池田歓

池田歓さんの My best 2022

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池田歓

ダクシン東日本橋店【今年最初のご馳走を頂く客になる】2022カレー01店2食目 2022.1.2 ■ラッサム ¥600 ■エラ・ビリヤニ(海老ビリヤニ) ¥1,700 ■ケララ風魚カレー ¥1,400 ▶︎ジルジル・グラブ(当店オリジナル、インド風パフェ) ¥510 ▶︎ココナッツ・アイスクリーム ¥550 ●マサラチャイ ¥? 全部で、1人¥3700くらい 毎年恒例、ダクシン東日本橋店でその年最初の客になります。 年が明けて、かの鄙びた風情あるお店の二階で窓からさす陽光に照らされた南インド料理を楽しむって、崇高さすら感じる至福の時間なのです。 ほんとうに、いい店です。 ラッサム 年明け最初にいただくラッサム。昨年一年もたくさんのラッサムを頂きましたけど、年明け最初に口にするダクシンのラッサムは昇天ものの祝福となります。豆とトマトと胡椒のスープであることを五感で認識できる。ちゃんと基本を押さえたものが最もおいしいという説得力があります。私にとって最上級のラッサムなのです。正月に食べることで自分の目指したいものを確認できた気がします。 エラ・ビリヤニ(海老ビリヤニ) ほんとダクシン東日本橋で食べるって大変なイベントなのです。昨年一年間食べたたくさんのビリヤニは一体なんだったのか、と思ってしまうくらいに美味しいビリヤニです。先のラッサム同様に、基本を押さえたシンプルさが想像以上に複雑な美味しさを際立たせてくれることが理解できる見事なビリヤニでした。 ケララ風魚カレー 魚は鱈のようですが、まぁおいしい!南インド的なスパイス感とタマリンドが効いて、海老ビリヤニとも相性が抜群です。同じ魚のカレーでも、ダクシンの手にかかるとこれほどまでのご馳走になるのかと感心させられました。 デザート2点 ▶︎ジルジル・グラブ バニラアイスとグラブジャムンの盛り合わせなのですが、これは驚きました。グラブジャムンといえば、世界一甘いお菓子と言われるほど普通は激甘なのですが、頃合い加減を心得たシェフのお手製ゆえに、このバニラアイスとめちゃくちゃ相性のいいほどよい甘さのグラブジャムンです。おまけに芳ばしい。グラブジャムンがこんなに美味しいなんて初めての体験なのでした。 ▶︎ココナッツ・アイスクリーム ¥550 小ぶりなココナッツ殻に詰まったココナッツミルクで作られたアイスクリームです。これなら牛乳忌避のビーガンも食べられますね。これまたココナッツのやさしい風味と控えめな甘さでどんどんスプーンが進む逸品でした。 マサラチャイ テーブル横で空気を混ぜて泡立ててくれるのですが、今まで見たことのある中で一番泡立ちの大きなマサラチャイでした(笑)。風味よく美味しくて、この木造の風情溢れるダクシン東日本橋店の店内の空気感を楽しめる時間となったことが嬉しかったです。 2022年正月、最初の客となれて満足です。こんなにも至福のおいしさを楽しめました。 もう、今年は終わりでもいいや…くらいの気分 めでたしめでたし ★ブログのご案内 興味ある方はブログもご覧下さい。 http://goggle-kamen.com/ #ゴーグル仮面 #ダクシン #ダクシン東日本橋店 #南インド料理 #ラッサム #ビリヤニ #カレー #グラブジャムン #マサラチャイ #ココナッツアイス

