピリッとした刺激の七味塩でいただきました。この獅子ボール、肉の味の旨味と香りにぴっくり!!今まで食べてきた獅子肉とは別物です!! そして松茸!!秘伝のタレで香ばしく焼き上げられた丸ごと1本の松茸は、縦に割くとしっとりした白い地からもうなんとも言えない香りが立ち昇り、噛めばジュワッと広がるエキスが堪りません!! ここから怒涛の焼き物の始まりです。最初は熊本産のいのしし、串打ちされた厚くスライスされたバラ肉は見るからにねっとりした脂身と滑らかなピンク色の赤身が入り混じった美しい肉です。これを秘伝のタレに何度も浸しながらじっくりと炙っていき、カットして供されます。もう香ばしさだけでお酒が飲めてしまうくらい麗しい香りですが、特筆すべきはなんといっても肉の柔らかさととろける脂の味の良さに尽きます!! 獅子ボールと同じく、今まで食べやすいと思っていた獅子肉とは別次元でした。 次はエゾシカのサーロイン、同じように赤身肉をタレに浸しながら炙ったものはまさにステーキと言ってもよい仕上がりで、これこそ天からの恵みを最大限に引き出した一品でしょう‼︎ 最後は天然鰻、かば焼きになった鰻は小ぶりなれど脂がのっていて、パリッと焼かれたものを口に含むと中はホロホロとほどけるようなふっくらした身がすばらしく、タレを少しかけた白飯といただけばそれは賛沢なウナギ井、もう言葉も出ません。 〆は秋の味覚の王道のきのこ雑炊でした。土鍋で運ばれた雑炊は出汁とキノコ類と三つ葉の香りがたち、この部屋だけ秋一色に染まりました。 秋はキノコを中心にした内容ですが、夏は鮎や鰻、秋冬はジビエと、その季節で最高の材料を高度な仕込みをもって仕上げる炭火焼は、ミニマルな調理法で素材の持つそれぞれの味を極限まで引き出す最も賛沢な食べ方を示しているのかもしれません。素晴らしいのは料理だけではありません。焼きの技を披露しながら場を仕切る部屋付きの職人を配した接客も大変楽しいものでした。食は素材との一期一会、食は芸術、食はエンタテイメント、食は生きる喜び、そんな言葉をすべて体験できた素晴らしい夜でした。 #ジビエ #一見さんお断り

