k.kimura

k.kimuraさんのMy best 2021

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東京都

日本料理

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秋の宴に気づきあり @代々木八幡 「脂が乗る」それは良い言葉。 それは中高年の一般人以外にとってね。 久しぶりの訪問。人の服装も街中の景色もすっかり秋の様相だ。 葉野菜の変化を楽しんだ後のこれからの季節は、やはり魚が良い。 寒さを覚える早朝に大将が見定めて手に入れた魚介は格別。それらは脂が乗り始めたこの時期にこそ味わい深いもの。そして、珠玉の食材達には巧みな調理が施され官能的なストーリーが構成される。 お客にも上流な方が増えていると聞く。 新進気鋭の若い大将に脂が乗ってきている。 自分も一緒に成長しないとな。そんな心地よい緊張が走るのだった。 [先付] ・丸十 銀杏 [前菜] ・柿なます ・黒舞茸 車海老 信田煮 [向付] ・鯛(淡路)ボタン海老(増毛) [椀] ・白甘鯛 焼茄子 [焼き物] ・太刀魚 丹波松茸 京春菊 鬼灯 [小鍋] ・牡蠣みぞれ鍋 壬生菜 近江かぶ [食事] 新米  ・味噌カツ(もち豚) ・とろろ じゃこ 卵 [止め椀] ・胡瓜ぬか漬け 昆布 [水菓子] ・香川のシャインマスカット

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神奈川県

イタリア料理

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モンサンミッシェルと日本の秋を舌で旅する感じかな @読売ランド前 コロナ禍で旅行にも行けず自然の変化を見て季節の移ろいを感じることが難しくなっている今日この頃、小生はひたすらに食材の変化を観察する。 それは単なる食欲による追求というより、感性を守ろうとする心の防衛本能なのだろうか。 ◆前菜盛り合わせ ・スライスしたての生ハム ・芳醇さと爽やかさを併せ持つゴルゴンゾーラムースバゲット ・笑顔も輝くシャインマスカットのカプレーゼ ・大人の旨味染み出す鴨ロースト ・シャキシャキの歯応えと酸味さっぱりキャロットラペ そして、 ・アスパラガスのフリット生ハム添え【超絶】 前菜の立体的な盛り付けの奥に潜む最強な一品。 なんて贅沢な。 アスパラはシャキッととした歯触りでジューシーだ。それが香ばしい衣に染み、ハムの芳醇さに触れる。 美味のハーモニーを奏でる化学反応が起きている。 ◆モンサンミッシェルのムール貝の白ワイン蒸し【超絶・レア】 当日の朝に追加入荷したものだとか。こんな実入りのしっかりし新鮮なたムール貝は他では食べれませんぞ。 モンサンミッシェルには行ったことがないが、いつかあのシルエットを近くで見上げてみたいと思っていた。 そして、本場のムール貝を食べたいと思っていた。 正に、テレワークならぬ、テレイートか。 ◆キノコのグリル【絶品】 収穫の秋近づく。 活き活きとしたキノコたちはチャコールで炙られ、アンチョビの香りを纏っている。 素材の香りや味、食感を見事に残した調理に感服。 ◆厳選後の炭火焼き タリアータ風 上等な赤身の肉はこうやって食べるのが一番だな。 肉汁は一滴も漏れず、旨味がしっかり留まった感じだ。 んー上手いから美味い。 ◆カチョエぺぺ風パスタ 当日は月桂樹の葉が乗せられていた。 私は死ぬまで変わりません、そんな花言葉があるようだ。 チーズのみのソース。 ポリシーが効いたお気に入りのメニューだ。 ◆ピスタチオのジェラートとダブルエスプレッソ これは、ポリシーか。