池田歓

海カレーTAKEUCHI【パニプリのポテンシャル✨】2022CURRY92店202食目 2022.6.2 2017年以来カレー3152食 ■海の三重奏 ¥1,000 ▷エビココナッツカレー、▷キーマカレー、▷スパイス豚汁、他多数のつけ合わせ ▶︎本日のパニプリ風 ¥170 (クリームチーズとスモークサーモンとレッドキウイのパニプリ風) 引も切らぬ大人気の洋食膳海カレーTAKEUCHIです。カレーってよく盛りつけて出すだけでしょなんて言いますが、ここタケウチは盛り付けに命をかけているのではないかというくらいに他に類を見ないほどの手間暇かかる細かくて丁寧な盛りつけが評判です。もちろん、味も最高です。2021年の神田カレーグランプリでマイスター賞に輝いたのも味盛りつけともに極上を楽しませてくれる上に、お値段もリーズナブル。神のようなタケウチさんです。 今日の注文は海の二重奏。そりゃもう極上の一膳です。エビの風味に巻かれて昇天します。さまざまな副菜がいろんな演出で盛り上げすぎるくらいに盛り上げてくれます。 でも、もう語ると止まらなくなるので、今日は今日は主役を追加の副菜に譲るとしましょう。 主役として語りたくなるほどの追加の副菜とは、 本日のパニプリ風170円です。 タケウチさん、すごーい! パニプリとは、インド料理店やネパール料理店で提供されているスナックの部類です。お店(ハラルショップ)では、ペタペタのパニプリが売られていて、これを揚げると鈴カステラみたいなサイズのクリスピーな風船の出来上がりです。これがパニプリです。普通はこのパニプリを少し割って、パニプリマサラに浸された細かいサラダを入れて一口でパクっと食べます。サクサク・カリカリ、クリスピーで中のしっとりした食材との食感の変化、味の変化ぎたまらないのです。まぁ、おつまみですね。 タケウチさんは、これを高級フレンチのオードブルみたいな仕上がりにしてくれました。タケウチさんは元々が高級洋食店のシェフなので、こうした腕の振るい方をされる場面に触れられるというのはとても貴重ですし、とても嬉しいことです。 パニプリを上下半分に割って、レッドキウイとクリームチーズを敷き、その上にスモークサーモンがくるくると花のように美しく巻き束ねられています。そのパニプリを美しく見えるのもタケウチさんの技です。そのパニプリの蓋をして手に持ち、パクッと一口で放り込みました。よーく咀嚼して、食感と味の変化と混ざり合うシーンを楽しみます。素晴らしい秀作です。よい白ワインが欲しくなる一品です。昼から飲める立場なら、ワイン一杯の持ち込みを相談してみたいところです。 ところで、このパニプリですけど、タケウチさんは、一条もんこさんがパニプリで遊んでいた、パニプリにみたらし団子を挟むというのがヒントになったそうです。もんこさんも天才ですね。 いやぁ、こんかいもタケウチさんはやってくれました。私にとって名シェフの最たる1人です。 短いランチのひとときに最高の演出を楽しませてくれるタケウチさんにありがとうです。 ごちそうさまでした。 めでたしめでたし

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東京都

カレー

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スパイスパレット【喜びの一杯と一皿】2022CURRY13店21食目 2022.1.13 ■砂肝のアチャール ●クラフトジン: #1996FUJIYAN ■あおさのカレー(牡蠣) ●アイラウィスキー:OCTOMORE EDITION11.3 5yrs PPM:194 たこさんが、旬の味あおさのカレーを始めたと発信されたので終業後一目散に外堀通りを北へと歩きました。秋葉原駅を過ぎたあたりで家族の朗報の知らせを受け取りました。何年もの紆余曲折を乗り越えた子どもの朗報に、心の中ではスキップしながら店に辿り着きました。 つくなり、店主たこさんへ、あおさのカレーを食べに来たけど、今日は子供の祝いの日だから、おつまみに砂肝のアチャールと、祝杯にいい酒を一杯選んで欲しいとお願いしました。 砂肝のアチャールに合わせるのにちょっといい酒として、クラフトジンの#1966FUJIYANをおすすめくださり、それに乗りました。水曜どうでしょうのスタッフがプロデュースした北海道のクラフトジンなのだそうです。 この爽やかに広がるジン香りが砂肝のアチャールにあいます。 そして、あおさのカレー(牡蠣)。これも、お酒に合わせるのによいカレーとして作り上げたと聞いたので、酒を合わせぬわけには行きません。さらに追撃の祝杯にスコッチ、それもアイラウィスキーでいいものはないかと尋ねると、オクトモアの194PPMという究極のスモーキーウイスキーをお薦め下さいました。 これは、もうあり得ぬ夢心地の取り合わせでした。 あおさのカレーは旨味の猛襲とか凝縮なんていう表現では足りず、まさかの香りと旨みがガツンとくる一皿です。普通カレーでガツンと言ったら、スパイスの刺激や強い香りのことを言いますが、このカレーはあおさの香りと旨みがスパイスを凌駕するほどの強さがあって、それを心得たたこさんは絶妙にクミンとターメリックの香りでしっかりと全体を支えています。お見事過ぎます。これに合わせるオクトモアが、あまりにもこの美味しさを引き立ててくれます。 もう、家族の朗報の喜びが一気に噴き出してきて、美味しすぎて幸せすぎて涙が出てきました。 喜びいっぱいの一皿のカレーを楽しんで、今度は家族本人を祝ってやろうと家路を急いだのでした。 いいことばかりだ! めでたしめでたし #ゴーグル仮面 #スパイスパレット #あおさ #あおさのカレー #オクトモア #クラフトジン

