Nobufumi Miyake

座敷は畳でちょっと辛いけどおいしいから許そう。肉やさんのすき焼きやさん。

ここの天ぷらは「棒揚げ」というそうだ。付いているかいないか分からないほどの薄い衣。 エビは車海老の中でも最高級の才巻き。しかも最初に2匹、中盤で2匹、最後に2匹計6匹出る。そんな贅沢な天ぷら屋は日本にそれほどはない。 揚場は衣を付ける人(大将)、鍋を担当する人の二人の共同作業も珍しい。多分日本でここだけと言われている。 てんぷらを揚げる箸は刀鍛冶に特注したこだわり。 油も頻繁に交換し常に新しい。古い油は惜しげもなく捨てる。 食べるのは白い粉状の塩のみ。天だし(天つゆ)他一切余計なものはない。この塩は舐めてもそれほどしょっぱくなく、コクがある。調合は秘中の秘だそうだ。 天ぷら以外のものは口直しのしば漬けが出るのみで刺身もサラダも小鉢も何にもでない。大将の動きが見もの。 もちろん当初から毎年ミシュランに掲載されている。

とにかくオールジャンルの音楽がレコードで聞ける店。マスターの前羽さんが飲み物を作りながらつまみを出しながらレジをやりながら掃除をしながら食器洗いながら、客の好みのレコードやCDを切れ目なくかけまくりDJをやる。店員はいない。こんな楽しい面白い店が新地にある。

タコ尽くし。飛びっきりはたこ焼き。その名も「究極焼き」日本一間違いなし。ミシュランの粉モン部門にたこ焼きが追加されたがここは載っていない。女将さん曰く「うちのたこ焼きは粉モンと違います。タコ料理です」絶対納得するはず。