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神奈川県

日本料理

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ライフスタイルに潤いを @新百合ヶ丘 日常の身近な所で美味しいものを頂くこと。 それはQOLを上げるのにとても効果的。お店の人と気さくに話せて、気持ちのこもった料理を頂ければ尚さらに。 毎日とまではいけないが、月に2度ほどお世話になるこのお店は小生にとってそんな存在。 そしてまた今日も、いただきまーす。 ◆前菜 ・ヘーゼルナッツ豆腐の揚げ出し ナッツの香りとコクを感じつつ、出汁を楽しむ。 ・鴨のロースト この綺麗なピンクは丁寧な低温調理によるもの。臭みなく旨味深し。 ・小松菜の白和 わさびが小粋に効いている。 ・南京カステラ ◆お造り ・生シラス 川崎の内陸でこれが食べられるなんて。舌先に感じる繊細さとトロリとした濃厚さのバランス良好。 ・鮪、ヒラマサ ◆豚の三枚肉の角煮【絶品】 脂が美味いって幸せだな。 形は一切崩れていないし、このトロトロの柔らかさときたら絶品の口当たりだ。 中年男性が臆する事なくどんどん食べ進められる角煮。 感謝。

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神奈川県

イタリア料理

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ワイン解禁で料理の美味さが迸る @生田 コロナ禍における酒類提供の自粛期間はあまりにも長かった。 フレンチやイタリンの宴はワインがあってこそ楽しめるもの。それは美味しさだけけでなく、間合いだったり、話題の盛り上がりであったり。 このお店は地元に根付くイタリアン。通い始めて5年半、数えれるだけで52回もお世話になっている。 大切な生活習慣の一つであったこのお店通いが、コロナ禍の自粛のおかげで、数ヶ月も途絶えてしまっていた。 いよいよ伺えると思うと、少々照れくさかったり。 それでも明るく優しく迎えてくれたシェフとマダムに感謝。 新鮮さと懐かしさが織り混ざった宴。大いに和み、大いに楽しみ、料理を堪能させて頂いた。 ◆前菜盛り合わせ ・鶏ハムサラダ、青豆のキッシュ、炙りノドグロのカルパッチョ、リエット、ポタージュ ◆原木椎茸のサルシッチャ ◆うずらのローストキノコのリゾットを詰めて【超絶】 ◆帆立とジャガイモのジェノベーゼ

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落ち着きと 優しさと 温かさと @半蔵門 都会の夜は寒々しい。 なんででしょうね。 独特の影や闇があるんですね。 半蔵門のビルの合間にひっそりと灯りを灯すイタリアン。 ここには不思議な温かさがある。 手の込んだ料理。素朴ながら心配りを感じさせる盛り付け。 作り手の無言のメッセージが身体に染みるんでしょうかね。 ◆イチジクとチーズのアミューズ ◆前菜 盛り合わせに ◆ポルチーニのタリオリーニ ◆ニシンのソテーキャベツとオリーブ炒め添え ◆ポテトグラタン ◆チーズと干し葡萄

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東京都

広東料理

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別世界へ誘う至福の広東料理 @虎ノ門 桃源郷とは俗界を離れた別天地を表す。 周囲を桃の花咲き乱れる林で囲まれていると言う。 国内最高峰のホテル。その中国料理レストランで、正に俗界では味わえない至福の料理を頂いた。 本格的な広東料理を半世紀以上に渡り日本で磨きあげた料理はいかに。 台湾人の食通の知り合いから聞いた。 このお店の料理は、台湾で食べるどの広東料理よりも美味だと。 上質な空間で洗練されたサービスと共に味わうその料理に、桃源郷の入口を見たような気がした。 ◆特製5種盛り合わせ冷菜 ◆えのき茸入りフカヒレのスープ ◆黄ニラ入り湯葉の挟み揚げ ◆帆立貝と鶏ササミの炒め ◆海老のチリソース煮 ◆酢豚 ◆担々湯麺 ◆パイナップル入り杏仁豆腐