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東京都

日本料理

Mihoko Kumagai

葛西に蟹や海鮮が食べられる驚愕の割烹居酒屋があるというお誘いを受け、これは受けて立たねばならないと、参加しました。場所は西葛西駅から徒歩15分、環七近辺を運行するシャトル7のバス停からは徒歩5分と、なかなかどこからも遠いのねσ(^_^;) 今回は私だけが初めての訪問ということで、全員女将さんおすすめの 当店一押しコース 6800円/1名(全て税別) とし、絶対に食べたかった 特製かにグラタン 1200円、白子ポン酢 1500円 を単品で追加してシェアすることにしました。 コースの内容は ・お通し ・刺身盛り ・たらばがに ・函館蒸し ・銀だら味噌漬け ・かにサラダ ・かにコロッケ ・かにメシ ・かに汁 ・水菓子 です。 まずは泡で乾杯‼︎ お通しは マグロブツと長芋千切り という王道なスタートでした。赤身のマグロブツはしっかりとした歯ざわりで香りもよかったので、この後の料理が楽しみです(^ ^) 刺身盛りはぶ厚い切り身で食べ応えがありますが、イカの新鮮さにはびっくりです。刺身に対する板長の仕事ぶりも素晴らしく、こちらで食べ慣れてこれが当たり前だと思ったら人間おしまいかも、と思うくらいでした。 メインのたらばがには見事な脚が2本、しかもずっしりと重いのです。身は詰まっており、重さはかにの身に含まれている水分ではないことがわかります。脚はたかだか4cm弱の太さで15cm程度の長さですが、この太さでぎっちり詰まった身を2本いただけばもう十分と思える内容です。 この後の運ばれてきたのは白子ポン酢、皆の食べ進み具合を見て絶妙なタイミングで出していただけました。ふっくらとした白子はねっとり甘く、ポン酢もまろやかで大半美味しい‼︎ ここでかにグラタンが登場、あまりのチーズとソースのよい匂いに一同悶絶、ずっしりと重いグラタン皿に驚愕、スプーンで中を切り開けばかにの脚がほぐさずに入っていて大感動、もちろん一口食べたら熱さでハフハフしながらもかにの旨味が移ったベシャメルソースとチーズとマカロニのコラボにノックダウンでした。これだけでもまた食べにきたい‼︎ こってりしたミルク系の後にはコースの一品である銀ダラの西京味噌焼きが出され、先ほどの興奮を抑えてくれる大人の焼き物でした。すぐに運ばれてきたのは汁ものにもなるくらい柔らかな仕上がりの函館蒸しで、上品な出汁がとても美味しい‼︎ 板長の包丁裁きの凄さが垣間見えるかにの剥き身が添えられたかにサラダでさっぱりしたあとは、この日の2つ目のメイン、噂のかにコロッケです。私はまさにこのためにこちらに伺ったようなものです。ふっくらとした俵形のかにコロッケ、蟹の足がまるごと入って旨味たっぷりのポテトとクリームで中はねっとり、外はサクサクした食感と味が素晴らしい‼︎ホワイトソースが溢れてくる洋食屋のカニクリームコロッケとも違う、お箸で食べるべきコロッケでした。何の変哲もない形状からは想像できない美味さが体験できる必食ものです‼︎ またお土産にもできるので、その場で3個セットを頼んだのは言うまでもありません(^ ^) お食事はかに飯とかに汁、かに飯はぎっしりとほぐし身が敷き詰められご飯が見えませんσ(^_^;)かに汁にも身がぎっしり詰まった脚が入っていて、かに尽くしとはこのことを言うのだと確信しました(^ ^) 最後は銘柄は失念しましたがとても甘い苺だけの素材を活かしたシンプルなデザートで終了です。 笑顔が素敵な女将さんのきめ細やかな心配りが素晴らしく、板長さんの仕切りもよく目が行き届いていて、単品とコースを混ぜてしまったにも関わらず絶妙のタイミングで配膳されます。こういうサービスの良さは滅多に出会えません。素晴らしいの一言に尽きます。 最近は日本酒の種類も増えたようだとよく行かれる方が言っていました。次は晩御飯としてかにグラタンを1人独占して食べに行きたいな‼︎ #蟹尽くし