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千葉県

インド料理

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南印度料理 巡るインド【心が満腹になる真更薫の境地】2022CURRY76店163食目 2022.4.30 2017年以来カレー3115食 ■ヴェジミールス ¥1,650 ▷サンバル、▷ラッサム、▷インドの郷土ベジ料理クートゥ、▷カード、▷ポリヤル1 野菜のココナッツとスパイス炒め、▷ポリヤル2、▷ピックル、▷バスマティライス、▷パパド ▶︎ノンヴェジアイテム プローンマサラ ¥350 ●チャイ ¥300 ▷サービス: ゴルカチョリ、オールインワン "カレーですよ"のカレーブロガーといえばはぴいさん(飯塚さん)。面識はないのですが、いつもInstagramやらブログやらを拝見しています。そのはぴいさんの投稿を見て即座に予約したのがこの店です。千葉県いすみ市の田園風景に佇む南インド料理店です。2022年4月に開業したばかり。行動の終点みたいなところにあります。田園風景に囲まれています。駐車場の隣では放し飼いの養鶏をされていて、近寄ると鶏たちも集まってきます。 こんなところにこんな店がという驚きもありますが、生粋の茂原の生まれ育ちという店主の真更薫さんがどうやって、南インド料理フリーク、いやインド料理の仙人みたいにこんな自然に恵まれた環境で店を持つに至ったのかが不思議でなりません。好きなことにはどこにいても打ち込めるということですね。 本当にもの凄く環境のよいところです。南インド料理を食べるなら、こんな環境で食べればこそのアーユルヴェーダではないかと感じます。究極の理想郷みたいなところです。 千葉県いすみ市。午前中はローカル線のいすみ鉄道に乗って楽しんできました。 真更薫さんのたどり着いた境地たるミールスを存分に楽しませて頂きました。 ヴェジミールスを基本として、ノンヴェジのトッピングをオプションで注文できます。この日のノンヴェジアイテムは、プローンマサラ。ラッサムがこれまで経験したどこのラッサムとも異なる新たに体験する一つの答えを提供なさって下さいます。尋ねたらちょっとしたコツも教えて下さいました。サンバーも、クートゥも、ポリヤルも、全てが優しい味わいのミールスなのです。 ずーっとここに座っていたい。そんな素敵なお店なのでした。 めでたしめでたし

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山梨県

カレー

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カレー屋サーカス【北杜の古民家カフェ風スパイスカレー店】2022 CURRY148店303食目 2022.8.12 2017年以来カレー3251食 ■カレー2種盛り 1350円  ▷チキンカレー  ▷えびガーリック(トマト系)  ▷野菜のおかず、パパド、ごはん付き  ▶︎option: ゆで卵のアチャール ¥150 ▶︎小さいカレー追加: 冷製ラッサム +200円 歴史には、方々で野に田畑を耕す世に知られぬ偉人賢人のような人が記録にあったりするのですが、カレーにも、野に隠れたる名店や名シェフがいたりします。多くの場合、そんなお店は、都会在住者にとっては容易に辿り着ける場所ではなく、全国区ではほとんどの人の目に触れることもなく、しかし天狗か仙人の如くに、カレーが大好きでその道を極めていていたりするのです。カレー巡りを初めて7年目になりますが、今年はそうした店に巡り合う機会がいくつもあります。今日もそんな地方に隠れたる名店です。 字数にも制約がありますので、詳しくは、後日ブログ「スパイス記念日」.で。