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神奈川県

日本料理

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特等席で質実剛健なる料理に豊腹絶倒 @登戸 大胆かつ繊細に。 ビジネスでよく使われる言葉だが、言うは易く行うは難しですよね。 このお店の料理には正にそれを感じる美味さと雰囲気がある。 当日は運良く焼き台の前のカウンターに座ることができた。 炭の位置や盛り方を丁寧に調節したり、網の下のレンガの積み方で炭との距離を微妙に調整したり。そこに上等な素材をドン。立ち昇る炎と弾ける炭の音、舞う火の粉。大将のその所作は見ていて楽しい。そして、会話の中から自然に自分が想像していなかった注文メニューが決まっていくようで、また楽し。 さて、 ◆もずく酢 気持ちサッパリ胃もサッパリ。これから始まる炭焼きの宴にモチベーションを上げる。 ◆イサキのたたき タップリの薬味はネギ、シソ、ミョウガ、アサツキ。それが脂の乗ったタタキに絶妙に合う。ある種、和食の妙かな。 ◆金目の干物【絶品】 ザルに乗った様々な食材からこれを選んだ。 見よ、妖艶さを放つこの美しい半身の姿を。 ギュッと〆った旨味とプリッとした食感がとても贅沢。エラはパリパリと煎餅のように頂く。そして、目玉がトゥルン。 ◆ずいき 自家製の料理。下拵えにとても手間を掛けたとみられる。とても美しく、出汁がよく沁みていた。 ◆厚揚げ【名物】 鰹節が踊る。その熱々を頂く。 ◆柴漬け 梅干しから自家製だとか。嬉しい。 ◆ムジナ焼き【絶品】 アナグマのこと。密かに美味なジビエとして有名らしい。 焼き加減はしっかり目。獣臭は気にならない。脂身の美味さは特質もの。一口大にカットされているものの赤身はかなりの噛み心地。噛めば噛むほどその旨味が出てくるので頑張るが、途中で飲み込めるかが不安になったり。野生を味わうとはこういうことなんだな。 自家製の粒マスタードで味変。 ◆焼きおにぎり【名物・絶品】 これ、食べてみたかったやつ。 片面に胡麻がビッシリ。側面カリカリ、中はホッコリ。 ◇日本酒や焼酎のラインナップは豊富。 もう少しワインを増やしてもらえると嬉しいな。

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お肉なんていらないもん @代々木上原 お肉なんて必要ない これは強烈なコンセプト。 付いてしまった肉をどうこう言っても始まらない。要は食べなければ良いのだ…。分かっていながらも、ディナーにお肉がないと落ち着かないという紳士たちにビッタシのお店だ。 決してダイエット食のレストランではありません。 料理にはかなりの攻めの姿勢が垣間見られ、食欲と飲浴をそそる。 当日も、魚介の醍醐味をスマートに堪能。 ◆前菜 ・ウニのムース ・ボタンエビ ・生牡蠣 ◆海猿コブサラダ【名物・美味】 これはアートだ。 タコ、マグロ、エビ、岩海苔、海藻が綺麗に5列に並ぶ。これを入念に混ぜて混ぜて、岩海苔のドレッシングと和えて食す。 磯の香りと新鮮な魚介の食感、そして複雑な旨味が良い。 ◆鮪の尾のステーキ【超絶】 来ました、本日のメイン。 鮪は時速90キロで泳ぐ。その推進力を生む尾の筋肉をステーキに。 出てくる直前に瞬間的にスモークして風味づけするとのこと。目の前で蓋を開けてもらった瞬間に広がる桜チップの煙の香り。演出もいいね。 そこから大皿に移してもらって解体だ。 良い筋肉。歯応えとしなやかさのある噛み心地と適度な塩で滲み出る深い旨味。 日によって出される部位が変わるとのこと。 ラッキーでした。 ◆チーズ盛り合わせ ワインに合わせて小休止。 このインターバルがなかなか贅沢だった。 ◆ブイヤベース【絶品】 鉄鍋で出てくる。実に美しい盛り付けだった。 レモンをギュッと絞ってアジに変化を付けながらゴソゴソとダイナミックに食す。 お約束のスープはリゾットに。 雑味や砂の舌触りは全く無し。 とことん美味さを追求していく感が伝わってくる。 大満足。