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スペインで七つ星を取ったマルティン・ベラサテキ氏が展開するセカンド店です。バルセロナとサンセバスチャンでミシュラン3つ星、こちらのミシュラン1つ星で7つ星です。グラシア通りに面し、世界遺産のカサ・ミラから徒歩3分、カサ・バトリョにも近く、モニュメントホテルの中にあるため殆どの店が閉まる日曜日でも開いているので、利用しやすさは抜群のレストランで、なおかつガストロノミを取り入れた料理を楽しめます。 こちらは地中海からインスピレーションを得た創作料理で、アラカルトとコースがあります。下調べしたらコースは量が多くて大概の日本人は残すか食べ放題のブュッフェのような感覚に陥るのでアラカルトを勧めていますが、やはりここはシェフのストーリーを楽しむべく、コースにしました。5皿から9皿まで選べるというシステムで、スタッフに相談して7皿としました。スタッフ曰く、9皿はスペイン人でもかなり無理があるとのこと、これはどうなることやらσ(^_^;) パン:名物クロワッサンと2色のバゲット 第1の前菜:マスタードムース ムール貝が添えられたマスタードのムース、グリーンペッパーの風味が爽やか‼︎ 第2の前菜:タラのすり身のクロケット クロケットの中が液状でビックリ‼︎添えられたタラのスライスチップは柚子ソースで。溶けるクロケットとパリパリ感のチップの対比と柚子のオリエンタル風味が絶妙‼︎ 第3の前菜:牡蠣の冷製 凍らせたキュウリのすりおろし、ホースラディッシュのムースソースと共にいただく牡蠣は低温でシットリと熱処理? 付け合わせもソースも合わせていただくのですが素材の組み合わせが想定外‼︎ 第4の前菜:タコのカルパッチョ サラダ仕立て アボカドムース、マンゴームースを下におき、カラフルな野菜をたっぷりのトマトジュレをソースでかけていただく新感覚のサラダ、ムースと野菜の口当たりも新鮮‼︎ 第5の前菜:オックステールのラビオリ トリュフとポルトのソース マッシュルームなどを添えて 一見するとUFOかと思う外観のラビオリ、これがオックステールかどうかはわかりませんでしたが、濃厚なビーフとソースの重厚なハーモニーは一口サイズのラビオリからは想像できないインパクト‼︎ 魚:シーバス、セロリのムース、小魚の素揚げ 魚の皿は、英語力のなさで聞き取れなかったのですがなにかの肝をベースにしてゼラチンで覆ったソースを添えて白身魚をムースとともにいただくもの、小魚の素揚げは食感のアクセントだけでなく、凝縮された魚の風味が淡白なシーバスにパンチ力を加えて魚感が一気に強まるという、想像もできない組み合わせが素晴らしい。 メイン:サクリラムのテリーヌ、チキンの照り焼き風ソテー 枝豆と枝豆のムース ほんの小指の先ほどのテリーヌは濃厚なラムそのもの、チキンはオリエンタルな照り焼きですが食感がミルフィーユみたいな感じで枝豆も鮮やかな色とソースとしての役割もあり、よくわからないけれど結果美味しいというしかない一皿。 プレデザート:青リンゴときゅうり、メロンのダイス ジンベースのソースがかかった果物の甘みときゅうりの青さが絶妙な、、、、なんと言ってよいかわからない爽やかかつ複雑なテイストは初めての体験‼︎ デザート:シナモンアイス ギャルソンは一言で「シナモンアイスクリーム」と言いましたが、パンプキンのタネ、コーヒームース、チョコレートという脇役とアイスクリームが渾然一体となって食感とテイストの組み合わせの妙を感じる一品。 アミューズ:ココナツマシュマロとアーモンドチョコレート エスプレッソのお供のアミューズは軽く、重く、甘く、コクがあり、食べた後に相反する食感と意外なボリューム感を感じる不思議かつ甘い時間を過ごす緻密な設計を感じるまとめでした。 前菜の皿数で価格が変わりますが、ワインも皿に合わせて変えて数杯いただいて2人で約220€、星を持つレストラン・ガストロノミックとしては破格のコスパで驚きました。7皿という皿数について言えば、最初は一皿のポーションを見て「えっ?これだけ?」という印象を受けましたが、結果として最後のコーヒーを飲み終わったらかなりヘビーなものであったことを思い知らされました。サービスも申し分なく、貴重な経験ができたことに感謝です(^ ^) #ミシュラン #バルセロナ #スペイン

