渡邊尚志
東小金井駅
ラーメン
JR中央線の東小金井にある『くじら食堂』をご存知だろうか? 2013年9月に都立家政にある『七彩』で修業した店主が独立しオープン。煮干しをはじめ節系、昆布、鰹などをきかせた清湯の醤油と塩。麺は自家製の手揉み中太縮れ麺が売りの『くじら食堂』は「ラーメンWalkerグランプリ2014」で「全国新人賞部門第1位」「全国総合ランキング第3位」と異例のダブル受賞を果たし、開店1年余りで行列当たり前の名店になった。 個人的に東小金井と言えば古くは学生時代に付き合っていた子が住んでいた街で、その後は仕事でガイナックス本社(移転して現在は別の場所)に打ち合わせで通った懐かしい街である。(あのスタジオジブリも東小金井にある!) とにかく昔から閑散とした住宅街で、特に駅前なんて何も無いに等しいくらい寂しい駅でしかなかった東小金井も近年再開発が著しく、特に高架線工事後は見違える程になった。通勤電車の車窓から毎日変わっていく様を眺めていたが、ここ数年は降りる事がなかった東小金井駅の北口に『くじら食堂』が出店したのだ。 この『くじら食堂』の売りは自家製麺。普通は「スープが無くなり次第閉店」とあるが、このお店は「麺が無くなり次第閉店」と謳っているくらい麺にこだわりを持っている。 そんな『くじら食堂』にさっそく行ってみた。20:00過ぎにもかかわらず行列が出来ていて、私の前に14人も並んでいる!待つこと20分弱、やっと入店。券売機で「特製醤油ラーメン(980円)」と「ご飯(肉味噌付100円)」をポチポチッと。カウンター席に座り麺の量(普通150g・大盛200g・特盛250gを無料でチョイス出来る)を聞かれたので大盛をオーダー。ちなみに麺の硬さはオーダー出来ない。待っている間、厨房を見ていると麺を茹でる前に手もみをしっかり時間をかけて行っている。麺へのこだわりがひしひしと伝わってくる。4人組の客が2組も前に並んでいたので、入店も着丼もかなり時間がかかったが、厨房をよ~く観察出来た。 着丼して、まずはスープ。なるほど、魚介のエキスを感じる優しい醤油味。そして、ご自慢の麺をすする。ゆで加減が丁度良くプルプルの食感を楽しみながら喉を通っていく。旨い! そして、もうひとつ。肉味噌付ご飯、提供直前にバーナーで炙ってくれるので、ホカホカご飯との相性は抜群!見事にラーメンの箸休めとなっている。 だが、食べ進んでいくうちに「このプルプルの麺は、もしかしたら“油そば”との相性が一番なんじゃないかな?」という思いになってきた。さすがに二品食べられる程の胃袋は持ち合わせていないので日を改める事にした。 翌日、再度訪問。やはり10人以上並んでいるが、前日と違って1人か2人の客がほとんどだったので入店までの待ち時間は15分くらい。券売機で迷わず「特製油そば(950円)」と「ご飯(肉味噌付100円)」をポチポチッと。着席して麺の量“大盛”をオーダー。ちなみにつけ麺と油そばの麺の量は普通200g・大盛300gの2種類が選べる。 待つことしばし着丼。特製とあるだけにトッピングで麺が見えない。2種類の叉焼・細切りメンマ・玉葱・長葱・水菜・味付け玉子・卵黄と豪華絢爛!混ぜるのがもったいないと思う気持ちを押さえて混ぜ混ぜ。特製油の香りが食欲をそそる。そして、麺を口に運んで自分の判断は間違いないと確信した。旨い! やはりこのプルプル麺は油そばとの相性は抜群だ!トッピングの2種類の叉焼(おそらく豚と鶏)もメチャクチャ旨い!あまりの旨さに油ダレまで飲み干して完食してしまった(汗)。 通勤帰宅に途中下車して、並んで食べるに値する油そばだった。