Takahiro.M
心斎橋駅
割烹・小料理屋
貴女がガン…。 美しい姿のアイコンからは想像すら出来なかった壮絶な境遇…。ご自身のことだけじゃありません。神様は不公平です。 最後と決めた投稿をしたときに事務局に猛抗議をしてくれたレビュアーさん。 あれからレシピ交換や料理対決を別のSNSで毎日の様にやり取りしています。病をおして体調が良い日に作る料理(本職)や陶芸、楽器作り…。凄い感性です。 初デート。朝イチのフライトで鹿児島から飛びました。 Meiさんは美しくてチャーミング! 無邪気な様で細やかな気遣いができるとても素敵な女性です。 修行僧が今も篭る険しい山の中に在る、雨に濡れた不動明王に"身代わり"を祈願した後に巡ったあの場所この場所…。 2人だけの想い出にします。 共通の趣味や嗜好がある私達は電車の中でもバスの中でも話は尽きません。 話に夢中になり「あの方」から指定されたバス停を乗り過ごしてしまいました。 あの方…。 Norimasa.Aさん。 食の大変態であり玉乱会の重鎮。 トップユーザーならぬトップグルメ。 私とMeiさんとのコメント欄のやり取りで彼女の病状を知り、応援メッセージをこっそりと送られた方。 今宵の晩餐はAさんがMeiさんの為に予約してくれたお店で頂くのです。 Aさんの案内でノスタルジックな谷六の街を歩き、素敵なお店でお土産を頂き、先に東京から到着していたAsanoさんとお店で合流しました。 AsanoさんもまたMeiさんの病状を知り「ふわりとさりげない応援」(By Meiさん)を送られた方です。 大阪と東京から漢が、鹿児島からハゲが集結。 洗練されたファサードに余計なものを排除した清廉な設え。 暖簾をくぐるときに鼻腔をくすぐる麗しい香り。 [日本料理 翠] 関西日本料理の真髄を提供するお店です。 ・蒸し鮑、青森産岩もずくの酢の物 鮑の処理が普通じゃない…。 角が無い酢の酸味が鮑の身と肝を優しく包み、オクラ、海ぶどう、デラウェア、紫蘇の花が更に鮑を引き立てます。 ・毛蟹真薯と冬瓜の椀物 なんだこの真薯は!蟹の爪よりカニカニしい…。おかひじきと同化した酢橘が優しい出汁に重なって香り立ちます。 ・ノドグロの炙りと蝦夷バフン雲丹の寿司 柑橘を酢の代わりにしたご飯に旨みが凝縮された故郷の雲丹とノドグロに有明のあおさ。 思いが強い土地のものばかりのマリアージュ! ・鳥貝、カレイと肝、鮪大トロ、赤身 鳥貝は開かずにブツ切りにした方が断然美味い!肝の旨みといったら…。 私なんかの野暮な評論はこれ以上は不要です。 ・活鮎の塩焼き w/胡瓜、椎茸、新生姜、ミントの酢の物、蓼の葉 ・大阪茄子の優しい梅ジュレw/茗荷と木の芽 ・伊勢海老の旨味凝縮海老味噌餡w/振り酢橘 ・淡路島産牡蠣と由良雲丹w/生姜酢のジュレ ・秋田産蓴菜と山三つ葉の絶品鱧鍋 ・鯵と新生姜の香りの炊込ご飯 ・豆乳アイスと高槻産トマトのコンポート Meiさんにお酌をするAsanoさんの姿にAさんが驚き、訝り、嫉妬にかられています。 今夜の酒は格別な味…。 笑顔百薬、天寶一、作(中取り)、寛文の雫、七本槍シェリーカスク…。 「クスン、クスン」 美味し過ぎて鹿児島のあの日に続いてまたAsanoさんが泣いていま…! …泣いているのは私自身でした。 とにかく絶品なのは初めて頂くのに、なぜかそんなセンチメンタルな感情が揺れて動いてしまう"だし"です。 「やさしいなぁ…」 隣を見るとMeiさんの瞳が潤んでいます。 まるで示し合わせたかの様にMeiさんとの話題に上っていた食材ばかりがこれでもかと展開されるメニュー編成。 思わず本気で盗聴器を探しました。 Aさんのお店選びはやはり凄い…。 嬉しいとき、悲しいとき、疲れ過ぎたとき、やるせないとき。 思い出の傍には食事がいつもありました。 視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚 + 情感 五感プラスα 感情が揺れる最高の食事を最高の方々と。 ダブルAさんの優しさとご配慮に大感謝です。 さっき食べたばかりなのにまた食べたくなる、優しくも激しく美しい後味を舌の奥に残したまま初夏の夜の心斎橋を4人で歩きました。 ※字数オーバー。コメント欄に続く #ミシュラン☆ #心斎橋 #上野イズム #Mei.F さん