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千葉県

フランス料理

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家人のお祝いを兼ねて、久しぶりに地元のフレンチに一家集合で食事会でした。毎年この時期のシャンパンフェアに合わせての訪問です。メニューはこの時期の特別コース1本になり、フルか肉、魚どちらかのライトかの選択になります。もちろん我が家はフルです(^ ^) まずはヴーヴクリコで乾杯‼︎泡が綺麗です(^ ^) コースの内容は ・夏の前菜の盛り合わせ ・野菜の冷製スープ ・お魚料理 豊洲市場からの鮮魚のお料理を夏野菜と供に ・お口直し ・お肉料理 和牛・仔牛・仔羊などからお好きなものを ・パン ・デザート ・コーヒーか紅茶、ハーブティー と例年の通りですが、それぞれの皿は毎年趣向を凝らしているので楽しみ(^ ^) 前菜はとうもろこしのプリン、キャビアとサワークリーム トマトのマリネ、バナメイエビのマリネ、生ハムと桃という季節感を感じる取り合わせです。プリン仕立てのとうもろこしが甘くていくらでも食べられそうσ(^_^;) かぼちゃの冷製スープは暑い季節に合うようさらっとした仕上がりが素晴らしい‼︎ 魚料理は鯛のポワレをチョイス、付け合わせの紫白菜とピーナツ南瓜、ホワイトアスパラガスがしっかりとした野菜の味で苦味、甘み、口当たりなどがコクのあるポワレのソースとマッチして全体のバランスがとてもよい一皿となっていました。 お口直しの洋梨のソルベの後はメインの肉料理です。 肉料理はアラカルトからも選べるので、ちょっとお値段は追加となりますがシャラン鴨のコンフィにしました。エトフェ(窒息鴨)なので血液が体内に残るのでコクがある肉となります。低温調理後にコンフィしてあるので、肉はホロホロですがしっかりと肉の味が出ていてソースも最高‼︎ 鴨の仕入れがある時にしかできないお皿なので大満足‼︎またカスレとズッキーニの付け合わせも素晴らしく、特にズッキーニは蒸気オーブンで熱を加えたあとにリコッタチーズと枝豆をあしらい、さらにオーブンで軽く温めるという、これだけでご馳走になると思いました。 スペシャルデザートは盛り合わせですが、今回初めていただいたゴルゴンゾーラのジェラートが秀逸、レモンプリンは安定のさわやかな味で最後を決めました。 この日も最初のパンは自家製でしたが、年々進化しているのが素晴らしい‼︎パンだけでなく、食材の扱い方、組み合わせ方に対しての研究心旺盛なシェフならではの冒険も随所に現れていて、毎回あっと驚くお皿に出会えるのはこの上ない幸せというものです(^ ^) #彩り豊かなフレンチ #素材にこだわり #料理法にこだわり

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福岡県

居酒屋

Mihoko Kumagai

今回の遠征の夜に行けそうなオススメのお店はないか?と、博多在住の後輩に聞いていくつかあげてもらった中の一軒です。こちらは博多の中で人気がかなり高くなってきている創作居酒屋だそうです。3名で席のみ予約して伺いました。 店内は囲炉裏端のように厨房を大きく囲んだカウンター席と周囲にテーブル席を配置しています。我々は予約が遅れたためテーブル席となりました。 乾杯はこちらの名物である 日本酒カクテル「みかん」 700円(全て税別)!! 超ジューシーな半割りのみかんを絞っていただきます。これは美味しい!! 絞った後のみかんも皮をむいて普通にいただきました。お通しは熱々の おいなり、その場で山山葵を擦りおろしていただきます。清涼な刺激が出汁を吸ったいなりをシャープにしてくれます。この食感は初めてのもので、料理への期待Maxに高まりました。 すぐに食べられてこちらの名物である コールスロー 600円、呉豆腐 600円を先にオーダー、すぐに運ばれてきました。コールスローは自家製マスタードがトッピングされてタワーのようにそびえていますが、実は中に卵が隠されていて手がかかっています。呉豆腐は特性醤油を少し垂らしていただくのですが、大豆の香りが感じられトロトロの食感も優しい豆腐でした。 連れの「刺し身が食べたい」に合わせていただいたのが うに付き刺身盛り合わせ 1500円@1人前、本マグロ、さばの棒鮨、さわら、石鯛、うに、穴子、くじらという豪華な内容です。穴子とさわらは軽く炙ってあり、塩でいただきます。穴子の刺身は初めてで、鱧のように骨切りされているようで臭みもなく淡白ですが歯応えのある刺身を楽しめました。醤油は小壺に入っていて刷毛で塗っていただくのも斬新ですね!! 続いて天ぷらです。野菜を中心に1つずつオーダーしたのですが、面白いのが「かきピー」なるもの(^ ^)牡蠣をピーマンに詰めて天ぷらになっています。大ぶりな牡蠣の磯の香りがピーマンの青みとマッチして意外なコラボを楽しめます。これはアイディアだわ!! と、ここでスタッフが炊き上がったご飯を土鍋ごとフロアでお披露目、「欲しい人手を挙げて!」という掛け声にフロア全体で全員が挙手、ここではご飯は炊き上がり時間が書いてあって、そのタイミングでご飯をオーダーするのです。もちろん我々も参戦し、香の物と白ご飯でしばし日本食の基本に舌鼓を打ちました。ご飯が美味しいので 明太子 600円 と 正油豆 500円 もご飯のお友でいただきます。正油豆はお酒のお友としても最高かも? いよいよこちらのメインである くわ焼き 1400円 と お酒の〆のアテとして 出汁巻 600円です。くわ焼きは鴨と糸島産クレソンのすき焼き風の鍋で、脂ののった鴨とクレソンという王道の組み合わせをすき焼きにして卵黄にからめていただくという、これが美味しくないはずがない、という絶品ものでした。もしかしたら自宅でもできるかもしれない、などという妄想をしながら美味しくいただきました。出汁巻は卵より出汁がお多いのでは?と思えるくらい出汁が滴る上品な味わいでした。 これだけ食べて1人あたり4〜5杯程度のお酒をいただいてお会計は7000円程度@1名という、大変リーズナブルなお値段でびっくりです。最後はスタッフが店の外まで見送りで出てきて、みかん飴をお土産で手渡してくれるのも、アットホームな感じでよかったです。博多に来たらぜひ立ち寄りたいお店に出会えました。 #生き生き働くスタッフ #オリジナリティのある料理 #みかんカクテル最高

