【銀笹らーめん 塩】 名割烹「銀座あさみ」出身の笹沼高広氏が繰り出す渾身の1杯は、もはや芸術。確実に“ラーメン屋”を超越したインパクトをくれる、素晴らしい店です。 OPEN は2010年11月。昭和通りの蓬莱橋交差点あたりから路地裏へ入ったところです。 ココには“ラーメン・つけ麺”の2種類があり、それぞれに“塩 or 白醤油”のフレーバーがあります。 オーダーは「銀笹らーめん 塩」850円。このスープがヤバいというか謎というか、まぁスゴイ。 鶏・豚の動物系も感じるし、鰹節とか煮干しも香ります。でも、特定の何かが強く主張するワケじゃなくて、すべてがバランスよく穏やかに調和しているんですよね。 こんなの味を形容する言葉じゃないけど、“美しい”っていうのが1番イメージに近いかも。 チャーシューやメンマをかじるとラーメンっぽい雰囲気が強くなるし、鯛のすり身・三つ葉・白髪ネギを食べると日本料理にグッと寄る。その応酬に翻弄されっぱなし。 そして、忘れちゃいけないのが「鯛飯」350円。コレもまたエグい。 “かたい or やわらかい”っていう物差しでは測れない、絶妙なねばり気のある炊き具合。もう完全に日本料理の世界です。 “鯛&米”をシンプルに、繊細に、スッキリと味わえます。コレ単品だけで食べても余裕で成立するレベルなんですけど…。 ココの麺鉢、縁に注ぎ口がついていまして。鯛飯にスープを注ぐと、美しいスープの中で鯛のダシ感が頭1つ抜け出す、絶品の「鯛茶漬け」になるんです。 食後には“いい店”を堪能したときと遜色ない、上品な磯感が余韻として残ります。この感覚をたった1,200円で味わえるなんて、奇跡としか言いようがない。 銀座エリアで1番好きなラーメン屋です。いや、ラーメン屋っていう認識ではないですね。何かよくワカラナイけど、とにかくスゴい店。 グルメじゃないブログ「しょくいんしつ」 http://eaters-room.blog.jp/archives/27923610.html