熊谷明子

熊谷明子さんの My best 2019

シェアする

  • facebook
1

東京都

和スイーツ

熊谷明子

リズミカルに焼きあがる薄皮のたいやき。 昼の一時ぐらいには売り切れている時もある人気店。 土日休みは長い行列もできます。 平日は並ばず買える時もあり、飽きない美味しさを知る身なので即買いです。 出来上がりは熱々、気をつけないと火傷します。 甘すぎない餡とパリとした皮。 家族用は包んでもらって自分はその場でパクリ。 大好きな味。 この味を守るために一日の販売数が餡子の量で決まるのも納得です。

2

兵庫県

明石焼き

熊谷明子

父は神戸市長田区の駒場林生まれでしたが私は明石で育ちました。 父の給料日は明石駅で待ち合わせをして、ステーションの中か、銀座あたりで晩御飯。 あれから40年近くたち、明石もずいぶん変わり、店も入れ替わりました、残っている懐かしい店の多くは観光地の老舗となり敷居が高くなっている場合もあります。 その中で変わらない懐かしさと美味しさがあるのが松竹さん。 店の場所は再開発で駅に近くなり、広くなりましたが、味は大好きだった頃と変わらない。 子どもの頃は両親と、思春期は友人たちと楽しんだ味があります。 テーブルにある入れ放題の薬味は三つ葉。 七味。 徳利に入ったつゆを器に注ぐと香る出汁。 そこに焼きたての玉子焼きを潜らせて崩れないうちに口に。 卵とタコの旨味、熱々に気をつけてながら食べる。 崩れたら崩れたで汁ごと飲む。 それもまた美味し。 両親はもう亡くなってしまったけど、団欒の味。 上京した頃、明石焼きと呼ばれる玉子焼きの店は赤坂と新宿にしかなく、でも味はイマイチ。 帰郷したら必ず行った松竹の味が私は一番好きです。 写真は40年以上の付き合いの明石の友人と食べに行った時のものです。 私たちは歳を重ねいつかは食べられなくなるけど、敷居の低い美味しい伝統の味がこれからも続きますように。 ごちそうさまでした。 また帰りますね。

3

東京都

甘味処

熊谷明子

地元民自慢しちゃいます。 休みの日に店の前を通ると締め切られたドアから気が遠くなるような苺の香りに包まれたり、亡き母を思い出すようなミルクの香りが溢れ出ていたりします。 これは多分、自慢の苺を丁寧に煮詰めてソースを作っている香り、牛乳を煮詰めて練乳を作っている香りだと勝手に思い込んでおります。 この香りだけでミネラルウォーター三本飲める自信があり。 行列ができる店として有名な天然氷のかき氷屋ひみつ堂さん。 今は整理券が配布されていますが、それまでは正直言って車で日暮里駅に送迎できないぐらいの列で道が混んでいました。 でも美味しいから仕方ないのかなと思ってたら整理券方式にしてくださり、困らない程度の列になっています。 でも並ぶのがデフォルト。 遠方からお見えになる方も多く「並んでいるときは諦めないで並べ」と、遊びに来た友人に言うぐらい美味しい店です。 あっ、ごめんなさい。私は寒かったり暑かったりしたら帰る時もあります。豪雨でも並んでいるんだもん。 ひみつ堂さんはツイッターをやっておられて、空いている時間帯を呟いておられるので、台東区やスカイツリーなどの下町散策中ならそれを参考に駆けつければ、運が良ければ並ばないで入れます。 運が悪ければ並んでください。 また谷根千にはひみつ堂人気にあやかり、変わりかき氷を扱う店が増えてます。私は入ったことはないですが評判が良い店もありますよ。 でもひみつ堂は別格。 店内に入れても並びます、その間店員さんが必死でかき氷を削っているのを見るのもよし、美味しそうに食べているお客さんを見るのは目の毒なので推奨しません。 店内にみっちり満ちる香りを楽しみましょう。 これで鼻が慣れたと思うかもですが、席に着き、溢れそうな大盛りかき氷が置かれてから最初のパクリで濃密な香りと、素材の味を生かした濃厚ソースが楽しめます。 この濃厚な香りは食べ終わっても残ります。 私、ソースは定番の苺が好きですが、季節ごとのものも楽しめます。何人かで行ってシェアするのも手です。 実は私、シェアが好き。 また冬季のグラタンは罪深いもので、頼んでなくても他のお客さんの前に置かれるグツグツとした皿を見たら追加したくなります。これもいい匂い。 しつこいぐらいですが、ソースが濃厚なので意外にも満腹感があります。 他所でお腹いっぱいになってから別腹と考えて食べたら、私が知る限り美味しいけど苦しいとか言い出し、我が家で休んでから帰るヤカラも…… 美味しいから仕方ないけどね。 機会がありましたら是非、しつこく濃厚濃厚と言っているソースの味と天然氷の不思議な口内での溶け方を楽しんでください。 お店のツイートは見たほうがよいですよ。