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東京都

焼肉

Mihoko Kumagai

令和初の貸切での大門さん、今宵もまた大将の渾身のコースを楽しむ幸運に恵まれ、焼肉好きな面々がこちらに集いました。 もう見慣れたちょっとシブいエントランスをくぐると女将さんの温かいウエルカムで迎えてくれます。ああ、もうこの瞬間からトリップの始まりです。 毎回大将が練りに練ったコースですが今回のメニューは以下となります。 〜前菜〜 和牛のレバーと畑で収穫してきたニラを使ったレバニラ もやしとフキのナムル ~焼き物~ 黒毛和牛背ロース 黒毛和牛タンの4種盛り(タン先·タン中·タン下·タン元) とりの大葉巻き 広島県世羅から産直松なめこのホイル焼き ~サラダ~ ごま塩サラダorピリ辛サラダ ~焼き物~ ~赤身肉の食べ比べ~ 黒毛和牛ヒレ 黒毛和牛ランボソ 白金豚を使った手作りソーセージ 僕たちの畑から収穫した新玉ねぎ焼き 黒毛和牛A5リブロース タンのみそ焼き 白金豚のみそ焼き 毎回楽しみな前菜はナムルが上品な味わいで特にフキが美味しい‼︎フキをもやしと合わせることでアクがしっかり抜かれているのに野趣味を感じさせられ、淡い彩も美しい一品です。 すぐに焼物が始まります。牛は言わずもがななのですが大葉とともにいただく鶏がとても美味しくて、今までにないものでした。肉の色が白いのですが噛み心地が良いので産地を伺ったところブラジル産とのこと、ブラジルの鶏は平飼いで天然飼料で育てるところが多いので大手スーパーでも敢えて「ブラジル産」を謳って売るところもあります。その中でも特に厳選した肉を選んだとのことで、大将のこだわり炸裂ですね‼︎ もう一品驚いたのが松なめこです。大きななめこなのですが、カサの部分は味もぬめりもなめこ、ところが軸は太くて松茸の風味がある不思議なものなのです。これをきっちり6分間ホイル焼きにした後軽く鉄板で焦げ目をつけ、塩や醤油を少したらしていただくと、中から飛び出る味の濃い汁と松茸の香りとチュルッとした口触りが今までにない経験で、これはあと10本くらい食べたくなる美味しさでした。 焼物のもう一つの初ものは自家製ソーセージです。ほんのりバジルの風味がする絹引きソーセージは焼くと肉汁でプックリと膨らみ、そのままいただくと中から肉汁と香草の香りが素晴らしい‼︎とろけるようなリブロース、自家製味噌で漬けた豚肉など素晴らしいお肉のオンパレードを堪能しました。 もうお腹いっぱいなのですがこちらに来たら〆を頂かないわけには行きませんσ(^_^;) 出汁が素晴らしい コムタンクッパ(ハーフ) 550円 にしました。テールもちゃんと入っていて具沢山、かき玉もフワフワで気持ちもお腹も幸せ満タン状態でお開きとなりました。 いつもながら大将の独創的なコース仕立てには驚かされてばかりなのですが、今回初お目見えの箸置きはなんと大将の作品‼︎ 最近陶芸も始めたそうで、自家製農園、自家製味噌やタレに加えて自家製のカトラリーが揃うのも時間の問題かもしれません。どこまでも私たちの斜め上を行く探究心の塊なのですね‼︎ 毎回良い意味で期待を裏切られるクオリティ、ホスピタリティを保つのは容易なことではありません。私たちも大将、女将さんのもてなしにふさわしい舌と知見とマナーを持ち続けたいと思います。 #絶品 #最高のもてなし

