k.kobayashi
淡路町駅
あんこう鍋
淡路町の老舗、あんこう料理専門店いせ源へ再訪。 前回は単品でいろいろと楽しませていただきましたが、今回は定番の「源コース」をいただきました。 こちらは、まさにいせ源の魅力を凝縮したフルコース。 あんこうの魅力を部位ごとに、味わいごとに、じっくり楽しめる構成です。 まずは前菜三種。季節のあしらいが細やかで、一品一品が丁寧。 そこに続くのは、いせ源名物のきも刺し。 ねっとりと濃厚で、口に含むとふわっと広がるコクと旨味。まさに和のフォアグラです。 煮こごりが素晴らしい。 あんこうの旨味をじっくり煮出し、自然に固めた透明感ある一品で、ぷるっとした食感の中に凝縮された出汁の旨味がしっかり。 あんこう唐揚げ。 この唐揚げ、本当に美味しい。 衣はサクッと香ばしく、身はふっくらぷりぷり。 淡白な中にもあんこう特有の旨味が凝縮されていて、単品でもリピートしたくなる逸品。 あんこう鍋。 仲居さんが手際よく鍋を仕立ててくださるのですが、この時間がまた特別感があっていい。 身・皮・胃袋・肝・えらなどすべてがバランスよく入り、煮込むごとに旨味がしみ出していくのが見て取れます。 割り下は、出汁がしっかり効いたやさしい甘じょっぱさ。 三つ葉、椎茸、銀杏、絹さや、うどといった野菜たちも、あんこうの旨味をたっぷり吸って、それぞれが主役級に美味しい。 皮のぷるぷる、肝の濃厚さ、身の弾力。口の中でいろんな食感と味が重なって、あんこうってこんなに表情豊かなんだとあらためて驚かされました。 三つ葉の香りもアクセントに良い。 そして最後は、やっぱり雑炊。 この旨味が詰まった出汁で炊き上げる雑炊が美味しくないわけがない。 静かにしみじみと締めくくる幸せな時間でした。 店内の歴史ある空気感、重厚感の中で味わうこの伝統のコース料理。 ただ食べるだけでなく、時代を越えて受け継がれてきた文化を感じる食事でした。 いせ源さんは単品注文も楽しいですがコースで楽しむのも良いですね。 あんこうの全貌と奥深さに触れられる気がします。 いせ源 東京都千代田区神田須田町1-11-1 #あんこう料理 #老舗 #神田グルメ