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群馬県

インド料理

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インド食堂チャラカラ【群馬総社に南インド料理名店が潜んでいた】2022CURRY125店264食目 2022.7.18 2017年以来カレー3213食 ■ベジミールス ¥1,400 ●チャイ ¥300 前日は熱海から東京上野ラインのグリーン車の旅を4時間も存分に楽しんで前橋まで辿り着きました。その前橋の郊外、群馬総社に名店級のミールスを食べられる南インド料理店があると聞いて、レンタカーを走らせてきました。 お店の前にカレーリーフの鉢がいくつかあります。マサラワーラーの武田さんの作品でいっぱいで、絵画鑑賞するギャラリーとしても成立するくらいに店全体がアートの世界に包まれています。 ★武田尋善のホームページ/ギャラリー https://www.hiroyoshi-takeda.com/gallery インド食堂チャラカラ メニューの表紙のMeals Readyと記したアート感も素敵です。 本日のメニューに、ノンベジとベジそれぞれ3種類のカレーが示されています。カレー1〜3種のカレープレートランチを注文するなら、こちらから選ぶわけです。 ベジミールスを注文しました。ミールスはベジなのだという現地感をメニューが主張しているようなのですが、説明書きでは北インド料理やパキスタンなど強い味が好きな方はノンベジも注文できますと記されています。インド的多様性のポジションですね。 曼荼羅の如き美しいミールスターリーです。 サンバル、ラッサム、ダール、さつまいものコロンブ、カード(ヨーグルト)、キール(デザート)と続きます。 キャベツや、オクラのポリヤル、ビーツのカレーもありますね。 キールとラッサムだけカトリに残して、その他全てのカトリをひっくり返してターリーにあけると、秩序のある曼荼羅の世界から、食が解放されて無定形のミールスの世界が展開します。それぞれを味わうこともできるし、境界線を失った角カレーどうしが混ざりあって新たな展開を主張します。時々、大好きなラッサムの味を楽しみつつ口直しをします。実に奥深き表現を完成しているミールスです。多くの店を食べ歩きましたが、東京都内でもこの域に達するミールスはほんの数店でしょう。口の中は次々と新たな楽しみを迎えるお祭りのように楽しんでいます。 どんどん混ざって最後は全て混ざってミールスの世界も終焉を迎えます。 チャイとキールで締めとしますが、実に心地のいい食事なのでした。特別おいしいカレー屋さんには、特別おいしいチャイがあります。紅茶の香りが、スパイスと共に奥深い世界に誘ってくれます。それほどに違います。 配膳されてるご婦人にお尋ねすると、開業してから7年も経つそうです。都会なら南インド料理に理解あるお客さんも多いのですが、ここ群馬の郊外とあっては、そもそもカレーじゃないじゃんというお客さんがいるので「カレーではありません」と断言する表示すらあります。そもそもインドにカレーはありませんしね。日本人の不理解からスタートしたお店に数多くの苦労があっただろうと想像します。 コロナ禍で控えていたものの、従来毎年インドに行っているそうです。インドの方がおいしいからとおっしゃいましたが、そりゃ南インド、ケララやタミルナードウ現地の味を覚えてしまったら、おいしいカレーなんて現地にしかないことでしょう。私も、世界中日本中を食べ歩いた身として、おいしい現地の味は現地にしかないことをよく理解します。 最近は、地方のこんなところにというところで、他者との接点もほとんどなしにミールスを営まれるお店がいくつもありますね。ある種の草の根運動のようにも感じます。心から応援したいです。 いやまぁ、ほんっと、おいしかったなぁ〜♪ 遠くまで来てよかった! めでたしめでたし

