妻の誕生日祝いに、デギスタシオンに行く。 人類は、美を追求する本能から、多様な芸術を生み出した。その中で、料理こそが至高のものであると、デギスタシオンは教えてくれた。 先ずは、シイタケのポタージュ。いきなりノックアウト。シイタケの濃厚な風味は意外である。秋の到来を舌で感じさせてくれる一品である。序曲からハイテンションである。 続いて、前菜7品盛り。繊細な味の絡み合いを楽しめる。信州サーモンは舌で溶けた。味のジェットコースターに乗せられたように、様々な味が我々に襲いかかる。 続いてサラダ。様々なソースが、様々な角度から野菜という素材を照らし出す。人参のソースは全く青臭さがない。味噌や、キャラメル風味のカシューナッツが良いアクセントとなる。 メインは、黒鯛のローストと子牛のステーキを頼み、シェアする。黒鯛は、バルサミコソースがその全てのポテンシャルを引き出す。子牛は、肉よりもむしろ野菜がメインであった。ぬめりのある九条葱が美味しい。 ラストを飾るのは、5品のデザート。どれも美味しい。プチモンブランの栗が、実りの秋の到来を激しく主張していた。と同時に味覚のマジカルミステリーツアーも終盤を迎えたことを感じさせ、もの悲しさもある。 これで、いくらだど思います? 何と、3300円です。1品じゃありません。料理、全てですです。ただし、子牛のステーキはプラス200円です。 異常なCP。これぞ、デギスタシオン。小鮒シェフにブラボー。