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和歌山県

魚介・海鮮料理

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威風堂々とした所作に表れるナンバーワンの誇り @南紀白浜 紀の国トレイナートというアートイベントに参加した時に訪れたお店。地元に詳しい知人がイチオシするお店とあってその構えは立派だ。 ありがたいことにカウンターに座らせていただく。 美しい朱色の付け台が印象的。 せっかくの機会。名物の地のものを遠慮なく頂こう。 頭の形が並べた靴先のように見えることからそう命名されたクツエビ。実はこの地域でしか採れない海老で、伊勢海老漁をした時にほんの稀に入っている希少な海老だとか。味は濃厚で旨味深く、充実した歯応え。炙ると甘みが増して更に美味。そんなクツエビを客前で迷いなく手際よく捌いてその場で出してくれる。カウンターの客から歓喜の声が上がる。そして、それを口にすると満足のため息が漏れる。 板長さんの所作には自信が溢れ、包丁捌きに全く迷いは無い。そんなキレが上物の味をさらに引き上げているのだろう。 ◆きのこ豆腐 ◆岩もずく ◆クツエビ 刺身と炙りの食べ比べ【超絶】 ◆ワタリガニ ◆自家製カラスミ ◆にぎり ・くつえび炙り ・アオリイカ ・たすだち ・ごま鰺 ・鰻  ・みめ鯖 ・まくまろ漬け ・太刀魚炙り ◆クツエビの汁 ◆ローストビーフ ◆巻物 ・パリパリ ・ツンツン  ◆甘味 帰りがけに水槽を覗く。中にはクツエビが沢山うごめいていた。なるほど、仕入れの強さもナンバーワンなのだろう。  

10

和歌山県

ビストロ

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薪焚き石窯料理へ大胆美彩にして美味 @南紀白浜 新鮮で上質な山海の食材が揃う紀州。 それを大胆かつ洗練された形で料理してくれるお店を紹介いただいた。 古民家再生の宿や複数の飲食店を営むオーナーはクリエイティブで人当たりの良い方。 彼のアイデアがあちこちに溢れて見えるこのお店を堪能するには二日や三日では足りないだろう。 白浜に滞在した2晩共に伺ったが、その魅力と謎は深まるばかり。 店の奥に鎮座する愛嬌のあるロボットのような薪焚きの石窯が瞼に残る。 ◆焼き野菜と生野菜とチーズのサラダ 焼いた野菜と生野菜の個性がチーズで融合する意外な美味さ。 ◆レバーパテ レバーの風味が醸し出す芳醇な旨味にワインが進む。 ◆窯焼きビーフステーキ【絶品】 知人より推薦されていた料理。 牛イチボ。火の入れ方が最高。ミディアムレアながら肉汁はしっかりと留まっていてその美味さを十分に堪能出来る。これが窯焼きの効果か。 ◆牛ほほ肉の赤ワイン煮込み 漆黒の中に潜むホロホロのほほ肉。肉の繊維が全く気にならない滑らかな食べ心地はとてもゴージャス。 ◆窯焼き野菜のサラダ ダイナミックな盛り付けは彩り豊かで美しい。自然の食材だけでこのようなアレンジが出来るのかと感心。 トリュフの香りを感じながら甘味の増した野菜を頂く。 ◆アクアパッツァ これも映える一皿。オリーブ、オクラ、ズッキーニ、トマトにパプリカが彩りのアクセントに。アサリの出汁にはケッパーの酸味が効く。 ◆釜揚げシラスのペペロンチーノ【名物・絶品】 これも知人より勧められていた一品。 ペペロンチーノの上にたっぷりとシラスが盛られ、頂上に鷹の爪が刺さっている。 ユニークな盛り付けについ吹き出してしまったり。 サラサラとしたシラスの繊細な舌触りにガツンとしたペペロンチーノのオイルとガーリックが突き上げてくる。 なるほど、納得の美味。 ◆ピザ フォルマッジ&ハニー 窯焼きのピザは耳が違う。このプックリと膨れた感じと、特別にミックスされたたっぷりのチーズに適度な煙の香りが。それが蜂蜜の甘味で調和させるようで、こりゃ堪らない。