「美食の王様」こと来栖けい氏のお店。 一休で予約ができたのでスペシャリテ「ボニュ焼き」を含め料理6品、デザート2品のコースをランチでオーダー。 店のコンセプトが、「できるだけ素材の味を引き出す」と言うことで、ブイヨンや生クリームなどを一切加えることなく、極力水と塩だけを加えて丁寧に調理をする。 今までのレストランが追求している美味しさとは別の定義づけをしている孤高の存在なのではないかと。 オマールエビを一匹焼き上げてそのままミキサーにかけたビスクは塩と水しか加えていないのに、焼いたエビを食べるよりも濃厚にエビを感じる。 ホワイトアスパラやキノコなど、どの料理も、発想と技術でここまで素材の味を引き出せるのかと驚かされたが、みなと牛の肩ロースを6時間掛けて焼き上げた「ボニュ焼き」は今まで食べた肉の中で、一番旨いと思えるほど異次元の味わい。 生クリームを加えず水とカカオだけで作った水チョコや卵白主体のプリンなどの絶妙な配合の技術でギリギリ形を保っているようなデザートも絶品。 料理とメニューのタイトルと料理のコンセプトを表したお皿が三位一体になって物語を紡ぎ出しています。 来栖さんが丁寧に「あえてこの料理を出す理由」をレクチャーしてくださるのも楽しく、@30000円もリーズナブルに思えるほど。 再訪時には別の料理をそれぞれ提案してくれるようなので定期的に通いたいなと。 今までのお店とは違った美味しさを感じたい方にオススメのお店です。