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大阪府

とんかつ

Mihoko Kumagai

どうしても行きたいお店というのは、何が何でも予定を調整して行ってしまうのは私だけでしょうか? 大阪で高評価の誉れ高きこちらは私の宿題店の一つとなって久しく、ようやく伺う機会を作ることができました。 2週間前に予約の電話を入れたところ、1名しか席の空きはなく、時間も一番早い回かその次の回しかないとのこと、こちらでは入れ替え制ほどではないにしても、時間帯を区切って予約をとっていると思われます。人気店だし扱うポークも希少ブランドなので、予約時に料理も予約してしまいました。結果は予約しておいて正解、店に着いた時には外に張り出している看板のほとんどのメニューに「完売」の札が貼ってあったのでした。 名前を告げカウンターに案内されると、すでに水用のグラスとカツ用のトリュフ塩を散らした小皿がセットされていました。 予約したのはエペ限定出荷の 長野上田産 信州タローポークのサーロインロースカツ定食 2420円(全て税別) 、180日以上肥育のメス子豚のサーロインです。定食には岡山きぬむすめ白米、みそ汁、漬物、千切りキャベツが付いています。さらに「トッピング」という小皿料理を追加できます。せっかくなので コロッケトッピング 460円 からポルチーニのクリームコロッケをお願いしました。 オーダーが決まるとデトックスウォーターが注がれ、訪問時間が決まっているので準備はできていたようで、すぐに前菜が運ばれます。味噌ベースのバーニャフレッダ(バーニャカウダの冷たい版)で彩り豊かな野菜をいただきます。プレゼンテーションも美しい‼︎ 広くはないキッチンではじっくり時間をかけて揚げていますが実は秒単位でカツの調理が進んでいるようで、五月雨式で続々とみなさんのオーダーが出来てきます。シェフもスタッフも全員女性ですが、動きは統制が取れていて流れるようなサバキが素晴らしいと感じました。 私のオーダーがキッチンカウンターで盛り付けられているのが見え、トッピングが添えられて運ばれてきました。見るからに端麗なポークの断面が見えます。素晴らしい仕上がりに言葉も浮かびません。カツの仕上げにはオーブンを使っているのが見えたので、見ただけでわかるくらい衣の油がスッキリと落ちていました。塩をつけて一口いただくとシルクのような肉質に驚き、塩で肉と脂の甘さが際立つのに感動‼︎ これは上品で極上のカツです。東京でいただいた人気店のカツとは別の魅力があります。一言で言うなら「貴婦人のような」カツです。 添えられているキャベツと豆苗には卓上の大葉のモヒートドレッシングを使います。これがまた美味しい‼︎ クリームコロッケはポルチーニの香りと身を楽しめる逸品、カツとは異なる食感と野趣を感じるポルチーニの香りで、「トッピング」という名にふさわしくまさにアクセントとなりうる小皿でした。 デザートはバニラアイスのアップルシナモンソースがけ、選べるドリンクはアールグレイのアイスティーにしました。これも器も含めてプレゼンテーションに気が使われていました。アップルソースが季節の先取りでいいですね。 広くはないキッチン、多くはないスタッフ数から考えると、これだけの料理とプレゼンテーションのクオリティを保つのは大変だと思いました。ひとつだけ気になったのは、50分制のランチタイムなので、この内容だとややせわしなく感じることでした。お店のホームページを見るとワインも取り揃えているようなので、機会があればゆっくりできる夜も伺ってみたいと思います。 #上品かつ繊細