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ホンカトリー【食感と風味の変化が突き抜けている】2022CURRY95店211食目 2022.6.7 2017年以来カレー3161食 ■6/7のカレー: 焼き小エビ+レンズ豆 を選択 ¥1,000 結論: 自転車ちよくるをかっ飛ばして食べに行った甲斐がありました✨ まだホンカトリーが開業されて間もない頃、3〜4年前に前回は訪れました。神田のビール専門店で長年働いていたのを辞めて、カレー屋を始めた、まだまだ修行不足と当時ご店主は語っていたのですが、なんのなんの当時だって一段も二段も突き抜けたスパイスカレーの域を確立していらっしゃって、小生としては最高に美味しかったんです。ただ、東京ではまだスパイスカレーの認知度が低くて理解しないお客さんも多かったようです。 今や時代が追いついたようです。店内はホンカトリーが大好き、スパイスカレーが大好きという雰囲気の漂うお客さんが中心のようでした。 この日のメニューは、焼き小エビ+レンズ豆、チキンササミからの選択。前者を選びました。 ぼーっとする待ち時間も気分がいい鄙びた店内です。目の前のランチョンマット?盆?の編み模様を見つめて脳みそをぐるぐる宇宙化して待っていたりします。 出てきた皿が眩しいです。ご飯の皿にさまざまな付け合わせやふりかけ様のものがかかっていて、これがすごいんです。サラダと言えるような野菜、ズッキーニとか紫キャベツとか。それに、アチャールめいたもの、小さなえびせんみたいたチップスがパラパラと、にんじんのラペみたいなもの、白くて大きな玉は豆腐ハンバーグ風のもの。これはカレーではなくて、カレーをかけるご飯の上全体に盛りつけられているのです。 その上からカレーをかけては混ぜながら食べます。 ご店主から、グリーンチリソースをふりかけることをお勧めされたし、他にもテーブルにあるブリックナンプラーや、マンゴーピクルスも添えて、さあカレーをかけて食べますよ! キター♪───O(≧∇≦)O────♪ってこういう場面に使うので合っているのですかね? カレーは和だし、魚の出汁がしっかり聞いた感じで、焼き小エビもパリパリとクリスピーに口の中をはねます。レンズ豆が静かに旨味を後押ししますね。これがいろ〜んなものの乗ったご飯と共に混ざり合って、一口ごとに口の中でさまざまな味や食感を楽しめて、噛むごとに新たな展開が弾け飛ぶように起こるわけです。実にドラマチック。これこそ、スパイスカレーの極意と感じます。 いやぁ、久しぶりにびっくり感動もののスパイスカレーを楽しませて頂きました。 ほんと、職場近くから自転車ちよくるを漕いできてよかったなぁ。 めでたしめでたし

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roji spice & _ ロジスパイアンドアンダ-バ-【スパイスカフェのあのシェフの味を路地裏に見出す】2022CURRY121店258食目 2022.7.14 2017年以来カレー3207食 ■スパイスカレー(ライス200g) 3種 ¥1,350+¥300+¥200 ▷マトンビンダルー、▷海老ラッサム、▷ラムキーマ 「いつまでもあると思うな親とカレー屋」 この名言は私の知る限り最初に発したのは、私にとってのカレーブロガー第一人者タコさんです。今は秋葉原のカレー屋さんの店主ですね。 その言葉を胸に何年もひたすらカレー屋さんを追いかけ続けてきたのですが、社会事情や仕事の事情や家庭の事情など、大人には数えきれぬほどの無数の事情があって、分かっていても思うに任せぬものです。気がつくと行きたい場所行きたい店作りたい料理誰かにしてあげたいこと会いたい人達成したいことなどで頭の中は溢れかえっているのです。そして、次第に優先順位をつけることを覚えます。行きたい所やりたいことを絞り込めるだけ絞り込んで、それでも人生の課題は無数に溢れています。どだい全てを体験するなんて無理なのだったと気がつきます。すると1秒の時間も無駄にしたくなくない自分に気がつくのです。この1秒に自分は何をするべきか、この1分をどう活かそうかと。ちょっとしたきっかけで、そのやり残していることや未体験のことをわずかな時間に押し込もうと、常に頭の中を張り巡らしているのです。 今日は在宅勤務だったのですけど、とあるアクシデントの発生を受けて午後は出社の必要が生じました。であれば、自宅から会社に至る道のりで、途中下車した駅から3分以内で辿り着き、並んで待つなどせずに昼食にありつけるカレー屋さん、それも、できればもうずーっと行きたくて仕方のなかった夢にまで見た名店に辿り着きたいと思うのです。中央特快の列車の中で、自分の頭から中野駅で降りろと司令が下りました。それはいつも頭いっぱいに巡らしている行きたくて仕方なかった数多くの店の配置が脳裏から一気に浮き上がってきた瞬間なのでした。 そうだ!roji spice &_ ロジスパイスアンドアンダーバーに行こう! 中野レンガ通りの風情ある商店街を途中で南に折れて、突き当たりを右に曲がったところに、そう、これぞ路地裏、これぞ裏路地!あるじゃないですか。明らかな私道とわかる細い路地に砂利が敷き詰められていて踏み石を歩きながら店の入り口に辿り着きました。風情のある間口です。 掲示されたメニューには、 バターチキンカレー マトンビンダルー 海老ラッサム ナスとピーマンのサンバル ラムキーマ とあります。 全部食べたい。でも胃袋は一つしか持ち合わせがないし、お財布も大きさが限られています。それで、 3種 ▷マトンビンダルー ▷海老ラッサム ▷ラムキーマ としました。 ほんとうならリッサムとサンバルを並べて食べたいのですけど、だって食べたいものには優先順位もありますからね。 ライスのお皿が既におしゃれです。これだけでランチいけちゃいます。 パパドに、ズッキーニの?キャベツのアチャル?説明して頂けたのですけど頭が悪くて記憶も記録もありません。ポルサンボルみたいに見えるのは、にんじんのポリヤルでした。ほうれん草とダールもついて、さあカレーも食べましょう。 ▷マトンビンダルー ビンダルーも店によって大きく異なる個性を発揮するメニューです。まさかマトンビンダルーでバイマックルーを香らせるなんて発想すらありませんでした。 ▷海老ラッサム 海老出汁とガーリックに酸味がきてトマト風味の中で魔法の味に昇華しています。 ▷ラムキーマ Oh!神様ありがとう!と拝みたくなるような深みのある味です。この違いはどこにあるのか。花山椒も効いているのですが、それ以上に異次元のおいしさを放っているのです。幸せすぎる。 たしかに、かつて押上のスパイスカフェで喜んだ恍惚感ある最高レベルの仕上がりをどのメニューも楽しませてくれます。もう、一つ一つのメニューにいちいち常識を逸脱する喜びがあるのです。この楽しみが高円寺駅の近くにあるなんて、通っちゃうな… 幾つものインスピレーションを頂いて、喜びに満ち溢れたランチになりました。ほんと夢みたいなカレーなんです。 めでたしめでたし