5

兵庫県

お好み焼き

熊谷明子

神戸市岡本にある「とんと亭」 友人の実家を片付ける手伝いで久しぶりに神戸の高級住宅街岡本に行きました。 民家に泊まりがけで岡本に行くのはこれが最後だろうと思い、とんと亭に三回ほど通いました。 かつては神戸ブランドのファミリアの研究所もあった岡本。阪神淡路大震災でも被害がほとんどです、地価が下がらなかった土地でもあります。 そこに昔からある「とんと亭」は懐かしい味を今も食べさせてくれるお店です。 おばちゃん二人が焼いてくれるのですが、お孫さんが来てました。時の流れを感じます。 頼んだのはスジ焼き、豚玉、とん平。など。 ジュワーと良い音を奏でます。 おばちゃんの手つきの良いこと。 お好み焼きの発祥地は東京だ説が主流になってきていますが、神戸のお好み焼きは店ごとに違う。 それぞれの味。 岡本にもチェーン店が増えていますが、とんと亭の味はとんと亭のもの。 カウンターで焼きあがったお好み焼きを、おばちゃんが私のテーブルの鉄板に置いてくれます。 それをテコでハフハフと食べる。 もちろんソースをたっぷり、青のりと鰹節をのせます。 マヨネーズもお好みで。 写真で伝わるでしょうか、豚肉の焼き加減。 これがプロが焼いた色、そして味。 酷暑の夏に行きましたが、効いた冷房と鉄板の熱と冷えた氷水に熱いお好み焼き。 最高です。 美味しく頂きました。 次に行くときは岡本に泊まらないので、通わずふらりになりますが、また食べさせてください。 おばちゃん元気でね。 ごちそうさま。

6

東京都

トルコ料理

熊谷明子

地元谷中銀座の手前にあるトルコ料理のお店。 日本一ウザイ店主が客をいじりまわすこと「も」有名でテレビなどでよく流れます。 静かに食事を味わいたい方には不向きとハッキリ書いておきましょうね。 夜はチャージ料が加算されますが、ベリーダンスのショーがあります。 踊るのは都内で教室を持つ先生で日替わり、それぞれのスタイルがあり、露出度も違い、無数のトルコランプ輝きとペルシャ絨毯の上で、美しく妖しくベリーダンスを魅せてくれます。 元々、埼玉県飯能市の友人がベリーダンスを習っているので勉強を兼ねてザクロにお邪魔しました。 友人は魅了され、私たちは料理とダンスを楽しむリピーターになりました。 食事ですが初めて行ったとき、次々と出てくる料理、最初は珍しさと美味しさで完食していました。 が、まだ次々と出てくる。 チーズ入りナンが出てきたときは、あれ?最初に普通の凄く美味しいナンが出てたのに、このチーズ入りナンも別物で美味しい。 とか喜んで食べていました。 羊肉料理も何種類食べたか記憶がありません。 昭和一桁の親に食べ物を残してはダメだと育てられた私たち、だんだん無口になりながら食べ続けて気がつきました。ごちそうさまを言うまで料理は続くと。 最初にめちゃ美味しいゴマをまぶした大きな熱々ナンが出て、米粒が長いライスも出て、骨付きチキンの足が丸っと一本、ソーセージ、たっぷりお肉の野菜スープ、サラダ、肉団子的なもの、デーツ、その日のフルーツ、その日の料理、その日の料理と続きます。 運が良い日だと羊の丸焼きを頼んだグループに遭遇し、ご相伴にあずかれます。写真は仔羊の頭ですがぷるんとしたゼラチン質の皮とかをナンで挟んで頂きました。 もう食べられないと、店主のアリさんに言ったところで料理はストップ。 席には料理が残った皿、でも大丈夫です、持ち帰り用の容れ物を出してもらえます。 デザートのシャーベットも日替わり。 私バラのシャーベットに感動したのですが、一回出たきりです、また食べたい。 水タバコは三人以上だと無料でした。 色々な香りがあります。 ウザさ…… 突然大きなラクダに乗せられたり、踊ったり「あーんしなさい」と言われて未知の領域の味覚を貰えたり。 私の場合は羊の頭がアーンの初体験でした。 美味しかった。 デーツだったりパイナップルだったりお菓子だったり、アーン。 芸を求められたり、大人しく食べるのは難しいです。ザクロでは開き直ったもの勝ち、慣れましたのでラクダにも乗りましたし、従者にもなりました。 楽しい。 非日常の空間です、ふと気がつくと踏んでるのは高級なペルシャ絨毯だし。無雑作過ぎて、気がついたのはトルコ旅行経験と著作がある友人を同伴して教えてもらった時です。 贅沢だか猥雑だか謎の空間と時空のザクロ。 ランチタイムなら日常かと一人でお邪魔した時に知りました。 腹八分で静かに食べるのは無理な店。 次々と料理、日本一ウザイ店主アリさんのリズミカルな喋りがランチタイムでも密です。 美味しいし、中東の雑貨や無数のランプ、売り物のペルシャ絨毯を鑑賞しながらウザさも楽しむ。 私と友人は好きな店です。魅せられてます。 マスコミによる露出が増えたので、事前予約をしてないと入れないことがあります。 はーいはいはいはい、アリさん賑やかなウザさも楽しいし、機会がありましたら経験してください。 料理は断るまで出てきて定額制。 食べ過ぎには気をつけて。 私も気をつけてまた行きます。 ごちそうさま。