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青森県

魚介・海鮮料理

Mihoko Kumagai

今回のメインイベント、ぬいどう食堂のうに丼です。下北半島で一番のうに処だと思っています。昨年は前日の強風で漁ができず、無念のかぶき丼でしたが、今年はどうなることやら⁈ 朝電話すればうにの状況を教えてくれるのですが、私たちはあえて電話せず、現地でのサプライズとすることにしました。 店に着くと先着のお客さんがニコニコして席にいるのが見えます。おそらくこれは「アレ」があるに違いありません‼︎ 店に入り名前を告げると、「うに丼ね‼︎」という女将さんのお言葉、あ〜ここまで来て本当に良かった‼︎ テーブル席は満席だったので、私たちは座敷になりました。さほど待たずに うに丼 1500円 の到着です。ちなみに私だけご飯の量を少なめ、というリクエストをしたので、写真はご飯少なめでウニ普通のビジュアルになります。 こちらのうに丼の特徴は、掻き出したキタムラサキウニを温かい白飯にのせただけ、という大変シンプルなもの。醤油はかけません。海苔もありません。そのかわりうにの量が半端なく、生うにがご飯の上に2〜3cmくらいの厚さで敷き詰められていて、海水の塩気だけでお茶漬けのようにサラサラといただくのが流儀だと思うのです。うにを食べる時にスプーンが必要だ、と激しく思うのはこの店だけではないでしょうか?刺身、煮魚、ムール貝味噌汁までついた定食形式なのは変わらずで嬉しいものです。 ひっきりなしに電話が鳴り、当日のうに丼があるか確認がかかりますが、この日は予約のみで終わりとのこと、もし行かれるなら予約は必須です。続々と予約のお客さんがくるので、こちらも長居は無用、女将さんと少しだけお話して撤収です。 昨年のリベンジを果たし、今回のメインイベントが無事に終えられてホッとしました。女将さん、来年もうに丼を食べに行きますね(^ ^) #最強のうに丼 #女将さんがステキ

