京都簡易裁判所の隣にある『りょうりや ステファン・パンテル』でランチ。 「INSPIRATION」という著書でシェフの存在を知って以来、京都に行く機会があれば是非訪れたいと思っていた。 予約の電話を入れたところ2席までなら空きがあると言うことで喜んで訪れた。 12時になり、入口に暖簾が掛けられると同時に入店。 古民家をお洒落に改装した落ち着いた空間。 コースは昼5,000円、夜10,000円それぞれ一種類のみ。(税別) カウンター席では、シェフ自ら流暢な日本語ですべての料理の説明をしてくれる。テーブルでも可能な限り説明していた。 ◆仔牛のローストと生牡蠣のタルタル 他にもヘーゼルナッツのクリームに白ワインで和えた椎茸など多くの素材を使っていてオモチャ箱のような楽しくなる料理。 ◆大根の奈良漬けを巻いたファグラのコンフィ マンゴーソース 彩り鮮やかな一品。実際の色彩は写真より数段美しい。 滑らかなファグラとコリコリっとした奈良漬けが歯ざわりも味も対照的なのに、うまく溶け合っている。シェフ自ら看板料理と言うのもわかる。 ◆カリフラワーのスープ 昆布と宗田節の出汁をゼリー状に固めたものが沈められている。このバランスが絶妙。 ◆鱈 柔らかく蒸した後、軽く表面を炙ってある。下には4種類の蕪と椎茸、上には壬生菜。ソースは菊芋を使ったもの。 ◆鹿肉 京都の山で取れた鹿。 肩肉を赤ワインでじっくり煮込み。ソースにカカオと味噌を和えてある。ローストしてあるのはモモ肉。付け合せは、何種類もの京野菜を薄くスライスして重ねたものと、お米のガレット。 ◆チョコレートのタルトレット サブレの上に柚子の香りをつけたチョコレートムース。隣にはシナモンのアイスクリーム。周囲に清見オレンジ、ライムなど多種類の柑橘類を散らしている。 和の食材を使いながら仕上げたパンテルシェフのフランス料理は、どれも目にも舌にも美しかった。