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Retty用省略文 シバ【老母を伴い35年通う馴染みの名店へ】2022CURRY119店256食目 2022.7.12 2017年以来カレー3205食 ▶︎ビートのスープ 680 シェア ■ベンガルチキンセット ¥1,700 ●マサラチャイ ¥860 2人前 ■(母)ムルギカレーセット ¥1,700 計¥4,940 千葉、稲毛駅のすぐそばにその名店はあります。両親と私の兄弟は親子で35年も通い続けている家族みんなが一番気に入っているカレー屋さん、カレーレストラン シバ。このシバって、シバ神のシバではなくて、ご店主の名前、柴崎さんのシバです。柴犬のシバです。 (長い文章、半分くらいをRetty用に省略) 全文興味のある方はamebloへ https://ameblo.jp/komedarian/entry-12753650030.html さて、今回はビートのスープとベンガルチキンセットを注文しました。 ビートのスープなんて接した経験がありません。その地中海沿岸原産の真っ赤な根菜がスープになると何を引き起こすのか気になったからです。 そして、ベンガルチキンセット。ベンガルと言ったらインド最東端地域を指しますが、文化的には魚を多用し、肉ならマトンが中心なのですが、ここではチキンです。稲毛という地域柄への配慮もあって多くの人が触れやすい選択をしています。いいですねぇ。必ずしもマニアックに走らずに、本来マニアックで接しにくいものながら、文化融合を上手に図って、より多くの人に新たな経験の機会を提供する意思が窺えます。それも前述のカレー界の達人たちとの交流の刺激を受けてより高い経験値の世界に至っているご店主の腕前ゆえでしょう。 出てきたビートのスープもベンガルチキンカレーセットも見事なものでした。 ビートのスープは見た目に真っ赤ですが、食べればあっさりとした根菜スープで、誰にも飲みやすい口当たりの良さを実現しています。せっかくなので半分残して、カレーと一緒にライスにかけて食べることにしました。 ベンガルチキンセット、小さめのグレイビーボートをプレートに並べるオリエンタル感が素敵です。ベンガルチキンカレー、チキンソテー、ダールスープ、ベジタブルカレー、カチュンパー、ライスで構成されます。 これらをライスの皿にわっとかけて、盛りつけると、濃密なエネルギーの満ち溢れるような一皿の出来上がり。最高です。ミールスのようにちょっとずつ混ぜながら食べていきました。口の中がオリエンタルとアーユルヴェーダで溢れかえったお祭り騒ぎのようになります。 35年も慣れ親しんだムルギランチに喜ぶ年老いた母と共に、よい休日のランチを楽しませて頂きました。 めでたしめでたし

