麻布十番駅南3出口より徒歩1分。 鳥居坂下交差点の少し先左手、ビル5Fにあります。 『鮨 詠心』さん。 六本木『鮨 なかむら』さんでの修行を経て独立された20代の若い大将が握る鮨を堪能しました。 店内は、凛とした佇まいの檜のカウンター席。 その後ろ、一面のガラス窓からは東京タワーが望めます。 旨い鮨をいただきながら夜景まで楽しめてしまう、最高のロケーションです。 いただいたのは、 ■おまかせコース 18,000円 こちら、メニューはこれ一本。 それにおすすめのお酒をいくつか合わせていただきました。 ・蛤のお吸い物 お水と蛤だけで塩も使っていないというお吸い物。 いきなりやられました。 暖かく旨みたっぷりの最高のスタートです。 ・ほっき貝 炭で香りをだした、プリッとして柔らかい、唸る程美味しいほっき貝です。 ・あん肝 蒸し立てのプリンのような滑らかな舌ざわりです。 煮た醤油やみりんが優しいカラメルのよう。 ・赤むつ じっくりと炭にあて、焼き上がる寸前で火からあげたという赤むつの焼き。 ふんわりした食感といい、ふくよかな味といい、もう言うことなしです。 添えられた大根おろしも、細かい摺りと竹製のおろしきでの荒い削りとで、味も食感も楽しめます。 ・たこ 「柔らかく仕上げています」と言う言葉通り、いや予想を遥かに超える柔らかさ! 淡雪のように口の中で溶けて無くなり、もう柔らかさのレベルが違います。 そしてとっても美味しい。 ・しいたけ 肉厚で旨みたっぷりの椎茸がジューシーで最高! ここからにぎり。 指拭きもいただき、いざ。 ・まぐろ 大間の中とろです。 はい、もう最高です! にぎりは白身からという、なんとなくセオリーみたいなものがありますが、最初に中とろというのがにくいね大将!とっても嬉しい! 別皿で提供のぶつ切りのガリがまた美味しい。 ・かれい 2日間寝かせ脂を全身に回したかれいは旨みが違います! ・スミイカ プリっとした歯ごたえ、そのあととろけるスミイカ。 柚子のさわやかさも相まって幸せが押し寄せてきます! ・こはだ 皮目を内側に握って口あたりを良く。 締めた酢の塩梅もイイ。 ・青柳貝の小柱 すっきりした旨みがたまらない。 ・車海老 ぷりっぷりです。旨みが詰まってます。 ・雲丹 細く長く巻いた海苔の上に雲丹。だけじゃない!中にもぎっしりの雲丹。幸せ。 ・いくら 塩味ではなく、旨みと甘みが押し寄せます。 こんなに旨みを味わえるいくらは初めて。 ・せいこがに 敢えて冷して提供。 この時期しかいただけないセイコガニ。内子の味わいが広がります。 ・大とろ とろっとろに甘くとろけます。 しゃりのほどけかたも言うことなしです。 ・穴子 ふわっふわです。もうね、ふわっふわ! ・稲荷 今まで味わったことがない美味しい稲荷です。 もう一つには柚子の香りが。 ・あら汁 具のない汁の味のみで勝負!旨みが凄い! 最高です。 ・卵焼き ふんわりしっとり、まるでカステラ。 大将は卵焼きと言い張ってますが、デザートですよねコレ。 最初から最後までホント美味しかった! 料理もにぎりも、旨み、甘み、塩味、全てが絶妙で、 非の打ち所がないとはこの事。素晴らしいです!大将の技。 飲み物は、先ずはビール。その後は日本酒をグラスで、料理に合わせていただきました。 ●アサヒ芳醇 ●日高見 芳醇辛口純米吟醸 弥助 ●雨後の月 純米大吟醸 白鶴錦 ●雪だるま うすはりの富士山グラスやアワグラスなど、スガハラのグラスたちが素敵で、美味しい酒が更に美味しい。 美味しいお茶もいただきましたよ。 ●凍頂烏龍茶 ●煎茶 5時間かけた水出しの煎茶は淡い色なのに、香りと味が濃厚で。何という美味しさ! 表参道 サロン・ド・テ・ラヴォンドのお茶と聞き納得です。 美味しいって、やっぱり人を幸せにしますね。 大将の紡ぎ出す料理はまさしくそれだと思いました。 そして、料理って突き詰めると足し算ではなく引き算なんだなぁということが伝わりました。 ただ、それは極めた人でなければできないこと。 若き大将、末恐ろしい。 この感動と幸福感は間違いなく今年一番です! 大変美味しくいただきました。 ごちそうさまでした。