Mihoko Kumagai

古巣の五反田には昔から続いている寿司屋がいくつかあり、まだ五反田界隈にいた頃は同僚や仕事仲間とたまの贅沢を楽しみに行ったものです。そんな五反田にスタイリッシュな寿司割烹ができたという噂を聞き、早速伺いました。場所はソニー通りから一本入った裏通りにあります。昭和初期の雰囲気がある繁華街でお世辞にも上品とは言い難いですが、歩いていくと突如白木と黒でまとめられた入り口が現れ、ここだけ別世界のような感じです。 店内は広くはありませんが白木を使った清潔感あふれる和の内装で1階はカウンター席のみ、2階にもテーブルがあるようですが我々は大将の目の前の特等席でした。着席するや否やおしぼりが差し出され、流れるようなサービスを期待させます。 早速 プレミアムエビスマイスター 980円(全て税別) で乾杯‼︎ 本日いただくのは 大将おまかせ握りコース 12000円 です。お任せなのでお品書きは無く、説明を覚えられるかしら⁈ 目の前には箸休めの海ぶどうとわかめ、ガリが添えられた取り皿が置いてあります。この海ぶどうが絶品‼︎こんなにプチプチして潮の香りがして、私が今まで食べた中で一番のものではないかしら? まず最初に出てくるのはムラサキウニとバフンウニの握りです。大将から手渡されたムラサキウニはさらっとした食感、礼文島のバフンウニは味が濃く、2種類のウニのコントラストの印象を残す秀逸なスタートです。 次は 佐島の蛸の柔らか煮、山葵を添えてさわやかな風味となります。 ここでドリンクは大将に選んでいただき日本酒の「加茂錦」に移ります。 次はアワビの酒蒸し 肝のソース、大原産の柔らかなアワビにはたっぷりの肝ソースがかかっていますが、残ったソースにシャリをまぶす食べ方が斬新‼︎ お皿に残ったソースはもったいないなぁσ(^_^;) ここで趣向を変えて鯨の赤身刺しです。イワシ鯨だそうですが、肉々しい食感と味が寿司とは別世界に行くような不思議な感覚でした。 一転して次は宮城県産の石垣貝のしゃぶしゃぶ(ややこしいですよねσ(^_^;))で温かな一皿、ほのかな柚子の香りがする濃厚なゴマだれをかけていただきます。 次はマグロとなるので、日本酒は大将お勧めの「本まぐろ」にチェンジ‼︎ 口の中に残るマグロの脂をさっと洗い流してくれるとのこと、楽しみです。ボストン産の本まぐろは9日間熟成させたもので、赤身、中トロ、大トロの順で握りです。やや締まり気味のサクッと切れる感じの赤身、中トロはあまり印象に残らなかったのですが、大トロは熟成されたことによる質の変化のせいか味が濃くなり、これは美味しい‼︎もちろん日本酒との相性もバッチリでした(^ ^) 日本酒を「月山」に変えて次の一皿は戻り鰹ですが、これに添えてある薬味がすごい‼︎青ネギと生姜を摺り下ろしたもので、摩り下ろしたせいか尖った刺激が全くない薬味なので、これを舐めながら日本酒いけてしまいますσ(^_^;) アオリイカの握りは短冊状のアオリイカを集めて握りにし、イカの甘みとシークアーサー果汁と塩の配分がとても良い‼︎ 次は明太子の西京焼きトマトの甘酢漬け添えです。西京焼きは手毬のようなおろしとともにいただくのですが、明太子は麹の旨味が明太子に移ってもはや明太子ではないかも⁈ ここで暖かい茶碗蒸し、具材はじゅん菜にとびっこ2種類、緑色の山葵とびっ子は初めてのもので、ちゃんと山葵の風味が感じられるのです。もちろん出汁の効いた卵液もふんわりとした蒸しあがりでした。 再び握りでカスゴ鯛、真鯛の小さいものであらかじめ皮目を炙っているのが見えます。 合わせる日本酒は若い杜氏による「九郎左衛門」、メロウな味わいです。そこに炙り鱧の握りが来ました。醤油ダレをつけて炙った鱧を海苔で巻いていただく、夏の名残のような一品です。続いて車海老、上に置かれた叩いたワタが味と食感にアクセントをつけています。 ここで出たのが天ぷら、先ほどの車海老のカラ、アオリイカのミミ、なす、とうもろこしをカラリと揚げてあり、塩でいただきます。油が軽くてサクサク食べられました。 金目鯛の握りは炙った皮目から脂がにじむくらい脂がのっていて美しい光沢です。シークアーサーと塩でさっぱりといただくのもよし‼︎ 握りの最後は対馬産の穴子です。腹身なので内側を上にして握るそうです。 最後に芝海老、大和芋、ヒラメを使った密度と味の濃い卵焼き、フワフワではなくカチッと襟を正していただくような端正な姿でした。 〆の鰹出汁の椀ものは焼きなすとしめじ、素朴ですが上品な味わいの余韻と共にお開きです。 温かいものと冷たいものを織り交ぜてコントラストを出す組み立ては味も感覚も飽きさせないもので、和食の新しい風を堪能しました。