丸三楼雪稜庵の建物を引き継いで開業したステーキ徳庵、行きたいと思いつつ、1年近く経ってしまったのですが、やっとお邪魔する機会がありました。 夕暮れの仁徳陵の周回路をのんびり歩いて、久しぶりに雪稜庵の建物とご対面。雪稜庵時代とほぼ変わらず、ですが、玄関先にメニューなどが掲示されててカラフルに、ちょっと入りやすくなったかな。 雪稜庵は伝統ある料亭で団体客の宴会利用しか想定していないような感じでしたが、ステーキハウスは個人客ってかありていに言えばデート使いの客がターゲット。部屋の中心に向かって並べられていた客席は、庭を眺めながら食事ができるカップルシートがメインに。庭は丁寧に手入れされ、以前より派手目にライトアップされてます。 食事も彩り豊かな野菜のプレートから始まり、女性客に喜ばれそうな演出で出てきます。肉前で印象に残ったのは、トマトの冷製茶碗蒸し。トマトと茶碗蒸しだけで意外な組合せですが、もう一つ、茶碗蒸しからは想像しづらい食材が隠れています。 さてメインのステーキ。丸三楼名物のくわ焼きを継承しているとのことで、くわ焼きが食べたかったのですが、ホームページで確認できるのはサーロインは鍬で出てくるということのみ。肉はサーロインの他、リブロースとヘレが選べるのですが、この二つだと鍬で出てくるかわからない。予約したとき聞いときゃよかったんですが、入店してから聞くとサプライズにならないし、ってことで鍬サプライズのためにサーロインにしました。 ステーキ以外の料理はかなり早いペースで出てくるんですが、ステーキは焼き始めるタイミングを聞いてくれはります。これも久しぶりに鍬とご対面。連れの「え? 何これ?」って顔、うむ、満足じゃ。 雪稜庵ではくわ焼きはあくまで会席コースの中の一品。徳庵ではメインディッシュですから、肉の量が違います。それに比較的高い年齢層ターゲットの料亭だった雪稜庵では火もしっかり通ってましたが、徳庵は赤い部分も残ったまま供され、自分好みに鍬の熱で焼いていきます。多分、この鍬、雪稜庵で使っていた鍬よりひと回り大きいです。その鍬の上に柔らかいお肉がゴロゴロ。 ちょっとお高いですが、この建物と庭は一度見ておくことをお勧めします。もちろん、お料理でも十分満足できますよ。 #めざせ世界遺産 #民具で焼け