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ガヤバジ【こんな面白い店だったんだ!】2022CURRY273店470食目 2022.12.20、2017年以来カレー3416食 ◉BIRAペールエール 700円 ▶︎マサラオムレツ 580円 ■カラマトン ハーフ 900円 ■ソルポテル ハーフ 860円 ▶︎パラタ 300円 何度も何度も近くまで来て、食べる機会を逃し続けて2年くらい経った気がします。西インド料理を標榜する名店ガヤバジです。行きたくても行けないことを繰り返すと思いが募ります。でも、今夜ついにその門前に立ちました。ここから先は携帯電波も届かぬという噂です。心して目の前の料理に集中するのにいいシチュエーションです。 店内はまた風情がありました。現地音楽が鳴って気分が盛り上がります。ビデオモニターには、YouTubeの今日やばい奴に会ったが映ります。ますます気分が盛り上がりますが、おも BIRAペールエール 飲んだ途端にびっくりするくらいに爽やかなペールエール!これはご店主に話しかけずにはいられなくなりました。「このペールエールはびっくりするくらいに爽やかですね」するとご店主、面白いビールがあってと背後にあったビールがまた苦味ゼロで妙に甘くて、その時の気分とかペアリングで印象の変わる変なビールなんですって、これまた妙に面白いものを紹介してくれました。次回の課題にとっておくことにしました。 マサラオムレツ 出てきた時からすんごくいいマサラ感の芳香に酔います。見ればマサラふりかけの超絶スパイシーな心地よい香りなのでした。食べればふわっとしたオムレツ。ナイスプロテインマサラがこの爽やかなビールで盛り上がりました。 ■カラマトン ハーフ (マハラシュトラ州) ■ソルポテル ハーフ (ゴア州) ▶︎パラタ メニューを見ればマハラシュトラ州とゴア州なので、西インドというよりもインド西海岸というイメージです。パキスタンよりのラジャスタンとかは別みたいです。それでかえって期待が湧いてきました。もしや、ドロドロでなくて、シャバカレーでないの?と。 ここは、ライスよりもパラタで気分を盛り上げようと思いました。パラタというのは、この店ではインドのクロワッサンと表記していたのですが、食べる食感を表現するなら的を得ていると感心しました。見た目には薄っぺらい粉物系なのでチャパティ、ロティみたいな感じなのですが、薄い層を積み重ねているのでミルフィーユとかクロワッサンみたいになります。 日本では案外知られていないのが、パラタを食べる作法。パン系に見えるので、みんなナンみたいにすくったり、拭ったりして食べるものと思うようですが、南で食べるドーサやパラタは現地では皆さん細かくちぎって、ライスとカレーを混ぜるのと同じように、パラタも細かくちぎってカレーと混ぜて食べます。 というわけで実践しました。実際こうするのがおいしいのです。そうを重ねたパラタにシャバカレーのスープ的カレーが染み込んでおいしいのです。 カラマトンが落ち着きあるマトンのスープという感じ、深いですね。じわじわと盛り上がります。 ソルポテルが、ああ、これを注文してよかった!喜びが…溢れています✨。いろんなカレー屋さんに行っていろんなカレーを経験してきたのですが、最近4ヶ月半は神田のスタンプラリーに没頭していたので、こういう現地的なふかーくて旨みどっしりスカッとスパイスのエッジが立ったカレーが懐かしく感じて時いました。涙が出そうなくらいおいしいです。 来てよかったぁ!なんでもっと早く来なかったのだろう。名店の名店たる所以を身体で理解しました。 おいしかった! めでたしめでたし #ゴーグル仮面 #アチャールIKEDA #ガヤバジ #インド料理 #カレー  #田原町 #浅草 #台東区